感染症で起こる発疹の特徴と症状-乳幼児の[発疹]対処法


  • 出典:株式会社法研「らくらく育児百科」
  • 総監修:細谷 亮太 聖路加国際病院特別顧問 小児総合医療センター長

 発熱と同時に発疹が出たり、発熱から数日たって発疹が出たり、タイミングはいろいろですが、発熱を伴う発疹は感染によるものがほとんどです。予防接種があるものは、きちんと受けておけば感染を防いだり、かかっても軽い症状ですませることができます。

はしか(麻疹)

高熱とコプリック斑

*症状

 はしかのウイルスは、患者のせきやくしゃみから感染します。感染力がとても強いので、免疫力を持たない赤ちゃんや幼児が患者と遊んだだけで必ず感染します。

 感染してから10~12日ぐらいで発症し、高い熱と鼻水、せき、目やに(結膜炎)などとともに、口の粘膜に小さな白い斑点(コプリック斑)ができます。発熱から3~4日ぐらいで発疹は全身に広がり、発疹が出てから4~5日で熱が下がります。

*手当て

 発疹は茶色になって残り、7~9日めくらいで治りますが、肺炎や脳炎を併発し、症状が重くなることもあります。水分補給をじゅうぶんにしながら、安静で快適にすごさせてあげましょう。

 高熱が出て、食欲がないときは、アイスクリーム、ヨーグルト、スープなど、口当たりのよいものをあげるといいでしょう。

*対策

 1歳をすぎると、予防接種ができます。予防接種を受ける前に、はしかにかかった子と遊んだことがわかったときは4~6日以内ならガンマグロブリンの注射で発症を抑えることもできます。保育所などで緊急避難的に、必要時に6か月以後の乳児に予防接種をして、1歳をすぎたら追加の予防接種を受けることもあります。

感染症で起こる発疹の特徴と症状イラスト1

突発性発疹

初めての発熱とポツポツ

*症状

 生後5か月から2歳くらいまでの間にかかり、生まれて初めての高熱でママやパパをびっくりさせることになるのがこの病気です。39~40℃の熱が3日ほど続き、熱が下がると赤いポツポツが胸やおなかなどに出てきます。

感染症で起こる発疹の特徴と症状イラスト2

風疹

別名三日ばしか

*症状

 はしかによく似た発疹がでます。熱がなく、風疹と気づかないうちに治ってしまうこともあります。

 妊娠の初期に風疹にかかると、おなかの赤ちゃんに障害を起こすことがあります。もし、風疹にかかっている赤ちゃんや幼児がいたら、妊婦さんに近づけないように気をつけましょう。

 特に女の子は、風疹にかからないよう、予防接種を受けておきましょう。1歳から受けることができます。

感染症で起こる発疹の特徴と症状イラスト3

溶連菌感染症

のどの痛みがつらい

*症状

 溶血性連鎖球菌(溶連菌)という細菌がのどにつくことにより、のどや扁桃腺が赤く腫れて熱を出します。小さい細かい発疹がからだや手足に出ることもあります。

*手当て

 抗菌薬を10日~2週間くらい服用します。熱やのどの痛みがなくなっても、途中で抗菌薬をやめてはいけません。菌が残っていると再発しやすく、腎炎やリウマチ熱を起こすこともあります。

 もし、パパやママにも同症状があったら、家庭内の感染を防ぐためにも医師に診察してもらいましょう。

水痘(水ぼうそう)

非常に感染しやすい

*症状

 水痘ウイルスの感染によって起こる病気です。とても感染力が強いので、水ぼうそうにかかっている子と遊んだだけでもうつると言われます。小さなかゆみのある赤い発疹が、パラパラと出て、半日から1日くらいで水ぶくれになります。

 2~3日するとかさぶたになって、1週間もすれば治ります。

感染症で起こる発疹の特徴と症状・水ぼうそうの感染

*手当て

 発疹を爪でひっかいて化膿させないよう、赤ちゃんや幼児の爪は切っておきましょう。ひっかいてしまったときは、化膿しないように消毒しておきましょう。熱が高くなければ、ぬるめのおふろに入れて汗を流すと、かゆみもやわらぐし、からだを清潔に保つこともできます。場合によっては抗ウイルス剤が処方されることもあります。

とびひ

虫さされや小さな傷から感染

*症状

 湿疹や虫さされをかきむしったあとなどに、ブドウ球菌が入って感染し、かゆみのある水疱を作ります。この水疱が破れると、菌が飛び散ってまた水疱ができます。

 プールは、完全に治るまでがまんさせ、シャワーで汗をよく洗い流すようにします。

*手当て

 病院では、抗菌薬入りの飲み薬や軟こうが処方されます。ステロイド軟こうは、とびひを悪化させてしまうので自己判断で塗らないよう気をつけてください。

感染症で起こる発疹の特徴と症状イラスト5

手足口病

口の中にできる水ぶくれ

*症状

 コクサッキーA群ウイルスなどの感染で起こる病気です。名前のように、手、足、口の中に発疹が出ます。熱は出ても微熱程度です。1~4歳くらいの子どもがかかりやすく、手足にできる発疹は痛みはありませんが、小さなブツブツが水ぶくれになることもあります。

*手当て&注意

 口の中にできる発疹が、水ぶくれになると、食事はやわらかく、刺激の少ないものを与えます。

 一度かかっても、またかかることがあります。手や足の変化に、気をつけてあげましょう。

水いぼ

1年で自然に治る

*症状

 ウイルス感染によってできるいぼです。伝染性が強く、放っておくと全身に広がります。

 いぼがつぶれると白いものが出てきますが、これがついたところに、また、いぼができていきます。

 1~6歳くらいの子どもが感染しやすく、プールや銭湯で感染することもあります。

*手当て

 全身に拡がる水いぼは、皮膚科で取ってもらうことができます。しかし、無理に取らなくても自然にウイルスに対する免疫ができ、数か月~1年くらいで治ります。

わからないときは受診を

 赤ちゃんによっては、感染症にかかっても発疹だけで熱が出ないこともあります。特に夏場は、水ぼうそうやとびひを「あせもかな」と思ってしまうこともあります。わからないときは、市販の薬などを使わずに、まず小児科を受診しましょう。


その他の記事 - 赤ちゃん/乳幼児の病気の知識と手当ての基本
その他の章の記事 - らくらく育児百科