予防接種「定期接種」と「任意接種」の違いと詳細-乳幼児の健康管理


  • 出典:株式会社法研「らくらく育児百科」
  • 総監修:細谷 亮太 聖路加国際病院特別顧問 小児総合医療センター長

定期接種は、「努力義務」

 予防接種には「定期接種(一類疾病・二類疾病)」と「任意接種」があります。

 定期接種となっているのは、発病すると重症になったり、後遺症を残したりする可能性の高い病気で、接種を「努力義務(できるだけ受けたほうがよい)」としています。

 定期接種では、国が定めた年齢の間であれば、公費補助で予防接種を受けることができます。ただし、その時期や補助金額は市区町村によって違い、多少実費がかかるところもあります。

任意接種は、親の判断で

 また、赤ちゃんや幼児の時代に任意接種となっているものは、おたふくかぜやロタウイルスなどがあります。

 これらは、親が接種を判断するもので、基本的に自費となっていますが、自治体によっては公費助成のあるものもあります。

 自治体が発行しているパンフレットなどをよく読んで、予防接種に対する理解と知識を深めましょう。

 効果や副反応などについてわからないことがあったら、地域の保健(福祉)センターやかかりつけの医師に相談してみましょう。

 知識不足や誤解のために予防接種を受けさせずにいて、かえって重い病気を起こしてしまうことのないようにしましょう。

赤ちゃん・乳幼児の予防接種

無理せず体調のよいときに

 予防接種を受けるときは、赤ちゃんや幼児の体調ができるだけよいときにしましょう。

 たとえ本人は元気でも、ママやパパがかぜをひいているときや、周囲で感染症が流行っているときなどは、無理をしないようにします。

 また、予防接種の後は、からだをいたわって、安静に生活させるように心がけましょう。たとえ元気でも、人ごみの中に連れ出したり、旅行に出るなどは1~2日は避けるべきです。

副反応を心配しすぎない

 赤ちゃんによっては、接種したところが少し赤くなり、微熱が出ることがあります。

 また、生ワクチンでは、接種後1~3週間に自然にその病気にかかったのと同じような軽い症状が出ることがあります。これらは「副反応」といい、心配はないとされています。

 ときに、接種が原因での重い障害が取りざたされることがありますが、これはきわめてまれなことです。

 心配なときには、接種後30分ほど接種を受けた医療機関などにいて、赤ちゃんや幼児のようすを確認してください。もし急な反応が出るときは、この間に出ることがあります。

予防接種は「同時接種」できます

 生まれて初めての予防接種から、一度に複数のワクチンを接種でき、効果は単独接種とかわりありません。また、同時接種で副反応が増えたり、特別な副反応が現れたりすることもないとされています。わからないことは小児科医に相談してください。

ワクチンの種類

 予防接種のワクチンには、3種類のタイプがあります。

・生ワクチン

 病原体となるウイルスや細菌の毒性を、生きたまま、からだに症状が出ない程度に弱めたものです。接種すると、からだの中で病原体が増えて、1か月後くらいに免疫ができます。

・不活化ワクチン

 病原性を無くした細菌やウイルスの一部を使うもので、じゅうぶんな免疫を得るために、何回か接種する必要があります。

・トキソイド

 細菌が作る毒素を取り出し、免疫を作る能力はあっても毒性はないようにしたもの。不活化ワクチンに分類されることもあります。

小児の定期予防接種の対象年齢(2016年10月施行)

接種時期 乳児期 幼児期
種類 2か月 3か月 4か月 5か月 6か月 7か月 8か月 9か月~ 12か月~ 15か月~ 18か月~ 2歳 3歳 4歳 5~6歳
ヒブ(Hib)
小児用肺炎球菌
4種混合(DPT-IPV) ジフテリア、百日ぜき、破傷風、ポリオ
BCG
麻しん・風しん混合(MR)
水痘(水ぼうそう)
日本脳炎 ①②
B型肝炎(HBV)

丸数字はワクチンの種類ごとに接種の回数を示しています。


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