赤ちゃんの不調に気づくにはきげんや生活リズムを把握-乳幼児の病気と手当

進行の速い赤ちゃんや幼児の病気を見逃さない



  • 出典:株式会社法研「らくらく育児百科」
  • 総監修:細谷 亮太 聖路加国際病院特別顧問 小児総合医療センター長

キャッチして! 赤ちゃんからのSOS

 赤ちゃんのいつものきげんや元気なときの生活リズム、からだのようすを知っていれば、不調があったときにも早く気づくことができます。

 そこで、ママやパパはできるだけ毎日、そばにいて世話をして、元気なとき、おとなしいとき、ねんねでぐずるときなどのようすを知っておきましょう。親子の愛情が深まると同時に、病気予防につながります。

赤ちゃんの不調に気づくにはきげんや生活リズムを把握イラスト1

平熱

 赤ちゃんや幼児の正常な体温は36.3~37.4℃と言われています。37℃で平熱より1℃近く高い子もいれば、平熱の子もいるわけです。また、1日の間にも体温は変化します。からだの生理機能により、朝は低めで午後になると高めになるのが普通です。

 ですから、発熱かどうかを知るためには、わが子の平熱を知っているということが、とても大切になります。まず、元気なときに、朝、昼、夜と時間を決めて体温を測りましょう。できれば、これを2~3日続けてみます。これで、平熱のパターンを知ることができます。

 なお、必要以上に厚着をさせたり、熱いところにいるだけでも、体温はすぐに上がってしまいますし、運動をしたり食事をした後にも、体温は高めになりますから注意しましょう。

 いつもより熱があるときは、どこか具合が悪かったり、病気になっているという場合がほとんどです。

SOS

・赤ちゃんを抱いたり、 幼児に触ったりして、「熱っぽい」と感じたとき

・せきをしたりして顔色が悪いとき

・グズグズときげんが悪いとき

食欲

 元気なときの食事の量、食事のクセ、好みの食べものなど、いつものようすをきちんと観察しておきましょう。

 そうすれば、大好きな食べものなのに、あまり食べない、おっぱいやミルクの飲み方が弱いなどにもすぐ気がつきます。

 食事の量がいつもより減ったからといって、すぐにあわてる必要はありません。

 ただし、そういう状態がある期間続いて、しかも体重が増えないか減っている場合には、かかりつけの医師に相談してみましょう。

 必ず熱を測り、38℃以上あるときは医師へ連れて行くのが原則です。

SOS

・食事量、食欲不振

・食の好み、食べ方などの変化

・嘔吐(おうと)や下痢は大きなSOS

きげん

 「痛い」「苦しい」など自分の症状を話すことができない赤ちゃんにとって、泣いたり、ぐずったりするのは表現方法の一つです。

 また、逆に言えば、少しくらい熱があっても、便が少しゆるくても、いつもと変わりないと思えるときは、そんなに心配しなくてもよいということです。

 赤ちゃんのきげんがよければ、少しようすを見よう、という心のゆとりも生まれてくるでしょう。

SOS

・いつものように笑わない(笑い声が小さい、表情に乏しい)

・泣き声に元気がない

・おなかや頭など、からだのある部分に触るといやそうにする

■母子健康手帳や育児日記の活用を

母子健康手帳は大切な成長記録

 母子健康手帳に、赤ちゃんや幼児の身長・体重の発育曲線グラフがあります。これは、厚生労働省が、全国の1万人以上の乳幼児を調査して、標準の数値をグラフに表したものです。

 発育には、個人差があるので、その時々の標準値と比べることにあまり意味はありません。自分の子どもの身長や体重の増え方が、発育曲線の標準帯の中に入っているかどうかが大切な成長の目安になります。

 毎月、体重・身長を測って書き入れてみましょう。

 もし、途中から、発育曲線と大きくずれるようなことがあったら、医師に相談してみましょう。

ママ&パパ共作の育児日記のすすめ

 仕事が忙しいために、赤ちゃんや幼児の世話はどうしてもママまかせというパパも、いるかもしれません。赤ちゃんや幼児と接するチャンスが少ないというパパに、ママから、昼間のようすを伝えるメッセージノートを作ってみることをおすすめします。子どものころにした交換日記風に、イラスト入りにしても楽しいかもしれません。

 赤ちゃんや幼児に関する、その日のできごとを、簡単な文章で伝えましょう。パパも子どものようすをよく知ることができて、休みの育児が楽しくなることうけ合いです。メッセージノートは、ママとパパの共作の育児日記になります。

 その日のできごとに添えて、赤ちゃんの体温や便の回数など体調に関する情報もメモしていくと、赤ちゃんや幼児が病気になったときにも、そこからいろいろな手がかりがつかめることもあります。

ママ&パパ共作の育児日記のすすめイラスト1


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