ペットや野生動物の歯は細菌が多い!かまれた・さされた-乳幼児の応急手当


  • 出典:株式会社法研「らくらく育児百科」
  • 総監修:細谷 亮太 聖路加国際病院特別顧問 小児総合医療センター長

 ペットや野生動物の歯には非常に細菌が多いので、消毒が十分でないと、あとで傷が赤く腫れて長期間痛みが残ったりする原因となります。動物にかまれたときは水道水の流水でじゅうぶんに洗い流してから、必ず医師の診察を受けてください。

犬にかまれたとき

 日本国内の犬からの狂犬病の感染は、ここ50年以上見られていません。しかし、犬はかむ力が強く、赤ちゃんのやわらかい皮膚では簡単に皮下組織が破壊されて細菌感染が起こります。犬にかまれたら病院に行くと同時に、地域の保健所への届け出も行います。

犬にかまれたときの対処

ネコにかまれたとき

 ネコにひっかかれたり、かまれたりすることによって「ネコひっかき病」にかかることがあります。原因は、ネコノミの糞中にいる細菌です。傷口を流水でよく洗い流し、病院へ連れて行きましょう。

猫にかまれたときの対処

ヘビにかまれたとき

 ヘビが無毒か有毒かの判断がつかないときは、毒ヘビにかまれたときの処置を行います。

 まず、毒が体内に回るのを防ぐため、かまれた部位より心臓に近い側をひもやタオルなどでしばり、かまれたところをよく洗い、消毒します。すみやかに病院へ運ぶか、遠距離であれば電話をして医師の指示にしたがいます。病院ではヘビ毒の抗血清の投与を行います。

ヘビにかまれたときの対処

虫にさされた

*蚊・ブヨ・ダニ・アリなど

 赤ちゃんや幼児は新陳代謝が活発なため虫がよってきやすく、皮膚が大人と比べるとデリケートなので、さされると症状が強く出やすくなります。さらに、その虫のもっている毒素などに対するアレルギーを起こしたり、二次的に細菌の感染が起こり、「とびひ」になったりすることがあります。

 虫の多い草むらに行くときは、繊維の目の詰まった長袖の服や長ズボンを着せましょう。洗濯物を取り込むときには、虫がついていないかを確かめましょう。

 虫にさされたら、患部を石けんでよく洗い、虫さされやかゆみ止めの薬をつけます。アブやアリにさされたときは、ステロイド軟こうをつけると効果的です。

蚊・ブヨ・ダニ・アリなどにさされたときの対処

*ハチにさされた

 ハチにさされると、赤く腫れて強い痛みがあるだけでなく、まれに息苦しさを感じたり、ショック症状におちいって意識を失う場合もあり、危険です。痛みや腫れ、ショック症状があるときはすぐに病院へ連れて行きましょう。

①ハチにさされたら、すみやかに現場(巣の近く)から十数メートル離れる。

②傷口を流水でよく洗い流し、ハチの針が残っている場合は、指でつまんで毒液を再注入しないようにそっと抜く。

③流水にさらしながら爪などで傷口の周囲を圧迫し、毒液をしぼり出す。

 受診をして処置を受けたら、ぬれたタオルなどで冷やしながら、安静にします。

ハチにさされたときの対処1

ハチにさされたときの対処2

*毛虫・毒蛾(どくが)にかぶれた

 毛虫や毒蛾の鱗粉(りんぷん)に触れると、強いかゆみが起こり皮膚が赤くなります。患部を流水でよく洗い流してから、ステロイド軟こうをつけるとよいでしょう。

毛虫・毒蛾(どくが)にかぶれたときの対処

虫さされ こんなときは至急病院へ

 赤く腫れても、すぐにおさまるようならいいですが、まれに深刻なアレルギー症状を起こす子どもがいます。以下のようなときは、応急手当てのあと、すぐに病院へ連れて行ってください。

①熱が出る ②吐く ③呼吸困難になる ④意識が薄れる ⑤赤いブツブツや腫れが大きく広がる ⑥ショック症状におちいる


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