寒く乾燥した季節に最も活発になるインフルエンザ。適切な予防と対処法を知ってウイルスを撃退しましょう。ここでは風邪と違う3つの初期症状とインフルエンザの見極め方、かかったときの対処法、予防法や検査について紹介します。

インフルエンザを見極める3つの初期症状

インフルエンザかなと思ったらすぐ受診しましょう

インフルエンザは潜伏期間が1〜5日間と短く、普通のかぜに比べ急激に発症して、しかも症状が重いのが特徴です。 インフルエンザが流行しているこの時期、次の症状がある場合は、インフルエンザの可能性を考え、早めに受診しましょう。

  • 突然、38℃以上の熱が出て下がらない
  • 熱っぽくて倦怠感が続き、関節痛や筋肉痛、頭痛がすることもある
  • 寒けが続き、せき、鼻水、くしゃみ、のどの痛みなどがでてきた

高齢者のインフルエンザ

加齢のため体の抵抗力が弱い高齢者は、健康な成人に比べて2倍ほどウイルスに感染しやすく、インフルエンザにかかると肺炎を起こしやすくなります。また、感染しても、高熱やその他のはっきりした症状が現れないことがあります。咳が続く、息苦しさ、呼吸が早くなる、息遣いが荒いといった症状がみられたら、インフルエンザの注意信号です。

子どものインフルエンザ

高熱が出たときは、熱の高さよりも他の症状がないかどうか、注意をすることが大切です。1.けいれんを繰り返す 2.呼びかけても反応しない 3.意味不明な言動がある 4.呼吸困難がある 5.唇が乾いている、皮膚が乾燥している、尿の色が濃いなどの脱水症状がある 6.嘔吐や下痢をするなどの症状がみられた場合は、脳炎や脳症を起こしている可能性があるので、すみやかに病院を受診するようにしてください。

インフルエンザの検査と診断

咽頭ぬぐい液や鼻汁材料を用いた、インフルエンザの抗原検出キットで10〜15分の短時間に判定 することができ、A・B型の判別も可能です。

血清反応による診断では、発症時と2〜4週後のペア血清でCF(インフルエンザ共通抗原)、HI(型特異的抗原)抗体価の有意な上昇でわかります。臨床ウイルス学的にはウイルスの分離を行い、流行株の抗原的性状を解析します。

インフルエンザを発症したときの対処法-発症から48時間以内の服薬がカギ

日本では、1998年からインフルエンザに対する治療薬として抗インフルエンザ薬が用いられるようになりました。この薬の重要なポイントは、症状に気づいたら、できるだけ早く、 発症してから48時間以内に薬を使い始めること です。服用後、24時間以内から効き始め、発熱が続く期間を1〜2日は短縮できるとされています。

妊娠中や小児への服用は慎重に

A型インフルエンザの治療薬として使われる塩酸アマンタジンは、催奇性(胎児に奇形を引き起こす性質)が疑われるデータがあるため、 妊娠中、または妊娠している可能性のある女性、授乳中の女性は禁忌となっています。

またA型、B型の両方のインフルエンザに有効なノイラミニダーゼ阻害薬には、吸入薬のザナミビル(商品名リレンザ)と経口薬のリン酸オセルタミビル(商品名タミフル)があり、これらは妊娠中の投与に関する安全性が確立していないため、治療上の有益性が危険性を上回ると判断した場合にだけ投与することになっています。

インフルエンザ予防法4つ-うつさないための対策とは

  1. 流行時はできるだけ人ごみを避け、外出時はマスクをつける

マスクによりウイルスを含む飛沫(ひまつ)を吸い込まない効果、のどや鼻の粘膜の乾燥を防いでウイルスの侵入を防ぐ効果がある程度期待できる。

  1. 外出から帰ったら、手洗いとうがいをしっかり
    • 手洗いは石けん、流水でていねいに。ウイルスは手についていることが多く、その手で触わることで目や鼻、口の粘膜からも感染しやすい。お化粧前にもしっかり手洗いを。
    • オフィスなどの出入り口に消毒用アルコールが置かれていたら、利用する。湿った手では殺菌効果が弱まるため、手洗い後でなく乾いた手で。
    • うがいでのどを清潔に保ったり、粘膜を鍛えることで、ウイルスの侵入を防ぐ効果がある程度期待できる。
  2. 日頃から栄養バランスのよい食事、十分な休養・睡眠をとり、体の抵抗力を高めておく
  3. 室内は適度に保温・保湿し、換気をよくする

そして、感染したかなと思ったら、人にうつさない配慮をしましょう。

  1. 感染したら外出を控え、無理をして職場や学校に行かない
  2. せきエチケットを守る
    • せきやくしゃみが出るときは必ずマスクを着用
    • マスクがないときはティッシュペーパーなどで鼻と口を押さえる
    • 他の人に向ってせきやくしゃみをしない
    • せきやくしゃみを手のひらで受け止めたときはすぐに手を洗う など

インフルエンザの予防接種で重症化を防ぐ

インフルエンザの予防に最も効果が期待できるのは、 流行前に予防接種を受けることです。 あらかじめウイルスに対する免疫力を備えておくと、確実に、インフルエンザの重症化を防ぐことができます。

ワクチンは体内で免疫反応により抗体を作って防御するため、接種してから効果が現れるまで、ある程度日数がかかります。インフルエンザワクチンの場合、効果が現れるのは、通常、接種してから2週間後といわれています。さらに免疫の効果が頂点に達するのは4週間後で、効果は5カ月間持続するといわれています。

インフルエンザの詳細

 流行するインフルエンザの原因ウイルスにはA型とB型があります。ともに、変異といって少しずつ形を変える性質があるため、私たちは十分な抗体を作ることができず、何度でも感染してしまうのです。
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