ADHDは「不注意」「多動衝動性」を特徴とする発達障害です。落ち着きがなく、授業中歩き回るなど。「わがまま」「しつけができていない」と言われてしまうこともありますが、それは大きな誤解で発達障害の一種です。

ADHD(注意欠如多動性障害)とはどんな病気か

不注意と、多動‐衝動性(しょうどうせい)のうちのどちらか一方か、あるいは両者が認められるものです。知能は正常範囲であることが一般的です。

微細脳機能(びさいのうきのう)障害という呼び方が一時広く使用されましたが、これはADHDの病気の原因を想定した概念です。同様に学習障害という用語は、当初は教育の分野から提唱されたもので、 全体の知能は正常範囲にあるのに、読む、書く、計算するなどの特定の能力だけに問題が認められることが多く それぞれ読字(どくじ)障害、書字表出(しょじひょうしゅつ)障害、算数(さんすう)障害といわれています。学習障害はADHDに合併することが多いといわれています。

ADHD(注意欠如多動性障害)・発達障害の診断の基準

広汎性発達障害と診断される基準とは、一体どのようなものなのでしょうか。現在、自閉症その他の診断では、イギリスの精神科医ウイングが提唱した次の3つの特性について当てはまるかどうかを見ていきます。

①対人的相互反応、すなわち社会性の障害(相手の気持ちがわからない、など

  • アイコンタクト、表情、身振りなど、言葉以外を使ったコミュニケーションがうまくできない
  • 発達に応じた仲間関係をつくれない
  • 楽しみや興味あるものを人と分かちあえない
  • 人の気持ちが理解できない

②コミュニケーションの障害(気持ちをうまく伝えられない、など)

  • 話し言葉の発達の遅れ
  • 人とスムーズに会話を続けられない
  • オウム返しやその子独特な言葉づかいをする
  • その年齢に応じたごっこ遊びやものまね遊びができない

③想像力の障害とそれに基づく行動の障害(こだわりが強い、など)

  • 特定のものに、異常なほど興味や関心がかたよっている
  • 決まった習慣や儀式にかたくなにこだわる
  • 同じ動作を何度もくり返す
  • ものの一部に熱中する

発達障害をもつ子どもへの家庭での接し方6つのポイント

広汎性発達障害の子どもは、指示をすんなりと理解したり、器用にこなすことが苦手です。また、成功したという体験やほめられる体験を重ねる機会が少なく、「私(ぼく)はできるんだ」という自信が育ちにくく、劣等感が強くなりがちです。ですから、家庭では子どもが成功する機会を増やせるようにしてください。そして子どもの行いを、なるべくポジティブに受け止めてあげましょう。

以下は家庭での接し方の6つのポイントです。

  1. 感情的に叱らない
  2. いけない行動は無視する
  3. いい行動ができたときには必ずほめる
  4. いけない行動をコントロールしたり、いい行動ができたら目に見える形で評価する
  5. 行動目標は具体的に小刻みに
  6. 親は安定したぶれのない対応をする

日々の暮らしのなかで、つい叱りたくなることもあると思います。けれども、激しい口調できつく怒鳴ったり体罰を加えても、それで子どもの行動を直すことはできません。子どもの行動には必ず原因となっている出来事があります。それを見極めましょう。

ADHD 注意欠陥・多動性障害(発達障害)とは? 年齢別に見る症状

ADHDは、年齢ごとに現れる症状に変化がみられます。ADHDと診断される年齢の平均は、男子8歳、女子は12歳だと言われていますが、成人してから診断される場合もあります。

◯~1歳

出生後すぐにADHDの診断はできません。見分けるのはかなり難しいですが、寝付かない、抱っこをいやがる、視線が合わないなどの行動が見られます。ただし、これらは一般的に成長過程でみられることもあるので、気になる場合は専門家に相談を。

◯1歳~小学校入学

一般的に、小学校に入る前までにADHDの症状が現れる子が多いと言われます。他の子に乱暴をすることがある、我慢ができず癇癪を起こす、じっとしていられないなどの特徴がみられ、注意しても繰り返してしまいます。ADHDは合併症として、言葉の遅れがみられることもあります。

◯6~12歳

小学生になると、ADHDの症状がはっきりと現れてくるため、診断が下されることが多くなります。*注意力が散漫、物忘れや物をなくすことが多い、人の邪魔をする、突発的な行動を起こす、友達と仲良くできずトラブルを起こすなど。*授業態度の悪さから問題視されることがありますが、本人は悪気がなく、怠けているということでもありません。

◯12~18歳

ADHDの症状が治まるかわりに、学習障害 (LD)や発達障害との合併症が目立つことがあります。対人関係がうまく築けない場合は、自閉症との合併症が疑われます。親・教師に強く反抗する、友人間でトラブルが多い、ルールに従えないなどの特徴が見られ、学力の低下から、不登校や引きこもりなどの二次障害が現れることもあります。

◯18歳~

ADHDの人の中には、成長につれて症状が軽くなったり、わからなくなったりする場合もあります。逆に、子供の頃は症状がなく、大人になってからADHDと診断される人もあります。
職場では、順序立てて作業ができない、約束を忘れる、手間がかかる、長時間座っていられないなどの特徴が問題になる場合があります。大人になって初めてADHDと診断を受けた場合は、職場で理解を得るのが難しく、精神的に落ち込んでしまう場合も。子供より治療が困難になるため、投薬治療が行われる場合もあります。

注意欠如多動性障害,ADHDの詳細

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