手足口病とは、毎年夏をピークに小児の間で流行する発疹症で、手、足、口腔内に水ぶくれ(水疱)ができることからこの名前がついています。今回は、手足口病の原因から症状、治療法の解説と、手足口病以外にも気をつけたい子どもがよくかかる夏風邪について解説します。

手足口病とはどんな病気?

手足口病とは、 エンテロウイルス あるいは コクサッキーウイルス の感染によって発症します。小児期によくみられる急性熱性発疹症のひとつで、口腔内、手のひら、足底に小さな水疱(すいほう)が現れる病気です。

感染から 3〜5日の潜伏期 ののち、口腔内、手のひら、足底や足背などに小さな水疱が現れます。幼児では口腔内の病変のために飲食が困難になる場合があります。高熱になることは少ないのですが、かぜのような症状や下痢などの消化器症状が、現れることもあります。エンテロウイルス71型によるものでは、まれに髄膜炎(ずいまくえん)が合併することがあります。

手足口病に気がついたらどうする…治療法は?

熱や発疹が出ても元気なら、家で安静にして様子をみてください。水分がとれなくてぐったりしたり、頭痛や嘔吐があるようでしたら、小児科を受診してください。

治療法は 特異的に有効な薬はなく、 発熱や痛みに対する治療を行います。夏に好発しやすく、痛みで食欲不振が強いと脱水の危険があるので、水分補給に注意しましょう。 ただし、 高熱、嘔吐などの症状を認める場合は、髄膜炎(ずいまくえん)、脳炎 など中枢神経合併症を併発している場合があるので、早めにかかりつけ医を受診してください。

水疱が存在する時期には、 他人への感染のおそれがある ので通学は控えてください。熱が下がって子どもが元気になれば、学校や保育園に行かせてもかまいませんが、治ったあともしばらくの間は便のなかにウイルスが排泄されますので、 排便後の手洗いは重要 です。

ウイルス性発疹症を見分けるポイント

よくみられる発疹性疾患の特徴を以下の表に示しました。
子どもだけでなく大人もかかる病気もありますので、ぜひ参考にしてください。

子どもがかかりやすい夏風邪の予防と対処法

特に子どもがかかりやすい夏かぜに、 ヘルパンギーナ、手足口病、咽頭結膜熱 (いんとうけつまくねつ)(プール熱)があります。大人も子どもの看病などを通じて感染することがあり、 大人がかかると子どもより重症化する こともあるので注意が必要です。

○ヘルパンギーナ
6月ごろから5歳以下の子どもが多くかかります。急に39度ほどの熱が出て、のどの奥に周りが赤い小さな水疱ができます。鼻水やせきのように冬のかぜにみられる症状はありませんが、高熱とのどの痛みで食欲が低下します。

2〜3日すると水疱はつぶれて潰瘍になり、このころ熱も下がってきます。やがて1週間前後で、口の中の潰瘍も治まります。

○頭結膜熱(プール熱)
プールに入る機会のある幼児や小学校低学年の子どもによくおこるので、「プール熱」の名があります。急な高熱とともに、目の充血、目やに、涙目などの結膜炎の症状があらわれます。のどの腫れと痛み、鼻水やせきが出たり、おなかの痛みや下痢など消化器の症状が出ることもあります。

熱は4〜5日で下がり、経過も悪くありません。結膜炎は家族にうつるので、タオルや洗面器は別にする必要があります。

これらの病気に特効薬やワクチンはありません が、多くの場合軽い症状ですみます。しかし、まれに髄膜炎や脳炎、肺炎などを起こして重症化することがあるため、高熱や頭痛、おう吐がみられたり、ぐったりしているときなどは早めの受診が必要です。

夏かぜを早く治すポイント〜下痢止めを使うと症状が長引くことも

夏にかぜをひいたとき、 注意しなくてはいけないのは脱水 です。暑くて汗をかくところへ発熱が加わったり、のどの痛みや口内炎、腹痛で食欲が落ちたり、下痢をしたりして脱水症状を起こすこともあるので、 こまめな水分補給が大切 です。

また、 下痢を止めようと自己判断で市販薬などを飲むのは止めたほうがよさそうです。 夏かぜの下痢はウイルスを排出しようとする症状でもあるので、無理に止めてしまうとウイルスが排出されなくなって回復が遅れることも。下痢が長引くときは受診しましょう。

胃腸症状があるときは消化が良く脂肪分の少ない食事をとり、ゆっくり休養を。暑いと体力を消耗するので、クーラーも利用して快適な室温にし、寝るときはおなかを冷やさないように気をつけましょう。

夏かぜは せきやくしゃみのほか、目やに、便などを介しても感染し、ウイルスがついたタオルからうつる ことも多いといわれます。

家族がかぜをひいたときはタオルの共用は避け、手洗いとうがいをしっかり行いましょう。特にトイレの後やかぜをひいたお子さんのおむつを替えたときには石けんによる手洗いを。

夏は暑い屋外と冷房の効いた屋内の気温差で疲れたり、暑さで食欲不振や睡眠不足になりがち。そんな状態が続けば、免疫力が低下してかぜをひきやすくなります。免疫力を低下させないためには、十分な栄養と睡眠をとり、暑いさなかに無理をしたり、クーラーで体を冷やし過ぎるのは避けましょう。十分な睡眠時間が確保できないときには、お昼寝で補うのも効果的です。

手足口病の詳細

 夏かぜの一種で発熱、口内炎、手足の水疱性(すいほうせい)発疹が特徴です。
 小児期によくみられる急性熱性発疹症のひとつで、口腔内、手のひら、足底に小さな水疱(すいほう)が現れる病気です。
 毎年夏をピークに小児の間で流行する発疹症で、手、足、口腔内に水疱(すいほう)ができることからこの名前がついています。  コクサッキーA16(CA16)、エンテロウイルス71(EV71)が主な原因ウイ...

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