手の関節まわりなどに、ポコッと出たコブのような「ガングリオン」をご存知でしょうか? 若い女性に多く発生するというガングリオンの原因や症状、治療方法などくわしく解説いたします。

ガングリオンとはどんな病気?

ガングリオンの多くは 手の関節のまわり に発生しますが、手以外の関節の周囲、腱(けん)(手足を動かすための筋肉の収縮を骨に伝えているすじ)のまわり、膝の半月板や脊椎の椎間板などの軟骨組織のそばにも発生します。

活動性の高い 若い女性に多い といわれていますが、小児を含めてあらゆる年齢の患者さんに発生します。

ガングリオンは皮膚よりも深いところから発生した ゼリー状のどろっとした液体が溜まることで膨らんでくる瘤 で、腱鞘(けんしょう)(腱を包むさや)や関節包(かんせつほう)(関節を包む袋)と連続あるいは近接しています。関節包や腱鞘の変性により発生します。

ガングリオンの症状は?

関節の周辺に、米粒大からピンポン玉くらいまでの隆起したしこり ができます。通常、皮膚の表面には変化はなく、しこりは皮膚の下に触れます。手首にできることが多く、不快感がありますが、多くの場合痛みはありません。ただし、神経が圧迫されると痛みが出ることもあります。 神経や血管のそばに発生した場合、 しびれやむくみの原因 となることがあります。

ガングリオンの原因とは?

関節のそばにできたものは、健康な関節にも少量ながらある液体(関節液)が、関節と小さな穴でつながっている袋状の組織にたまってくることで発生するとの説がありますが、詳しいことはわかっていません。

ガングリオンの検査と診断

典型的な例では、発生した部位、触った感じからこの病気を疑うことができます。超音波検査(エコー検査)を行うと、なかに液体がたまっている証拠である均一な黒い色を示す信号として描出されます。針で刺して中身を吸引し、ゼリー状の液体が出てきた場合は、この病気と考える根拠のひとつとなります。

大切なことは、この病気と同じような症状を示す瘤のなかには、ごく少数ながら 悪性の腫瘍(肉腫)が紛れている 可能性があることです。小さな瘤でも、診察してみてこの病気と少し違った感じを受けた場合は、超音波検査やMRIなどで中身の状態を確認します。

ガングリオンらしきものができたら…治療方法とは?

診断がつけば、放置しておいて差し支えありません。軽い捻挫(ねんざ)や打撲(だぼく)の際に、自然につぶれてなくなることもあります。

大きくなるもの、痛みが強いもの、神経の圧迫による症状が出るもの には治療を行います。治療法は、 注射針による吸引と手術 があります。痛みの具合、発生した場所、大きさ、それにこの病気による機能障害などを考慮して、治療の適応と方法を考えます。

注射針による吸引は外来の診療室で手軽にできますが、再発してくることがあります。また、重要な神経や太い血管がそばにある場合に安易に針を刺すと、神経や血管を損傷することがあり注意が必要です。

ガングリオンに気がついたら、近所の整形外科医に相談してみてください。手術を希望する場合や、ほかの腫瘍との鑑別が必要な場合は、少し大きい病院の整形外科外来に紹介してもらいましょう。

ガングリオンの詳細

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