ベーチェット病の詳細

 日本ではいちばん多いぶどう膜炎として知られています。15〜40歳の男性に好発し、青壮年期における失明の原因疾患として恐れられています。世界的には、シルクロード沿いに多いという特徴があります。  粘膜...
 トルコの眼科医ベーチェットが1937年に発見した疾患です。虹彩炎(こうさいえん)やぶどう膜炎などの眼症状、アフタ、陰部潰瘍(いんぶかいよう)、結節性紅斑、毛嚢炎(もうのうえん)などの皮膚症状に、発熱...
 べーチェット病は主に眼、皮膚粘膜に急性の炎症発作を繰り返す原因不明の病気です。世界的には、シルクロード沿いの地域に患者数が多く、日本では北日本に患者が多く分布します。患者数は2万人弱で、男女比は1対...

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ベーチェット病に注意(口・あごの病気)

<br>ベーチェット病は、①口腔粘膜の再発性アフタ、②皮膚病変(結節性紅班)、③眼病変(網膜ぶどう膜炎など)、④外陰部潰瘍の4つを主症状とする慢性再発性の全身性炎症疾患です。最近ではこれらの一部しか... 続きを読む

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べーチェット病は主に眼、皮膚粘膜に急性の炎症発作を繰り返す原因不明の病気です。世界的には、シルクロード沿いの地域に患者数が多く、日本では北日本に患者が多く分布します。患者数は2万人弱で、男女比は1対1、好発年齢は20〜40歳です。

ベーチェット病とはどんな病気?

トルコの眼科医ベーチェットが1937年に発見した疾患です。虹彩炎(こうさいえん)やぶどう膜炎などの眼症状、アフタ、陰部潰瘍(いんぶかいよう)、結節性紅斑、毛嚢炎(もうのうえん)などの皮膚症状に、発熱、関節痛などの全身症状を伴って発症します。

  • 虹彩炎・ぶどう膜炎

眼球の内側にある脈絡膜・毛様体・虹彩に炎症が起こる

  • アフタ性口内炎

表面が白く周囲が赤い潰瘍(円形またはだ円形で中央部が浅くくぼんでいる)が1〜数個できる

  • 結節性紅斑

膝から足首までに円形ないし不規則形の紅斑が多発し、触ると硬いしこりと圧痛のある病気

  • 毛嚢炎

ひとつの毛包(毛穴の奥で毛根を包んでいるところ)にブドウ球菌が感染して起こる皮膚の病気

ベーチェット病の原因とは?

原因は不明 です。遺伝的素因が関係して、何らかの外因によって発症すると考えられています。外因としてウイルス感染説、口腔病巣感染説、農薬中毒説など多くの仮説があります。白血球の一部の好中球(こうちゅうきゅう)の活性が異常に高まった状態が持続する病気です。

  • 好中球

白血球には「顆粒球」「リンパ球」「単球」の3つの種類があります。1m3に6000個程度存在し、血流にのり全身を巡ります。

顆粒球は、好塩基球、好中球、好酸球に分かれ、それぞれが殺菌物質を放出します。

ベーチェット病の症状とは?

口腔内アフタ、皮膚・眼症状、陰部潰瘍 が発作的に起き、繰り返しますが、発作と発作の間欠期は無症状です。口腔内アフタは初発症状であることが多く、頬(きょう)粘膜、舌、口唇、歯肉に痛みのある潰瘍が繰り返しできます。

皮膚症状としては、 結節性紅斑 (けっせつせいこうはん)、 毛嚢炎様皮疹 、皮下の 血栓性静脈炎 がみられます。結節性紅斑は隆起性で圧痛を伴う紅斑が四肢(主に下腿)に現れます。毛嚢炎様皮疹は、中心部に膿疱(のうほう)をもつにきび様の皮疹が前胸部、背部、頸部(けいぶ)などにみられます。血栓性静脈炎は下肢に多くみられ、皮下静脈に沿った発赤、圧痛と周囲の浮腫(むくみ)が主な症状です。

また、 針反応 といって、採血後など針の刺入部が24〜48時間後に発赤や毛嚢炎様発疹を示す皮膚の過敏反応がみられる場合があります。

陰部の潰瘍は、男性では陰嚢(いんのう)部、女性では陰唇(いんしん)部に好発し痛みを伴います。

眼の病変は 前部ぶどう膜炎 が特徴で、典型例は 前房蓄膿 (ぜんぼうちくのう)を伴う 虹彩毛様体炎 です。眼の発作を繰り返すと視野の障害や眼圧の上昇を来します。 網膜脈絡膜炎 に進む例では 視力低下の末、失明に至る 例もあります。

関節炎は急性、亜急性の発症で、膝、足関節に多く変形を来すことはありません。まれに持続性関節炎を合併します。男性ではまれに副睾丸炎(ふくこうがんえん)を合併することがあります。

特殊型として、(1)腸管型、(2)血管型、(3)神経型があります。 (1)腸管の病変は回盲部(かいもうぶ)に多く、潰瘍を作り腹痛、下血、便通異常を来します。 (2)血管の病変では、動脈や静脈の血栓性閉塞や動脈瘤(どうみゃくりゅう)がみられます。 (3)神経の病変としては、発熱や頭痛で髄膜炎(ずいまくえん)様症状を来す場合や、運動麻痺や失調症状を示す場合があります。精神障害や人格障害が徐々に進行する例もみられます。

皮膚粘膜症状がひどい時や、腸管、神経の病変を伴う場合には、発熱などの全身症状が認められます。

ベーチェット病の治療方法とは?

好中球の機能を抑制する コルヒチン をまず使います。全体の病勢が強い場合には、必要に応じてステロイド薬や免疫抑制薬のシクロスポリンなどを使います。そのほか、抗生剤やスルホン剤も使われます。