アトピー性皮膚炎の詳細

 アトピー性皮膚炎は、増悪(ぞうあく)・寛解(かんかい)を繰り返し慢性的に経過する、かゆみのある湿疹と定義されています。患者さんの多くはアトピー素因をもっています。乳幼児から成人まで、あらゆる年齢層で...
 乾燥肌による刺激に対する過敏さ(敏感肌)とアレルギー反応に関係するIgEをつくりやすい体質(アトピー素因)に、さまざまな環境要因がきっかけになってかゆみのある皮膚炎が生じ、軽快と悪化を繰り返す慢性の...
 かゆみの強い慢性の湿疹で、増悪(ぞうあく)や軽快を繰り返します。多くの場合、アトピー素因(気管支喘息(ぜんそく)、アレルギー性鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎などを生じやすい体質)をもつ人に生じます。...

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アトピー性皮膚炎とは、乾燥肌による刺激に対する過敏さ(敏感肌)とアレルギー反応に関係するIgEをつくりやすい体質(アトピー素因)に、さまざまな環境要因がきっかけになってかゆみのある皮膚炎が生じ、軽快と悪化を繰り返す慢性の病気です。

大人と子どもで違う、アトピー性皮膚炎の原因とは?

皮膚の表面をおおう角質層のセラミドなどの油の膜には、皮膚の内側の水分の蒸発を防ぐはたらきと体の外からの刺激をブロックする防御壁のはたらきがあります。また、角質層の天然保湿因子は水分を結びつけて、角質層の水分を保つはたらきがあります。アトピー性皮膚炎ではセラミドなどの油分やある種の天然保湿因子が少ないために 乾燥肌になって防御壁のはたらきが低下 し、日常生活でのさまざまな 刺激に過敏に反応 して皮膚炎を起こしやすくなります。また、 食物やダニ・花粉 などに対するアレルギーが悪化の原因になることもあります。

◆小児のアトピー性皮膚炎の原因◆
乾燥肌に対する刺激として、乳児期では よだれや食べこぼし、涙、衣服などとの摩擦が原因 になります。幼児期から学童期にかけては、汗や土が刺激になりやすく、空気が乾燥する冬と汗をかきやすい梅雨から夏にかけて悪化しがちです。もちろん、皮膚をかく刺激は皮膚炎の大きな悪化の原因になります。
また、とくに乳児期には、卵白や牛乳などの食物に対するアレルギーのためにかゆみや紅斑、じんま疹などによって症状の悪化がみられることがあります。

◆成人のアトピー性皮膚炎の原因◆
思春期に増えた皮脂が再び減ってくることによる 肌の乾燥 のために、汗や衣服との摩擦など日常の暮らしのなかでのありふれた刺激で皮膚炎を生じます。 ダニやほこり、花粉 などに対するアレルギーが関係していることもあります。かぜや過労、寝不足やイライラなどのストレス、不規則な生活、女性では月経前も皮膚炎を悪化させるきっかけになります。

アトピー性皮膚炎の症状とは?

◆小児のアトピー性皮膚炎の症状◆

乳児では生後2カ月目ごろから、頬や口のまわり、頭部などに かさぶたのついたじくじくした皮膚炎 がみられ、次第に首から前胸部、肘や膝の内側にも同様の症状が広がっていきます。耳切れもよくみられます。顔の紅斑は1歳過ぎまで続きますが、その後次第に軽くなります。 幼児期から学童期にかけては 首、わきの下、肘や膝の内側にかさかさした皮膚炎 がみられるとともに、体幹とくに側胸部に鳥肌のように毛穴が盛り上がった、いわゆるアトピー肌がみられ、とくに冬季には肌が全体に乾燥して粉を吹いたようになります。慢性的にかくために皮膚は厚くごわごわしてきます。

◆成人のアトピー性皮膚炎の症状◆

全身の皮膚の乾燥に加えて、毛穴が盛り上がった鳥肌のような丘疹(きゅうしん)が固くなり、全体にザラザラした皮膚になります。丘疹はかくのを繰り返すうちに固くなり、大豆大ほどの痒疹結節(ようしんけっせつ)になることもあります。四肢や背部、首、胸にみられる皮膚炎は慢性化して厚くなります。顔では額や目のまわりに紅斑がみられ、次第に顔全体に広がり、時にじくじくと湿ってきます。 症状は上半身に強い傾向があり、いずれも強いかゆみ を伴います。顔面の症状が悪化して顔をたたくことを繰り返すと、 白内障、網膜剥離 などの眼の症状が併発することがあります。

アトピー性皮膚炎の治療法

白色ワセリンやヘパリン類似物質外用薬(ヒルドイドソフト) などの保湿剤を入浴後に塗り、皮膚炎には ステロイド薬 を塗ります。子どもは皮膚が薄いので、比較的弱いランクのステロイド薬でも効果を発揮します。また2歳以上の小児には、免疫調整薬タクロリムス(プロトピック)を使用することもあります。 皮膚炎が軽くなっている時でも保湿剤の外用は続けて 、調子のよい状態を保つようにします。かくのが止まらない時には、患部にステロイド薬を塗ったあとに亜鉛華(あえんか)単軟膏を布に伸ばしたものを貼って包帯で巻くのも有効です。また、 抗ヒスタミン作用のあるかゆみ止めの内服も効果的 です。
食物アレルギーが皮膚炎の悪化に関係していることが明らかな場合には、食物制限を行う、クロモグリク酸ナトリウム(インタール)を食前に服用するなど、医師と相談しながら対策を立てます。

アトピーが良くならない理由と毎日のスキンケアのコツ

日常生活にまで支障をきたすことがあるアトピー性皮膚炎。悪化した状態のまま一向に良くならない人もいるようです。アトピーが良くならない理由を以下にあげていきます。

1.掻きすぎて自ら悪化させている
2.掻くことでストレス解消し、痒みを増悪させる悪循環に陥っている
3.医師に処方された薬剤を十分に塗っていない(ステロイド拒否)
4.寛解期に適切なスキンケアができていない。(タクロリムス軟膏への移行ができない)
5.生活習慣が乱れている。(睡眠の質が悪い。食べ物が偏っている)

アトピー性皮膚炎の治療は、基本的に 外用療法、スキンケア、生活リズムを整えること も必要です。外用療法では、ステロイド(副腎皮質ホルモン)外用薬で炎症を抑えます。ステロイドはよく効きますが上手に使う必要があるので、専門医の指導のもとに進めることが重要です。

スキンケアでは入浴と洗髪・洗顔に注意が必要 です。入浴は毎日でも大丈夫ですが、汚れを落とすためならシャワーでもよいので皮膚を清潔にしましょう。しかし決してゴシゴシ洗ってはいけません。

体を洗うのは、洗浄力のマイルドな石けんで、できれば手でやさしく洗うのがよいのです。タオルやスポンジを使うなら、ゴシゴシとこすらずに、やさしくなでるように洗ってください。シャンプー、リンスは皮膚への刺激が強いので、よく洗い流しましょう。入浴後は皮膚は入浴前より乾燥しますから、体をふいたらすぐに保湿剤入りのクリームや軟こうなどを塗って、スキンケアをきちんとしておきます。

生活リズムとは規則正しい生活を維持して、心身ともにゆとりをもつことです。できるだけストレスの少ない生活と適度な休養を心がけることは、皮膚の抵抗力を保つためにも大切なことなのです。