味覚障害の詳細

 私たちは、唾液に溶けた物質が口のなかにある味蕾(みらい)(味を感じる受容器)と接触し、さらに関係神経を介することによって味を感じます。味覚障害は、唾液分泌(だえきぶんぴ)、口腔粘膜、味蕾、関係神経の...
 味覚は甘味(あまみ)、塩味(しおみ)、酸味(さんみ)、苦味(にがみ)の基本4要素からなるといわれていましたが、最近では旨味(うまみ)を加えて基本5要素としています。  味覚を感じる器官は味蕾(みらい...

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健康用語の解説 味覚障害

味を感じなくなったり(味覚消失)、何を食べても嫌な味になること(悪味症)をいいます。舌の表面には味を... 続きを読む

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味覚は甘味(あまみ)、塩味(しおみ)、酸味(さんみ)、苦味(にがみ)の基本4要素からなるといわれていましたが、最近では旨味(うまみ)を加えて基本5要素としています。

味覚を感知するしくみとは

h3 食べ物の味は、舌にある「味蕾」という器官から大脳へ伝達されます。

味蕾では味孔(小さな孔)にある微絨毛という突起が食物の味を感知し、電気信号に変換して感覚神経から大脳の味覚野へ送ります。

大脳では、「甘い」「苦い」「塩辛い」「すっぱい」のみならず、「うまい」も判断しています。

味覚障害の原因

 私たちは、唾液に溶けた物質が口のなかにある 味蕾 (みらい)(味を感じる受容器)と接触し、さらに関係神経を介することによって味を感じます。
味覚障害 は、唾液分泌(だえきぶんぴ)、口腔粘膜、味蕾、関係神経の障害などによって起きます。

 味に関わる因子には、味覚以外に、香り、舌ざわり、歯ざわり、温度、審美、食欲、加齢など多様なものがあります。

 味覚障害の原因には次のものがあります。

(1)亜鉛(あえん)欠乏

 亜鉛は、体にとって必須の微量元素(ミネラル)で、普通に食事をとっていれば欠乏することはありません。しかし、薬剤、亜鉛代謝異常(腎臓障害など)、あるいは食事量の減少によって低亜鉛症となることがあります。

 薬剤による味覚障害では、味覚異常、味覚減退、苦味が増すなどが生じます。亜鉛キレート作用(薬剤が細胞への亜鉛の取り込みを妨げること)により亜鉛が欠乏して味覚障害を起こしたり、薬剤による口の渇きから苦味を感じることがありますが、障害を起こす原因が不明な場合も多くあります。味覚障害の原因になりうる薬剤を
表16 に示します。

 腎障害では亜鉛の吸収が悪くなったり、尿毒素が味蕾に影響を及ぼして味覚障害が起きることがあります。

(2)神経障害

・末梢神経障害
 味覚に関わる神経は、舌の前方3分の2の鼓索(こさく)神経、舌の後方3分の1の舌咽(ぜついん)神経、軟口蓋(なんこうがい)の大錐体(だいすいたい)神経(顔面神経)です。これらの神経に障害があれば、味覚障害を起こすことがあります。

・中枢神経障害
 脳腫瘍脳卒中 (のうそっちゅう)などによって味覚障害を起こすことがあります。

(3)風味障害

感冒 (かんぼう)(かぜ)などに伴う嗅覚障害 は味覚障害と密接な関連があり、併発すると食物の香りも味もよくわからない風味障害を起こします。また、高窒素血症(こうちっそけっしょう)の場合はアンモニア臭を起こすことから、風味障害を起こすことがあります。

(4)味蕾への障害

口内炎口腔(こうくう)カンジダ症 口腔粘膜のはたらきに影響を及ぼすため、味覚障害を引き起こします。

・放射線照射
 腫瘍の治療のために口腔に放射線照射を行うと、味覚障害と口内炎 を引き起こします。

・口腔乾燥
 口が乾燥すると苦味を感じます。口が乾燥する原因には加齢のほか、シェーグレン症候群 があります。

(5)高齢

 高齢に伴って次のような変化が起きます。

・唾液分泌の減少
 唾液には味の分子を溶かす作用があるので、唾液の分泌が減れば味が変わります。高齢になると、多くの場合は唾液の分泌が減少します。

・味蕾
 加齢とともに減少します。

・食事
 偏食や食事量の減少があれば、亜鉛摂取量も減ります。

・内臓機能の衰え
 亜鉛を消化吸収する機能が落ちれば、亜鉛摂取量も減ります。 その他、原因がわからないものもあります。