急性中耳炎の詳細

 鼓膜(こまく)の内側の空間である中耳に炎症が起きた状態で、乳幼児の急性感染症の代表的なものです。子どもの耳管は大人に比べて太く短いため、6カ月〜2歳児によく起こります。
 急性中耳炎は小児、とくに2歳以下の乳幼児に多くみられます。中耳と鼻の奥は細いトンネル(耳管(じかん))でつながっていて、かぜをひいた時などに鼻やのどのなかで増えた細菌がトンネルを通って、もともと菌の...

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耳の構造は大きく3つの部分で構成されます。外側に開いたところから鼓膜までが「外耳」、反対に耳の最も奥が「内耳」、そして鼓膜から「内耳」までの空間を「中耳」と呼びます。急性中耳炎は文字通り、この部分に急性の炎症がおこることです。子どもの耳管は大人に比べて太く短いため、6カ月〜2歳児によく起こります。

子どもに発生しやすい3つの理由

急性中耳炎が子どもに発生しやすい理由は主に3つあります。

ひとつ目は、体が未発達な 子どもの耳管は大人よりも太く、しかも鼻の位置とほぼ同じ高さ のところにあります。大人になれば耳のほうが高い位置になり、耳管は鼻に向かって斜めにつながるので細菌などが中耳に侵入しにくいのですが、子どものうちはこれがほぼ水平で太いため侵入が容易なのです。

 子どもが中耳炎になりやすい2つめの理由は、 鼻水が出たときに上手にかめない ことです。このため鼻の奥、つまり耳管の入り口付近にたまった鼻水が耳管の炎症をおこしやすくします。

 3つめの理由は、 のどのずっと奥にある「アデノイド」 (咽頭扁桃=いんとうへんとう)というリンパ組織が関係しています。幼児期のアデノイドは3~7歳ごろまでは通常でも肥大していますが、過大に発育(肥大)したり、慢性炎症が生じると、耳管の入り口がふさがれやすくなります。耳管がふさがると中耳の中に粘液や粘膜内の血管からの滲出液が耳管から排出されずに中耳腔にたまってしまいます。このような状態を 「滲出性中耳炎」といいます。

滲出性中耳炎になってしまうと治療は長期に…

中耳炎がすっかり治るには 治療を始めてから2週間前後 かかりますが、症状がおさまったからと途中で通院や服薬を勝手にやめてしまってはいけません。もしも中耳内に弱い菌や滲出液(しんしゅつえき)がまだ残っていてそのままにしておくと、炎症の治り切らない中耳の粘膜から滲出液がしみ出してたまる 「滲出性中耳炎」に移行する ことがあります。医師に完治を確認してもらうまでは、通院や服薬をきちんと続けるようにしましょう。

滲出性中耳炎の主な症状は聞こえにくい、耳が塞がった感じがする、自分の声がこもって聞こえる などです。急性中耳炎のような痛みがないので気づきにくく、難聴の原因にもなります。子どもが、話しかけても返事をしなかったり、テレビの音量を大きくしたがるようなら、滲出性中耳炎を起こしている可能性があります。 とくにかぜをひいたあとなどは、子どもの耳の聞こえに注意するようにしましょう 。アレルギー性鼻炎などの鼻の病気やアデノイド(咽頭扁桃=いんとうへんとう)の肥大がある場合は、滲出性中耳炎になりやすいため、いっそうの注意が必要でしょう。

 治療では中耳腔に空気を送り込んで乾かす通気療法を行いますが、滲出液がなかなか消失しない場合には、鼓膜を切開して中耳内にたまった滲出液を抜きます。毎週1~2回は診察を受けることになり、完治するまでに長い時間がかかりますが、途中で通院をやめてしまうと症状の再発から聴力が低下し、言葉の発達が遅れることにもなりかねません。
 乳幼児の中耳炎を決して甘くみないようにしてください。