発疹、リンパ節腫脹(しゅちょう)、発熱を3つの主要な徴候とする急性ウイルス性疾患です。妊婦がかかると胎児に感染することがあり、子どもに奇形を生じた場合には先天性風疹症候群(せんてんせいふうしんしょうこうぐん)と呼ばれます。

妊娠中の風疹は赤ちゃんに危険~産科医のコラム

妊娠中の女性が風疹に感染すると赤ちゃんに障がいを残すことがありますが、 ワクチンで免疫をつけておけば、ほぼ100%予防ができます
 風疹のために障がいを持って生まれる赤ちゃんをゼロにするために、成人男性は風疹含有ワクチン(MRワクチン)を接種しましょう! もちろん、妊娠する可能性がある女性は当然です。いつ妊娠するかは誰にもわかりませんから・・・。

先日、妊娠中に母親が風疹に感染したために先天性風疹症候群になって生まれてきた6カ月の赤ちゃんに会ってきました。よく笑うし、元気いっぱいのかわいい子でしたが、音がほとんど聞こえていないそうです。
 母親は、上の子を産んだときに産科医から、「風疹のワクチンをしたほうがいいよ」と一応は言われていたそうです。しかし、そこまで重要なことだとは思わずにいて、ワクチンを接種しないまま妊娠して風疹にかかってしまいました。そのときに大きな病院で検査をしてもらった結果「ほぼ大丈夫」と診断されたのですが、生まれてみたら音が聞こえていないことがわかりました。

 周囲に風疹の人は誰もいなくて、どこからうつったのかわからず、通勤途中の電車の中なのかなと考えているそうです。「風疹のワクチンを打っていれば・・・」と、自分をどうしても責めてしまうとおっしゃっていました。
 上の子のお産に携わった産科医や助産師、看護師のアドバイスが足りなかったかもしれないなと想像します。私も産科医の一人として、予防の重要性についてきちんと説明することの大切さを改めて感じています。

先天性風疹症候群(CRS)とは

先天性風疹症候群(CRS)とは、 「風疹に対する免疫のない女性」が妊娠初期に風疹にかかったときに、お腹の赤ちゃんに障がいを残す病気 です。妊娠に気づくか気づかないかの 妊娠初期では80%以上の確率で障がいが残ります 。主な障がいは、以下のの3つです。

(1)白内障(はくないしょう)あるいは緑内障(りょくないしょう)

(2)心奇形(動脈管開存、肺動脈狭窄(きょうさく)、心室中隔(しんしつちゅうかく)欠損、心房(しんぼう)中隔欠損など)

(3)感音性難聴(かんおんせいなんちょう)

日本で出生した先天性風疹症候群(CRS)例中、母体の再感染による割合は約5%という報告があります。日本でのCRSの報告は、1999年が0例、2000〜03年が毎年1例と少なかったのですが、04年は6月現在で5例と増加しています。04年のうちの1例の母親は風疹ワクチンの既往があり、再感染による胎内感染が疑われています。

風疹のワクチンが必要なのはどんな人? 費用はどれくらいかかるの?

風疹の予防接種は 成人の男性はほとんどの人が接種したほうがいいです 。下記をよく読んで、「ワクチンを接種しなくてよい人」以外はワクチンを接種しましょう。また、風疹単独ワクチンではなく、「MRワクチン」を接種しましょう。

 「MRワクチン」は「麻疹(M)」と「風疹(R)」の両方を予防できます。麻疹(はしか)は、それ自体がとても怖い病気です。麻疹は妊婦に感染すると30%くらいが流死産になります。麻疹の感染力はとても強いので、風疹と同時に予防することをすすめます。

●MRワクチンを接種しなくてよい人

(1)過去に「2回」のワクチン接種の「記録がはっきり残っている」人 (2)過去に風疹にかかったことが、「絶対に確実」である人

【注意!】
「小さい頃に風疹にかかった」という親の話の50%は他の発疹の出る病気と勘違いしているという調査があります。はっきりしない場合は、安全を考えてワクチンを打ちましょう。

(3)採血検査で風疹の抗体があることが確認されている人

(出産したことのある人は、妊娠初期の検査で、風疹HI抗体価が「32倍」、「64倍」、「128倍」・・・の人)

●MRワクチンを接種すべき人

(1)いつか妊娠するつもりの女性

(2)昭和54年4月2日~昭和62年10月1日生まれの男女(風しんの予防接種を受けた人が少ない年代)

(3)妊婦の夫や同居の家族

(4)前回妊娠時の検査で、風疹HI が「8未満」、「8倍」、「16倍」の女性

 たとえ子どもの頃に風疹にかかったことがあると言われても、親が勘違いしていることも多いので安心してはいけません。私の担当した妊婦のご主人も親からは「風疹にかかったことがある」と言われていたそうです。また、予防接種を受けていたとしても、10年もたつと免疫が弱くなっている人もいます。将来妊娠を考えている人やその周囲の人はワクチンを接種しましょう。

 免疫の有無をはっきりと知りたい人、ワクチンを接種したほうがいいか迷っている人は、風疹の免疫の有無を採血で調べることができます。内科、産婦人科など、どの診療科でも検査は可能です。費用は4000円くらいです。しかし、現在のように大流行している状況では、検査結果を待つ間に感染する可能性もあるので、最初からワクチンを接種するほうがおすすめです。

 MRワクチンの費用は9000円くらいです。現在は多くの自治体が費用の一部を助成してくれています。市町村のホームページで確認してください。

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