サーティカンの効能・用量・副作用など

サーティカンの特徴

タクロリムス水和物は日本のメーカーが開発した免疫抑制薬で,シクロスポリンシクロスポリンとともに臓器移植には欠かせません。なお,グラセプターは徐放性製剤です。

処方薬/市販薬 (OTC) 処方薬
分類 免疫抑制薬 > タクロリムス水和物ほか > エベロリムス
形状 錠剤 
同じ分類の薬 アザニン   イムラン   グラセプター   サンディミュン   ジェネリック薬: シクロスポリン  

サーティカン メーカー別薬価など

会社 ノバルティスファーマ
保険薬価 錠剤0.25mg 1錠 679.20円
錠剤0.5mg 1錠 1,204.40円
錠剤0.75mg 1錠 1,736.70円
ジェネ
リック
識別
コード
薬の包装材や本体に数字・記号で記載
本体コード:
NVR:C
NVR:CH
NVR:CL


サーティカンの効能・効果

[プログラフの適応症]肝移植・腎移植・心移植・肺移植・膵移植・小腸移植における拒絶反応の抑制/骨髄移植における拒絶反応および移植片対宿主病の抑制/重症筋無力症/関節リウマチ(既存の治療で効果不十分な場合)/ループス腎炎(ステロイド薬の使用が効果不十分,または副作用により困難な場合)/難治性(ステロイド抵抗性,ステロイド依存性)の活動期潰瘍性大腸炎 (中等症~重症に限る)/多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎
[グラセプターの適応症]肝移植・腎移植・心移植・肺移植・膵移植・小腸移植における拒絶反応の抑制/骨髄移植における拒絶反応および移植片対宿主病の抑制
[エベロリムスの適応症]心移植,腎移植における拒絶反応の抑制

サーティカンの用法・用量

1日1.5mgを2回に分服。

サーティカンの使用上の注意と副作用

警告

[タクロリムス水和物]本剤を服用すると,重い副作用(腎不全,心不全,感染症,全身けいれん,意識障害,脳梗塞,血栓性微小血管障害,汎血球減少症など)により致死的な経過をたどることがあります。本剤は,緊急時に十分に措置できる医療施設で,本剤に対する十分な知識と経験,適応疾患(臓器移植,関節リウマチ,多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎など)に精通している医師に,本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。
[エベロリムス]本剤を心移植,腎移植で使用するときは,免疫抑制療法および移植患者の管理に精通している医師の指導のもとで行われなければなりません。

基本的注意

*タクロリムス水和物(プログラフ)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/シクロスポリンまたはボセンタン水和物の服用中/カリウム保持性利尿薬(スピロノラクトン,トリアムテレンなど)の服用中/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に服用すべき場合……肝機能障害/腎機能障害/感染症/関節リウマチに間質性肺炎を合併している人/高齢者
(3)定期検査……服用中は定期的に本剤の血中濃度を測定し,服用量を調節する必要があります。また繰り返し血液や尿,肝・腎・膵機能,血清カリウム,空腹時血糖,アミラーゼ,尿糖,血圧などの検査を受ける必要があります。
(4)動物実験……ラットで,精子数の減少・精子運動能の低下が,また高用量群では繁殖能の軽度低下が認められたとの報告があります。
(5)飲食物……①グレープフルーツは本剤の血中濃度を上昇させることがあるので,服用中はジュースや果実を飲食しないようにしてください。②セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含む食品は本剤の血中濃度を低下させることがあるので,服用中は食べないようにしてください。
(6)皮膚がん……免疫抑制薬の治療を受けた人では,本剤の服用で悪性腫瘍(特にリンパ腫,皮膚がんなど)の発生率が高くなるとの報告があります。服用中は,UVカット素材の衣類の着用やサンスクリーンを使用し,直射日光を避けてください。
(7)その他……
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

①腎機能障害(急性腎不全,ネフローゼ症候群,腎尿細管壊死など)。②溶血性尿毒症症候群などの血栓性微小血管障害。③間質性肺炎(発熱,せき,呼吸困難など)。④感染症の発現・悪化。⑤進行性多巣性白質脳症(意識障害,認知障害,麻痺症状(片麻痺,四肢麻痺),言語障害など)。⑥BKウイルス腎症。⑦悪性腫瘍(リンパ腫など)。⑧高血糖,糖尿病の発症・増悪。⑨呼吸困難,急性呼吸窮迫症候群。
[タクロリムス水和物のみ]⑩心不全,不整脈,心筋梗塞,狭心症,心膜液貯留,心筋障害。⑪中枢神経系障害(可逆性後白質脳症症候群,高血圧性脳症など)。⑫脳血管障害(脳梗塞,脳出血など)。⑬汎血球減少症,血小板減少性紫斑病,無顆粒球症,溶血性貧血,赤芽球癆(ろう)。⑭イレウス(腸閉塞)。⑮皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)。⑯膵炎。⑰肝機能障害,黄疸。
[エベロリムスのみ]⑱移植腎血栓症。⑲肺胞蛋白症。⑳心のう液貯留。(21)肺塞栓症,深部静脈血栓症。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他副作用

(1)すぐに処方医に連絡する副作用……尿量減少,多尿,頻尿,残尿感,血尿/むくみ,徐脈,頻脈,動悸/ふるえ,頭痛,眼振,外転神経麻痺,めまい,四肢硬直,運動失調,しびれ,感覚異常,不眠,傾眠,意識混濁,失見当識,うつ病,せん妄,興奮,幻覚,不安/悪心,嘔吐,腹部膨満感,食欲不振,下痢,腹痛,胃・十二指腸潰瘍,下血,口内炎,胸やけ,消化管出血,腸管運動障害,大腸炎/黄疸/貧血/発疹,紅斑,かゆみ,脱毛/ほてり,胸水,腹水,ぜんそく,咽喉頭違和感,発熱,発赤,疼痛,倦怠感,筋肉痛,関節痛,眼痛,多汗,体重減少,味覚異常,月経過多,冷感
(2)検査などでわかる副作用……BUN・クレアチニン上昇,クレアチニンクリアランス低下,尿タンパク/高血糖,尿糖,高カリウム血症,高尿酸血症,高トリグリセリド血症,アシドーシス,高コレステロール血症,高リン酸血症,低リン酸血症,高クロール血症,高カルシウム血症,低カルシウム血症,低マグネシウム血症,低タンパク血症,低ナトリウム血症,低カリウム血症/血圧上昇・低下/アミラーゼの上昇/AST・ALT・AL-P・LDH・γ-GTP・CK上昇/血小板増多・減少,白血球増多・減少,リンパ球減少,好中球減少/心電図異常

他の薬剤使用時の注意

[タクロリムス水和物,エベロリムス]生ワクチン(乾燥弱毒生麻疹ワクチン,乾燥弱毒生風疹ワクチン,経口生ポリオワクチンなど)→免疫抑制作用により発症の可能性が増加します。
[タクロリムス水和物のみ]①シクロスポリンシクロスポリン→シクロスポリンの副作用が増強されたとの報告があります。②カリウム保持性利尿薬(スピロノラクトンスピロノラクトン,トリアムテレントリアムテレンなど)→高カリウム血症が現れることがあります。③ボセンタン水和物肺動脈性肺高血圧症治療薬(1)→ボセンタン水和物の副作用が現れる可能性があります。

(1)併用すると本剤の血中濃度を上昇させる薬剤……抗生物質(エリスロマイシン,ジョサマイシン,クラリスロマイシンマクロライド),抗真菌薬(フルコナゾール,イトラコナゾール,ボリコナゾール深在性真菌治療薬),カルシウム拮抗薬(ニフェジピンカルシウム拮抗薬,ニルバジピン,ニカルジピンカルシウム拮抗薬(適応症が高血圧症のみのもの),ジルチアゼムカルシウム拮抗薬),HIVプロテアーゼ阻害薬(リトナビル,サキナビル,ネルフィナビルエイズ治療薬(2)),ブロモクリプチン乳汁分泌異常症治療薬,ダナゾールダナゾール,オメプラゾール,ランソプラゾールプロトンポンプ阻害薬,エチニルエストラジオール卵胞ホルモン,トフィソパムベンゾジアゼピン系安定薬,アミオダロン塩酸塩アミオダロン塩酸塩,テラプレビルC型肝炎治療薬(プロテアーゼ阻害薬)
(2)併用すると本剤の血中濃度を低下させる薬剤……抗てんかん薬(カルバマゼピンカルバマゼピン,フェノバルビタールバルビツール酸誘導体,フェニトインフェニトイン),抗生物質(リファンピシンリファンピシン,リファブチンリファブチン)
(3)併用すると相互に腎毒性が強まる薬剤……アムホテリシンBカンジダ治療薬,アミノ糖系抗生物質,スルファメトキサゾール・トリメトプリム複合化学療法薬,非ステロイド性抗炎症薬など
(4)本剤との併用で効果が弱まる薬剤……不活化ワクチン(インフルエンザHAワクチンなど)
(5)本剤との併用で過度の免疫抑制がおこる可能性がある薬剤……抗リウマチ薬(メトトレキサートメトトレキサートなど),免疫抑制剤(副腎皮質ホルモン副腎皮質ステロイド薬など)
(6)併用すると副作用が相互に強まるおそれがある薬剤……エプレレノンエプレレノン