ジェムザール注射用の効能・用量・副作用など

ジェムザール注射用の特徴

1983年にアメリカで合成された抗がん薬です。DNA合成を阻害することで抗がん作用を発揮します。わが国では1999年に「非小細胞肺がん」の適応で発売され,その後適応症が追加されています。

処方薬/市販薬 (OTC) 処方薬
分類 代謝拮抗薬 > ゲムシタビン塩酸塩 > ゲムシタビン塩酸塩
形状 注射用剤 
同じ分類の薬 アラノンジー静注用   アリムタ注射用   エボルトラ点滴静注   ジェネリック薬: イカルス静注   イリノテカン塩酸塩点滴静注液  

ジェムザール注射用 メーカー別薬価など

会社 日本イーライリリー
保険薬価 注射用剤200mg 1瓶 3,284.00円
注射用剤1g 1瓶 15,416.00円
ジェネ
リック
識別
コード
薬の包装材や本体に数字・記号で記載


ジェムザール注射用の効能・効果

非小細胞肺がん,膵がん,胆道がん,尿路上皮がん,手術不能または再発乳がん,がん化学療法後に増悪した卵巣がん,再発または難治性の悪性リンパ腫

ジェムザール注射用の使用上の注意と副作用

警告

①本剤は,週に1回,30分間の点滴静注で使用すべき薬剤です。外国の臨床試験で,週2回以上あるいは1回の点滴を60分以上かけて行うと,副作用が増強した例が報告されています。
②高度な骨髄機能抑制のある人は使用してはいけません。感染症や出血をおこし,重症化する可能性があり,死亡例が報告されています。
③胸部単純X線写真で,明らか,かつ症状のある間質性肺炎・肺線維症のある人は使用してはいけません。死亡例が報告されています。
④放射線増感作用を期待する胸部への放射線療法との同時併用を行ってはいけません。外国での臨床試験で,本剤と胸部への根治的放射線療法との併用によって重い食道炎,肺臓炎がおこり,死亡例が報告されています。
⑤本剤の使用に際しては,緊急時に十分に措置できる医療施設で,がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師に,本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。

基本的注意

*ゲムシタビン塩酸塩(ジェムザール注射用)の添付文書による

(1)使用してはいけない場合……高度な骨髄機能抑制/胸部単純X線写真で明らか,かつ症状のある間質性肺炎・肺線維症/胸部への放射線療法の施行中/重症感染症の合併/本剤の成分に対する重いアレルギーの前歴/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に使用すべき場合……骨髄機能抑制/間質性肺炎・肺線維症の前歴または合併症のある人/肝機能障害/腎機能障害/心筋梗塞の前歴/高齢者
(3)定期検査……骨髄機能抑制,間質性肺炎などの重い副作用がおこることがあり,死亡例も報告されているので,使用中は頻回に血液,肝機能,腎機能,胸部X線などの検査を受ける必要があります。
(4)生殖器への影響……動物実験(マウス,ウサギ)で,生殖毒性(先天性異常,胚胎発育・妊娠経過・周産期発育・生後発育に対する影響など)が報告されています。生殖可能な年齢の人が使用すると生殖器に影響でることがあるので,処方医とよく相談してください。
(5)危険作業は中止……本剤を使用すると,傾眠などが現れるおそれがあります。このような症状が発現しないことが確認されるまで,高所作業や自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(6)その他……
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

①白血球減少,好中球減少,貧血,血小板減少,赤血球減少などの骨髄機能抑制。②間質性肺炎(発熱,せき,呼吸困難など)。③アナフィラキシー(呼吸困難,血圧低下,発疹など)。④心筋梗塞,うっ血性心不全。⑤肺水腫,気管支けいれん,成人呼吸促迫症候群。⑥腎不全,溶血性尿毒症症候群。⑦重い皮膚障害。⑧重い肝機能障害,黄疸。⑨白質脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む:高血圧,けいれん,頭痛,視覚異常,意識障害など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他副作用

(1)処方医に連絡すべき副作用……アレルギー症状(発疹,かゆみ)
(2)おこることがある副作用……頻脈,狭心痛,動悸/呼吸困難,喘鳴(ぜんめい),せき,喀痰,息切れ/血尿,乏尿/食欲不振,悪心・嘔吐,下痢,胃部不快感,便秘,潰瘍性口内炎,歯肉炎/頭痛,知覚異常,めまい,不眠/脱毛/疲労感,発熱,むくみ,無力症,インフルエンザ様症状(無力症,発熱,頭痛,悪寒,筋痛,倦怠感,発汗,鼻炎など),体重減少・増加,関節痛,疼痛,悪寒,眼底出血,体温低下,ほてり,耳鳴り,めやに,胸部不快感
(3)検査などでわかる副作用……心電図異常(ST上昇),血圧・血圧上昇,心室性期外収縮,発作性上室頻拍/低酸素血/総タンパク・アルブミン低下,BUN・クレアチニン上昇,電解質異常,タンパク尿/AST・ALT・AL-P・γ-GTP・LDH・ビリルビン上昇,A/G比低下,ウロビリン尿/血小板増加,好酸球増多/CRP上昇,尿糖陽性,高炭酸ガス血症,PIE(肺好酸球浸潤)症候群

他の薬剤使用時の注意

[治療]胸部への放射線照射→外国の臨床試験で,本剤と胸部への根治的放射線療法を併用した場合に,重い食道炎,肺臓炎が発現し,死亡に至った例が報告されています。

(1)本剤との併用で作用が強まる療法……腹部への放射線照射
(2)併用すると相互に骨髄抑制作用が強まる薬剤……他の抗がん薬(アルキル化剤,代謝拮抗薬,抗生物質,アルカロイドなど)