テイロック注射液の効能・用量・副作用など

テイロック注射液の特徴

がんの中には,進行すると骨に転移するものがあります。血液のがんの多発性骨髄腫ではそのほとんどで,固形がんでは,乳がんや肺がん,前立腺がん,腎がんなどで骨転移が見られます。
骨に転移したがん細胞は,骨吸収を司る(古い骨を溶かす)破骨細胞を活性化させて骨を破壊するため,激しく痛む,骨折しやすくなる,高カルシウム血症(骨のカルシウムが血液中に溶け出す)となって頻尿,吐き気,嘔吐,便秘,脱力感,うつ状態などの症状が現れます。本剤は,骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の治療に使われる内服薬のビスホスフォネート製剤ビスホスフォネート製剤と同じタイプの骨吸収抑制薬です。本剤は骨に染み込んで,破骨細胞の働きを弱めることで骨を丈夫に保ち,痛みなどの骨病変の予防・減少・遅延に効果を発揮します。
なお,ゾレドロン酸水和物のリクラスト点滴静注液のみは骨粗鬆症が適応となっています。このリクラストは,1年に1回だけ投与する薬剤で,有効成分であるゾレドロン酸水和物が骨に移行して長期にわたり体内に残存し,効果を発揮します。

処方薬/市販薬 (OTC) 処方薬
分類 がんに使われるその他の薬剤 > 骨吸収抑制薬 > アレンドロン酸ナトリウム水和物
形状 注射用剤 
同じ分類の薬 アイソボリン点滴静注用   アレディア点滴静注用   アロキシ点滴静注バッグ   アロキシ静注   ジェネリック薬: アザセトロン塩酸塩静注液  

テイロック注射液 メーカー別薬価など

会社 帝人ファーマ
保険薬価 注射用剤5mg2mL 1管 15,079.00円
注射用剤10mg4mL 1管 31,684.00円
ジェネ
リック
識別
コード
薬の包装材や本体に数字・記号で記載


テイロック注射液の効能・効果

[パミドロン酸2ナトリウム水和物の適応症]悪性腫瘍による高カルシウム血症,乳がんの溶骨性骨転移(化学療法,内分泌療法,あるいは放射線療法と併用すること),骨形成不全症
[アレンドロン酸ナトリウム水和物の適応症]悪性腫瘍による高カルシウム血症
[ゾレドロン酸水和物の適応症]〔リクラスト点滴静注液を除く〕悪性腫瘍による高カルシウム血症,多発性骨髄腫による骨病変および固形がん骨転移による骨病変/〔リクラスト点滴静注液のみ〕骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

テイロック注射液の使用上の注意と副作用

警告

①本剤の点滴静脈内注射は,必ず15分間以上かけて行わなければなりません。5分間で行った外国の臨床試験で,急性腎不全が発現した例が報告されています。
②悪性腫瘍による高カルシウム血症の人に本剤を投与する場合には,高カルシウム血症による脱水症状を是正するため,輸液過量負荷による心機能への影響を留意しつつ十分な補液治療を行ったうえで投与する必要があります。

基本的注意

*ゾレドロン酸水和物(ゾメタ点滴静注)の添付文書による

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分または他のビスホスフォネート製剤に対するアレルギーの前歴/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に使用すべき場合……重い腎機能障害
(3)口腔の衛生管理……本剤による治療において顎骨壊死・顎骨骨髄炎が現れることがあります。口腔の不衛生,抜歯などの顎骨に対する侵襲的な歯科処置の前歴などが危険因子となるので,本剤の投与開始前には口腔内の管理状態を確認し,必要に応じて歯科検査を受け,侵襲的な歯科処置をできるかぎり済ませておくようにします。また,治療中は口腔内を清潔に保ち,定期的な歯科検査を受け,異常が認められた場合には直ちに歯科・口腔外科を受診するようにします。
(4)その他……
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

[パミドロン酸2ナトリウム水和物]①ショック,アナフィラキシー様症状(気管支けいれん,呼吸困難,喘鳴(ぜんめい)など)。②急性腎不全,ネフローゼ症候群,間質性腎炎。③低カルシウム血症(テタニー,手指のしびれなど)。④間質性肺炎(せき,呼吸困難,発熱,肺音の異常など)。⑤顎骨壊死・顎骨骨髄炎。⑥外耳道骨壊死。⑦大腿骨転子下および近位大腿骨骨幹部の非定型骨折。
[アレンドロン酸ナトリウム水和物]①低カルシウム血症(けいれん,テタニー,しびれ,失見当識,QT延長など)。②中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)。③顎骨壊死・顎骨骨髄炎。④外耳道骨壊死。⑤(類似薬で)急性腎不全。
[ゾレドロン酸水和物]①急性腎不全,間質性腎炎,ファンコニー症候群(低リン血症,低カリウム血症,代謝性アシドーシスなどを主症状とする近位腎尿細管障害)などの腎障害。②低カルシウム血症(QT延長,けいれん,テタニー,しびれ,失見当識など)。③顎骨壊死・顎骨骨髄炎。④外耳道骨壊死。⑤大腿骨転子下および近位大腿骨骨幹部の非定型骨折。/〔リクラスト点滴静注液を除く〕⑥うっ血性心不全(浮腫,呼吸困難,肺水腫)。⑦間質性肺炎(せき,呼吸困難,発熱,肺音の異常など)。/〔リクラスト点滴静注液のみ〕⑧アナフィラキシー。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他副作用

(1)処方医に連絡すべき副作用……紅斑性皮疹,斑状皮疹,血管神経性浮腫,じん麻疹,紅斑,水疱,皮疹,湿疹,かゆみ
(2)おこることがある副作用……不安,睡眠障害,錯乱,幻覚/錯感覚,知覚過敏,振戦,傾眠,頭痛,浮動性めまい,味覚異常,感覚減退/霧視,ブドウ膜炎,上強膜炎,強膜炎,眼窩(がんか)の炎症(眼窩浮腫,眼窩蜂巣炎など),結膜炎,結膜充血/貧血/せき,呼吸困難/消化不良,口内乾燥,吐きけ,下痢,便秘,腹痛,食欲不振,嘔吐,口内炎/全身痛,関節痛,骨痛,関節硬直,筋肉痛,筋硬直,背部痛/血尿,多尿/注射部位反応(疼痛,刺激感,腫脹,硬結,発赤),体重増加,多汗,インフルエンザ様疾患,発熱,倦怠感,脱力,疲労,浮腫,胸痛,疼痛,悪寒,口渇,関節炎,関節腫脹
(3)検査などでわかる副作用……血小板減少,白血球減少,汎血球減少/低マグネシウム血症,高ナトリウム血症,低リン酸血症,低カルシウム血症,低カリウム血症,高カリウム血症/徐脈,低血圧,高血圧/肝機能異常(AST・ALT・γ-GTP増加)/尿中β₂-ミクログロブリン増加,蛋白尿,血中尿素増加,血中クレアチニン増加,β-Nアセチル-D-グルコサミニダーゼ増加

他の薬剤使用時の注意

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

(1)併用によって相互の作用が強まり,血清カルシウムが低下するおそれがある薬剤……カルシトニン製剤(カルシトニン,エルカトニン,サケカルシトニン),アミノグリコシド系抗生物質(ゲンタマイシンなど),シナカルセト塩酸塩シナカルセト塩酸塩