トリヘキシフェニジル塩酸塩の効能・用量・副作用など

トリヘキシフェニジル塩酸塩の特徴

抗コリン性(副交感神経を抑制する)のパーキンソン症候群治療薬で,古くから使われています。向精神薬投与による薬物性パーキンソニズムの軽減のために処方されます。
ここに取り扱う薬品は構造的にはそれぞれ多少異なるものですが,その作用は抗コリン性のものであることを示しています。

処方薬/市販薬 (OTC) 処方薬
分類 パーキンソン症候群の薬 > 抗コリン性パーキンソン症候群治療薬 > トリヘキシフェニジル塩酸塩
形状 錠剤  散剤 
同じ分類の薬 アキネトン   アーテン   イーシー・ドパール配合錠   ジェネリック薬: アテネジン   アマンタジン塩酸塩  

トリヘキシフェニジル塩酸塩 メーカー別薬価など

会社 武田テバファーマ
保険薬価 錠剤2mg 1錠 8.50円
ジェネ
リック
識別
コード
薬の包装材や本体に数字・記号で記載
包装コード:
t TX 2mg
本体コード:
T X
会社 日本ジェネリック
長生堂製薬
保険薬価 散剤1% 1g 18.40円
ジェネ
リック
識別
コード
薬の包装材や本体に数字・記号で記載
会社 共和薬品工業
保険薬価 錠剤2mg 1錠 8.50円
ジェネ
リック
識別
コード
薬の包装材や本体に数字・記号で記載
包装コード:
KW 331 2mg
本体コード:
KW 331
会社 日本ジェネリック
長生堂製薬
保険薬価 錠剤2mg 1錠 8.60円
ジェネ
リック
識別
コード
薬の包装材や本体に数字・記号で記載
包装コード:
522
本体コード:
522


トリヘキシフェニジル塩酸塩の効能・効果

向精神薬投与による(薬物性)パーキンソニズム
[トリヘキシフェニジル塩酸塩,ビペリデン塩酸塩,プロフェナミン塩酸塩の適応症]特発性パーキンソニズム,その他のパーキンソニズム(脳炎後,動脈硬化性など)
[トリヘキシフェニジル塩酸塩,ビペリデン塩酸塩の適応症]向精神薬投与によるジスキネジア(遅発性を除く)・アカシジア(錐体外路(すいたいがいろ)症状)
[ピロヘプチン塩酸塩の適応症]パーキンソン症候群

トリヘキシフェニジル塩酸塩の用法・用量

向精神薬投与によるパーキンソニズム・ジスキネジア(遅発性を除く)・アカシジアの場合は,1日2~10mgを3~4回に分けて服用。特発性およびその他のパーキンソニズムの場合は,1日目1mg,2日目2mg,以後1日につき2mgずつ増量,維持量として1日6~10mg,3~4回に分けて服用。

トリヘキシフェニジル塩酸塩の使用上の注意と副作用

基本的注意

*トリヘキシフェニジル塩酸塩(アーテン)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……緑内障/本剤の成分に対するアレルギーの前歴/重症筋無力症
[ピロヘプチン塩酸塩,プロフェナミン塩酸塩,プロフェナミンヒベンズ酸塩,マザチコール塩酸塩水和物]前立腺肥大など尿路の閉塞性疾患
(2)慎重に服用すべき場合……前立腺肥大など尿路の閉塞性疾患/不整脈,頻拍傾向/肝機能障害,腎機能障害/高血圧/胃腸管の閉塞性疾患/動脈硬化性パーキンソン症候群/高温環境にある人/脱水・栄養不良状態などを伴う身体的疲弊のある人/高齢者
(3)定期検査……目の障害(閉塞隅角緑内障など)がおこることがあるので,服用中は定期的に隅角や眼圧の検査を受ける必要があります。
(4)悪性症候群……本剤の服用によって悪性症候群がおこることがあります。無動緘黙(かんもく)〈緘黙=無言症〉,強度の筋強剛, 嚥下(えんげ)困難, 頻脈, 血圧の変動, 発汗などが発現し,引き続いて発熱がみられたら, 服用を中止して体を冷やす, 水分を補給するなどして,ただちに処方医へ連絡してください。
(5)危険作業は中止……本剤を服用すると,眠け,眼の調節障害,注意力・集中力・反射機能などの低下がおこることがあります。服用中は,自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(6)その他……
・妊婦での安全性:未確立。原則として服用しない。
・授乳婦での安全性:原則として服用しない。やむを得ず服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。有益と判断されたときのみ服用。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

①悪性症候群(発熱,無動・無口,強度の筋強剛,嚥下(えんげ)困難,頻脈,血圧の変動,発汗など)。
[トリヘキシフェニジル塩酸塩]②精神錯乱。③幻覚,せん妄。④長期服用による閉塞隅角緑内障。
[ビペリデン塩酸塩のみ]⑤依存性。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他副作用

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……興奮,神経過敏,気分高揚,多幸症,見当識障害,眠け,運動失調,めまい,頭痛,倦怠感
(3)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……悪心,嘔吐,食欲不振,口渇,便秘/排尿困難,尿閉/心悸亢進/調節障害,散瞳
(4)目の副作用……目に現れる副作用は,年齢など他の原因によるものと考えやすいのですが,危険な副作用のこともあるので,必ず専門医を受診してください。

他の薬剤使用時の注意

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

(1)併用すると本剤の作用を強める薬剤……フェノチアジン系薬剤フェノチアジン系薬剤,三環系抗うつ薬三環系抗うつ薬,モノアミン酸化酵素阻害薬モノアミン酸化酵素の働き
(2)併用すると精神神経系の副作用が強まる薬剤……他のパーキンソン病薬(レボドパドパミン前駆物質(レボドパ),アマンタジン塩酸塩アマンタジン塩酸塩など)
(3)併用でおこる副作用……本剤とフェノチアジン系薬剤,三環系抗うつ薬などとの併用で腸管麻痺をおこすことがあります。この場合,食欲不振,悪心,嘔吐,著しい便秘,腹部膨満感,腹部弛緩,腸内容物のうっ滞などを伴うので,消化器系の不調がおこった場合はすぐに処方医に相談することが必要です。

トリヘキシフェニジル塩酸塩 - PC

PCC  説明(別ウィンドウ表示)