トーリセル点滴静注液の効能・用量・副作用など

トーリセル点滴静注液の特徴

腎細胞がんは手術による病巣の切除が治療の基本ですが,手術で取りきれない場合や転移性の進行例の場合,これまで有効な治療法はありませんでした。テムシロリムスは点滴静脈内投与により細胞の生存・成長・増殖を調節するセリン・スレオニンキナーゼの活性を阻害し,細胞周期の進行および血管新生を抑制して,腫瘍細胞の増殖を抑制します。

処方薬/市販薬 (OTC) 処方薬
分類 分子標的治療薬 > テムシロリムス > テムシロリムス
形状 注射用剤 
同じ分類の薬 アドセトリス点滴静注用   アバスチン点滴静注用   アーゼラ点滴静注液   アービタックス注射液   エムプリシティ点滴静注用  

トーリセル点滴静注液 メーカー別薬価など

会社 ファイザー
保険薬価 注射用剤25mg1mL 1瓶 136,713.00円
ジェネ
リック
識別
コード
薬の包装材や本体に数字・記号で記載


トーリセル点滴静注液の効能・効果

根治切除不能または転移性の腎細胞がん

トーリセル点滴静注液の使用上の注意と副作用

警告

①本剤の投与にあたっては,緊急時に十分対応できる医療施設で,がん化学療法の治療に対して十分な知識・経験をもつ医師に,本剤の有効性・危険性(特に間質性肺疾患の初期症状,投与中の注意事項,死亡に至った例があることなどに関する情報)を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。
②臨床試験において,本剤の投与による間質性肺疾患が発症し,死亡に至った例が報告されています。治療に際しては,せき,呼吸困難,発熱などの症状に注意するとともに,治療前および治療中は定期的に胸部CT検査を受け,また,異常が認められた場合には直ちに処方医へ伝えなければなりません。
③肝炎ウイルスキャリアの人で,本剤の治療期間中に肝炎ウイルスの再活性化がおこり,肝不全から死亡に至る可能性があります。治療中または治療終了後は定期的に肝機能検査を受けるなど,肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意しなければなりません。

基本的注意

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分またはシロリムス誘導体に対する重いアレルギーの前歴/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に使用すべき場合……肺に間質性陰影を認める人/肝機能障害/感染症の合併/肝炎ウイルス,結核などの感染またはその前歴
(3)併用療法……本剤とサイトカイン製剤を含む他の抗悪性腫瘍薬との併用については,有効性・安全性は確立していません。
(4)飲食物……グレープフルーツジュースは本剤の作用が強まるおそれがあり,セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品は本剤の作用が弱まるおそれがあるので,使用しているときは摂取しないでください。
(5)危険作業は中止……本剤はアルコール(無水エタノール)を含むため,前投薬で使われる抗ヒスタミン薬とアルコールの相互作用による中枢神経抑制作用を増強する可能性があります。本剤投与後の経過を観察し,アルコールなどの影響が疑われる場合には,自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事しないでください。
(6)その他……
・授乳婦での安全性:未確立。やむを得ず使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

①間質性肺疾患(「警告」参照)。②重度の注入反応(Infusion reaction:点滴や注射を行った後,24時間以内に多く現れる症状……潮紅,胸痛,呼吸困難,低血圧,無呼吸,意識消失,アナフィラキシーなど)。③静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症,肺塞栓症など),血栓性静脈炎。④腎不全。⑤消化管穿孔(せんこう)。⑥心のう液貯留。⑦胸水。⑧けいれん。⑨脳出血。⑩高血糖(糖尿病,耐糖能障害など)。⑪肺炎などの重い感染症。⑫皮膚粘膜眼症候群(スティブンス‐ジョンソン症候群)。⑬横紋筋(おうもんきん)融解症。⑭口内炎,口腔内潰瘍形成,舌炎,口腔内痛など。⑮貧血,血小板減少,白血球減少,好中球減少,リンパ球減少。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他副作用

(1)おこることがある副作用……発疹(そう痒性皮疹,斑状丘疹状皮疹,膿疱性皮疹,湿疹を含む),爪障害,かゆみ,ざ瘡,皮膚乾燥/鼻出血,せき,呼吸困難/口内炎(アフタ性口内炎,口腔内潰瘍形成,舌炎,口腔内痛を含む),歯肉炎/食欲不振,下痢,悪心,嘔吐,腹部膨満,腹痛,歯肉炎,消化管出血/上気道感染,尿路感染(排尿困難,血尿,膀胱炎,頻尿を含む),細菌感染・ウイルス感染(蜂巣炎,帯状疱疹,単純ヘルペス,気管支炎,膿瘍を含む),毛包炎,咽頭炎/白内障/味覚異常,不眠症/筋肉痛(下肢けいれんを含む),関節痛,背部痛/疲労,発熱,むくみ,無力症,悪寒,粘膜炎,胸痛
(2)検査などでわかる副作用……高血圧/貧血,血小板減少症,白血球減少症,好中球減少症,リンパ球減少症/ALT・AST・AL-P・γ-GTP上昇/高コレステロール血症,高トリグリセリド血症,低リン酸血症,低カリウム血症,脂質異常症(高脂血症)/クレアチニン上昇

他の薬剤使用時の注意

生ワクチン(乾燥弱毒生麻疹ワクチン,乾燥弱毒生風疹ワクチン,経口生ポリオワクチン,乾燥BCGなど)→免疫抑制下で生ワクチンを接種すると増殖し,病原性を現す可能性があります。

(1)併用すると本剤の作用が強まるおそれがある薬剤……CYP3A酵素阻害作用を有する薬剤→プロテアーゼ阻害薬(ネルフィナビル,リトナビルなどエイズ治療薬(2)),抗真菌薬(イトラコナゾール,ボリコナゾール深在性真菌治療薬,ケトコナゾールなど),マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン,クラリスロマイシンなどマクロライド),ベラパミルカルシウム拮抗薬, アプレピタントアプレピタント
(2)併用すると本剤の作用が弱まるおそれがある薬剤……CYP3A酵素誘導作用を有する薬剤→カルバマゼピンカルバマゼピン,フェニトインフェニトイン,バルビツール酸系製剤バルビツール酸誘導体,リファブチンリファブチン,リファンピシンリファンピシン
(3)本剤との併用でワクチンの効果が得られないおそれがある薬剤……不活化ワクチン(不活化インフルエンザワクチンなど)
(4)本剤との併用で血管神経性浮腫反応が報告されている薬剤……ACE阻害薬→エナラプリル,リシノプリル,キナプリルなどACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)

トーリセル点滴静注液 - PC

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