ネオーラルの効能・用量・副作用など

ネオーラルの特徴

体外からの異物や体内で生じた物質を自分のものとは違うと判断し,それらを排除するなどして身体の恒常性を保とうとする反応を「免疫」といいます。臓器移植などで,この免疫反応が強すぎたとき,それを弱める薬です。
シクロスポリンは,ノルウェーの土壌に含まれていた真菌の培養液から発見された物質です。カルシニューリンという酵素を介した細胞内情報伝達を阻害することで,免疫担当細胞の活動を抑制します。

処方薬/市販薬 (OTC) 処方薬
分類 免疫抑制薬 > シクロスポリン > シクロスポリン
形状 カプセル剤 
同じ分類の薬 アザニン   イムラン   グラセプター   サンディミュン   サーティカン  

ネオーラル メーカー別薬価など

会社 ノバルティスファーマ
保険薬価 カプセル剤10mg 1カプセル 107.10円
カプセル剤25mg 1カプセル 227.50円
カプセル剤50mg 1カプセル 394.50円
液剤10% 1mL 855.70円
ジェネ
リック
識別
コード
薬の包装材や本体に数字・記号で記載
本体コード:
NVR 10
NVR 25mg
NVR 50mg


ネオーラルの効能・効果

腎移植・肝移植・心移植・肺移植・膵移植における拒絶反応の抑制/骨髄移植における拒否反応および移植片対宿主病の抑制/ベーチェット病(眼症状がある場合)/尋常性乾癬(皮疹が30%以上に及ぶ場合,難治性の場合),膿疱(のうほう)性乾癬,乾癬性紅皮症,関節症性乾癬/再生不良性貧血(重症),赤芽球癆(ろう)/ネフローゼ症候群(頻回再発型,ステロイドに抵抗性を示す場合)
[ネオーラルのみの適応症]小腸移植における拒絶反応の抑制/全身型重症筋無力症(胸腺摘出後の治療において,ステロイドの服用が効果不十分または副作用により困難な場合)/アトピー性皮膚炎(既存治療で十分な効果が得られない場合)/非感染性ぶどう膜炎(既存治療で効果不十分であり,視力低下のおそれのある活動性の中間部・後部の非感染性ぶどう膜炎に限る)

ネオーラルの用法・用量

処方医の指示通りに服用。

「ネオーラル」を含むQ&A

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ネオーラルの使用上の注意と副作用

警告

①臓器移植を受ける人は,免疫抑制療法および移植者の管理に精通している医師の指導のもとで服用しなければなりません。
②サンディミュンとネオーラルは生物学的に同等ではありません。そのため,サンディミュンからネオーラルへ切り換えるとシクロスポリンの血中濃度の上昇によって副作用が現れやすくなるので十分に注意しなければなりません。一方,ネオーラルからサンディミュンへの切り換えは,シクロスポリンの血中濃度が低下することがあるので原則として行いません。
③[ネオーラルのみ]アトピー性皮膚炎で本剤を使用する場合は,アトピー性皮膚炎の治療に精通している医師のもとで有効性および危険性を十分説明してもらい,納得したうえで服用します。

基本的注意

*シクロスポリン(サンディミュン,ネオーラル)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/タクロリムス水和物タクロリムス水和物ほか,ピタバスタチンナトリウムHMG-CoA還元酵素阻害薬,ロスバスタチンカルシウムHMG-CoA還元酵素阻害薬,ボセンタン水和物肺動脈性肺高血圧症治療薬(1),アリスキレンフマル酸塩直接的レニン阻害薬,アスナプレビルC型肝炎治療薬(プロテアーゼ阻害薬),バニプレビルC型肝炎治療薬(プロテアーゼ阻害薬)の服用中/肝臓または腎臓に障害があり,コルヒチンコルヒチンを服用中の人/妊婦または妊娠している可能性のある人,授乳中の人
(2)特に慎重に服用すべき場合(原則禁忌,処方医と連絡を絶やさないこと)……神経ベーチェット病
(3)慎重に服用すべき場合……腎機能・肝機能・膵機能障害/高血圧症/感染症/悪性腫瘍またはその前歴/PUVA(プーヴァー)療法中(紫外線照射療法のひとつ)/低出生体重児・新生児・乳児,高齢者/[ネオーラル]サンディミュン内服液・カプセルから切り換えて本剤を服用する人
(4)定期検査……服用中は,定期的に本剤の血中濃度を測定し,服用量を調節する必要があります。また,繰り返し血液や尿,肝・腎・膵機能などの検査を受ける必要があります。
(5)飲食物……①グレープフルーツは本剤の血中濃度を上昇させることがあるので,服用中はジュースや果実を飲食しないようにしてください。②セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含む食品は本剤の血中濃度を低下させることがあるので,服用中は食べないようにしてください。
(6)本剤と各種疾患……①因果関係は確立されていませんが,本剤の服用者に心不全などの重い循環器障害が現れたとの報告があります。②長期にPUVA療法を受けていた乾癬の人が服用すると,皮膚がんのリスクが高まる可能性があります。③外国で,ネフローゼ症候群の人が本剤を服用すると,クレアチニンの上昇を伴わない腎臓の組織変化がおこったとの報告があります。
(7)小児の多毛……本剤の副作用のひとつに多毛があり,一般に成人に比べて小児のほうがおこりやすい傾向にあります。異常がみられたら,すぐに処方医へ連絡してください。
(8)その他……
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳を中止。
・低出生体重児,新生児,乳児での安全性:未確立。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

①腎機能障害。②肝機能障害,肝不全。③中枢神経系障害(けいれん,意識障害,錯乱,運動麻痺,昏睡など)。④急性膵炎(上腹部の激痛,発熱,アミラーゼの上昇など)。⑤神経ベーチェット病症状(頭痛,発熱,情動失禁,運動失調,錐体外路(すいたいがいろ)症状,意識障害など)の誘発または悪化。⑥感染症。⑦血栓性微小血管障害,溶血性尿毒症症候群,血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)様症状。⑧悪性リンパ腫,リンパ増殖性疾患,悪性腫瘍(特に皮膚)。⑨横紋筋(おうもんきん)融解症。⑩溶血性貧血,血小板減少。⑪進行性多巣性白質脳症(意識障害,認知障害,麻痺症状(片麻痺,四肢麻痺),言語障害など)。⑫BKウイルス腎症。
[ネオーラルのみ]⑬(全身型重症筋無力症の場合)クリーゼ(急激な全身の筋力低下から呼吸不全に至った状態)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他副作用

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹など)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……貧血/消化管潰瘍,悪心・嘔吐,腹痛,胃部不快感,食欲不振,下痢,腹部膨満感/多毛,脱毛,にきび/片頭痛,末梢神経障害,ふるえ,頭痛,しびれ,めまい,眠け,異常感覚/耳鳴り,視力障害,難聴/筋けいれん,下肢痛,ミオパシー,筋痛,筋脱力,関節痛/月経障害,出血傾向(鼻出血,皮下出血,消化管出血,血尿),歯肉肥厚,発熱,倦怠感,むくみ,体重増加,のぼせ,女性化乳房
(3)検査などでわかる副作用……血圧上昇/白血球減少/糖尿・高血糖,高カリウム血症,高尿酸血症,高脂血症,低マグネシウム血症,体液貯留

他の薬剤使用時の注意

①生ワクチン→免疫抑制下で生ワクチンを接種すると増殖し,病原性を現す可能性があります。②タクロリムス水和物タクロリムス水和物ほか(プログラフ)→本剤の血中濃度が上昇,また腎障害などの副作用がおこりやすくなります。③ピタバスタチンナトリウム水和物・ロスバスタチンカルシウムHMG-CoA還元酵素阻害薬→ピタバスタチンナトリウム水和物,ロスバスタチンカルシウムの血中濃度が上昇,また横紋筋融解症などの重い副作用がおこるおそれがあります。④ボセンタン水和物肺動脈性肺高血圧症治療薬(1)の血中濃度の急激な上昇がおこることがあります。⑤アリスキレンフマル酸塩直接的レニン阻害薬→アリスキレンフマル酸塩の血中濃度が上昇するおそれがあります。⑥アスナプレビルC型肝炎治療薬(プロテアーゼ阻害薬)→アスナプレビルの治療効果が減少するおそれがあります。⑦バニプレビルC型肝炎治療薬(プロテアーゼ阻害薬)→バニプレビルの血中濃度が上昇するおそれがあります。

(1)本剤との併用で皮膚がんの発現リスクが高まる療法……PUVA療法
(2)併用すると相互に過度の免疫抑制がおこることがある薬剤……免疫抑制剤(ムロモナブ‐CD3,抗胸腺細胞免疫グロブリン製剤など)
(3)併用すると相互に腎機能障害の副作用を強めるおそれがある薬剤……アムホテリシンBカンジダ治療薬,アミノグリコシド系抗生物質カナマイシン,スルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤複合化学療法薬,バンコマイシンバンコマイシン,塩酸シプロフロキサシンニューキノロン剤,ガンシクロビル,フィブラート系薬剤フィブラート系薬剤
(4)併用すると本剤の血中濃度を上昇させる薬剤……アミオダロン塩酸塩アミオダロン塩酸塩,フルコナゾール,イトラコナゾール深在性真菌治療薬,マクロライド系抗生物質(エリスロマイシンなどマクロライド),キヌプリスチン・ダルホプリスチン,イマチニブメシル酸塩イマチニブメシル酸塩,カルシウム拮抗薬(ジルチアゼム塩酸塩カルシウム拮抗薬,ニカルジピン塩酸塩カルシウム拮抗薬(適応症が高血圧症のみのもの)など),ダナゾールダナゾール,ノルフロキサシンニューキノロン剤,アロプリノール尿酸合成阻害薬(キサンチンオキシダーゼ阻害薬),メトクロプラミドメトクロプラミド,胆汁酸製剤,アセタゾラミドアセタゾラミド,副腎皮質ステロイド薬副腎皮質ステロイド薬,クロラムフェニコールクロラムフェニコール,HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル・サキナビルメシル酸塩などエイズ治療薬(2)),コビシスタットを含有する製剤エイズ治療薬(3),卵胞・黄体ホルモン剤卵胞ホルモン黄体ホルモン,ブロモクリプチンメシル酸塩乳汁分泌異常症治療薬,フルボキサミンマレイン酸塩選択的セロトニン再取り込み阻害薬,ダサチニブ水和物イマチニブ抵抗性がん治療薬, カルベジロールベーター・ブロッカー(適応症が狭心症と高血圧のもの),テラプレビルC型肝炎治療薬(プロテアーゼ阻害薬),シメプレビルナトリウムC型肝炎治療薬(プロテアーゼ阻害薬),スチリペントールスチリペントール
(5)併用すると本剤の血中濃度を低下させる薬剤……フェニトインフェニトイン,フェノバルビタールバルビツール酸誘導体,カルバマゼピンカルバマゼピン,リファンピシンリファンピシン,チクロピジン塩酸塩チクロピジン塩酸塩,モダフィニルナルコレプシーに用いる薬,デフェラシロクス鉄過剰症治療薬,プロブコールプロブコール,テルビナフィン塩酸塩テルビナフィン塩酸塩,オクトレオチド酢酸塩オクトレオチド酢酸塩(注射薬),ランレオチド酢酸塩(注射薬)
(6)本剤との併用で横紋筋融解症が現れやすくなる薬剤……HMG-CoA還元酵素阻害薬HMG-CoA還元酵素阻害薬→筋肉痛,CKの上昇,血中・尿中ミオグロビンの上昇を特徴とした急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすくなります。
(7)本剤との併用で血中濃度が上昇する薬剤……ジゴキシンジギタリス製剤,テオフィリンテオフィリン,ブロナンセリン非定型抗精神病薬,ナルフラフィン塩酸塩ナルフラフィン塩酸塩,トルバプタントルバプタン,ダビガトランダビガトラン,リオシグアト慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療薬,アンブリセンタン肺動脈性肺高血圧症治療薬(1),レパグリニド速効型食後血糖降下薬
(8)本剤との併用で作用が弱まるワクチン……不活化ワクチン(不活化インフルエンザワクチンなど)
(9)本剤との併用で歯肉肥厚がおこりやすい薬剤……ニフェジピンカルシウム拮抗薬
(10)併用すると相互に高カリウム血症の副作用が強まる薬剤……カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトンスピロノラクトン),エプレレノンエプレレノン,カリウム製剤カリウム補給剤,ACE阻害薬ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬),アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬),β-遮断薬ベーター・ブロッカー(適応症が高血圧症のみのもの),非ステロイド系解熱鎮痛薬(ジクロフェナクナトリウムジクロフェナクナトリウム,ナプロキセンアリールプロピオン酸系NSAID,スリンダクアリール酢酸系NSAID,インドメタシンインドール酢酸系NSAIDなど),ジゴキシンジギタリス製剤,ヘパリン
(11)併用すると相互に高尿酸血症の副作用が強まる薬剤……チアジド系利尿薬チアジド系薬剤,フロセミドループ利尿薬など
(12)本剤との併用で血清カルシウム値が上昇する可能性がある薬剤……外用活性型ビタミンD₃製剤(タカルシトール・カルシポトリオール活性型ビタミンD₃外用薬)
(13)本剤との併用で腎機能障害が現れやすくなる薬剤……非ステロイド系解熱鎮痛薬(ジクロフェナクナトリウムジクロフェナクナトリウム,ナプロキセンアリールプロピオン酸系NSAID,スリンダクアリール酢酸系NSAID,インドメタシンインドール酢酸系NSAIDなど),メルファランメルファラン
(14)本剤との併用で代謝が阻害される薬剤……エベロリムスタクロリムス水和物ほか
(15)本剤との併用で血中濃度が低下する薬剤……ミコフェノール酸モフェチルミコフェノール酸モフェチル
(16)併用すると本剤の腎毒性を強める薬剤……エベロリムスタクロリムス水和物ほか
(17)併用すると本剤の血中濃度に影響を与える薬剤……エトラビリンエイズ治療薬(1)
(18)併用すると相互に血中濃度が上昇する薬剤……エゼチミブエゼチミブ,コルヒチンコルヒチン,ドセタキセル水和物,パクリタキセルイチイ由来抗腫瘍薬
(19)本剤との併用で肝機能異常(AST・ALTの上昇)をおこす可能性がある薬剤……カスポファンギン酢酸塩(注射薬)

ネオーラル - PC

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