ノバミンの効能・用量・副作用など

ノバミンの特徴

1950年代初期,それまで獣医が動物の寄生虫の治療に用いていたフェノチアジンの誘導体(化合物)であるクロルプロマジン塩酸塩を使うことで,統合失調症の治療は大きな転換期を迎え,多くの患者が外来治療で社会復帰が可能になりました。
統合失調症では,脳内ドパミン作動性神経系が過敏になっていると考えられていますが,フェノチアジン系薬剤はシナプス後膜の受容体部をブロックして刺激の伝達を弱めると考えられています。

ノバミン錠5mg

ノバミン錠5mg

処方薬/市販薬 (OTC) 処方薬
分類 統合失調症の薬 > フェノチアジン系薬剤 > プロクロルペラジンマレイン酸塩
形状 錠剤 
同じ分類の薬 アビリット   インプロメン   インヴェガ   ウインタミン   エビリファイ  

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ノバミン メーカー別薬価など

会社 塩野義製薬
保険薬価 錠剤5mg 1錠 9.60円
ジェネ
リック
識別
コード
薬の包装材や本体に数字・記号で記載
包装コード:
095 5
本体コード:
095:5


ノバミンの効能・効果

統合失調症
[トリラホン,ノバミン,ピーゼットシーのみの適応症]術前・術後の悪心・嘔吐
[トリラホン,ピーゼットシーのみの適応症]メニエール症候群(めまい,耳鳴り)
[クロルプロマジン塩酸塩(コントミンなど)のみの適応症]躁(そう)病/神経症による不安・緊張・抑うつ/悪心・嘔吐/しゃっくり/破傷風に伴うけいれん/麻酔前投薬/人工冬眠/催眠・鎮静・鎮痛薬の効力増強
[レボメプロマジンマレイン酸塩(ヒルナミンなど)のみの適応症]躁病・うつ病における不安・緊張
[ベゲタミン-A・B配合錠のみの適応症]統合失調症・老年精神病・躁病・うつ病またはうつ状態・神経症における鎮静催眠

ノバミンの用法・用量

統合失調症:1日15~45mg(3~9錠)を分けて服用。術前・術後などの悪心・嘔吐:1日5~20mg(1~4錠)を分けて服用。

ノバミンの使用上の注意と副作用

基本的注意

*クロルプロマジン塩酸塩(コントミン)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……昏睡状態・循環虚脱状態の人/バルビツール酸誘導体・麻酔薬などの中枢神経抑制薬の強い影響下にある人/アドレナリンの使用中/フェノチアジン系薬剤およびその類似薬剤に対するアレルギー
[ベゲタミン-A・B配合錠のみ]ボリコナゾール,タダラフィル(アドシルカ),リルピビリン塩酸塩,ダクラタスビル,アスナプレビル,バニプレビルの服用中/2歳未満の乳幼児
(2)特に慎重に服用すべき場合(原則禁忌,処方医と連絡を絶やさないこと)……皮質下部の脳障害(脳炎,脳腫瘍,頭部外傷後遺症など)の疑いがある人
(3)慎重に服用すべき場合……肝機能障害,血液障害/褐色細胞腫・動脈硬化症・心疾患の疑いがある人/重症ぜんそく,肺気腫,呼吸器感染症/てんかんなどのけいれん性疾患またはこれらの前歴/高温環境下にある人/脱水・栄養不良状態などを伴う身体的疲弊のある人/幼小児,高齢者
(4)服用初期……起立性低血圧がおこることがあります。急に立ち上がったとき,ふらつきやめまい,動悸,眼前暗黒感などがあるようなら,処方医へ連絡してください。
(5)かくされる嘔吐……本剤には嘔吐を抑える作用があるので,薬物中毒,腸閉塞,脳腫瘍などによる嘔吐症状をかくすことがあります。
(6)突然死……服用中,原因不明の突然死が報告されています。
(7)血栓塞栓症……肺塞栓症,深部静脈血栓症などの血栓塞栓症がおこることがあります。不動状態,長期臥床,肥満,脱水状態などの危険因子を有する人は十分に注意して服用し,息切れ,胸痛,四肢の疼痛,むくみなどがみられたらすぐに処方医に連絡してください。
(8)殺虫剤……服用中は,有機燐系の殺虫剤には触れないようにしてください。殺虫剤の毒性を強め,縮瞳や徐脈などの症状が現れることがあります。
(9)悪性症候群……本剤の服用によって悪性症候群がおこることがあります。無動緘黙(かんもく)〈緘黙=無言症〉,強度の筋強剛, 嚥下(えんげ)困難, 頻脈, 血圧の変動, 発汗などが発現し,引き続いて発熱がみられたら, 服用を中止して体を冷やす, 水分を補給するなどして,ただちに処方医へ連絡してください。高熱が続き, 意識障害, 呼吸困難, 循環虚脱, 脱水症状, 急性腎不全へと移行して死亡した例が報告されています。
(10)危険作業は中止……本剤を服用すると,眠け,注意力・集中力・反射運動能力などの低下がおこることがあります。服用中は,自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(11)その他……
・妊婦での安全性:原則として服用しない。
・授乳婦での安全性:原則として服用しない。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

①悪性症候群。②血圧降下・心電図異常に続く突然死,心室頻拍。③長期服用による不随意運動(遅発性ジスキネジア,遅発性ジストニアなど)。④低ナトリウム血症,けいれん,意識障害などを伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)。⑤再生不良性貧血,溶血性貧血,無顆粒球症,白血球減少。⑥長期または大量服用による眼障害(角膜・水晶体の混濁や網膜・角膜の色素沈着など)。⑦SLE(全身性エリテマトーデス)様症状(発熱,紅斑,筋肉痛,関節痛,リンパ節の腫れ,胸部痛など)。⑧食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘などから移行する,麻痺性イレウス(腸閉塞)。⑨肝機能障害,黄疸。⑩筋肉痛,脱力感,血中・尿中ミオグロビンの上昇(尿が褐色に着色したら注意)を特徴とする横紋筋(おうもんきん)融解症。⑪肺塞栓症, 深部静脈血栓症などの血栓塞栓症。
[ベゲタミン-A・B配合錠のみ]⑫中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),紅皮症(剥脱(はくだつ)性皮膚炎)。⑬呼吸抑制。⑭遅発性の重い過敏症症候群(発疹,発熱,リンパ節腫脹など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他副作用

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状,光線過敏症
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……頻脈,心疾患悪化
(3)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……食欲亢進,食欲不振,舌苔,悪心・嘔吐,下痢,便秘/錐体外路(すいたいがいろ)症状:パーキンソン症候群(手指振戦,筋強剛,流涎(りゅうぜん)など),ジスキネジア(けいれん性斜頸,顔面・頸部のれん縮,後弓反張,眼球回転発作など),アカシジア(静坐不能)/視覚障害/体重増加,女性化乳房,乳汁分泌,射精不能,月経異常,糖尿/錯乱,不眠,めまい,頭痛,不安,興奮,刺激を受けやすい/尿閉,無尿,頻尿,尿失禁/口渇,鼻閉,倦怠感,発熱,むくみ,皮膚の色素沈着
(4)検査などでわかる副作用……白血球減少症,顆粒球減少症,血小板減少性紫斑病/血圧降下,不整脈/縮瞳,眼内圧上昇

他の薬剤使用時の注意

[すべての製剤]アドレナリン(ボスミン)→アドレナリンの作用を逆転させ,血圧降下をおこすことがあります。
[ベゲタミン-A・B配合錠のみ]ボリコナゾール深在性真菌治療薬,タダラフィル(アドシルカ)肺動脈性肺高血圧症治療薬(3),リルピビリン塩酸塩エイズ治療薬(1),ダクラタスビル塩酸塩C型肝炎治療薬(プロテアーゼ阻害薬),アスナプレビルC型肝炎治療薬(プロテアーゼ阻害薬),バニプレビルC型肝炎治療薬(プロテアーゼ阻害薬)→これらの薬剤の代謝が促進され,血中濃度が低下するおそれがあります。

(1)併用すると相互に中枢神経抑制作用が強まることがある薬剤・薬物……バルビツール酸誘導体バルビツール酸誘導体/アルコール
(2)併用すると起立性低血圧がおこることがある薬剤……降圧薬
(3)併用すると口渇, 眼圧上昇, 排尿障害, 頻脈などがおこることがある薬剤……アトロピン様作用のある薬剤(抗コリン作動性抗パーキンソン薬抗コリン性パーキンソン症候群治療薬,三環系抗うつ薬三環系抗うつ薬)
(4)併用すると内分泌機能調節異常,錐体外路症状が現れるおそれがある薬剤……ドンペリドンドンペリドン,メトクロプラミドメトクロプラミド
(5)本剤と併用すると副作用が現れる可能性がある薬剤……炭酸リチウム躁病に用いる薬(心電図変化,重症の錐体外路症状,持続性のジスキネジア,突発性のシンドローム・マリン〈悪性症候群〉,非可逆性の脳障害)
(6)併用すると相互に作用が強まる薬剤……麻酔薬
(7)併用すると相互に作用が弱まる薬剤……レボドパ製剤ドパミン前駆物質(レボドパ),ブロモクリプチンメシル酸塩乳汁分泌異常症治療薬
(8)併用すると眠け, 精神運動機能低下をおこすことがある薬物……アルコール