ファロムの効能・用量・副作用など
出典:株式会社法研発行 「医者からもらった薬がわかる本」 特定非営利活動法人 医薬制度研究会 著
薬剤師:五十川 亘|鵜飼 繁|谷口 英一|安田 實|山口 佳久|清水 通彦|澤木 仁史 |山森達浩|浦晋一郎
ファロムの特徴
「広域感性」といっても,有効菌種はそれほど広くなく,グラム陰性桿菌のうち感受性があるのは,大腸菌,インドール陰性プロテウス,赤痢菌,インフルエンザ菌,サルモネラ菌くらいで,それがこの系統の第1選択菌といえます。ブドウ球菌,連鎖球菌,肺炎球菌などにも効きますが,その効果はグラム陽性菌用ペニシリングラム陽性菌用ペニシリンと同程度です。
この系統のうち,バカンピシリン塩酸塩はアンピシリン水和物のエステル化物で,体内でアンピシリン水和物となって働きます(プロドラッグ)。この薬は,他のものが空腹時に服用したほうが効果がよいといわれるのに反し,食事による影響を受けないといわれています。
なお,ファロペネムナトリウム水和物(ファロム)は,世界初のペネム系抗生物質といわれていますが,基本的にはペニシリンです。
処方薬/市販薬 (OTC) | 処方薬 |
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分類 | ペニシリン系の抗生物質 > 広域感性ペニシリン > ファロペネムナトリウム水和物 |
形状 | 錠剤 |
同じ分類の薬 | アモリン オーグメンチン配合錠RS オーグメンチン配合錠SS クラバモックス小児用配合ドライシロップ ジェネリック薬: アモキシシリン アモリン |
お調べの商品と梱包や本体のデザインが違う場合は、薬剤師にお尋ねください。
ファロム メーカー別薬価など
会社 |
マルホ |
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保険薬価 |
錠剤150mg 1錠 58.70円 錠剤200mg 1錠 59.40円 |
ジェネ リック |
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識別 コード 薬の包装材や本体に数字・記号で記載 |
包装コード: F 15 F 20 本体コード: F 15 F 20 |
ファロムの効能・効果
[アモキシシリン水和物の適応症]表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症,リンパ管・リンパ節炎,慢性膿皮症/外傷・熱傷・手術創などの二次感染,びらん・潰瘍の二次感染,乳腺炎/骨髄炎/咽頭・喉頭炎,扁桃炎,急性気管支炎,肺炎,慢性呼吸器病変の二次感染/膀胱炎,腎盂腎炎,前立腺炎(急性・慢性症),精巣上体炎(副睾丸炎)/淋菌感染症,梅毒/子宮内感染,子宮付属器炎,子宮旁結合織炎/涙のう炎,麦粒腫/中耳炎/歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎/猩紅熱(しょうこうねつ)/胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃マルトリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃がんに対する内視鏡的治療後の胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
[有効菌種]ブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,腸球菌属,淋菌,大腸菌,プロテウス・ミラビリス,インフルエンザ菌,ヘリコバクター・ピロリ,梅毒トレポネーマ
ファロムの用法・用量
1回150mg~200mgを1日3回。適応症によっては1回200~300mgを1日3回。小児の場合:1回ドライシロップ0.05g/kg(体重)を1日3回,1回量最大0.1g/kg。