フトラフール注の効能・用量・副作用など

フトラフール注の特徴

フルオロウラシルのプロドラッグ(前駆物質)で,体内に入った後,主に肝臓で代謝されてフルオロウラシルに変わり,抗がん作用を発揮します。

処方薬/市販薬 (OTC) 処方薬
分類 代謝拮抗薬 > テガフール > テガフール
形状 注射用剤 
同じ分類の薬 アラノンジー静注用   アリムタ注射用   エボルトラ点滴静注   ジェネリック薬: イカルス静注   イリノテカン塩酸塩点滴静注液  

フトラフール注 メーカー別薬価など

会社 大鵬薬品工業
保険薬価 注射用剤4%10mL 1管 504.00円
ジェネ
リック
識別
コード
薬の包装材や本体に数字・記号で記載


フトラフール注の効能・効果

頭頸部がん,消化器がん(胃がん,結腸・直腸がん)の自覚的・他覚的症状の緩解

フトラフール注の使用上の注意と副作用

警告

①本剤の服用で,劇症肝炎などの重い肝機能障害がおこることがあります。定期的に肝機能検査を受け,食欲不振を伴う倦怠感や黄疸(眼球黄染)などがみられたら,ただちに処方医へ連絡してください。
②本剤とテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤テガフール配合剤を併用すると,重い血液障害などの副作用がおこることがあるので,併用してはいけません。

基本的注意

*テガフール(フトラフール注)の添付文書による

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分に対する重いアレルギーの前歴/テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤の服用中または服用中止後7日以内/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に使用すべき場合……骨髄機能抑制/肝機能障害またはその前歴/腎機能障害/感染症の合併/心疾患またはその前歴/消化管潰瘍または出血/耐糖能異常/水痘
(3)水痘……水痘(水ぼうそう)の人が使用すると,致命的な全身障害が現れることがあるので,状態に十分注意してください。
(4)感染症,出血傾向……使用によって,感染症,出血傾向の発現または悪化がおこりやすくなるので,状態に十分注意してください。
(5)性腺への影響……小児および生殖可能な年齢の人が使用すると,性腺に影響がでることがあります。処方医とよく相談してください。
(6)定期的に検査……骨髄機能抑制などの重い副作用がおこることがあるので,定期的に血液,肝機能,腎機能などの検査を受ける必要があります。
(7)二次発がん……本剤の使用により,急性白血病(前白血病相を伴う場合もある),骨髄異形成症候群(MDS)が発生したとの報告があります。
(8)その他……
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

①劇症肝炎などの重い肝機能障害。長期使用による肝硬変。②汎血球減少,無顆粒球症(発熱,咽頭痛,倦怠感など),白血球減少,貧血などの骨髄機能抑制,溶血性貧血。③脱水状態(激しい下痢)。出血性腸炎,虚血性腸炎,壊死性腸炎など重症の腸炎。④白質脳症(意識障害,小脳失調,認知症様症状など),意識障害,失見当識,傾眠,記憶力低下,錐体外路(すいたいがいろ)症状,言語障害,四肢麻痺,歩行障害,尿失禁,知覚障害。⑤重い口内炎,消化管潰瘍,消化管出血。⑥嗅覚障害,嗅覚脱失。⑦間質性肺炎(せき,息切れ,呼吸困難,発熱など)。⑧急性膵炎。⑨狭心症,心筋梗塞,不整脈(心室性頻拍などを含む)。⑩急性腎不全,ネフローゼ症候群。⑪皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),中毒性表皮壊死融解症(TEN)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他副作用

(1)おこることがある副作用……食欲不振,悪心・嘔吐,下痢,腹痛,嚥下困難,胸やけ,腹部膨満感,味覚異常,口渇,便秘,胃炎,腹鳴,心窩部痛,口内炎,口角炎,舌炎/倦怠感,頭痛,めまい,しびれ,興奮,耳鳴り/色素沈着,脱毛,むくみ,紅潮,皮膚炎,角化,爪の異常,水疱,光線過敏症,DLE(円板状エリテマトーデス)様皮疹/アレルギー症状(発疹,かゆみ,じん麻疹)/黄疸/血尿/胸内苦悶感,動悸,胸痛/発熱,関節痛,灼熱感,痰・血痰,せき,女性化乳房,筋肉痛
(2)検査などでわかる副作用……脂肪肝,AST・ALT・AL-P・LDH上昇/BUN・クレアチニン上昇,タンパク尿/心電図異常(ST上昇など)/糖尿,MCV増加,血糖上昇,尿酸上昇,CK上昇

他の薬剤使用時の注意

テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤テガフール配合剤(ティーエスワン)→フルオロウラシルの代謝が阻害されて血中濃度が上昇し,重い血液障害,下痢・口内炎などの消化管障害などがおこることがあります。

(1)本剤との併用で血中濃度が上昇する薬剤……フェニトインフェニトイン→吐きけ・嘔吐,眼振,構音障害,運動失調,意識障害などのフェニトイン中毒がおこることがあります。
(2)本剤との併用で作用が強まる薬剤……ワルファリンカリウムワルファリンカリウム
(3)本剤との併用で重い骨髄抑制などの副作用が強まる薬剤……トリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合剤トリフルリジン
(4)併用すると相互に骨髄機能抑制,消化管障害などの副作用が強まる薬剤・療法……他の悪性腫瘍薬/放射線照射