ポテリジオ点滴静注の効能・用量・副作用など

ポテリジオ点滴静注の特徴

CCR4は,白血球などの遊走を引きおこし,炎症の形成に関与するケモカイン(蛋白質)の受容体の一つです。成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)の細胞にはこのCCR4が高頻度で発現し,さらにCCR4の発現の有無がATLの独立した予後不良因子であることが報告されています。
本剤は,このCCR4を標的にしたモノクローナル抗体(特定の物質だけに結合する人工的につくられた抗体)で,CCR4と特異的に結合して腫瘍の増殖を抑制します。

処方薬/市販薬 (OTC) 処方薬
分類 分子標的治療薬 > モガムリズマブ(遺伝子組み換え) > モガムリズマブ(遺伝子組み換え)
形状 注射用剤 
同じ分類の薬 アドセトリス点滴静注用   アバスチン点滴静注用   アーゼラ点滴静注液   アービタックス注射液   エムプリシティ点滴静注用  

ポテリジオ点滴静注 メーカー別薬価など

会社 協和発酵キリン
保険薬価 注射用剤20mg5mL 1瓶 168,106.00円
ジェネ
リック
識別
コード
薬の包装材や本体に数字・記号で記載


ポテリジオ点滴静注の効能・効果

CCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫/再発または難治性のCCR4陽性の末梢性T細胞リンパ腫・皮膚T細胞性リンパ腫

ポテリジオ点滴静注の使用上の注意と副作用

警告

①本剤は,緊急時に十分に措置できる医療施設で,造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験をもつ医師のもとで,適切と判断される人にのみ使用されるべき薬剤です。また,医師からその有効性・危険性の十分な説明を受け,患者および家族が納得・同意できなければ治療に入っていくべきではありません。
②中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)などの全身症状を伴う重度の皮膚障害が報告されています。本剤は,投与開始時より皮膚科と連携して治療を行うことが必要です。

基本的注意

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴
(2)慎重に使用すべき場合……感染症の合併/心機能障害またはその前歴/重い骨髄機能低下/肝炎ウイルス,結核などの感染またはその前歴
(3)Infusion reaction……注射や点滴を行った後,24 時間以内に多く現れる症状などをInfusion reaction(注入反応,点滴反応)といいます。本剤では,発熱,悪寒,頻脈,血圧上昇,悪心,低酸素血症,嘔吐などが約59%の人に現れています(国内の単独投与による臨床試験の結果)。重度のInfusion reactionを認めた場合は直ちに投与を中断し,適切な処置(酸素吸入,昇圧薬・解熱鎮痛薬・副腎皮質ホルモン薬の投与など)を行います。
(4)B型肝炎ウイルスの増殖……B型肝炎ウイルスキャリアの人,または既往感染者(HBs抗原陰性,かつHBc抗体またはHBs抗体陽性)において,本剤の投与により,B型肝炎ウイルスの増殖による劇症肝炎または肝炎が現れることがあります。投与前にはB型肝炎ウイルス感染の有無を確認し,適切な処置を行い,また,治療期間中および治療終了後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行います。
(5)その他……
・妊婦での安全性:未確立。原則として使用しない。有益と判断されたときのみ使用。
・授乳婦での安全性:未確立。使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

①Infusion reaction(発熱,悪寒,頻脈,血圧上昇,悪心,低酸素血症,嘔吐など)。②中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),発疹などの重度の皮膚障害(「警告」参照)。③細菌,真菌,ウイルスによる感染症。④B型肝炎ウイルスによる劇症肝炎または肝炎。⑤腫瘍崩壊症候群。⑥重度の血液毒性(リンパ球・白血球・好中球・血小板・ヘモグロビン減少,発熱性好中球減少症)。⑦肝機能障害。⑧肺臓炎・間質性肺炎(せき,呼吸困難,発熱)。⑨高血糖。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他副作用

(1)おこることがある副作用……頭痛,感覚鈍麻,不眠症/頻脈,潮紅,左室機能不全,ほてり,心拍数増加,心室性期外収縮,洞性頻脈/せき,胸水,口腔咽頭痛,喘鳴(ぜんめい),鼻閉/悪心,便秘,嘔吐,口内炎,下痢,腹痛/かゆみ,多汗症,湿疹/関節痛,頸部痛/鼻咽頭炎/発熱,悪寒,倦怠感,食欲減退,疲労,体重増加,浮腫,体重減少,低体温
(2)検査などでわかる副作用……好酸球百分率増加,赤血球減少,ヘマトクリット減少/血圧上昇,血圧低下,心電図QT延長/低酸素血症/クレアチニン上昇,タンパク尿,尿中ウロビリノーゲン増加,尿中血陽性,血中尿素増加/電解質異常(ナトリウム,カリウム,カルシウム),低アルブミン血症,低リン酸血症,高尿酸血症,総タンパク減少,尿中ブドウ糖陽性/CRP上昇,サイトカイン放出症候群

他の薬剤使用時の注意

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

(1)本剤と不活化ワクチンを併用すると,ワクチンの効果が弱まるおそれがあります。また,生ワクチンまたは弱毒生ワクチンと併用すると,接種した生ワクチンの原病に基づく症状が現れることがあります。