マイロターグ点滴静注用の効能・用量・副作用など

マイロターグ点滴静注用の特徴

ゲムツズマブというモノクローナル抗体(特定の物質だけに結合する人工的につくられた抗体)に,抗腫瘍(がん)性の抗生物質カリケアマイシンを結合させた抗がん薬です。ゲムツズマブは,急性骨髄性白血病細胞の表面に現れるCD33という蛋白質(抗原)に特異的に結合します。この抗体に運ばれたカリケアマイシンが白血病細胞の中に入り込み,そのDNAを損傷して腫瘍細胞を死滅させます。

処方薬/市販薬 (OTC) 処方薬
分類 分子標的治療薬 > ゲムツズマブオゾガマイシン(遺伝子組み換え) > ゲムツズマブオゾガマイシン(遺伝子組み換え)
形状 注射用剤 
同じ分類の薬 アドセトリス点滴静注用   アバスチン点滴静注用   アーゼラ点滴静注液   アービタックス注射液   エムプリシティ点滴静注用  

マイロターグ点滴静注用 メーカー別薬価など

会社 ファイザー
保険薬価 注射用剤5mg 1瓶 247,984.00円
ジェネ
リック
識別
コード
薬の包装材や本体に数字・記号で記載


マイロターグ点滴静注用の効能・効果

再発または難治性のCD33陽性の急性骨髄性白血病

マイロターグ点滴静注用の使用上の注意と副作用

警告

①臨床試験において,本剤に関連したと考えられる死亡例が認められています。本剤の使用は,白血病患者のモニタリングと治療に対応できる十分な設備の整った医療施設および急性白血病の治療に十分な経験をもつ医師のもとで行われなければなりません。
②他の抗悪性腫瘍剤との併用下で,本剤を使用した場合の安全性は確立していません。本剤は他の抗悪性腫瘍剤と併用してはいけません。
③本剤の使用にあたっては,本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。
④本剤を使用したすべての人に重い骨髄抑制が現れることがあり,その結果,致命的な感染症や出血などが引きおこされることがあります。
⑤本剤の使用により,重い過敏症(アナフィラキシーを含む)のほか,重症肺障害を含むInfusion reaction(注入反応,点滴反応)が現れることがあり,致命的な過敏症や肺障害も報告されています。本剤によるInfusion reactionのほとんどは,使用開始後24時間以内に悪寒,発熱,低血圧,高血圧,高血糖,低酸素症,呼吸困難などの症状として発現しています。
⑥本剤の使用により,重い静脈閉塞性肝疾患(VOD)を含む肝機能障害が報告されています。造血幹細胞移植(HSCT)の施行前または施行後に本剤を使用する人および肝機能障害のある人は,VODを発症するリスクが高く,肝不全・VODによる死亡例が報告されています。

基本的注意

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分に対する重いアレルギーの前歴
(2)慎重に使用すべき場合……肝機能障害/腎機能障害/感染症の合併/肺疾患
(3)避妊……妊娠が可能な年齢の女性は,本剤の使用中は避妊して妊娠しないようにしてください。
(4)性腺への影響……生殖可能な年齢の人が使用すると,性腺に影響がでることがあります。処方医とよく相談してください。
(5)頻回に検査……本剤を使用したすべての人に重い骨髄機能抑制がおこるため,頻回に血液検査を受ける必要があります。
(6)Infusion reaction……注射や点滴を行った後,24時間以内に多く現れる症状などをInfusion reaction(注入反応,点滴反応)といいます。本剤では,悪寒,発熱,悪心,嘔吐,頭痛,低血圧,高血圧,低酸素症,呼吸困難,高血糖,重症肺障害などのInfusion reactionが約48%の人に現れています。
(7)その他……
・妊婦での安全性:原則として使用しない。
・授乳婦での安全性:未確立。使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

①悪寒,発熱,悪心,嘔吐,頭痛,低血圧,高血圧,低酸素症,呼吸困難,高血糖,重症肺障害などのInfusion reaction(注入反応,点滴反応)。②重い過敏症(アナフィラキシーショックを含む)。③汎血球減少,白血球減少,好中球減少(発熱性好中球減少症を含む),リンパ球減少,無顆粒球症,血小板減少,貧血。④日和見(ひよりみ)感染症,敗血症(敗血症性ショックを含む),肺炎,口内炎(カンジダ性口内炎を含む),単純ヘルペス感染などの感染症。⑤脳出血,頭蓋内出血,肺出血,消化管出血,眼出血(強膜,結膜,網膜),血尿,鼻出血。⑥播種性血管内凝固症候群(DIC)。⑦重い口内炎。⑧静脈閉塞性肝疾患(VOD),黄疸,肝脾腫大,高ビリルビン血症,肝機能検査値異常(AST・ALT・γ-GTP・AL-P上昇など),腹水。⑨腎機能障害,腎機能検査値異常(クレアチニン上昇,BUN増加など)。⑩腫瘍崩壊症候群(TLS)。⑪肺障害(呼吸困難,肺浸潤,胸水,非心原性肺水腫,呼吸不全,低酸素症,急性呼吸窮迫症候群),間質性肺炎。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他副作用

(1)おこることがある副作用……悪心,食欲不振,嘔吐,下痢,便秘,腹痛,歯肉出血,歯周炎,メレナ(黒色便),しゃっくり,口渇,胃炎,腹部膨満,血腫(口唇,口腔内),吐血,消化不良,口唇炎/発疹,皮下出血,かゆみ,毛包炎,爪囲炎/めまい,不眠,抑うつ,しびれ,浮遊感,不安/せき,咽頭炎,嗄声,呼吸音の変化,喉頭炎,ラ音,鼻炎/不整脈(頻脈など),心不全,動悸,心拍数減少,心筋虚血/点状出血,紫斑,斑状出血/腟出血,不正子宮出血/発熱,悪寒,倦怠感,体重増加,頭痛,むくみ,体重減少,関節痛,筋痛,味覚異常,投与部位反応(炎症,感染,出血),胸痛,疼痛(耳痛,四肢痛,肛門周囲痛),ほてり,背部痛,冷感,顔面腫脹,脱力感
(2)検査などでわかる副作用……低血圧,高血圧,心電図異常/凝固線溶系異常/低タンパク血症,低ナトリウム血症,低カリウム血症,低アルブミン血症,高血糖,低カルシウム血症,尿酸減少・増加,低リン酸血症,低クロール血症,高トリグリセリド血症,高コレステロール血症,高カリウム血症,低コレステロール血症,高ナトリウム血症,BUN減少,高カルシウム血症,高クロール血症,低血糖,低トリグリセリド血症,高リン酸塩血症,低マグネシウム血症

他の薬剤使用時の注意

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

(1)併用すると本剤の代謝に影響を及ぼす可能性がある薬剤……副腎皮質ホルモン(メチルプレドニゾロンなど副腎皮質ステロイド薬),マクロライド系抗生物質(ジョサマイシンプロピオン酸エステルなどマクロライド),ケトライド系抗生物質(テリスロマイシン),ストレプトグラミン系抗生物質(キヌプリスチン・ダルホプリスチン),抗真菌薬(イトラコナゾールなど深在性真菌治療薬)