メトホルミン塩酸塩の効能・用量・副作用など

メトホルミン塩酸塩の基本情報

ビグアナイド系は,中東原産のマメ科のガレガから発見されたグアニジン誘導体から開発された薬剤です。インスリン抵抗性改善薬の一つで,肝臓での糖新生の抑制,小腸からの糖吸収の抑制,末梢組織でのインスリン感受性の改善などの作用によって血糖値を下げます。
日本では,フェンホルミン塩酸塩は使用禁止になりましたが,同系統のブホルミン塩酸塩,メトホルミン塩酸塩が使用されています。アメリカ,イギリスではブホルミン塩酸塩は使われていません。
なおメトホルミン塩酸塩は,高齢者の場合,メトグルコのみ「慎重に服用すべき」薬で,その他は「服用してはいけない(禁忌)」薬となっています。

処方薬/市販薬 処方薬/ジェネリック
分類 糖尿病の内服薬>糖尿病治療薬(ビグアナイド系)>メトホルミン塩酸塩
形状 錠剤
製造販売会社 東和
保険薬価 錠剤250mg 1錠 9.60円
同じ分類の薬 先発薬: グリコラン    ジェネリック薬: メデット  ジベトンS腸溶錠  ネルビス  メトリオン 

メトホルミン塩酸塩の効果・効能

2型糖尿病((1)食事療法・運動療法のみの治療,(2)食事療法・運動療法に加えてスルフォニルウレア系糖尿病薬糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系)の服用によっても十分な効果が得られない場合に限る)

メトホルミン塩酸塩の用法・用量

1日500mgより開始し,2~3回に分けて服用。1日最大750mg。メトグルコの場合は,1日500mgより開始し,2~3回に分けて服用。維持量1日750~1,500mg,1日最大2,250mg。

メトホルミン塩酸塩の使用上の注意と副作用

警告

(1)重い乳酸アシドーシスをおこすことがあるので,乳酸アシドーシスをおこしやすい人は服用してはいけません。
(2)腎機能障害または肝機能障害のある人,高齢者が服用する場合には,定期的に腎機能・肝機能の検査を受けなければなりません。
(3)重い低血糖症がおこることがあるため,用法・用量など指示されたことは厳守しなければなりません。

基本的注意

*メトホルミン塩酸塩(メトグルコ)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……乳酸アシドーシスの前歴/中等度以上の腎機能障害/透析している人(腹膜透析を含む)/重い肝機能障害/ショック,心不全,心筋梗塞,肺塞栓などの心血管系,肺機能の高度な障害,その他の低酸素血症を伴いやすい状態/過度のアルコール摂取/脱水症,脱水症が懸念される下痢・嘔吐などの胃腸障害/重症ケトーシス,糖尿病性昏睡または前昏睡,1型糖尿病/重症感染症,手術前後,重い外傷/栄養不良状態,飢餓状態,衰弱状態,脳下垂体機能不全,副腎機能不全/本剤の成分またはビグアナイド系薬剤に対するアレルギーの前歴/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に服用すべき場合……不規則な食事摂取,食事摂取量の不足/激しい筋肉運動/軽度の腎機能障害/軽度~中等度の肝機能障害/感染症/ヨード造影剤・腎毒性の強い抗生物質(ゲンタマイシンなど)との併用/他の糖尿病薬の服用中/高齢者
(3)乳酸アシドーシス・低血糖対策……(1)服用すると,まれに重い乳酸アシドーシス,低血糖をおこすことがあります。処方医から指示された乳酸アシドーシス・低血糖に関する注意をきちんと守ってください。特に高所作業や自動車の運転などに従事している人は注意が必要です。(2)乳酸アシドーシスとは,血中乳酸値の上昇,乳酸・ピルビン酸比の上昇,血液pHの低下などを示す病態で予後不良のことが少なくありません。初期症状としては下痢,悪心,食欲不振,消化不良,嘔吐,腹痛などの胃腸症状,その他,全身倦怠感,筋肉痛,過呼吸などが多くみられます。これらの症状が現れた場合には直ちに処方医に連絡してください。(3)低血糖に対しては,平素からショ糖(砂糖の主成分)やブドウ糖を持ち歩き,脱力感,高度の空腹感,発汗などの症状が現れたら,すぐに服用してください。本剤の服用によって症状が現れたら通常はショ糖を服用し,α-グルコシダーゼ阻害薬食後過血糖改善薬(アカルボース,ボグリボース,ミグリトール)を併用している場合にはブドウ糖を服用します。
(4)脱水症状……脱水がおこると乳酸アシドーシスが現れることがあります。口渇,尿量の減少,頭痛,全身倦怠感,食欲不振,めまい,吐きけ・嘔吐などの脱水症状が現れた場合には直ちに処方医に連絡してください。
(5)ヨード造影剤……本剤の服用中にヨード造影剤を服用してCTなどの検査を行うと,乳酸アシドーシスをおこすことがあります。検査を受けるときは必ず本剤を服用していることを医師に伝えてください。ヨード造影剤の服用後48時間は本剤を服用してはいけません。
(6)長期服用……本剤を長期服用すると,ビタミンB₁₂の吸収不良が現れることがあります。
(7)定期検査……本剤を服用中は,定期的に腎機能,肝機能,血糖,尿糖などの検査を受ける必要があります。
(8)その他……
・授乳婦での安全性:原則として服用しない。やむを得ず服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

(1)乳酸アシドーシス(胃腸症状,倦怠感,筋肉痛,過呼吸など)。(2)低血糖症状(初期症状:脱力感,高度の空腹感,発汗など)。(3)肝機能障害,黄疸。(4)横紋筋融解症(筋肉痛,脱力感など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

メトホルミン塩酸塩 - PC

PCB  説明(別ウィンドウ表示)

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