ベネンの効能・用量・副作用など

ベネンの基本情報

アレルギーや炎症などを引きおこすヒスタミンの作用を抑える薬です。ヒスタミンの受容体には現在,H₁からH₄の4種類が知られています。この章で述べる抗ヒスタミン薬はH₁受容体の作用を抑えて効果を発揮します。
抗ヒスタミン薬は,第一世代と第二世代(1983年以降に発売されたもの)に分類され,本剤は第一世代です。
なお,クロルフェニラミンマレイン酸塩配合剤には,アセトアミノフェンアセトアミノフェンやサリチルアミドなどが入っているため,他の製剤とは「服用してはいけない場合」や「重大な副作用」などが大幅に異なります。また「警告」もあるで,服用する場合は十分に注意してください。
ジフェンヒドラミン塩酸塩は1945年に開発された最も基本的な抗ヒスタミン薬で,各国の薬局方に収載されています。しかし,新しい抗ヒスタミン薬が多く開発され,眠けの副作用が出やすいジフェンヒドラミンが実際に処方されることはそれほど多くありません。逆に,その副作用に注目して,OTC薬の睡眠改善薬(ドリエルなど)として発売されています。

処方薬/市販薬 処方薬/先発品
分類 皮膚科の薬(アレルギー用薬を含む)>クロルフェニラミンマレイン酸塩ほか>トリプロリジン塩酸塩水和物
形状 錠剤
製造販売会社 佐藤
保険薬価 錠剤1mg 1錠 6.00円
同じ分類の薬 先発薬: ポララミン  ヒスタール  小児用ペレックス配合顆粒  クロダミンシロップ    ジェネリック薬: ネオマレルミンTR 

ベネンの効果・効能

[クロルフェニラミンマレイン酸塩(dl体,d体),トリプロリジン塩酸塩水和物の適応症]じん麻疹,皮膚疾患に伴うかゆみ(湿疹・皮膚炎,皮膚掻痒症,薬疹など),アレルギー性鼻炎,血管運動性鼻炎,枯草熱,血管運動性浮腫,感冒など上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・せきなど/(トリプロリジン塩酸塩水和物のみ)急性中耳カタルに伴う耳閉塞感
[クロルフェニラミンマレイン酸塩配合剤の適応症]感冒もしくは上気道炎に伴う以下の症状の改善・緩和→鼻汁,鼻閉,咽・喉頭痛,せき,痰,頭痛,関節痛,筋肉痛,発熱
[ジフェンヒドラミン塩酸塩の適応症]じん麻疹,皮膚疾患に伴うかゆみ(湿疹・皮膚炎),春季カタルに伴うかゆみ,枯草熱,急性鼻炎,アレルギー性鼻炎,血管運動性鼻炎

ベネンの用法・用量

1回2~3mg(シロップは6~9mL)を1日3回。

ベネンの使用上の注意と副作用

警告

[クロルフェニラミンマレイン酸塩配合剤]
(1)本剤中のアセトアミノフェンにより重い肝機能障害が現れるおそれがあるので十分に注意してください。
(2)本剤とアセトアミノフェンを含む他の薬剤(一般用医薬品を含む)を併用すると,アセトアミノフェンの過量服用による重い肝機能障害が発現するおそれがあるので,これらの薬剤を併用してはいけません。

基本的注意

*クロルフェニラミンマレイン酸塩d体(ポララミン),クロルフェニラミンマレイン酸塩配合剤(ペレックス配合顆粒),ジフェンヒドラミン塩酸塩(レスタミンコーワ)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……[クロルフェニラミンマレイン酸塩d体]本剤の成分または類似化合物に対するアレルギーの前歴/緑内障/前立腺肥大など下部尿路の閉塞性疾患/低出生体重児,新生児
[クロルフェニラミンマレイン酸塩配合剤]本剤の成分またはサリチル酸系製剤(アスピリンアスピリンなど)に対するアレルギーの前歴/消化性潰瘍/アスピリンせんそく(非ステロイド系解熱鎮痛薬などによるぜんそく発作の誘発)またはその前歴/緑内障/前立腺肥大など下部尿路の閉塞性疾患/重い肝機能障害
[ジフェンヒドラミン塩酸塩]緑内障/前立腺肥大など下部尿路の閉塞性疾患
(2)慎重に服用すべき場合……[クロルフェニラミンマレイン酸塩d体]眼内圧亢進のある人/甲状腺機能亢進症/狭窄性消化性潰瘍,幽門十二指腸通過障害/循環器系疾患/高血圧症
[クロルフェニラミンマレイン酸塩配合剤]肝機能障害/腎機能障害/出血傾向/気管支ぜんそく/アルコール多量常飲者/絶食・低栄養状態・摂食障害などによるグルタチオン欠乏,脱水症状がある人
(3)小児とライ症候群……[クロルフェニラミンマレイン酸塩配合剤]サリチル酸系製剤とライ症候群との関連性を示す疫学調査報告があります。ライ症候群とは,水痘(水ぼうそう)やインフルエンザなどのウイルス感染症にかかっている小児にまれに発症する致死率の高い病気です。そのため,本剤は原則として15歳未満の水痘,インフルエンザにかかっている小児は服用してはいけません。治療上やむを得ず服用する場合は状態に注意し,激しい嘔吐,意識障害,けいれん(急性脳浮腫)などが現れたら,直ちに処方医に連絡してください。
(4)危険作業は中止……本剤を服用すると,眠けを催すおそれがあります。服用中は,高所作業や自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(5)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。/[ジフェンヒドラミン塩酸塩]原則として服用しない。
・授乳婦での安全性:[クロルフェニラミンマレイン酸塩配合剤]長期連用は避ける。/[ジフェンヒドラミン塩酸塩]原則として服用しない。やむを得ず服用するときは授乳を中止。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

[ジフェンヒドラミン塩酸塩を除く](1)ショック,アナフィラキシー様症状(チアノーゼ,呼吸困難,胸内苦悶,全身潮紅,じん麻疹,血圧低下など)。(2)再生不良性貧血,無顆粒球症。
[クロルフェニラミンマレイン酸塩d体のみ](3)けいれん,錯乱。
[クロルフェニラミンマレイン酸塩配合剤のみ](4)中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),急性汎発性発疹性膿疱症,剥脱(はくだつ)性皮膚炎。(5)ぜんそく発作の誘発。(6)間質性肺炎(発熱,せき,呼吸困難など)。(7)劇症肝炎,肝機能障害,黄疸。(8)間質性腎炎,急性腎不全。(9)横紋筋(おうもんきん)融解症(筋肉痛,脱力感など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

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