注射用イホマイドの効能・用量・副作用など

注射用イホマイドの基本情報

シクロホスファミド水和物とよく似た分子構造を持つアルキル化剤です。シクロホスファミド水和物に耐性をもったがんにも効果を発揮することがあります。しかし,同じ効果を得るには,およそ4倍の投与量が必要といわれています。

処方薬/市販薬 処方薬/先発品
分類 アルキル化剤>イホスファミド>イホスファミド
形状 注射用剤
製造販売会社 塩野義
保険薬価 注射用剤1g 1瓶 3,429.00円

注射用イホマイドの効果・効能

(1)次の疾患の自覚的・他覚的症状の寛解→肺小細胞がん,前立腺がん,子宮頸がん,骨肉腫,再発または難治性の胚細胞腫瘍(精巣腫瘍,卵巣腫瘍,性腺外腫瘍),悪性リンパ腫/(2)次のがんにおける他の抗がん薬との併用療法→悪性骨・軟部腫瘍,小児悪性固形腫瘍(ユーイング肉腫ファミリー腫瘍,横紋筋(おうもんきん)肉腫,神経芽腫,網膜芽腫,肝芽腫,腎芽腫など)

注射用イホマイドの使用上の注意と副作用

警告

(1)本剤とペントスタチンペントスタチンを併用してはいけません。外国で,本剤の類似薬シクロホスファミド水和物とペントスタチンとの併用により,錯乱,呼吸困難,低血圧,肺水腫などが現れ,心毒性により死亡した例が報告されています。
(2)使用に際しては,緊急時に十分に措置できる医療施設で,がん化学療法に十分な経験を持つ医師に,有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。

基本的注意

(1)使用してはいけない場合……ペントスタチンの使用中/本剤の成分に対する重いアレルギーの前歴/腎臓・膀胱の重い障害
(2)慎重に使用すべき場合……肝機能障害/腎臓・膀胱障害/骨髄機能抑制/感染症の合併/水痘/小児,高齢者
(3)小児……高用量の使用や累積使用量が高くなった場合,ファンコニー症候群などの腎障害がおこることがあります。特に3歳以下の乳幼児は状態に注意してください。
(4)頻回に検査……骨髄機能抑制,出血性膀胱炎などの重い副作用がおこることがあるので,頻回に血液,尿,肝機能,腎機能などの検査を受ける必要があります。
(5)尿量の増加……使用中は出血性膀胱炎などを防ぐため,水分を十分にとって尿量の増加をはかってください。
(6)水痘……水痘(水ぼうそう)の人が使用すると,致命的な全身障害が現れることがあるので,状態に十分注意してください。
(7)感染症,出血傾向……使用によって,感染症,出血傾向の発現または悪化がおこりやすくなるので,状態に十分注意してください。
(8)性腺への影響……小児および生殖可能な年齢の人が使用すると,性腺に影響がでることがあります。処方医とよく相談してください。
(9)二次発がん……他の抗がん薬との併用によって,急性白血病,骨髄異形成症候群(MDS)などが発生したとの報告があります。
(10)その他……
・妊婦での安全性:原則として使用しない。
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

(1)出血性膀胱炎,排尿障害。(2)汎血球減少,貧血,白血球減少,好中球減少,出血などの骨髄機能抑制。(3)ファンコニー症候群,急性腎不全(特に,白金製剤(併用薬,前治療薬)の投与を受けた人,腎機能低下・片腎の人,小児は注意)。(4)意識障害,錯乱,幻覚,錐体外路(すいたいがいろ)症状。(5)間質性肺炎,肺水腫。(6)心不全,心室性期外収縮,心房細動,上室性期外収縮。(7)低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,高張尿,けいれん,意識障害などを伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)。(8)急性膵炎。(9)脳症(意識障害を伴うけいれん発作,せん妄など)
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

注射用イホマイド - PC

PCD  説明(別ウィンドウ表示)

注射用イホマイドが気になる人向けのコラム

ピロリ菌を撃退する方法-ヨーグルトがピロリ菌に効く理由

ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)は、長年にわたってヒトの胃に棲みつく細菌で、胃粘膜に炎症を起こし、慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がんの原因になることがわかっています。
感染率は先進国で低く、発展途上国で高い傾向にありますが、日本... 続きを読む

正常な細胞が子宮頸がんになるまで-HPV感染から異形成まで

「子宮頸がん」はウイルスによる感染が原因で起こるがんです。細胞ががんに変わるまでには、長い時間がかかります。正常な細胞が子宮頸がんになるまでの過程を自治医科大学附属さいたま医療センター産婦人科教授の今野良先生に解説してもらいました。 ... 続きを読む

子宮頸がんの細胞診とHPV検査-併用すれば予防により有効に

子宮頸がん検診には、細胞診とHPV検査があり、約50の市区町村では細胞診とHPV検査の併用検診が実施されています。細胞診とHPV検査について、自治医科大学附属さいたま医療センター産婦人科教授の今野良先生に伺いました。 細胞診とHPV検... 続きを読む

子宮頸がんの精密検査-異形成の治療法について

子宮頸がん検診の結果、前がん状態やがんが見つかったらどのような治療法を行うのでしょうか。自治医科大学附属さいたま医療センター産婦人科教授の今野良先生に伺いました。 確定診断は「コルポ診」「組織診」で 子宮頸がん検診で細胞診やHPV検... 続きを読む

なぜ子宮頸がん検診が必要なのか-検診のみで予防できるガン

女性の誰もがかかる可能性のある「子宮頸がん」。子宮頸がん検診の重要性について、こころとからだの元氣プラザ診療部長・小田瑞恵先生に伺いました。 初期症状がなく何度でも感染するため、予防には検診が必須 初期症状がない「子宮頸がん」は、... 続きを読む