ミリプラ動注用の効能・用量・副作用など

ミリプラ動注用の基本情報

金属と非金属の原子が結合した化合物を錯体といいます。1965年,アメリカで白金化合物に,がん細胞の分裂増殖を抑える作用のあることが発見されました。DNAの複製を阻害したり,がん細胞を自滅へ導く作用です。これらの薬剤は白金と塩素などが結合した構造をもち,一般にプラチナ製剤と呼ばれています。

処方薬/市販薬 処方薬/先発品
分類 白金錯体製剤>白金錯体抗がん薬>ミリプラチン水和物
形状 注射用剤
製造販売会社 大日本住友
保険薬価 注射用剤70mg 1瓶 47,955.00円
同じ分類の薬 先発薬: ブリプラチン注  ランダ注  パラプラチン注射液    ジェネリック薬: シスプラチン点滴静注  プラトシン注 

ミリプラ動注用の効果・効能

[シスプラチンの適応症(動注用アイエーコールを除く)](1)〈通常療法〉睾丸腫瘍,膀胱がん,腎盂・尿管腫瘍,前立腺がん,卵巣がん,頭頸部がん,非小細胞肺がん,食道がん,子宮頸がん,神経芽細胞腫,胃がん,小細胞肺がん,骨肉腫,胚細胞腫瘍(精巣腫瘍,卵巣腫瘍,性腺外腫瘍),悪性胸膜中皮腫,胆道がん。(2)次の疾患における他の抗がん薬との併用療法→悪性骨腫瘍,子宮体がん(術後化学療法,転移・再発時化学療法),再発・難治性悪性リンパ腫,小児悪性固形腫瘍(横紋筋肉腫,神経芽腫,肝芽腫その他の肝原発悪性腫瘍,髄芽腫など)。(3)〈M-VAC療法〉尿路上皮がん/[動注用アイエーコールの適応症]肝細胞がん
[カルボプラチンの適応症](1)頭頸部がん,肺小細胞がん,睾丸腫瘍,卵巣がん,子宮頸がん,悪性リンパ腫,非小細胞肺がん,乳がん。(2)次の疾患における他の抗がん薬との併用療法→小児悪性固形腫瘍(神経芽腫,網膜芽腫,肝芽腫,中枢神経系胚細胞腫瘍,再発または難治性のユーイング肉腫ファミリー腫瘍,腎芽腫)
[ネダプラチンの適応症]頭頸部がん,肺小細胞がん,肺非小細胞がん,食道がん,膀胱がん,精巣腫瘍,卵巣がん,子宮頸がん
[ミリプラチン水和物の適応症]肝細胞がんにおけるリピオドリゼーション(造影剤と混ぜ合わせて注入する局所治療)

ミリプラ動注用の使用上の注意と副作用

警告

(1)本剤を含む抗がん薬併用療法は,緊急時に十分に措置できる医療施設で,がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師に,本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。
(2)[ネダプラチン]本剤は強い骨髄抑制作用,腎機能抑制作用などを有する薬剤で,臨床試験において本剤に関連したと考えられる早期死亡例が認められています。使用に際しては,頻回に臨床検査(血液検査,肝機能検査,腎機能検査など)を行うことが必要です。

基本的注意

*シスプラチン(ランダ注)の添付文書による

(1)使用してはいけない場合……重い腎機能障害/本剤または他の白金を含む薬剤に対するアレルギーの前歴/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に使用すべき場合……腎機能障害/肝機能障害/骨髄機能抑制/聴器障害/感染症の合併/水痘/本剤の長期間使用中/小児,高齢者
(3)水痘……水痘(水ぼうそう)の人が使用すると,致命的な全身障害が現れることがあるので,状態に十分注意してください。
(4)感染症,出血傾向……使用によって,感染症,出血傾向の発現または悪化がおこりやすくなるので,状態に十分注意してください。
(5)性腺への影響……小児および生殖可能な年齢の人が使用すると,性腺に影響がでることがあります。処方医とよく相談してください。
(6)頻回に検査……骨髄機能抑制,急性腎不全などの腎機能障害などの重い副作用がおこることがあるので,頻回に血液,肝機能,腎機能などの検査を受ける必要があります。
(7)二次発がん……本剤と他の抗がん薬の併用により,急性白血病(前白血病相を伴う場合もある),骨髄異形成症候群(MDS)が発生したとの報告があります。
(8)その他……
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

(1)急性腎不全などの重い腎機能障害。(2)骨髄機能抑制(汎血球減少,貧血,白血球減少など)。(3)ショック,アナフィラキシー様症状(チアノーゼ,呼吸困難,血圧低下など)。(4)高音域の聴力低下,難聴,耳鳴り。(5)視覚障害(視神経乳頭うっ血,球後視神経炎,皮質盲など)。(6)脳梗塞,一過性脳虚血発作。(7)血小板減少,溶血性貧血,腎不全を主徴とする溶血性尿毒症症候群。(8)心筋梗塞,狭心症,うっ血性心不全,不整脈。(9)クームス陽性の溶血性貧血。(10)間質性肺炎(発熱,せき,呼吸困難など)。(11)低ナトリウム血症,低浸透圧血症,高張尿,けいれん,意識障害などを伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)。(12)劇症肝炎,肝機能障害,黄疸。(13)消化管出血,消化性潰瘍,消化管穿孔(せんこう)。(14)急性膵炎。(15)高血糖,糖尿病の悪化。(16)横紋筋(おうもんきん)融解症。(17)白質脳症(歩行時のふらつき,舌のもつれ,けいれん,頭痛,錯乱など)。(18)静脈血栓塞栓症(肺塞栓症,深部静脈血栓症など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

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