リツキサン注の効能・用量・副作用など

リツキサン注の基本情報

アメリカのアイデック社とジェネンテック社が,遺伝子組み換え技術を用いて作成したヒトモノクローナル抗体です。Bリンパ球表面に発現するCD20抗原に特異的に結合した後に効果を現します。

処方薬/市販薬 処方薬/先発品
分類 分子標的治療薬>リツキシマブ(遺伝子組み換え)>リツキシマブ(遺伝子組み換え)
形状 注射用剤
製造販売会社 全薬=中外
保険薬価 注射用剤100mg10mL 1瓶 44,050.00円
注射用剤500mg50mL 1瓶 215,573.00円

リツキサン注の効果・効能

CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫/免疫抑制状態下のCD20陽性のB細胞性リンパ増殖性疾患/ヴェゲナ肉芽腫症,顕微鏡的多発血管炎/インジウム(¹¹¹In)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組み換え)注射液およびイットリウム(⁹⁰Y)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組み換え)注射液投与の前投与

リツキサン注の使用上の注意と副作用

警告

(1)本剤の投与開始後30分~2時間より現れるアナフィラキシー様症状,肺機能障害,心機能障害などの重い副作用による死亡例が報告されています。
(2)腫瘍量の急激な減少に伴う腫瘍崩壊症候群がおこり,本症候群に起因した急性腎不全による死亡例が報告されています。
(3)B型肝炎ウイルスキャリアの患者で,本剤の治療期間中または治療終了後に,劇症肝炎,肝炎の悪化,肝不全による死亡例が報告されています。
(4)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),中毒性表皮壊死融解症(TEN)などの皮膚粘膜症状が発生し,死亡例が報告されています。
(5)本剤の使用に際しては,緊急時に十分に措置できる医療施設で,造血器腫瘍および自己免疫疾患の治療に十分な知識と経験を持つ医師に,本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。

基本的注意

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分またはマウスタンパク質由来製品に対する重いアレルギーまたはアナフィラキシー反応の前歴
(2)慎重に使用すべき場合……感染症(敗血症,肺炎,ウイルス感染など)の合併/心機能障害またはその前歴/肺浸潤・肺機能障害またはその前歴/重い骨髄機能低下,腫瘍細胞の骨髄浸潤/降圧薬服用中/薬物過敏症の前歴/アレルギー素因のある人
(3)伝達性海綿状脳症(プリオン病)……本剤はウシの血清由来成分を含む生産培地を用いて製造し,ウシ成分を製造工程に使用しているため,伝達性海綿脳症の潜在的伝播の危険性があります。現在のところ,伝達性海綿脳症が人に移ったという報告はありません。
(4)検査……本剤を使用中は適宜,心機能検査(心エコーなど)を,特に上記の「慎重使用」の人は頻回に検査を受ける必要があります。
(5)Infusion reaction……注射や点滴を行った後,24時間以内に多く現れる症状などをInfusion reaction(注入反応,点滴反応)といいます。本剤では,発熱,悪寒,悪心,頭痛,疼痛,かゆみ,発疹,せき,虚脱感,血管浮腫などのInfusion reactionが約90%の人に現れます。
(6)その他……
・妊婦での安全性:未確立。原則として使用しない。有益と判断されたときのみ使用。
・授乳婦での安全性:未確立。使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

(1)低血圧,血管浮腫,低酸素血症,気管支けいれん,肺炎(間質性肺炎,アレルギー性肺炎などを含む),閉塞性細気管支炎,肺浸潤,急性呼吸促迫症候群,心筋梗塞,心室細動,心原性ショック。(2)腫瘍崩壊症候群。(3)肝機能障害,黄疸,B型肝炎ウイルスによる劇症肝炎または肝炎の増悪。(4)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),中毒性表皮壊死融解症(TEN),天疱瘡(てんぽうそう)様症状,苔癬状皮膚炎,小水疱性皮膚炎。(5)汎血球減少,白血球減少,好中球減少,血小板減少。(6)細菌,真菌,ウイルスによる重い感染症(敗血症,肺炎など)。(7)進行性多巣性白質脳症(PML)。(8)間質性肺炎(発熱,呼吸困難,せきなど)。(9)心室性・心房性の不整脈,狭心症,心筋梗塞。(10)透析を必要とする腎機能障害。(11)消化管穿孔(せんこう)・閉塞。(12)血圧下降。(13)可逆性後白質脳症症候群(けいれん発作,頭痛,精神症状,視覚障害,高血圧など),脳神経障害(失明,難聴などの視聴覚障害,感覚障害,顔面神経麻痺など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

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