アバスチン点滴静注用の効能・用量・副作用など

アバスチン点滴静注用の基本情報

分子標的薬で初の血管新生を阻害する薬品です。増殖のために大量の血液を必要とし,血管を新生させるがんを兵糧攻めにする薬です。

処方薬/市販薬 処方薬/先発品
分類 分子標的治療薬>ベバシズマブ(遺伝子組み換え)>ベバシズマブ(遺伝子組み換え)
形状 注射用剤
製造販売会社 中外
保険薬価 注射用剤100mg4mL 1瓶 46,865.00円
注射用剤400mg16mL 1瓶 178,468.00円

アバスチン点滴静注用の効果・効能

治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん/切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(扁平上皮がんを除く)/手術不能または再発乳がん/卵巣がん/悪性神経膠腫(こうしゅ)

アバスチン点滴静注用の使用上の注意と副作用

警告

(1)本剤は,緊急時に十分に措置できる医療施設で,がん化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで,適切と判断される人にのみ使用されるべき薬剤です。また,医師よりその有効性・危険性の十分な説明を受け,患者本人(もしくは家族)が納得・同意できなければ治療に入っていくべきではありません。
(2)消化管穿孔(せんこう)が現れ,死亡例が報告されています。
(3)創傷治癒遅延による合併症が現れることがあります。
(4)腫瘍関連出血リスクが高まる可能性があります。
(5)動脈血栓塞栓症が現れ,死亡例が報告されています。
(6)高血圧性脳症,高血圧性クリーゼが現れ,死亡例が報告されています。
(7)可逆性後白質脳症症候群が現れることがあります。
(8)肺出血(喀血)が現れ,死亡例が報告されています。

基本的注意

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/喀血(2.5mL以上の鮮血)の前歴
(2)慎重に使用すべき場合……消化管など腹腔内の炎症の合併/大きな手術の傷が治癒していない人/脳転移のある人/先天性出血素因,凝固系異常/抗凝固薬の服用中/血栓塞栓症の前歴/高血圧症/重い心疾患(うっ血性心不全,冠動脈疾患など)/高齢者,妊婦または妊娠している可能性のある人
(3)その他……
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

(1)ショック,アナフィラキシー・infusion reaction(じん麻疹,呼吸困難,口唇浮腫,咽頭浮腫など)。(2)消化管穿孔。(3)消化管瘻(ろう)(腸管皮膚瘻,腸管瘻,気管食道瘻など),消化管以外の瘻孔(気管支胸膜瘻,泌尿生殖器瘻,胆管瘻など)。(4)創傷治癒の遅れ。(5)消化管出血,肺出血,脳出血,粘膜出血(鼻出血,歯肉出血,腟出血など)。(6)血栓塞栓症(脳血管発作,一過性脳虚血発作,心筋梗塞,狭心症,脳虚血,脳梗塞,深部静脈血栓症,肺塞栓症など)。(7)コントロール不能の高血圧,高血圧性脳症,高血圧性クリーゼ。(8)可逆性後白質脳症症候群(けいれん発作,頭痛,精神状態変化,視覚障害,皮質盲など)。(9)ネフローゼ症候群。(10)(他の抗がん薬との併用で)骨髄機能抑制。(11)うっ血性心不全。(12)間質性肺炎。(13)感染症(肺炎,敗血症,壊死性筋膜炎など)。(14)血栓性微小血管症(血栓性血小板減少性紫斑病,溶血性尿毒症症候群など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

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