パミドロン酸二Na点滴静注用の効能・用量・副作用など

パミドロン酸二Na点滴静注用の基本情報

がんの中には,進行すると骨に転移するものがあります。血液のがんの多発性骨髄腫ではそのほとんどで,固形がんでは,乳がんや肺がん,前立腺がん,腎がんなどで骨転移が見られます。
骨に転移したがん細胞は,骨吸収を司る(古い骨を溶かす)破骨細胞を活性化させて骨を破壊するため,激しく痛む,骨折しやすくなる,高カルシウム血症(骨のカルシウムが血液中に溶け出す)となって頻尿,吐き気,嘔吐,便秘,脱力感,うつ状態などの症状が現れます。
本剤は,骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の治療に使われる内服薬のビスホスフォネート製剤ビスホスフォネート製剤と同じタイプの骨吸収抑制薬です。本剤は骨に染み込んで,破骨細胞の働きを弱めることで骨を丈夫に保ち,痛みなどの骨病変の予防・減少・遅延に効果を発揮します。

処方薬/市販薬 処方薬/ジェネリック
分類 がんに使われるその他の薬剤>骨吸収抑制薬>パミドロン酸2ナトリウム水和物
形状 注射用剤
製造販売会社 富士製薬
保険薬価 注射用剤15mg 1瓶 5,674.00円
注射用剤30mg 1瓶 9,974.00円
同じ分類の薬 先発薬: アレディア点滴静注用  テイロック注射液  ゾメタ点滴静注    ジェネリック薬: パミドロン酸二Na点滴静注用  ゾレドロン酸点滴静注 

パミドロン酸二Na点滴静注用の効果・効能

悪性腫瘍による高カルシウム血症
[パミドロン酸2ナトリウム水和物のみの適応症]乳がんの溶骨性骨転移(化学療法,内分泌療法,あるいは放射線療法と併用すること)
[ゾレドロン酸水和物のみの適応症]多発性骨髄腫による骨病変および固形がん骨転移による骨病変

パミドロン酸二Na点滴静注用の使用上の注意と副作用

警告

(1)本剤の点滴静脈内注射は,必ず15分間以上かけて行わなければなりません。5分間で行った外国の臨床試験で,急性腎不全が発現した例が報告されています。
(2)悪性腫瘍による高カルシウム血症の人に本剤を投与する場合には,高カルシウム血症による脱水症状を是正するため,輸液過量負荷による心機能への影響を留意しつつ十分な補液治療を行ったうえで投与する必要があります。

基本的注意

*ゾレドロン酸水和物(ゾメタ点滴静注)の添付文書による

(1)使用してはいけない場合……本剤の成分または他のビスホスフォネート製剤に対するアレルギーの前歴/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に使用すべき場合……重い腎機能障害
(3)口腔の衛生管理……本剤による治療において顎骨壊死・顎骨骨髄炎が現れることがあります。口腔の不衛生,抜歯などの顎骨に対する侵襲的な歯科処置の前歴などが危険因子となるので,本剤の投与開始前には口腔内の管理状態を確認し,必要に応じて歯科検査を受け,侵襲的な歯科処置をできるかぎり済ませておくようにします。また,治療中は口腔内を清潔に保ち,定期的な歯科検査を受け,異常が認められた場合には直ちに歯科・口腔外科を受診するようにします。
(4)その他……
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

[パミドロン酸2ナトリウム水和物](1)ショック,アナフィラキシー様症状(気管支けいれん,呼吸困難,喘鳴(ぜんめい)など)。(2)急性腎不全、ネフローゼ症候群,間質性腎炎。(3)低カルシウム血症(テタニー,手指のしびれなど)。(4)間質性肺炎(せき,呼吸困難,発熱,肺音の異常など)。(5)顎骨壊死・顎骨骨髄炎。(6)大腿骨転子下および近位大腿骨骨幹部の非定型骨折。
[アレンドロン酸ナトリウム水和物](1)低カルシウム血症(けいれん,テタニー,しびれ,失見当識,QT延長など)。(2)中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)。(3)顎骨壊死・顎骨骨髄炎。(4)(類似薬で)急性腎不全。
[ゾレドロン酸水和物](1)急性腎不全,間質性腎炎などの腎障害。(2)うっ血性心不全(浮腫,呼吸困難,肺水腫)。(3)低カルシウム血症(QT延長,けいれん,テタニー,しびれ,失見当識など)。(4)間質性肺炎(せき,呼吸困難,発熱,肺音の異常など)。(5)顎骨壊死・顎骨骨髄炎。(6)大腿骨転子下および近位大腿骨骨幹部の非定型骨折。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

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