筋力トレーニングと有酸素運動を30秒ごとに交互に行う。
乳酸がたまりすぎない30秒、筋肉が疲れきる前に種目をチェンジ、疲れがたまらないから毎日できる。

1日3分でも効果があるという、サーキットダイエットとは?

ダイエットのための運動というと1回に何十分も続けなくてはならないと思われがちですが、1日3分でも効果があるという運動法があります。その名は、アメリカ生まれの「サーキットダイエット」。3分でOKという秘密は、ネーミングにある「サーキット」というやり方。
サーキットとは「巡回する」という意味で、筋肉を鍛える筋力トレーニング(無酸素運動)と、体脂肪を燃やしてくれる有酸素運動を30秒ごとに交互にくり返します。そのねらいは、脂肪を燃やす効果を促すとともに、人間のエネルギー消費で最も多い基礎代謝を、誰もができるやり方で効率的に高めようというものです。

サーキットダイエットが効果的な理由とは?

有酸素運動だけ行った場合、20分以上行わないと脂肪は燃えにくいといわれますが、サーキットダイエットは、無酸素運動で筋肉が酸欠状態になったところに有酸素運動で酸素を送り込むため、脂肪を効率よく燃やすことができます。また、強度の高い運動、すなわち筋トレで基礎代謝の消費量を高め、運動していないときも消費エネルギーを増やすことができます。

30秒ごとに運動を切り替える理由は?

それではなぜ30秒ごとに無酸素運動から有酸素運動に切り替えるのかというと、筋トレで疲労物質といわれる乳酸が筋肉にフルにたまる一歩手前の時間が30秒なのです。乳酸は疲れの原因になるばかりではなく、筋肉増強や脂肪の燃焼にかかわる一面もあります。そこで、乳酸がたまって筋肉を疲れ果てさせる前に有酸素運動に切り替えると、とり込んだ酸素が乳酸を再利用してくれて疲れにくいため、毎日でも行うことができます。

脂肪が燃えやすい運動強度とタイミング

運動でダイエットするには続けることが大切です。筋トレと有酸素運動をそれぞれ3種目30秒ずつ行うと、ちょうど3分。これでもダイエット効果が期待できるといいますから、忙しくて時間がないとか、長い時間運動を続けるほどの体力がない人でも毎日行うことができるでしょう。時間も余力もあるなら2セット6分、3セット9分行ってもかまいません。

脂肪を効率よく燃やすには、息がはずんで「ややきついかな」と感じるくらいの強度がベストです。運動後の心拍数(心臓が1分間に収縮する回数)の目安は、次の計算式で求められます。

(220-年齢)×0.6~0.7

*35歳なら110~130が目安。心拍数の測り方は、手首の内側に人差し指から薬指を当てて軽く押さえ、15秒間の脈拍を測って4倍します。

行う時間帯としては、脂肪が燃焼しやすい空腹時(食事から2時間以上あと)がよいでしょう。また、筋肉の細胞を増やすのに重要な働きをする成長ホルモンが多く分泌されるのが就寝時ですから、その前に行うのがおすすめです。

組み合わせは自由! 筋トレはバランスよく種目を変えて

具体的にどんな運動を行えばよいかは、とくに決まりはありません。有酸素運動ならその場でできる足踏みや駆け足などが入りやすいでしょう。筋トレは同じ筋肉ばかり鍛えると乳酸を利用しきれず、筋肉に疲れがたまってしまう可能性があるため、おなか、背中、脚、腕などと、全身の筋肉をバランスよく使うようにします。まずは知っている運動から始め、慣れたら新しい運動に挑戦してみると、飽きずに続けることができるでしょう。1セットの進め方の具体例を以下にご紹介します。

1.筋トレ:スクワット(脚の筋肉を鍛える) 30秒間

・両足を肩幅くらいに開いて立ち、両腕は交差して胸に置き、背すじを伸ばします。
・口から息を吐きながら、太ももと床が平行になるくらいまで腰を下ろし、2~3秒保ちます。足先はまっすぐ前に向け、折ったひざが足先より前に出ないように注意。
・鼻から息を吸いながら戻り、ひざが伸びきらないところで止めます。
(これをリズミカルにくり返す。以下の筋トレも同様)

2.有酸素運動:その場で、足踏みまたは軽いかけ足 30秒間

ひじを曲げ腕をしっかり振りながら足踏み、または軽くかけ足します。ひざを高く上げると強度が増しますが、息切れがするほど強く行ってはいけません。

3.筋トレ:上体起こし(腹筋を鍛える) 30秒間

・あお向けになり、両ひざは立てます。
・両手は太ももに置き、ひざ方向にすり上げながら、息を吐いて上体を起こし、2~3秒保ちます。起こしきるのがきついなら、頭を上げておへそをのぞき込むところまででもOK。
・息を吸いながらあお向けに戻ります。

4.有酸素運動:その場で、足踏みまたは軽いかけ足30秒間

5.筋トレ:腕立て伏せ(腕や胸の筋肉を鍛える) 30秒間

・両手を肩幅ほどに開いて床につき、両ひざは床から離して両脚を後ろに伸ばします。
・息を吐きながら、ひじを90度くらいまで曲げ、2~3秒保ちます。
・息を吸いながら、ひじを伸ばして戻ります。
両脚を伸ばしたままではきついなら、両ひざを床についてもかまいません。

6.有酸素運動:その場で、足踏みまたは軽いかけ足 30秒間

(編集・制作 (株)法研)
※この記事は2010年3月に配信された記事です
饗庭(あいば) 秀直先生

【お話を伺った人】饗庭(あいば) 秀直先生

ボディメンテナンス学院学院長・茨城大学非常勤講師 法政大学経営学部卒業。健康運動指導士更新講師。学生時代は陸上部に所属、400m走モスクワオリンピック代表選考大会など優勝。サーキットトレーニング施設…

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