運動前はエネルギー源を補給、運動後は筋肉の修復・再成を助け疲労回復を促す食べ物を。

運動の前後はどのタイミングで、何を食べたらいいの?

ダイエットや体力づくりのために、ジムに行こう、ランニングを始めようという方もいるでしょう。ふだんから運動している人も、これから始めようという人も、運動前後に何を食べたらよいのか、考えたことはありますか? 運動直前におなかいっぱい食べたらよくないのは何となくわかります。では、どのタイミングで、どんな物を食べたらよいのでしょうか。

空腹で運動してた方が痩せるの?

まず、空腹で運動することは避けてください。体の中に使えるエネルギーがないと、自分の筋肉や骨が分解され、エネルギー源として使われてしまいます。また低血糖を起こし、頭痛や疲労感、集中力の低下などを招くこともあり危険なだけでなく、運動後の食べすぎにもつながります。
運動前はあらかじめエネルギー源として炭水化物(糖質)をとる必要があります。さらに、体を動かすときには消化吸収が終わっているように、運動を始めるまでの時間によって食べるものを変えましょう。

運動前の理想的な食事とは

●運動を始める2時間以上前

主食と主菜、副菜といったふだんの食事でよいでしょう。あくまで適量でバランスのよい食事をこころがけ、消化吸収に時間がかかる脂肪は控えめにしてください。

●運動を始める1時間前

1時間くらい余裕があれば、おにぎり、サンドイッチ、うどん、中華まんなど糖質が主体の軽食でエネルギー補給をしましょう。

●運動を始める30分前

30分くらいしかない場合は、バナナやみかんなど消化吸収が早くすぐにエネルギーになるものを。

●運動直前

ゼリー飲料やスポーツドリンクなど、それもノンカロリーでなくエネルギーのあるものがよいでしょう。牛乳は脂肪が多いので控えます。菓子や清涼飲料など甘い物をとると、反動で低血糖を起こすこともあるので注意が必要です。

運動後はどのタイミングで何を食べる?

運動後に何も食べないと、疲労が残り、筋肉が修復できません。運動効果を最大限得るためにも、運動後に何を食べるかは重要です。
運動後は、エネルギー源として消費された糖質、運動によってダメージを受けた筋肉を修復するたんぱく質、汗と一緒に失われたビタミンやミネラルを補給する必要があります。これらをバランスよく含む食事をとると、疲労回復効果が期待できます。

●筋肉トレーニング後1~2時間

筋肉の修復のために成長ホルモンの分泌が活発になっています。このタイミングでたんぱく質が消化吸収されて血液中に届くと、筋肉の再成がスムーズに行われます。そのためには、運動後30分以内に栄養を補給できると理想的です。

●運動後すぐに昼食や夕食の時間の場合

通常の主食、主菜、副菜でバランスよく栄養補給ができます。食事まで時間がある場合は、糖質とたんぱく質がとれるいなりずしや肉まんなどに、野菜ジュースなどをプラスした軽食を。時間がとれないときは、糖質とたんぱく質、ビタミン・ミネラル類が補給できる栄養補助食品や、果物とヨーグルト、チーズと果汁100%のジュースなどをとりましょう。

●運動前におにぎりやサンドイッチなどの主食を食べた場合

運動後にはおかずだけ食べるとよいのですが、それだと脂肪が多くなりやすくエネルギーのとりすぎになるので、主菜は低脂質・高たんぱくの食材を選び、野菜をたっぷりとるなどの注意が必要です。
低脂質・高たんぱくの食材には、豆・豆製品、魚、鶏ささ身やむね肉などがあります。

筋肉をつけたい人はたんぱく質を多く。脂が多い肉類は調理法に注意

ダイエット中の人も、食べないで運動するのはよくないことがわかってもらえたでしょうか。ただし運動すると食欲も出るので、食べたいだけ食べてしまっては逆効果なのはいうまでもありません。ダイエットが目的の場合、運動前後に食べた分は通常の食事から減らし、ほかにも次のことに気をつけましょう。

●毎食満腹になるまで食べないようにする

●夜更かしをして、深夜寝る直前に食べないようにする

●朝食を抜くなど欠食しないように、3食をバランスよく食べるようにする

●間食で甘いもの(缶コーヒーや菓子パンなど)を控える

●酒を飲みながらダラダラ食べ続けることは厳禁

また、とくに筋肉をつけたい人は、材料となるたんぱく質を多くとること。ただし肉には脂肪がついていることが多く、エネルギーが多くなりがちです。そのため、たんぱく源には、前述のように低脂質・高たんぱくのものを選ぶこと、肉なら調理方法を工夫することで脂肪分をカットできます。たとえば、ゆでる・蒸す・煮る、網焼きにして油分を落とす、油を使わず(または少量の油を使って)フライパンで焼く……など。

ハードなトレーニングをしたり、筋肉を大きくしたい場合は、サプリメントでたんぱく質を補ってもよいでしょう。BACC(分岐鎖アミノ酸)にはたんぱく質の分解を抑える働きがあり、筋肉を保ち衰えを防ぐ効果があります。ただし、特定のアミノ酸のとりすぎは体のアミノ酸バランスを壊すため、あくまで補助的にとるものと考えてください。また、たんぱく質のとりすぎは、アレルギー物質への反応を過敏にして花粉症などの原因にもなるので注意が必要です。

(編集・制作 (株)法研)
※この記事は2010年4月に配信された記事です
中村 正彦先生

【お話を伺った人】中村 正彦

パーソナルトレーナー 東京学芸大学大学院修士課程教育学研究科修了。NESTA認定パーソナルトレーナー。メタボリック改善からシェイプボディ、肩こり・腰痛の改善など、健康度アップのためのフィジカルサポー…

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