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(編集・制作 (株)法研)
自分の中のネガティブな感情とつき合うコツ。自分のなかの困った部分を楽しく擬人化し、客観視できるように。他人を好意的に解釈するためにも活用!
自分の否定したい部分を擬人化
世の中には感情に振り回される人が少なくありません。こうした人たちに共通するのは、自分のなかのネガティブな感情とつき合うのが上手ではないということ。そんな人に勧めたいのが、ネガティブな感情を上手に受け止める「擬人化セラピー」です。
あなたのネガティブな感情が邪魔をして、周りの人との関係がうまくいかないのなら、自分のなかのネガティブな部分とも上手につき合っていくしか方法はありません。そのためには、その否定したい人格を擬人化し、客観的に見つめてしまおう、というのが「擬人化セラピー」なのです。
他人を好意的に解釈する術にも
実は、私のなかにも何かあるとすぐスネてしまう「スネオくん」がいるのです。「スネオくん」は面白くないことがあると、すぐにそれが表情や態度に出てしまう性分です。
でも、この「スネオくん」とうまく折り合いをつけないと、人間関係はうまくいかない。そう思って、自分の中の「スネオくん」について研究してみたところ、彼には、「ミエ子さん」という親しい友だちがいることがわかってきました。それは、私のなかの見栄っ張りな“困った自分”なのです。
このように擬人化セラピーのコツは、簡単につかむことができると思います。擬人化セラピーは、自分のなかのネガティブな部分だけではなく、ポジティブな部分に目を向けたり、他人を好意的に解釈するのにも有効です。
泣き虫のA子さんは「いつも(グスン)、周りの人が(グスグス)、自分を軽蔑したり(グスグス)、笑っているような気がするんです(グスグス)」とべそをかきながら話します。
そこで、「ところで、なぜそんなにつらい仕事を今までがんばってこられたのかな?」と聞いてみると、「それは執念深いから。私って結構しつこいんです」という返事が返ってきました。
つまり、A子さんのなかには、粘り強い「ネン子さん」もいて、泣き虫の「グズ子さん」をいつも慰めたり、励ましたりしながら、これまでがんばってきたのです。彼女のなかには、まだまだいろんな自分がいるはずです。 そのことをA子さんに伝えると、「そうですね。いろんな私に名前をつけてみます」と明るい表情に。
こんなユニークな方法でも、自分と向き合うことができるのです。ネガティブな自分も受け入れて、上手につき合っていくために、あなたも擬人化セラピーを試してみませんか。
(「なんとかなるさと思える本」菅野泰蔵著、法研より)