【執筆】ピースマインド・イープ 藤縄 理恵子

自己評価が低いと新しいことに挑戦しずらくなる? 3つの高め方

自己評価は、生きていく上でとても大事な役割を果たします。高い自己評価は、いろいろな新しい経験に挑戦していくエネルギーとなり、そうした経験が自己評価をさらに高めることにもなるでしょう。一方、自己評価が低いと、どうせ自分は何をやってもだめだと最初からあきらめて、次への一歩が踏み出せないまま、経験を積んで成果を出している人と比較し、自己評価がさらに低くなってしまうかもしれません。

自己評価とは

フランスの精神科医であるクリストフ・アンドレによると、自己評価は
「自分自身についてどう思うか」と、
「他の人からどう見られていると思うか」から成っており、より重要度が高いのは後者の方だといいます。自己評価という言葉から考えると、前者だけじゃないの?後者は他者評価じゃないの?と言いたくなるところですが、「他の人からどう見られているか」ではないことに気づくと、なるほどと思えるでしょう。もちろん、人が自分のことを認めていく過程では、社会的・客観的な評価も影響するでしょうが、それらを自分自身でどう感じ、どう受けとめているかが重要です。

アンドレは、よい自己評価が持てていると、困難な状況にあっても自分を信じて行動ができ、まわりの状況に流されず自分自身でいられると説き、自己評価を高めるための具体的な方法を多数紹介しています。それらを大きく分けると次の3つになります。

1、自分自身との関係を改善する
2、他人との関係を改善する
3、行動の仕方を改善する

自分自身との関係をよくするために

ここでは自分自身との関係を改善するための具体的な方法を、いくつか紹介しましょう。

●自分を受け入れる

自分を受け入れるというのは、本当は自分に問題があるとか、不安だと薄々感じている時に、否定せず「そうだ」とそのまま認めることです。ここで重要なのは、問題があるから仕方ないとあきらめるのでなく、問題があることをしっかりと見据えて、今後変わっていくことに結びつけるという点です。

●自分を批判しない

自分の悪いところや足りないところを反省しすぎて、やる気を失ってしまうようでは意味がありません。自分を批判しないために、事実とそれに対する解釈を区別して考えます。例えば、相手に挨拶されなかった時、自分が嫌われている、などと直線的に考えないことです。また、自分の中で真っ先に浮かんでくる否定的な言葉を使わず、もっと肯定的な言葉を探してみましょう。

●劣等感とたたかう

人は何かしら、自分が他人より劣っていると思う点(劣等感)を持ちながら生きています。劣等感を完全に消すことはできなくても、適度にコントロールすることで楽になれるはずです。この劣等感とたたかうには、次のようなアプローチが考えられます。ひとりで行うのが難しい場合は、カウンセリングを利用してみるのも手でしょう。

・ 劣等感を持つに至った原因(両親、教育、人間関係など)について考えてみる。
・ 気にしなくても大丈夫という、他人からの客観的な意見を素直に聞き入れる。
・ 劣等感も含めた、より大きい視点から自分を見つめ直してみる。

以上のような実践によって、自分との関係を改善するだけでも、かなりの効果が期待できます。こうした自分との関係改善の最終的なイメージは、親友に接するように自分に接することです。時には自分に厳しくしても批判ばかりせず、よく会話をして自分の心に耳を傾け、自分の欠点も受け入れてみましょう。少しずつでも自分と仲良くなれると、いつの間にかよい自己評価が持てて、生きやすくなっているかもしれません。

参考文献:クリストフ・アンドレ『自己評価メソッド-自分とうまくつきあうための心理学』、高野優、紀伊國屋書店、2008年

※この記事は2010年9月に配信された記事です

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