将来、骨粗しょう症になりやすい人はどんな人?予防法は?

【お話を伺った人】宮島 剛先生

埼玉医科大学整形外科・脊椎外科 埼玉医科大学かわごえクリニック骨粗鬆症外来 昭和36年長野県生まれ。高校卒業まで長野県で過ごす。平成2年埼玉医科大学医学部卒業後、同大学整形外科にて研修。青梅市立…

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(編集・制作 (株)法研

若い女性も油断大敵! 骨粗しょう症。将来骨粗しょう症にならないためには、若いときからの生活習慣と“骨の貯金”が大切!

骨粗しょう症は女性に多く、寝たきりを招くこわい病気

骨粗しょう症は、骨からカルシウムが減ることで骨がスカスカになってもろくなり、ちょっとしたことでも骨折しやすくなる病気です。圧倒的に女性に多いのが特徴で、女性は閉経を機に急増、高齢になるにしたがって増えていきます。初期には自覚症状がなく、骨折してはじめて骨粗しょう症に気づくこともあります。高齢になってからの骨折は寝たきりにつながりやすいので深刻です。

最近では、ダイエットや不適切な食生活から、若い人にも骨粗しょう症予備群が増えています。本来なら骨量(カルシウムなど骨に含まれるミネラルの量)が十分なはずの若いうちからこれでは、あとが大変です。骨を強くするには、食事でカルシウムを十分とることと、適度の運動も必要です。ぜひ今のうちから、骨の健康に気を配りたいものです。

女性ホルモンは骨を強くしている

女性が骨粗しょう症になりやすいのは、骨量と女性ホルモンとの間に深い関係があるからです。

骨の中では、古くなった骨がこわされる「骨吸収」と、新しい骨がつくられる「骨形成」がたえず行われ、1年間で数十%の骨がつくりかえられると言われています。骨形成が活発に行われると骨は丈夫になり、骨吸収が盛んになると骨は弱くなってしまいます。骨吸収と骨形成がバランスよく行われていると、健康な骨が保たれますが、骨形成よりも骨吸収が強く働くと、骨はしだいにもろくなっていきます。

女性ホルモンであるエストロゲンは、骨吸収を抑制して骨形成を助けるので、骨を強くする働きがあります。このため、エストロゲンの分泌が激減する閉経期以降になると、骨量が急激に減少して、骨粗しょう症になる人が増えてくるのです。加齢によっても骨量は減り、70歳では女性の半数以上が骨粗しょう症と考えられています。

若いうちの“骨の貯金”で将来に備えよう

骨量は若い時期に急激に増え、20~30歳代をピークに、以降は徐々に減っていきます。閉経や加齢などで骨量が減っても大丈夫なように、若いうちはできるだけ骨量を増やし、ピークを迎える20~30歳代の骨量をできるだけ増やして骨を貯えておく“骨の貯金”が必要です。

妊娠・授乳期は赤ちゃんの分までカルシウムが必要になります。カルシウムが不足すると、ひどい場合は産後骨粗しょう症になることもあるので注意しましょう。成人の女性が1日に必要なカルシウム摂取量は600mgとされていますが、この時期にはそれ以上とることが望ましいでしょう。同様に、更年期以降は800mg以上を目安にカルシウムを十分とり、適度な運動を行って骨量の減少をできるだけ抑えることが大切です。この時期は骨粗しょう症を起こしている場合もありますから、定期的に骨密度(カルシウムなどの密度、骨の中身の濃さを示す)を検査するとよいでしょう。

骨量がかなり減ってくる老年期には、骨折しないようにすることが大切です。食事と適度な運動、住環境の整備などで転倒の危険を減らしてください。

骨粗しょう症になりやすい人は普段の生活で予防を

誰でも年とともに骨量が減って骨が弱くなりますが、その程度には個人差があります。次のような人は、骨粗しょう症になりやすいと言われています。

●背が低く骨格が小さい人
●やせている人
●家族に骨粗しょう症の人がいる人
●月経が不順な人

こうした体質や遺伝的なことが原因でも、あきらめることはありません。若いころから骨の貯金をためて予防し、次のような生活習慣を避け、普段から骨を強くする生活を心がけましょう。

< 骨粗しょう症を起こしやすい生活習慣と予防策>

●カルシウム不足→ほかの栄養素は十分でもカルシウムだけ不足している人が多いため、意識してとる
●ビタミンDやKの不足→カルシウムの吸収を高めるので積極的にとる
●運動不足→骨に圧力がかかると骨形成が促されるため、なるべく歩く、階段を使うなどして、普段の運動量を多く
●喫煙習慣→女性ホルモンの働きを弱めカルシウムの吸収率を下げるため禁煙を
●お酒をたくさん飲む→カルシウムの吸収率を下げるため適度の量を
●戸外での活動が少ない→ビタミンDは日光に当たることで効果が出るため、1日合計1時間は戸外で過ごす時間をもつ

また、先にも述べたように過剰なダイエットは大変問題です。栄養不足から血液中のカルシウム量が不足すると、補充のため骨から血液中にカルシウムが引き出されます。さらに、過剰なダイエットは女性ホルモンの分泌も減少させ、骨にとってダブルパンチに。骨貯金どころか骨量が減少して、骨粗しょう症に向かって一直線です。

次回は、骨を強くするには具体的に何をすればよいのか? どのようにしたら効率よく骨量を増やすことができるのかを紹介します。

※この記事は2007年5月に配信された記事です



骨粗しょう症の予防にいい食べ物と、摂りすぎ注意の食べ物

【お話を伺った人】宮島 剛先生

埼玉医科大学整形外科・脊椎外科 埼玉医科大学かわごえクリニック骨粗鬆症外来 昭和36年長野県生まれ。高校卒業まで長野県で過ごす。平成2年埼玉医科大学医学部卒業後、同大学整形外科にて研修。青梅市立…

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(編集・制作 (株)法研

骨粗しょう症の予防にはカルシウムの多い食事と運動習慣。カルシウムは吸収を助ける食べ物と吸収を妨げる食べ物を知って効率よく!

カルシウムはビタミンD・Kと一緒にとろう

骨粗しょう症の予防は、まず1日3回の規則正しい食事から、骨の材料となるカルシウムをたっぷりとること。一般的に日本人はカルシウム摂取量が不足しがちなので、意識してとるようにしましょう。カルシウムの豊富な食品は乳製品や大豆製品、骨ごと食べられる小魚、緑黄色野菜、海藻など。

しかし、食品に含まれるカルシウムのすべてが吸収されるわけではありません。吸収率が最も高い乳製品で約50%、緑黄色野菜ではわずか20%程度です。そこで、一緒にとりたいのがカルシウムの吸収を助けるビタミンDやK。ビタミンDは青背の魚や赤身の魚、干ししいたけなどに、Kは納豆やヨーグルトなどの発酵食品、小松菜やほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれます。
ほかにも、たんぱく質、マグネシウム、酢の酢酸、レモンのクエン酸にもカルシウムの吸収を高める働きがあります。

リン、食塩、たんぱく質のとりすぎは骨によくない!

これらとは逆に、カルシウムの吸収を妨げたり損失を多くする要因となるものもありますから、これらをできるだけ減らすことを心がけましょう。なかでもリンやたんぱく質は、適量なら骨の健康を保つのに欠かせませんが、とりすぎるとカルシウムの損失を招くという一面もありますから注意が必要です。

●リンを含む食品のとりすぎに注意
リンはカルシウムの吸収を妨げる。ハム・ソーセージ、インスタント食品、スナック菓子、清涼飲料水などに食品添加物として含まれるため、これらをとりすぎないように。

●塩分を控える
塩分をとりすぎると、摂取したカルシウムを尿と一緒に排せつしてしまう。味付けを薄くし、塩辛いものはたくさん食べないように。

●たんぱく質のとりすぎは避ける
必要以上にたんぱく質をとると骨からのカルシウムの流出が多くなる。体重50kgくらいの女性なら1日50gくらいで十分。妊娠・授乳期は少し多めに。

●アルコールを控える
飲みすぎは、カルシウムの吸収を悪くする。ビールなら中びん1本(500ml)など適量を守って。

●喫煙は百害あって一利なし
喫煙は女性ホルモンの働きを弱め、カルシウムの吸収を妨げる。

カルシウムを効率よくとるには食べ合わせや調理を工夫して

骨粗しょう症にならないためには、何をどのように食べたらよいのでしょうか?

乳製品はカルシウムの吸収率が高く手軽にとることができるため大変有効ですが、リンや脂肪分も多いので注意が必要。中・高年の人は低脂肪タイプがよいでしょう。小魚や貝類もカルシウムが多く含まれますが、リンも多く、つくだ煮やめざし、丸干しには塩分も多く含まれています。しじみやはまぐり、殻ごと食べられる桜エビがおすすめです。

大豆製品はカルシウムだけでなく、体内で女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きをするイソフラボンという成分も含まれているため、女性にとって強い味方に。エストロゲンには、骨からカルシウムが溶け出すのを抑制する働きがあります。ダイエットやストレスなどでも女性ホルモンは減少しますから、若いうちから大豆製品を積極的にとって、カルシウムだけでなくイソフラボンも補給しましょう。

豆腐、納豆、生揚げ、油揚げなどはどれも手軽にとれるので、毎日の食事に積極的にとり入れましょう。豆乳はそのまま飲んだり、コーヒー・紅茶に入れる、料理の材料に利用するなど、牛乳代わりに使えます。納豆はビタミンKも多く含む、骨の健康におすすめの食品です。ただし“過ぎたるは及ばざるが如し”、過剰な摂取は禁物です。たとえば納豆ならば1日1パック程度で十分です。

海藻類もリンよりカルシウムを多く含むバランスのよい食品です。ひじきはとくにリンが少ないすぐれもの。野菜では小松菜、春菊、チンゲン菜などの葉もの野菜にリンよりカルシウムが多く含まれています。大根やかぶの葉なども理想的なカルシウム供給源ですので、捨てずに利用しましょう。そのほか、ごま、黒砂糖はカルシウム以外のミネラルも豊富でリンは少ないので、調味料としておすすめ。ごまはそのままでは消化が悪いので、すりつぶして使いましょう。こんにゃくはカルシウムが豊富でエネルギーはゼロですから、体重が気になる人には理想的です。

肉にはカルシウムがほとんど含まれていないうえリンが多いため、カルシウムの多い葉もの野菜たっぷりのしゃぶしゃぶをゴマだれで食べるのがおすすめ。お米にはリンが多く含まれますが、よくといで炊くことで半分に減らすことができます。カルシウムの多い具を入れた炊き込みご飯にすればなおよいでしょう。ひじきや切干し大根、桜えび、油揚げなどを入れて炊き込み、食べるときすりごまをかければ完ぺきです!

骨に負荷のかかる運動を

運動をして骨に負荷がかかると、カルシウムが骨に沈着して骨が丈夫になります。また、血流もよくなって、骨をつくる細胞の働きも活発になります。逆に体を動かさないでいると、骨はすぐすかすかにもろくなってしまいます。無重力の宇宙空間に長く滞在した宇宙飛行士の骨が弱くなっていた、というのはよく知られた話です。寝たきりの状態も骨を弱くしますから、特に高齢者では注意が必要です。

骨を強くするには、バレーボール、バドミントン、ジョギング、エアロビクスなど、骨の縦方向に負荷がかかる運動ならなんでも有効です。ただし、年齢や体の状態によっては、過剰な運動はマイナスに。その意味で、ウオーキングは骨に適度な負荷がかかって体への負担が少なく、一人で手軽に始められるのでおすすめです。少し強い運動になりますが、縄跳びも効果的です。また、最近は転倒予防の観点から、太極拳が注目されています。水泳は、筋力をつけるのにはよくても、浮いてしまうので骨にはあまり効果が期待できません。
また、運動でなくても体を動かすことで骨に負荷がかかりますから、運動が嫌いな人は少し遠くまで歩いて買い物に行く、なるべく階段を使うとか、掃除やふとんの上げ下ろしなどで、こまめに体を動かしましょう。

また、骨を強くするためには日光に当たることも欠かせません。ビタミンDがカルシウムの吸収を助ける働きを発揮するためには、適度の紫外線が必要です。日焼けするまで浴びる必要はありませんから、紫外線が比較的弱い時間に外に出たり、十分日焼け対策したうえで、散歩したりしましょう。

※この記事は2007年5月に配信された記事です

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秋・冬も日焼け止め塗ってる? それって骨粗鬆症の原因になるかも

“色の白いは七難隠す”という言葉があるように、白い肌は美肌の象徴。でも、美容目的で、日焼け止めを毎日のように使っていると、骨粗鬆症のリスクが高まるかもしれません。

 秋・冬も日焼け止め塗ってる? それって骨粗鬆症の原因になるかも

1年じゅう日焼け止めを塗るのは女子の常識?

「紫外線は肌の大敵」、「美肌をキープするためには紫外線を徹底カット」など、紫外線はシミやシワを作るのは周知の事実。たくさんの基礎化粧品やコスメに紫外線カット効果が含まれています。実際に、紫外線を浴びすぎると、シミやシワのほか、皮膚ガンや白内障など病気のリスクもあります。以前より、オゾン層が減少しているので地球に降り注ぐ紫外線量が年々増えているのも事実。

1年のうちで紫外線が強いのは4〜9月で、この期間に1年間の70〜80%が降り注いでいます。そのため、春から夏にかけて日焼け止めを使う人が増えますが、秋・冬も「美肌のために」と日焼け止めを塗っている人も多いのではないでしょうか。

食事より日光によって作られるビタミンDの方が多い

ビタミンDは、カルシウムの吸収を2〜5倍にする作用があります。ビタミンDが不足すると、食事でカルシウムを摂っていても体に吸収されず、カルシウム不足に。血液中のカルシウム濃度が低下すると、けいれんなどの症状が起こるほか、体が血中のカルシウム濃度を上げようと骨からカルシウムを溶かします。これにより、骨密度が低下し、骨が弱くなります。

1日のビタミンDの必要量は10-25マイクログラム。ビタミンDはサケ、イワシ、ニシン、サンマなど、脂の多い魚に含まれるほか、きのこ類も豊富。でも、ビタミンDを含む食品は限られており、必要量を食事だけで摂取するのは不可能。そのため、必要量の半分以上を私たちは紫外線からの作用で産生しています。なので、骨のためには、日差しにあたることが必要なのです。

日光を避けすぎるとビタミンDが欠乏状態に

いつもベールで全身をすっぽり覆っているムスリムの女性は骨粗しょう症になりやすいという研究が、世界中で発表されています。これは日光に当たらないことでビタミンDの産生量が少なくなっているためと考えられています。一年中、日焼け止めを塗っているということは、ベールを着用しているようなもの。骨密度は成長期から30代までがピークで、その後は徐々に低下していき増えることはありません。この時期にビタミンDが常に欠乏していると骨密度のピークの値が低いため、高齢になった際に骨粗しょう症になるリスクが高くなるといえます。すぐに骨粗しょう症になるわけではありませんが、将来を見据えて今から対策が大切です。

シミ・シワを予防しながらビタミンDを産生するには

ビタミンDをつくる紫外線の波長は、日焼けをする紫外線の波長とほぼ同じで、SPF30の日焼け止めを塗っていると、体で作られるビタミンDは5%以下になってしまいます。
そこで気になるのが、「では、何分紫外線を浴びればいいの?」という疑問。環境省は、以下のように回答しています。

“地域や季節、時刻、天候、服装、皮膚色など多くの要因で左右されるため、一律◯分と表現できることはできません。これらを踏まえた上で、10マイクログラムのビタミンDを産生するのに必要な時間は、標準的な日本人が皮膚の25%(両腕と顔に相当)を露出して、東京都心で8月1日の昼ごろ、雲が少しある晴れた日に外出するとして3分間。同様に、1月1日の昼ごろに12%(顔と手程度に相当)を露出して外出すると約50分などと計算されます。”

例えば、顔や腕、デコルテは徹底的に紫外線をカット。でも、足には塗らないという選択もあります。また、体の中で手のひらには、メラニン色素がありません。そのため、手のひらにはいくら日光を浴びても、日焼けしないということ。日焼け止めを塗ったら手を洗い、外出時は積極的に手のひらを日差しに当てるというのも、ビタミンD欠乏症の予防につながります。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと

出典:環境省『紫外線環境保健マニュアル2015』
https://www.env.go.jp/chemi/matsigaisen2015/full.pdf

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ちょっと転んだだけで骨折! 骨がもろくなる骨粗鬆症対策は10代から

若い女性にとって、骨粗鬆症はまだ私には関係ない病気と思われがち。でも、予防対策はできるだけ若い頃から始めた方が効果絶大なんです!

ちょっと転んだだけで骨折! 骨がもろくなる骨粗鬆症対策は10代から

20歳で骨密度は最大値に。増やせるうちに増やすのが◎

骨がスカスカになってもろくなり、ちょっとした衝撃でも骨折してしまう病気が骨粗鬆症。閉経後の女性や高齢者の男性によくみられる病気です。ある程度年齢を重ねてから発症する病気ですが、予防は早ければ早いうちに始めるのが吉。

その理由は、骨密度にあります。骨密度とは、骨の量のこと。赤ちゃんの時、骨は体重の100分の1で約30gとされています。その後、成長期を経て20歳前後で骨密度はほぼ最大値に。そこから、30代、40代の安定期を経て、女性が閉経を迎える50歳前後から、骨密度は急激に減少します。

骨密度の特徴は、20歳前後で最大値の骨密度になった以降は、それ以上増えないということ。そして、閉経後に急激に減少しはじめるということです。これは、女性ホルモンのエストロゲンの作用によるもの。
骨は、古くなった骨を壊す破骨細胞と、新しく骨を作る骨芽細胞がバランスよく働くことで新陳代謝を行い、骨量を保っています。閉経でエストロゲンが減少すると、破骨細胞の働きが過多となり、骨芽細胞の骨を再生する力が追いつきません。そのため、骨量が減少してしまうのです。

閉経により骨量が減る現象は、女性なら誰にも起こること。骨量が減ってから増やすのは至難の技なので、骨粗鬆症の予防には、骨量を「増やせるうちに増やし」、「できるだけ減らないようにする」ことが大切です。

「運動、食事、日光浴」で骨密度をアップ&維持

骨密度を上げるには、運動、食事、日光浴の3つの要素が欠かせません。
運動で適度な力が骨にかかると、カルシウムを呼び寄せて骨が強化されます。また、運動したことで血流がアップすることにより、骨を作る骨芽細胞を活性化する作用も。
食事は、カルシウムを積極的に摂ることを心がけましょう。厚生労働省の調査によると、日本人女性のカルシウム摂取量は所要量に達せず、常に不足しがち。15歳以上の女性の1日の摂取目標は650mgですが、実際に摂取できているのは30〜39歳の女性で407mgです。単純計算で、毎日243mg不足していることになります。

10代からたくさん摂りたい カルシウムを多く含む食品

カルシウムを多く含む食品として代表的なのが、乳製品。副菜として1品加えたり、おやつとして乳製品を摂ったりすると手軽です。乳製品のカルシウム含有量は下記の通りです。

牛乳1杯(200cc)…220mg
カマンベールチーズ1/3切(30g)…138mg
プレーンヨーグルト(100cc)…120mg

大豆製品にもカルシウムは豊富に含まれています。

もめん豆腐1/3丁(100g)…86mg
厚揚げ1/2枚(100g)…240mg
生おから(50g)…50mg
納豆1/2パック(50g)…45mg

魚介類では、煮干し、しじみ、ひじき、干しエビ、うるめいわしの丸干し、しらすなどに多く含まれ、野菜では、枝豆、カブの葉、小松菜、チンゲン菜、ほうれん草、切り干し大根、高菜漬け、野沢菜漬けなどに豊富です。

また、カルシウムの合成に欠かせないのがビタミンD。日光にあたると体内で産生されます。食事でも摂取できますが、必要量の半分は日光で作られているので、適度に外出することも忘れずに。

年代別 骨粗鬆症対策

これらの骨密度を上げる三大要素を基本に、10代では、できるだけ骨量をアップさせて骨の貯金を増やしておきましょう。20〜30代では骨密度を減らさないケアを。40〜50代では、骨密度やホルモン値をチェックして、ドクターと相談しながらケアするのもおすすめ。60代以降は、弱った骨を折らないように筋肉強化や対策を。以下に年代別の骨粗鬆症対策をまとめてみました。いつから始めても遅すぎるということはないので、今からできることを始めましょう。

●10代

栄養バランスのよい食事をとり、運動を積極的に行い骨を強化。無理なダイエットは避ける。

●20~30代

規則正しい生活をして、ストレスをためない。

●40~50代

骨量をチェックしつつ、更年期障害のケアも行う。

●60代

体を動かすことを習慣にし、筋力を維持する。

●70~80代

家の中で転倒・骨折しないように、住環境を見直す。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと

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日光を避けすぎると不健康? がん予防のための日光浴とビタンミンD

(編集・制作 gooヘルスケア)

紫外線を浴びることでシミやそばかすになることを恐れ、日光を避けた生活を送っていませんか? 確かに美白のためには紫外線は大敵ですが、日光をあまりに避けすぎると、かえって健康を害するリスクが…。健康のためにも、適度に日光に当たることは必要です。

日光浴は丈夫な骨をつくる?

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日光浴が大切だとする理由のひとつが、体内のビタミンD合成を活性化すること。ビタミンDは健康にとって大切なビタミンのひとつで、カルシウムの吸収を高める働きがあります。丈夫な骨を作る上で、ビタミンDは欠かせない物質なのです。

ところが、近年、乳幼児、若い女性、高齢者などのビタミンD不足が深刻化しているとされています。カルシウム不足による骨粗鬆症や動脈硬化などの病気にかかるリスクも高まっています。

がん予防にもなる日光浴の力

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ビタミンDを必要としているのは、骨だけではありません。ビタミンDの血中濃度が高い人は、大腸がんや乳がんの発症リスクが低く、認知症患者が少ないという報告もあります。逆に、ビタミンDが不足していると、高血圧、歯周病、結核、自己免疫疾患などの病気にかかりやすくなるという指摘もあり、全身の健康にとても影響しています。

そんなビタミンDは、魚やキノコ類にも含まれていますが、一日に必要とする摂取量を取るには食事だけでは難しく、日光浴により体内で合成する必要があるのです。

心の健康やダイエットにも必要

もうひとつ、日光浴の大切な効能として「こころの健康」への影響があります。日光を浴びると分泌される、セロトニンというホルモンがポイントです。

セロトニンは、集中力ややる気、前向きな気持ちに影響しているとされる物質。秋から冬にかけて、なんとなく気分が沈んだり体調が悪くなる「季節性うつ病」も、日照時間が短くなることでセロトニン分泌が少なくなるためだといわれています。

また、セロトニンは「体内時計」との関連も大きく、睡眠の質にも影響します。朝のうちに日光を浴びてセロトニンを十分に分泌しておくと、睡眠作用のあるメラトニンが分泌され、ぐっすりと眠れるようになります。

このように、昼間はしっかりと光を浴びて、夜になったらぐっすり眠る、というように生活リズムを安定させることで、自律神経や代謝リズムが安定。心身ともにバランスの良い状態になると、痩せやすい体質になることもわかっています。

日光浴時間は場所や皮膚状態次第

では、健康のためには、どれくらいの時間、日光浴をすればいいでしょうか? 実は、この疑問に対する明確な答えはありません。医学の世界でも、「健康のために必要な日光浴時間」として示している時間には差があり、5分から1時間まで大きな開きがあります。紫外線の強さは、季節や場所によっても違いますし、人によって紫外線に対する強さは違うからです。

大まかな目安としては、皮膚が日焼けしない程度の時間。日差しが強くないところで30分程度がちょうど良いようです。

これから外出が楽しくなる季節、太陽の光を浴びて、健康的な毎日を過ごしましょう!

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