春になったら紫外線対策をお忘れなく|日焼け止めのSPF・PAの選び方

【お話を伺った人】漆畑 修

東邦大学医学部客員教授、宇野皮膚科医院院長 1973年東邦大学医学部卒業後、東邦大学医学部皮膚科教室入局。1978年より東邦大学医学部大橋病院皮膚科講師、准教授、皮膚科部長、院長補佐を経て、200…

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(編集・制作 (株)法研

しみ・しわ、皮膚がんの原因にもなる光老化。紫外線によるダメージは長い間に積み重なり、慢性的な皮膚障害に結びつく。

春からはじまっている紫外線による皮膚のダメージ

紫外線と聞いて、何を連想するでしょうか。真夏の太陽? それとも日焼けした肌? 紫外線量は、北半球では夏至のころ、6月に最も多くなります。4月ごろから増えはじめますから、5月のよく晴れた日などは要注意です。真夏の7月、8月ともなると、大なり小なり、紫外線対策をしている人が少なくありませんが、春はまだ、対策があまりとられていないだけに、紫外線の影響を強く受けやすい季節なのです。「まだ大丈夫だろう」と油断していると、そのスキをねらわれてしまいます。

紫外線は、晴れている日だけでなく、曇りや雨の日でも地上に降り注いでいます。曇りの日は晴れの日の約50%、雨の日でも20~30%は地上に到達しているだけに厄介です。晴れの日に外に1時間いるのと曇りの日に2時間いるのとでは、同じ量の紫外線を浴びることになるわけです。

同じことが、建物の中にいる場合についてもいえます。建物や車の中にも、ガラス越しに紫外線は届いています。建物の中の紫外線は屋外の1割以下といわれますが、時間が長くなれば、屋外で浴びるのと同じことです。春だから、曇っているから、建物の中にいるから、と油断していると、紫外線の影響で、皮膚はダメージを受けることになってしまうのです。

皮膚の老化を早める紫外線

紫外線によって生じる急性のトラブルは日焼けです。日焼けは英語ではサンバーン、つまり日光によるやけどです。ひどくなると水泡を生じ、発熱したり、命にかかわることもあります。通常の日焼けなら、赤くほてったり火ぶくれになったりしますが、やがて黒ずんで皮がむけ、見た目はだんだん元の状態に戻ります。問題なのは、こうした急性のトラブルが表面上は治ったように見えても、そのダメージが長い間につみ重なって、慢性的な皮膚の障害へとつながる恐れがあることです。

例えば、しみ・しわは肌の典型的な老化現象と考えられていますが、その大きな原因が紫外線であることがわかっています。紫外線によって受けたダメージが長い間につみ重なった結果、しみ・しわとなってあらわれるのです。光老化と呼ばれています。時に皮膚がんに発展することもあるだけに、注意が必要です。

しみ・しわ、皮膚がんなどの症状は、かなりの年月がたってからでもあらわれるため、高齢になってから初めて紫外線の怖さを思い知らされることが少なくありません。また、症状のあらわれかたや皮膚がんへ結びつく度合いなどは、人種によって、また人によって大きく異なります。
仮にそういう点で同じ素質を持っているとすると、子どものころから成人するまでの間に紫外線をどのくらい浴びたかが、症状のあらわれ方や皮膚がん発症の重要なカギを握っています。要するに、子どものころから紫外線をたくさん浴びていると、それだけ皮膚の老化が早くなるのです。

これからの季節、UVカットは必須

紫外線量が増える季節を迎えたら、日よけ、日焼け止めが絶対に欠かせません。特に春先は、紫外線量が多い割に肌が日差しに不慣れな分、ダメージを強く受けやすいからです。
最善策は屋外に出ないことですが、日常生活のいろいろな場面を考えると、それは現実的ではありません。屋外に出るとき、しっかりと紫外線の害を防ぐ日よけをすることが不可欠です。

長袖で肌の露出を少なくし、つばの大きい帽子と日傘を使うと、かなりの部分がカバーされます。また、UVカット効果のあるサングラスで目に対する悪影響を防ぐことも忘れずに。できるだけ日陰を選んで歩くのも一つの方法です。

日焼け止めの選び方

日焼け止め(サンスクリーン剤)も、この季節は必須アイテム。表示のSPFは、紫外線B波(UVB)をカットする力をあらわすもので、何も塗らない状態と比べて、日焼けが始まるまでの時間を何倍に延ばせるかという目安です。SPF5なら、日焼けするまでの時間を5倍に延ばせるということになります。もう一つの表示PAは、紫外線A波(UVA)をカットする力をあらわし、強い順に+++、++、+となっています。

ただし、効果が高ければそれだけ肌への刺激も強くなりますから、屋外で過ごす時間や自分の日焼けしやすさなどを考えて、適切な日焼け止めを選びましょう。日常の紫外線であれば、SPF20、PA+程度までで十分です。また、汗で流れたり、こすれて落ちることも考えて、こまめに塗りなおす必要があります。

もし日焼けをしてしまったら、炎症部分をシャワーの水などで十分に冷やし、低刺激性の化粧水などで水分を補い、乾燥を防ぎましょう。水ぶくれができたり、広範囲に炎症が起きているとき、痛みがひどいときは、皮膚科専門医を受診することです。

※この記事は2008年4月に配信された記事です



秋・冬も日焼け止め塗ってる? それって骨粗鬆症の原因になるかも

“色の白いは七難隠す”という言葉があるように、白い肌は美肌の象徴。でも、美容目的で、日焼け止めを毎日のように使っていると、骨粗鬆症のリスクが高まるかもしれません。

 秋・冬も日焼け止め塗ってる? それって骨粗鬆症の原因になるかも

1年じゅう日焼け止めを塗るのは女子の常識?

「紫外線は肌の大敵」、「美肌をキープするためには紫外線を徹底カット」など、紫外線はシミやシワを作るのは周知の事実。たくさんの基礎化粧品やコスメに紫外線カット効果が含まれています。実際に、紫外線を浴びすぎると、シミやシワのほか、皮膚ガンや白内障など病気のリスクもあります。以前より、オゾン層が減少しているので地球に降り注ぐ紫外線量が年々増えているのも事実。

1年のうちで紫外線が強いのは4〜9月で、この期間に1年間の70〜80%が降り注いでいます。そのため、春から夏にかけて日焼け止めを使う人が増えますが、秋・冬も「美肌のために」と日焼け止めを塗っている人も多いのではないでしょうか。

食事より日光によって作られるビタミンDの方が多い

ビタミンDは、カルシウムの吸収を2〜5倍にする作用があります。ビタミンDが不足すると、食事でカルシウムを摂っていても体に吸収されず、カルシウム不足に。血液中のカルシウム濃度が低下すると、けいれんなどの症状が起こるほか、体が血中のカルシウム濃度を上げようと骨からカルシウムを溶かします。これにより、骨密度が低下し、骨が弱くなります。

1日のビタミンDの必要量は10-25マイクログラム。ビタミンDはサケ、イワシ、ニシン、サンマなど、脂の多い魚に含まれるほか、きのこ類も豊富。でも、ビタミンDを含む食品は限られており、必要量を食事だけで摂取するのは不可能。そのため、必要量の半分以上を私たちは紫外線からの作用で産生しています。なので、骨のためには、日差しにあたることが必要なのです。

日光を避けすぎるとビタミンDが欠乏状態に

いつもベールで全身をすっぽり覆っているムスリムの女性は骨粗しょう症になりやすいという研究が、世界中で発表されています。これは日光に当たらないことでビタミンDの産生量が少なくなっているためと考えられています。一年中、日焼け止めを塗っているということは、ベールを着用しているようなもの。骨密度は成長期から30代までがピークで、その後は徐々に低下していき増えることはありません。この時期にビタミンDが常に欠乏していると骨密度のピークの値が低いため、高齢になった際に骨粗しょう症になるリスクが高くなるといえます。すぐに骨粗しょう症になるわけではありませんが、将来を見据えて今から対策が大切です。

シミ・シワを予防しながらビタミンDを産生するには

ビタミンDをつくる紫外線の波長は、日焼けをする紫外線の波長とほぼ同じで、SPF30の日焼け止めを塗っていると、体で作られるビタミンDは5%以下になってしまいます。
そこで気になるのが、「では、何分紫外線を浴びればいいの?」という疑問。環境省は、以下のように回答しています。

“地域や季節、時刻、天候、服装、皮膚色など多くの要因で左右されるため、一律◯分と表現できることはできません。これらを踏まえた上で、10マイクログラムのビタミンDを産生するのに必要な時間は、標準的な日本人が皮膚の25%(両腕と顔に相当)を露出して、東京都心で8月1日の昼ごろ、雲が少しある晴れた日に外出するとして3分間。同様に、1月1日の昼ごろに12%(顔と手程度に相当)を露出して外出すると約50分などと計算されます。”

例えば、顔や腕、デコルテは徹底的に紫外線をカット。でも、足には塗らないという選択もあります。また、体の中で手のひらには、メラニン色素がありません。そのため、手のひらにはいくら日光を浴びても、日焼けしないということ。日焼け止めを塗ったら手を洗い、外出時は積極的に手のひらを日差しに当てるというのも、ビタミンD欠乏症の予防につながります。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと

出典:環境省『紫外線環境保健マニュアル2015』
https://www.env.go.jp/chemi/matsigaisen2015/full.pdf

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髪の毛も日焼けで劣化!? 夏の鉄板ヘアケア方法

顔の紫外線対策はしているけど、髪の紫外線対策までしている人は少ないのでは? 紫外線が起こす髪への影響と、ケアの方法をご紹介します。

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髪は顔の2倍以上の紫外線を浴びている

紫外線対策といえば、顔と体に日焼け止めクリームを塗るのが一般的。でも、髪は顔の2倍の紫外線を浴びているのを知っていますか? たくさん紫外線を浴びると、髪もダメージを受けます。乾燥、髪が切れやすくなる、表面がパサつく、色が明るくなり、ツヤも減るなど。紫外線が髪に当たると吸収され、髪を構成しているアミノ酸を酸化させて別の物質に変化させます。これが髪のダメージに。特に、髪が濡れた状態で紫外線を浴びると、このダメージが大きくなるので注意しましょう。髪は、ダメージを受けても自分で修復する力がないので、紫外線を防ぐケアと、浴びた後のケアの両方が大切です。

<紫外線を浴びないための予防ケア>

◯帽子、日傘を利用する
紫外線は物理的にカットするのが一番簡単で効果的。外出する際は、帽子や日傘を利用しましょう。帽子は、熱を吸収しにくい薄い色のもので、つばが7cm以上あるものを選んで。また、日傘もUVカット加工されているものを選びましょう。顔に紫外線が当たるのを防ぐことができるのはもちろん、熱射病の予防にもなるので一石二鳥です。

◯髪にも日焼け止めを塗る
顔と同様に、髪にも日焼け止めを塗りましょう。肌と髪、両方に使える日焼け止めスプレーや、髪用のミスト、髪用のトリートメントで紫外線カット効果があるものなど、アイテムも幅広く販売されています。

◯髪をまとめて外出する
髪の長い人は、紫外線が当たる範囲を狭くするため、髪をまとめて外出を。プールや海に行く時も、髪が濡れないようにお団子などにするとよいでしょう。

◯プールや海に入る前にトリートメントを
水に浸かる前に、洗い流さないトリートメントをつけて、髪に油膜を作りましょう。プールの塩素や、海水の塩分ダメージを極力少なくできます。

<紫外線を浴びてしまった髪のケア>

◯ダメージヘア用のシャンプーやトリートメントを
日焼けをした後の髪は、キューティクルが焼け剥がれてしまいます。キューティクル保護効果のあるダメージヘア用のシャンプーやトリートメントでケアをしましょう。また、キューティクルは摩擦に弱いので、ゴシゴシこすってシャンプーしたり、強いブラッシングしたりするのは避けてください。

◯プールや海の後は、はやく髪を乾かす
水に濡れた状態で、紫外線を浴びるとダメージは増大! プールや海水浴に行った時は、こまめに水分をタオルで拭き取り、なるべく濡れたままにしないこと。そして、プールの塩素や、海水の塩分を極力早く洗い流すのがポイントです。できれば、海やプールにシャンプーを持参して、洗い場で洗髪しましょう。その後、自宅に戻ってからもう一度、シャンプーとトリートメントをしてください。その後、洗い流さないトリートメントで髪に栄養補給してから、ヘアドライヤーで髪を乾かすとよいでしょう。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと

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強すぎる日焼け止めは危険? こんな使い方に注意!

気温が高くなるとともに、紫外線の量も最大に。日差しから肌を守る日焼け止めですが、使い方次第では肌への負担にもなりかねません。正しい選び方&使い方をご紹介します。

強すぎる日焼け止めは危険? こんな使い方に注意?!

自分に合った日焼け止めの選び方とは

夏が近づくとテレビで流れる日焼け止めのCM。商品のイメージやパッケージで選んでいませんか? 最近では、地球を覆って有害な紫外線をカットするオゾン層が破壊されているため、1年を通して日焼け止めが必須と注意喚起している皮膚科医もいるほど。そんな、日頃から欠かせない日焼け止めですが、うっかり陥りやすい間違った選び方&塗り方があるので注意しましょう。日焼け止めは年々進化しています。自分に合ったものを選べば、しっかり日焼け止め機能が働き、肌を守ってくれますよ。

肌に負担をかける日焼け止めの選び方・使い方6つ

1、とにかく数値の高いものを選んでいる
「SPA30 PA++」などとパッケージに書いてある数値は日焼け止め選びの目安です。でも、この数値が高ければ高いほどいいと思っていませんか?

パッケージに書いてある数値はこの2つです。

・SPF 紫外線B波を防ぐ指数(UVB)
Sun Protection Factorの略。日光浴で肌が真っ赤に焼けたり、水ぶくれができる日焼けを起こすのが紫外線B波。皮膚ガンやシミの原因にもなると言われ、それを防ぐ効果を表す指数です。

・PA 紫外線A波を防ぐ指数
紫外線B波より強くないものの、光の波長が長く肌の奥まで侵入するのが紫外線A波。コラーゲンを変性させ、しわやたるみなどの原因にもなります。それを防ぐ効果を表す指数です。日本化粧品工業会の分類によると、PA+は「UV-A(紫外線A波)防御効果がある」、PA++は「UV-A防御効果がかなりある」、PA+++は「UV-A防御効果が非常にある」、PA++++は「UV-A防御効果が極めて高い」となります。

SPF30とあれば、何もつけない場合に比べて日焼けまでの時間が30倍かかることを示します。例えば、素肌で紫外線を浴びてから日焼けしてしまう時間が20分の人の場合は20分×30倍=600分(10時間)で、紫外線を浴びてから日焼けするまでの時間を10時間に延ばせるという意味です。ただし、100%紫外線をカットできるということではなく、少なくできるということ。また、同じSPF30の日焼け止めを塗っても、紫外線から肌を守れる時間は個人差があります。

SPF値が高いほど、肌への負担も高くなるので、お買い物など普段のお出かけなら、SPF30以下でPA++、海や山などのレジャーに行くならSPF30以上でPA+++以上のものと、使い分けるのがオススメです。

2、朝塗ったら、日中塗り直ししない
数値が高い日焼け止めを塗っても、汗や衣服のこすれなどで取れてしまっては効果も半減。数値に関係なく、こまめに塗り直すことは紫外線対策に必須。2時間おきに塗り直しを、と指南する皮膚科医もいますが、仕事などで難しい場合もあります。朝、塗ったら、お昼のランチタイムにもう一度塗り直すのが現実的です。一般的なリキッドタイプの日焼け止めだと、メイクの上から塗り直すのは手間がかかりますが、最近では、パウダータイプやスプレータイプのものもあり、メイクの上から日焼け止めの塗り直しが可能に。また、シートタイプの日焼け止めは外出時、体の日焼け止めを塗り直すのに便利です。

3、日焼け止めの成分を見ていない
日焼け止めには、紫外線吸収剤を使っているタイプと、紫外線散乱剤を使っているタイプがあります。それぞれ特徴があるので、自分の肌に合ったものを選ぶ参考にしてください。紫外線吸収剤は、紫外線を皮膚に取り込んで、化学反応を利用して熱として放出します。伸びが良い、白浮きしにくい、べたつかないという使いやすいテクスチャの一方で、肌に負担が大きいとされているもの。下記の成分が入っているのが、紫外線吸収剤を使っている日焼け止めです。

  • ・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(別名:パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル)
  • ・オキシベンゾン-3(2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン)
  • ・t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン(4-tert-ブチル-4′-メトキシジベンゾイルメタン)

紫外線散乱剤は、紫外線を肌に取り込むことなく反射させる働きで肌を紫外線から守ります。肌にやさしい一方で、テクスチャの伸びが悪く、白浮きしやすいというデメリットもありますが、年々改善されつつあります。下記の成分が入っているのが、紫外線散乱剤を使っている日焼け止めです。

  • ・酸化チタン
  • ・酸化亜鉛

4、肌が荒れる&乾燥するから日焼け止めは塗らない
日焼け止めを塗ると肌が荒れるという人は、紫外線吸収剤不使用で、ノンケミカルのものを選びましょう。防腐剤、合成香料、合成着色料などの添加物は、肌の負担になります。「赤ちゃん用」「敏感肌用」という記載も目安になります。それでも念のため、購入前に表示成分はチェックしましょう。また、日焼け止めを塗ると乾燥するという人は、セラミドやヒアルロン酸入りのものを探してみてください。乳液タイプの日焼け止めなどに配合されています。また、ボディ用のものを顔に使う人がいますが、これはNG。体の皮膚は顔より丈夫なので、ボディ用の方が肌への負担は大きいと考えて。

5、試し塗りをしていない
成分表をしっかり見て選んでも、その配合量などによって、肌に合う・合わないはあります。その時の体調や年齢によっても相性が変わる場合があります。買う前にサンプルをもらうか、店頭のサンプルをつけて1日過ごし、肌の様子をみてから購入するのがベストです。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと

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過剰な紫外線対策は妊娠力を下げる? ビタミンD不足の問題点とは

【お話を伺った人】桐村里紗(きりむら・りさ)先生

内科医・認定産業医。栄養学や抗加齢医学の知識を活かし、執筆・講演を行う。著書に『「美女のステージ」に立ち続けたければ、その思い込みを捨てなさい』(光文社)がある。旧姓・土井里紗名義の著書多数。『ドクタ…

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ビタミンD不足は妊娠力、免疫力、骨密度低下を引き起こすといわれています。美容の敵と言われる紫外線には、体内でビタミンDを活性化する働きが。特に妊娠を望む女性は不足に注意しましょう。

過剰な紫外線対策は妊娠力を下げる? ビタミンD不足の問題点とは

紫外線UVBが皮膚に当たることでビタミンDが活性化する

「紫外線、百害あって一利なし」と思って必死に日光を避けている女性も多いのではないでしょうか。最近は男性用の日傘も登場し、女性だけでなく男性の間でも日焼けしたくない人が増えているようです。
ところが、この常識が、もはや非常識になりつつあることをご存じでしょうか。
確かに、紫外線は活性酸素を発生させ、細胞や遺伝子、コラーゲンなどにダメージを与えるので、肌老化に関連するのは確か。でも、実は、紫外線が女性や子供に不可欠だったと、最近になって次々に明らかになっています。
これに関係するのが、紫外線UVBが皮膚に当たることで体内で活性化するビタミンDの働きです。

ビタミンDが不足すると女性も男性も不妊の原因になることが

ビタミンDは日本人に不足しているビタミンのひとつですが、体内のビタミンD濃度の低下と、女性の妊娠力、免疫力、骨密度の低下や、また子供の皮膚炎やくる病などの増加に関連していることが報告されています。閉経後の女性にとっては、ビタミンDの不足は骨粗鬆症のリスクの増加にもつながります。

特に、妊娠したい女性にとっては、ビタミンDは重要です。ビタミンDの濃度と妊娠力には大いに関係があるようです。ビタミンDの血中濃度の低下は、卵子の数の減少、妊娠率や着床率の低下、初期流産のリスクの増加などとの関連が報告されています。また、男性でも、ビタミンDの不足で精子の運動率や正常形態率が低下することが報告されています。
さらに、生まれてくる子供にも影響があることが報告されています。妊婦のビタミンD欠乏で小児湿疹が増加することが分かっているのです。

また、最近では、赤ちゃんのうちから将来シミにならないようにと日焼け止めを塗ったり、バギーをすっぽり布で覆ったりするお母さんを見かけます。近年、小児で骨がもろくなったり、変形したり、成長が遅れたりする例が増えていて問題になっていますが、ビタミンDは骨や歯を作るカルシウムの吸収に不可欠ですから、赤ちゃんの紫外線不足もその一因になっていると考えられています。

過剰な紫外線対策は妊娠力を下げる? ビタミンD不足の問題点とは

ビタミンDを体内合成するには1日15~30分程度は紫外線を浴びて

食品に含まれるビタミンDのうち活性の高いビタミンD3は動物性食品に豊富。あん肝・しらす干し・イワシ・紅鮭などに多く含まれます。しかしながら、主なビタミンDの供給源は体内合成です。
紫外線UVBが皮膚に当たると作用の強いビタミンD3が合成されます。そのため、1日15分~30分程度は、日焼け止めを塗らない皮膚を日光に露出したいもの。
紫外線が増えるこれからの季節、紫外線を怖がらずに日光に当たる時間を持つようにしましょう。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと

【参考】
『「美女のステージ」に立ち続けたければ、その思い込みを捨てなさい』(光文社)

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サンオイルの使い方|UV対策に使える身近なオイルとは?

(編集・制作 gooヘルスケア)

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サンオイルのイメージから、油を肌に塗ると日に焼けてしまうと思ってしまいがちですが、美容に使われているオイルの中には紫外線対策に効果のあるものもあります。逆に、肌のダメージになってしまうオイルもあるため、夏の素肌にやさしいオイル選びのポイントをまとめました。

焦げつきを防ぐための油

「サンオイル=日焼けのときにつけるもの」ではありますが、サンオイルは日焼けを促進させるために塗るものではありません。紫外線によるダメージを防止し、きれいに日焼けするために使用するものです。フライパンで肉や魚を焼くときに、油を敷いておいて焦げつきを防ぐようなイメージですね。

実は、美容オイルの中にもサンオイルと同じような効果を持つものがあるのですが、ここで大切なのはオイルの種類! オイルといっても原料によって特性が異なり、場合によってはかえって肌を傷めてしまうことがあるからです。

UV-Bを防ぐ植物性オイル

紫外線対策に有効なオイルは、オリーブオイルや椿油、シアバターといった植物性油脂で、紫外線の中でもB波(UV-B)を防ぐ効果が期待できます。

日焼けの原因となる紫外線にはA波(UV-A)とB波があり、それぞれに特性があります。紫外線B波は波長が短く、肌の表面の細胞にダメージを与えるため、肌が赤くなる、水ぶくれ、シミや皮膚がんの原因にもなります。これに対して紫外線A波は波長が長く、肌の奥の細胞まで届くので、長い時間をかけてコラーゲンとエラスチンを変性させ、肌のシワやたるみを招きます。

ただし、植物性のオイルで吸収できるのは紫外線B波だけ。長時間屋外にいるようなシーンや日差しが強いときには、完全に日焼けを防止することはできません。そのため、UVカット効果のある化粧品との併用が必要です。

油焼けの心配があるのは鉱物油

一方、紫外線の強い季節の使用で注意したいのは、馬油などの動物性油脂、ワセリンやパラフィンといった鉱物油です。

これらのオイルには紫外線吸収効果はなく、ワセリンなどの鉱物油ではいわゆる「油焼け」を起こす可能性があります。鉱物油を肌に塗って日に当たると、メラニンの生成を促し、シミやソバカスの原因となることがあるのです。

ワセリンは保湿剤として皮膚科で処方されることもありますが、夜の使用のみとし、日に当たる朝や日中の使用は避けるようにしましょう。

これからの季節、オイルの使用には紫外線吸収効果があるものかどうか、意識することが大切。肌のためによいと思って使ったものが、ダメージの原因となることだけは避けたいですね。

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