体の不調に合わせた食事の摂り方とは? 食卓に薬膳をとりいれよう

【執筆者】小池 澄子先生

管理栄養士・女子栄養大学生涯学習講師。 明治乳業に10年間勤務し、妊産婦や乳幼児の食事相談を担当。独立後、「自然と食と人」を結ぶネットワーク『有限会社カナ』を設立。元日本航空健康管理室非常勤栄養士。…

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(編集・制作 (株)法研

身近な食材を使って「医食同源」の理論にそった料理を。その季節、その土地でとれた食材を丸ごと使い、食材のもつ力を生かして体の働きを整える。

体の不調に合わせた食事の摂り方とは? 食卓に薬膳をとりいれよう

毎日の食卓に生かせる薬膳の知恵

かつて中国の女子マラソンチームの馬(マー)軍団が愛用していたことで一躍有名になったのが、冬虫夏草(とうちゅうかそう)という漢方薬材です。薬膳というと、これら高価な漢方薬材が入った特別な料理と思われがちですが、そういったものばかりではありません。
薬膳は、「医食同源」という中国伝統医学(中医学)の理論にそって考案された料理です。病気を治療することを目的とした「食療」と、病気を予防し健康を保つことを目的とする「食養」の二面があり、私たちが毎日の食卓で生かせる知恵袋は後者の食養です。

中医学では、東洋思想の陰陽五行説が根幹を成しています。人間の健康やすべてのことが陰陽のバランスと、万物の要素である五行(木・火・土・金・水)のバランスによって成り立っているという考え方です。アンバランスな状態を食事や気功などで調整し、病気を未然に防ぐことを重視しています。「医食同源」という言葉に代表されるように、食材にはそれぞれ大切な効能があり、食材の味や色にも五臓(体の5つの臓器とその働き)を調整する働きがあるとされています。

食材の味や色が体の働きを調整してくれる

たとえば味は五味といわれ、「甘み」「辛味」「酸味」「苦味」「塩辛い味」の5つがあります。

  • 「甘み」はハチミツや米などの味で、滋養強壮効果があり、緊張を緩めます。とりすぎると体が緩みだるくなり、腎臓の働きを弱めます。
  • 「辛味」はしょうがや大根などの味で、体を温め、発汗作用がありますが、過食すると発汗しすぎて冷えてしまいます。
  • 「酸味」は酢やヨーグルトなどの味で、体から出るものを抑える作用があり、夏に酸味を使うのは汗の出しすぎを防ぐためです。
  • 「苦味」はお茶やニガウリなどの味で、熱を冷まし利尿作用がありますが、とりすぎると胃腸を冷やしてしまいます。
  • 「塩辛い味」はしょうゆや味噌などの味で、固まったものを和らげ、便秘などに良いとされています。

食材の色と五臓の関係は、赤が心臓、青(緑のこと)は肝臓、黄色がすい臓、白は肺、黒が腎臓、それぞれの臓器を強化してくれる色です。たとえば同じ豆でも黒豆は腎臓、白いんげん豆は肺、あずきは心臓の働きを調整します。
これら食材の味や色などがもつパワーを生かし、体調に合わせた食材をバランスよく組み合わせた食事が薬膳なのです。

人間も自然界の一部。食べ物は生命をまるごと無駄なく食べる

中医学では、人間も自然界に存在する動物のひとつであり、動物はそれぞれ口の中の構成にそったものを食べる、と考えられています。さて、人間の歯は全部で32本。穀類をつぶすための臼歯が大小合わせて20本、肉や魚を食べるための犬歯が4本、野菜や海藻を食べるための切歯が8本ですから、穀類:野菜:肉や魚=20:8:4。比率では穀類を63%、野菜を25%、たんぱく質源を12%食べることを前提に人間の口の中は構成されていると言い換えることができます。最近、現代栄養学に基づいて、食育の一環として発表された「食事バランスガイド」の比率と似ている点も興味深いものがあります。

薬膳には、食べものは生命体で、生命は全体があってはじめて生きることができる、ひとつの生命をまるごと無駄なく食べるという「一物全体食」という考え方があります。米なら胚芽を取ってしまった白米よりも胚芽が残った状態で食べる、かぶや大根は葉や皮も食べる、魚は皮やアラも食べる―などです。
この点を現代栄養学と重ねると、胚芽部分は食物繊維やビタミン類の宝庫であり、玄米などの未精白穀類は現代人の健康維持に注目されています。かぶの葉はカルシウムやβカロテンが豊富な緑黄色野菜で、皮からは食物繊維を補給することができ、しかも生ゴミ減少にもつながります。

その季節、その土地で採れたものが健康な心身を保つ

かつて日本は、食文化や学問、医学など、あらゆる分野で中国の影響を強く受けてきました。そして鎖国によって独自の和漢方や和薬膳が培われたのです。明治時代以降、欧米から近代栄養学が入ってきますが、今も日本の食文化や伝統食には、実に多くの和薬膳の知恵が生きています。薬膳はそれぞれが住んでいる風土や自然環境が根源になるので、日本の風土に沿った和薬膳こそ薬膳パワーが光ります。
島国で四季があり、湿度が多いことが日本の風土の特徴です。明治時代の医師、石塚左玄は「春は苦味、夏は酢の物、秋は辛味、冬は油と、心して、食え」と教えています。今でも私たちは、春には山菜を楽しみ、夏には酢味が効いた冷やし中華やトマトなどを好んで食べ、秋にはサンマの塩焼きにたっぷりの大根おろし、寒い冬には脂ののった魚や肉を使った温かい鍋料理が恋しくなります。

人間も自然の一部ですから、季節に応じて体は変化し、体内の暦に従って、旬を楽しみながらその土地で採れた食材で料理を工夫し、健康を気づかい、無病息災を食に託すことは、昔も今も変わらないのでしょう。ただ、近年問題となっている残留農薬などの食の安全を考えると、薬膳的効果が期待できるのか心配です。薬膳は食べものそのものが健康であってこそ、力が発揮されるのでしょう。旬の地場野菜や安全な食材を手に入れるためにも、生産者の顔が見える産直や信頼できるなじみのお店をもちたいものです。

暑い夏には、冷やしたそうめんに大葉やみょうが、しょうが、ねぎなど薬味をたっぷり入れて食べたり、きゅうりとトマトとじゃこの甘酢和え、冷やっこの梅肉風味、モロヘイヤとオクラと山芋のヌルヌルサラダなど、アイデアしだいで薬膳料理は簡単に作れます。旬の素材で夏の薬膳を楽しみましょう!

※この記事は2008年8月に配信された記事です



美味しい『野菜と果物』を見分けるコツ|栄養価の高い野菜とは?

【お話を伺った人】古旗 照美先生

株式会社しょくスポーツ 代表取締役/管理栄養士・健康運動指導士 プロ野球やJリーグ選手などの栄養サポート、食育と運動を融合した「食育アドベンチャー」の考案と実践など、幅広い活動を行っている。 株…

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(編集・制作 (株)法研

新鮮な旬の野菜をお店で見分けるコツを紹介します。味と栄養がアップする、旬の野菜・くだもの。食生活にうまく取り入れて、真夏をヘルシーに過ごしましょう。

真夏のトマトの栄養価は1.5倍!

現在スーパーでは、季節や旬にかかわらず、ほとんどの野菜が1年をとおして並べられています。旬の野菜と季節はずれの野菜、見た目はそう違いませんよね。しかし栄養価の点において、旬のもののほうがずっと優秀なのです。たとえば、トマト。夏が旬のトマトは、それ以外の季節のトマトに比べると、1.5倍ものビタミンCを含んでいるのです。冬が旬のホウレンソウなら、冬には100gあたりビタミンCを60mgを含んでいますが、夏には20mgしか含んでいないのです。旬の野菜から豊富な栄養素を摂るほうが、効率よく、健康的な体を作ることができるというわけです。

また、旬の野菜は大量に収穫できるため安価で購入できますし、栄養価もずっと高いのです。季節はずれのものに較べ、あくや苦みなどが強くなりますが、その野菜ならではの独特の香りと味が楽しめます。では、今が旬である夏野菜・くだものの見分け方をお話ししましょう。

美味しい『野菜と果物』を見分けるコツ|栄養価の高い野菜とは?

トマトはヘタ、きゅうりはトゲに注目!

夏の野菜・くだものは、このような点に気をつけて選びましょう。

トマト……ヘタが青くピンとしていて、あまり大きくないもの。ずっしりと重く肉厚のものが良いでしょう。

きゅうり……濃い緑色のものを選びましょう。太さが均一で、表面のトゲがさわると痛いくらいのものが良いでしょう。

なす……表面に傷がなく、紺色のツヤがあるもの。紺色が薄いものや茶色に近いものは鮮度がないので避けましょう。

ピーマン……緑色が濃く、全体にツヤがあり、形に張りのあるもの。腐りやすいヘタ部分をよく見て選ぶと良いでしょう。

とうもろこし……粒が均一に入っていて、指で押すとへこむくらいのものが新鮮な証拠です。穂先が濃い茶色で、縮れているものが良いでしょう。

さやいんげん……緑色が濃く、細めでみずみずしいもの。表面が白っぽいものや皮にシワのあるやわらかいものは避けましょう。

すいか……皮を軽くたたいて、鈍いポーンという音がするもの。ツルの切り口が新しいものを選ぶと良いでしょう。

桃……傷みやすいので、あまり触らず、見た目で選ぶ。全体に色づきがよく、甘い香りのするものが良いでしょう。

産地の表示、マークも参考に

さらに店頭では、商品のラッピングについているマーク、POP(販売用広告)などにも注目すると良いでしょう。最近では、トレーサビリティ・システム(識別番号によって、商品の生産、加工、流通などの履歴がわかるしくみ)により、生産地がわかるケースも増えています。
一般的には、生産地と販売場所が近い方が、輸送時間やコストがかからないため、新鮮で安価と考えることができます。
また、農林水産大臣の登録を受けた認定機関の、厳しい審査に合格した食材につけられる「有機JASマーク」なども参考にするといいでしょう。

「旬」を辞書で調べると、「味のよい食べ頃の時期。出盛りの時期」と出ています。おいしく食べて体にも役立つ……「旬」を忘れがちな私達の日常生活ですが、季節の恵みをもっと暮らしに活用し、新鮮で栄養価の高い野菜を自ら選んで健康的に過ごしたいものですね。

(「へるすあっぷ21」、法研より)

※この記事は2006年8月に配信された記事です

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ダイエットにも健康にも!体に嬉しい『お酢』の取り入れ方

【お話を伺った人】中山 貞男先生

昭和大学保健医療学部 作業療法学科教授・医学博士 1946年福島県生まれ。東京理科大学理学部化学科卒業。高脂血症、動脈硬化症、漢方薬の研究の傍ら、食酢、大豆などの効能についての研究を行っている。著…

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(編集・制作 (株)法研

酢にはヘルシーな成分がたっぷり。種類別に使い分けましょう。酢は健康な体を保つための予防医学的な調味料。毎日の暮らしのなかでもっと積極的に活用しましょう。

うれしいダイエット効果も

疲れがたまっていたり、夏の暑さで食欲が低下すると酸っぱいものが食べたくなる…そんな方も多いのではないでしょうか。これは、無意識のうちに、体が酢のパワーを求めているとも考えられます。酢の主な成分は酢酸やアミノ酸。その中でも、最も大きなはたらきをしているのが、酢の酸度の90%を占めている酢酸です。

酢酸は、新陳代謝をよくし、エネルギー消費活動を活発にします。その結果、脂肪がつきにくい体にするという、うれしい効果も持っています。また、酢そのものは、交感神経を刺激し、血流を促進するので体温を上昇させます。そのため、冷え性にも効果があり、薬膳では、体を温める食品に分類されています。

それだけでなく、疲労によって蓄積する乳酸の代謝を促進して、疲れをたまりにくくしたり、腸のぜん動を促進し、お通じをスムーズにして便秘を解消するなど、いろいろな効用が…。“目立つ存在ではないですが、意外にパワフル、はたらき者!”の酢ですが、酢の性質によって使い分けると、一歩すすんだ役立て方ができます。

ダイエットにも健康にも!体に嬉しい『お酢』の取り入れ方

善玉コレステロールを増やす黒酢

米酢、純米酢、黒酢などの穀物酢は、日頃、酢の物やお寿司を作るときに使われるので、おなじみの存在ですね。穀物酢には、酢酸のほかにビタミンやミネラルがふくまれているので、生活習慣病の予防効果があります。

穀物酢の中の黒酢は、最近、健康食品として飲用している人も見かけます。黒酢はとくにアミノ酸が豊富。善玉コレステロールを増やしたり、疲労物質である乳酸を抑えるはたらきを持っています。

ぶどうの搾り汁からつくられるバルサミコ酢は、ワインと同じように、抗酸化物質のポリフェノールを豊富にふくみます。サラダのドレッシングや、チーズにかけて食べるなど、日頃の食卓にもっと取り入れてみてはいかがでしょうか。

また、果実酢には、ナトリウムを排出するカリウムを多くふくむため、高血圧の改善効果が。血圧が気になる人は、酢の物を作るときなど、穀物酢の代わりに使ってみるといいでしょう。

空腹時に飲むのは危険!

とはいえ、いくら体によくても、酢は刺激物にあたるため、とり過ぎにはご注意。とりわけ飲用でない酢は、胃の粘膜を傷めることがあるので、原液のまま飲まないよう注意しましょう。とくに空腹時に飲むと、胃の粘膜がただれた状態(びらん)になったり、十二指腸潰瘍をおこす恐れがあります。

また、何の効果を期待しているのか、目的をはっきりさせて酢を選ぶことも重要です。たとえば、もろみ黒酢とうたっていても、もろみをクエン酸発酵させた清涼飲料水、ということもあるのです。さらに、カプセルに入って市販されている酢からは、酢の成分はとれても、唾液の分泌を促進したり、胃を活発にする効果は期待できません。

酢を選ぶときのポイントは、容器の食品表示をよく見ること。原料と製法を確認し、JASマーク(日本農村規格)があるかどうかをチェックしましょう。

酢にはそもそも、医薬品のようにスピーディーな体調改善効果はありません。しかし、漢方薬のようにじわじわと体力を高め、病気を予防してくれます。健康な体を保つための予防医学的な調味料と考えて、毎日の暮らしの中でもっと有意義に活用したいものです。

(「へるすあっぷ21」、法研より)

※この記事は2006年7月に配信された記事です

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相性バツグン!体のためになる食べ合せ食材

【お話を伺った人】落合 敏先生

前茨城キリスト教大学教授・(有)NHP OCHIAI Office代表・ 天使大学 大学院非常勤講師 栄養学博士。相模女子短期大学部家政科卒、現バークレー科学大学大学院研究員。日本テレビ「おもいッ…

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(編集・制作 (株)法研

科学的な根拠にもとづいた元気の出る食べ合わせの知識。消化吸収を助けたり、有害物質の吸収を抑える食べ合わせを知って、日頃の食事を栄養アップ!

必要なのは科学的食べ合わせの知識

昔から、「ウナギと梅干」「スイカと天ぷら」「シイタケとカニ」など、食べ合わせについては諸説論じられています。このような言い伝えは、一般的に、あまり科学的な根拠がないとされていました。

しかし最近では、複数の食品を組み合わせる食べ合わせが、実際に消化吸収を助けたり、体内への有害な物質の吸収を抑えたりする働きをするということがわかってきました。たとえば、「揚げ物と大根おろし」「豚肉とニンニク」「肉とパパイア」「生魚とショウガ」「ソーセージとリンゴ」などです。このような食材の組み合わせが、相乗効果をうむのです。ここで、「現代風・賢い食事」のとりかたと、その効果・作用を紹介しましょう。

相性バツグン!体のためになる食べ合せ食材

体のためになる食品の食べ合わせ

揚げ物と大根おろし
大根にはフライや天ぷらの油を酸化しにくくする働きが。酸化した油が体内に入ると、細胞の老化を促進するため、老化防止に効果がある。

豚肉とニンニク
ニンニクに含まれるアリシンという物質が、豚肉の中のビタミンB1の吸収を促進する。

肉とパパイア
パパイアには、パパインという肉に多く含まれるタンパク質の消化を助ける酵素が含まれている。

生魚とショウガ
ショウガには、体を温めたり、殺菌に有効な成分が含まれているため、生魚と食べるとよいとされている。また、におい消しの作用も。

ワカメとみそ汁
ワカメに含まれるアルギン酸カリウムは、みそ汁に含まれる食塩のナトリウムと入れ替わって結びつく。つまり、食塩は体内で吸収されずに排泄されるため、ナトリウムの摂取量を減らすことができる。

ソーセージとリンゴ
リンゴに含まれる食物繊維のペクチンには、ソーセージに含まれる飽和脂肪酸を吸収して、大腸の乳酸菌の増殖を妨害しない作用が。また、飽和脂肪酸の吸収をさまたげ、肥満を防止する働きも。

緑黄色野菜と油
緑黄色野菜に含まれるβカロテンは体内でビタミンAに変わるが、油で炒めるとβカロテンが油に溶けて吸収されやすくなる。また野菜のかさが減り、量も多く食べられる。

食べ方によって、長所にも短所にも

そのほか、食品にはイメージもついて回ります。たとえば、“サラダは美容食”“ニンニクは万能食品”“ハチミツは健康食品”などのイメージがありますが、それは、正しい食べ方をしたうえでのことです。

まず、サラダにかけるドレッシングやマヨネーズは高カロリーなので、量に気を配る必要があります。また、ニンニクの食べ過ぎは貧血や胃炎のもと。さらに、ハチミツは体によい各種のビタミンやミネラルが多く含まれているものの、糖分も多いのです。とくにハチミツに多く含まれる果糖は、脂肪に変わりやすいので、とりすぎは要注意です。

日頃から、偏った食事をしないよう注意をするとともに、体によい有効な食べ合わせに気を配り、元気の出る賢い食事法を身につけましょう。

(「オン&オフ生活術」、法研より)

※この記事は2006年6月に配信された記事です

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そんなに食べていないのに太る原因とは?7つのチェックポイント

ノーイメージ

【お話を伺った人】浅野 次義先生

浅野生活習慣病予防研究所所長

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(編集・制作 (株)法研

毎日の食生活を振り返ることから始める肥満の解消策。「そんなに食べていないのに、なぜ?」と疑問に思っている人も多いはず。その原因を探してみましょう。

「そんなに食べていないのに、どうして?」

肥満が気になる人のなかには、「そんなに食べ過ぎてもいないのに、どうして太るんだろう?」と思っている人も多いことでしょう。肥満、つまり体脂肪が増えてしまうのは、それなりの原因があるはずです。肥満を解消するためには、毎日の食生活を客観的に振り返り、どこに問題点があるかをチェックすることから始めることが大切です。では、以下の7項目に従ってチェックし、その理由とアドバイスにも目を通してください。

7つのチェックポイント

check1●いつも、夜遅く食事をしていませんか?

・食べてすぐ寝ると、エネルギーが消費されにくくなります。
・睡眠中は副交感神経の働きにより、脂肪の合成が盛んになります。

[アドバイス]
●寝る前の3時間は何も食べないようにする
●食べたくなったら、軽い運動や入浴で気分転換をはかる
●どうしても食べたいときは、野菜や海藻など低エネルギーのものにする

check2●朝食を抜いていませんか?

・朝食を抜くと、昼食前にジュースやアメなど体脂肪になりやすいものをとりがちです。
・お腹が空いて昼食をドカ食いし、エネルギーが過剰になりがちです。
・空腹が続いた後に食べると、胃腸の吸収が高まり、体の防衛反応として脂肪を蓄積しやすくなります。

[アドバイス]
●朝、時間がなければ、バナナ、おにぎり、チーズ程度でもお腹に入れる
●腹もちのよい牛乳やヨーグルトなどの乳製品をとるようにする

check3●早食いになっていませんか?

・脳から満腹信号が出るまでには、最低15〜20分はかかります。早食いの人は、その信号が出る前に食べてすぎてしまいがちです。

[アドバイス]
●ひと口20回を目安によくかんで食べ、かんでいるときは箸を置く
●外食では丼ものなど単品ものより、皿数が多いものを選ぶ
●野菜などエネルギーの低いものから食べ始める

check4●おやつをたくさん食べていませんか?

・たとえ少しずつでも、積もり積もって食事以上のエネルギーになりがちです。
・果物の果糖や清涼飲料の甘味料は吸収されやすいのです。
・洋菓子や和菓子は、ご飯よりも高エネルギーなものが多いのです。

[アドバイス]
●間食は80kcal以内のもの1回にするか、1日おきにする
●糖分の入った飲み物は1日1本以内にし、なるべく飲まない

check5●「ながら食い」「ながら飲み」をしていませんか?

・手軽につまめるスナック菓子や甘い飲み物や食べものは体脂肪をためやすいのです。
・ダラダラと食べていると、空腹感や満腹感を感じにくくなり、食べすぎ、飲みすぎにつながります。

[アドバイス]
●食卓など食べる場所を決めて、そこ以外では食べない。移動中や作業中に「ながら食い」をしない
●飲み物は表示をみて、ノンカロリーのものにする

check6●毎晩、お酒を飲んでいませんか?

・ビールやワインのつまみは肉や油を使った高エネルギーのものが多くなっています。
・飲んだ後、ラーメンなど太りやすいものが食べることが多くなります。
・飲酒で気が大きくなり、食べ過ぎ、飲み過ぎが気にならなくなってしまいがちです。

[アドバイス]
●夏もビールを飲みすぎない
●つまみは低エネルギーの野菜や海藻、魚、豆腐などにする
●1日にビールに換算して1本までにし(ウイスキーならダブル1杯まで、日本酒なら1合まで)、週に1〜2日は休肝日にする

check7●揚げもの、肉を食べ過ぎてはいませんか?

・脂肪のとりすぎで体脂肪がたまりやすくなります。
・揚げものは、もとの素材の2倍近いエネルギーになります。

[アドバイス]
●肉は脂肪が少ない赤身などにし、鶏肉の皮は食べない
●ひき肉、コンビーフ、ベーコン、サラミなどはできるだけひかえる
●油を使った料理は、1日1〜2品以内にする
●油やマヨネーズを使うサラダより、酢のもの、和えもの、煮野菜をとる

食事を記録すると太った原因がより見えてくる

7つのチェックポイントを参考にして、手帳などに3日間の食事日記をつけると、あなたの食生活の傾向を客観的に振り返ることができ、肥満の原因が明らかになります。まずは3日間、いつ、どこで、どんなときに、どんな気分で、何を食べ、何を飲んだかを記録してみましょう。原因がわかれば、対策を立てやすく、肥満解消の近道になります。

(「我が家の健康日本21 『肥満』ストップ!」浅野次義監修、法研より抜粋)

※この記事は2005年10月に配信された記事です

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納豆よりクセがなくて食べやすい!栄養豊富『テンペ』のアレンジレシピ2選

ノーイメージ

【お話を伺った人】沖 五月氏

管理栄養士 東京家政大学栄養学科卒業。ライフサイエンス研究所で栄養療法を学び、アメリカの先進栄養学を推進。東洋医学と西洋医学の両面からアプローチする統合医療ビレッジで栄養指導を行う一方、講演会、雑…

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(編集・制作 (株)法研

腸もお肌も若返る話題の大豆食材。もう食べてみましたか?健康食品店やデパートの食材売り場などでテンペを見かけるようになってきました。これは大豆を発酵させて作るインドネシアの伝統食。400年もの昔から常食されてきました。たんぱく質が豊富で消化もよいテンペは、欧米の自然食レストランなどでも人気の食材です。

大豆発酵食品だから、栄養価が高く消化もgood

テンペは大豆を発酵させて作る加工食品です。発酵させて作ることから「インドネシアの納豆」などとも呼ばれますが、納豆とは別物。納豆は細菌の一種である納豆菌で大豆を発酵させますが、テンペはカビの仲間であるテンペ菌を使う点が、大きな違いです。納豆に比べゆっくりと発酵が進むため、独特の匂いや糸を引く粘りはありません。

納豆よりクセがなくて食べやすい!栄養豊富『テンペ』のアレンジレシピ2選

大豆は「畑の肉」といわれるほどたんぱく質が豊富ですが、消化されにくいのが難点。その点、テンペはたんぱく質が分解されているので消化のよいのが特徴です。
また、大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをすることで注目されていますが、テンペ菌で発酵させることによってイソフラボンがより吸収されやすい形(アグリコン型)に変化しています。

さらに、大豆をテンペ菌によって発酵させることでビタミンB群も豊富になり、抗酸化作用やコレステロール低下作用を促進することがわかっています。カルシウム、カリウム、鉄などのミネラルも豊富に含み、抑制神経伝達物質として精神安定や脳の血流改善に効果のあるGABA(ガンマアミノ酪酸)も含まれています。

簡単にできるテンペ・レシピ -テンペピザ-

テンペピザ とろ〜りチーズが引き立て役

【材料】
テンペ150g、ピザ用チーズ(細切り)40g、たまねぎ1/4個、ピーマン1個、アンチョビ4〜5枚、ケチャップ(またはピザ用ソース)大さじ3〜4、バジル少々

【作り方】
(1) テンペは6〜7mmの厚さに切り、片面にケチャップを塗る。

(2) たまねぎ、ピーマンは薄くスライスし、アンチョビは半分に切る。

(3) (1)のテンペにたまねぎ、ピーマン、アンチョビをのせ、ピザ用チーズをかける。

(4) (3)をオーブントースターで5〜7分、チーズが溶けるまで焼く。

(5) 器に盛りつけてバジルをのせる。

簡単にできるテンペ・レシピ -ピリ辛サンチュ包み-

テンペのピリ辛サンチュ包み 野菜たっぷりエスニック風

【材料】
テンペ50g、ゆでタケノコ100g、生しいたけ3枚、ピーマン1個、赤ピーマン1/2個、サンチュ6〜8枚、赤唐辛子1本、ごま油大さじ1、春雨2g、揚げ油適宜
合わせ調味料:砂糖小さじ1、しょうゆ大さじ1、酒大さじ2、オイスターソース小さじ2、水50cc、ラー油少々

【作り方】
(1) 生しいたけは石づきを取り、1cmの角切りに。テンペ、ゆでタケノコ、ピーマン、赤ピーマンもそれぞれ1cmの角切りにする。

(2) 春雨は3〜4cmの長さに切り、180度の揚げ油でさっと揚げておく。

(3) 合わせ調味料の材料は混ぜ合わせておく。サンチュは冷水にとって、水気を切っておくとよい。

(4) ごま油を引いたフライパンを弱火で熱し、種を取った赤唐辛子を炒め、辛みを出したら取り出し、テンペ、ゆでタケノコ、生しいたけ、ピーマン、赤ピーマンを入れ、中火で2〜3分炒める。

(5) 合わせ調味料を加えてさらに炒め、全体がしっとりしたら、(2)の春雨とともにサンチュに包んで盛りつける。

(「テンペのおいしいレシピ」沖五月著、法研より/写真:海老原隆)

※この記事は2005年10月に配信された記事です

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