寝たきりにならない体をつくる! 健康寿命を縮める動脈硬化とは?

【お話を伺った人】桝田 出

武田病院健診センター所長 武田病院グループ 予防医学・EBMセンター長 1980年東京慈恵会医科大学医学部卒業。同大第3内科、国立循環器病センター、京都大学医学部第2内科などを経て、97年京都専…

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(編集・制作 (株)法研

チーム医療による生活改善プログラムで動脈硬化を予防・改善。悪玉コレステロール値が低めでも、善玉コレステロール値も低いと心筋梗塞などの危険性が高まります。

「健康寿命」を縮める動脈硬化とは?

「寝たきりや認知症になることなく、健康で自立して暮らすことができる期間」を意味する健康寿命は、平均寿命よりも約6~7年半短くなっているのが現状です。

この差をもたらしている大きな原因が動脈硬化です。動脈硬化とは、動脈の血管壁が硬く厚くなったり、内側にコレステロールなどがたまって血流が悪くなった状態です。動脈硬化が進んで血管が詰まり血液がまったく届かなくなると、その部分の細胞は死んでしまいます。これが心臓の血管(冠動脈)で起これば心筋梗塞、脳の血管で起これば脳梗塞、足の血管で起これば閉塞性動脈硬化症(ASO)と呼ばれます。

動脈硬化は老化現象の一つでもあり、20歳前から始まり、50歳以上では85%の人が何らかの動脈硬化を起こしているとみられています。武田病院グループ(京都市)の桝田出医師は、「加齢による自然な動脈硬化にとどまっていれば、心筋梗塞などの危険性も低く抑えることができます。食事、運動、禁煙、休養(睡眠)といった生活習慣の見直しなどで、老化による動脈硬化以上に進行させないことが大切です」と強調しています。

善玉・悪玉コレステロールとは?

加齢による自然な動脈硬化を加速させる主な危険因子は、高血圧や高血糖、脂質異常です。これらによって動脈硬化が病的レベルに進むと、心筋梗塞などの危険性が高まるわけです。なかでも最大の危険因子は、コレステロールがかかわる脂質異常です。

健診の検査値で知られるLDLコレステロール(以下、LDL-C)とHDLコレステロール(以下、HDL-C)は、コレステロールの運搬係としてつけられた名前です。LDL-Cは肝臓から体内にコレステロールを運ぶ役割ですが、血液の中で増えすぎると血管壁にたまって動脈硬化を進めるために悪玉コレステロールと呼ばれます。逆にHDL-Cは、体内で余ったコレステロールを引き取って肝臓に運び、動脈硬化を抑えるように働くため、善玉コレステロールと呼ばれます。このため、動脈硬化の予防や改善には、LDL-C値は低く、HDL-C値は高いことが望ましいのです。

悪玉コレステロールが少なければ良いとは言えない

ところが最近、LDL-C値が低めでも、HDL-C値も低いと心筋梗塞などを発症しやすいことがわかってきました。つまり、LDL-Cが低くても、HDL-Cが少ないと余分なコレステロールの回収が滞って動脈硬化を進めてしまう危険性があるのです。
この危険性も含めて脂質異常をチェックするために、桝田医師は「LDL-CもHDL-Cもそれぞれの検査値に加えて、両者の比率、すなわちLDL-C値をHDL-C値で割った数値=LH比に着目するとよい」としています。動脈硬化自体にはとくに症状はないため、見過ごされやすいのですが、LH比を使えば数値で動脈硬化の進み具合をチェックできるのです。

桝田医師は、とくに健康上の問題のない人ならLH比2.5以下、心筋梗塞などを起こした人の再発予防にはLH比1.5以下を目指すことをすすめています。心筋梗塞などを起こした人でも、LH比を1.5以下に保ちながら、脂質異常の薬(スタチン系薬剤)による治療を続けると、コレステロールによる血管壁の膨らみ(プラーク)が小さくなる可能性が指摘されているからです。

運動と食事で善玉を上げ、悪玉を下げる

脂質異常を改善して動脈硬化を防ぐには、健診は欠かさずに受けて、食事や運動習慣を整えることが大切です。そのためには、検査や診療、生活指導(食事、運動)などをトータルに受けることができる、いわばチーム医療の体制を整えた医療機関を利用するのが効率的です。
武田病院グループの東山武田病院では、「生活習慣病予防外来」を開設して、桝田医師や看護師、検査技師、管理栄養士、健康運動指導士らが連携し情報を共有しながら、患者一人ひとりに合った指導を行っています。

運動でコレステロール値を下げる方法

たとえば運動療法では、適度の運動を続けることで、LDL-C値や中性脂肪値は下がってHDL-C値は上昇する、エネルギー消費が増えて減量効果が得られる――といった効果が期待できます。とくに、LH比改善のポイントとなるHDL-C値を高めるためには、毎日30分以上のウォーキングが効果的です。
また、テレビを見る時間が長い人、デスクワークの時間が長い人ほど肥満の危険性が高い、とのデータがあることから、運動以前の「日常生活の動作として、普段からよく体を動かす習慣」が大切です。

食事でコレステロール値を下げる方法

一方食生活では、コレステロールや脂肪を多く含む食品を減らしてLDL-C値を下げることでLH比を改善することがポイントになります。同外来では、食べる量全体を減らし過ぎると、「つらく」なって長続きしないケースが多いため、コレステロールや脂質を多く含む食品を減らし、栄養のバランスのよい食事をとることに重点を置いています。

桝田医師は「以上のような生活習慣を守り、定期的に健診を受けてLH比をチェックしながら、動脈硬化を防ぎ健康寿命を伸ばしましょう」と呼びかけています。

※この記事は2010年7月に配信された記事です



40代からは骨盤底トレーニングを|排尿トラブルを招くトイレ習慣とは?

ノーイメージ

【執筆者】中田 真木先生

三井記念病院産婦人科医長 1981年東京大学医学部卒業後、同大学産婦人科学教室入局。1991年フランス政府給費研究生(研修先はオテル・デュー・ド・パリ産婦人科)。東京警察病院産婦人科医幹を経て、2…

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出産経験のある女性は不具合が出る前から始めたい。骨盤底トレーニングの効果が期待できない人もいることに注意。高齢者は全身の健康管理から。

40歳になったら骨盤底トレーニングを

前回は、骨盤底は妊娠・出産によってダメージを受けやすいため、妊娠中から十分に養生し、分娩時に骨盤底を傷めないようにすることが大切であること、出産後は骨盤底の回復を待ってトレーニングを始めたいことなどを述べました。今回は、加齢によって骨盤底の緩みが出てくる40代以降のケアと、骨盤底の緩みにつながりやすい習慣やくせについて説明します。

40~50代は、更年期の訪れとともに心身の衰えを感じる年代です。骨盤底はもともと、子宮や膀胱などの臓器を支えている微妙な部位。この年代には、腟とその周辺の緩みや排尿の勢いの低下、尿意切迫感など骨盤底に関係する問題も増えてきます。妊娠・出産時に被った骨盤底の「古傷」が元になり、尿もれ(尿失禁)や子宮下垂になる人が増えるのもこの年代です。

そこで、とくに出産経験がある女性は、今はこれといった不具合はなくとも、40代を迎えたら1日1回10分間ほど、骨盤底というボディ・パーツを思い出しながら筋力トレーニングをしましょう。別に難しいことではなく、腰かけた姿勢や寝た姿勢で腟や肛門周辺の筋肉をまとめておへその方向へ引き上げる動作を10秒間ほど持続(このとき腹筋は使わない)、ゆっくり休んで筋肉を休ませてからまたくり返す、これを10分間ほど行えばいいのです。

骨盤底の筋肉が健常な人については、40~50代に骨盤底トレーニングを続けることで骨盤底障害を減らせる、発症を遅らせられると考えられています。一方、神経の病気があって骨盤底を正しくすぼめられない、出産のときに骨盤底に大きな傷を負い筋肉の一部が欠損しているなどの場合には、骨盤底トレーニングの効果はあまり期待できないこともあります。

骨盤底に痛みや不快感のある人が受診せずに自己判断で骨盤底トレーニングを続けることは、大いに問題があります。骨盤底トレーニングには痛みや不快感を治める効果がないばかりか、トレーニング中は骨盤底に意識を集中させるため、この部位の痛みや不快感をより強く感じるようになってしまうおそれがあります。

高齢者はトレーニング以前にメタボ対策や足腰の衰えを防ぐことが必要

年をとると尿もれする人が増え、骨盤底の健康は高齢になればなるほど重要です。骨盤底トレーニングは高齢者にも有用ですが、身体機能全般で考えるとき、膀胱・尿道機能だけでなく足腰の力や骨粗しょう症防止を含めて対策を立てないとQOL(生活の質)の向上や日常生活範囲の拡大につながりません。

骨格・筋肉がしっかりしていれば骨盤底障害はおこりにくく、また、まめに体を動かし全身の運動能力を維持している高齢者は、メタボリック症候群にもなりにくい傾向があります。メタボ対策や足腰の衰えを防ぐロハスな(環境や健康に意識の高い)生活などは、骨盤底障害とも密接な関係をもつテーマであるといえます。

この年代では、糖尿病、変形性脊椎症などが増加し、これらよくある疾患から来る骨盤底や排尿のトラブルが増えます。生活習慣病などであれこれと投薬を受けている高齢者には、多重投薬による膀胱障害がみられます。

若いときから骨盤底を意識して健康管理を

最後に、普段のちょっとしたくせや習慣が、骨盤底のゆるみにつながることもあるということを覚えておいてください。

たとえば、排尿するときおなかに力を入れたり、尿が止まった後に尿をしぼり出そうとおなかに力を入れる人がいますが、これは腹圧で膀胱の出口をこじ開けていることになります。排尿の度にこんなことをくり返していると、将来、おなかに力が入ったときに尿がもれる「腹圧性尿失禁」を起こす原因になるので、お腹の力で尿を絞り出すことは絶対にやめましょう。
また、便秘がちの人が毎日のようにトイレで長時間いきむのは、骨盤底が緩んで、年をとったとき肛門が下がってくる原因になります。スムーズに排便できるように、食事と生活を整えましょう。

以上、骨盤底と排尿機能の健康を保つためには、不具合を自覚する以前の長い地道な健康管理が必要、ということがご理解いただけたものと思います。

※この記事は2008年12月に配信された記事です

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大事な場面でもくしゃみを我慢しちゃいけない理由4つ

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 –株式会社からだにいいこと

シーンとした中で、くしゃみが出そうになったら我慢してしまいますよね? でもこの行為、実はとても危険なんです。その理由をまとめました。

大事な場面でもくしゃみを我慢しちゃいけない理由4つ

くしゃみが出る速さは新幹線と同じ!

花粉、ホコリなどが舞っていると「へ〜っくしょん」と出るのがくしゃみです。くしゃみは、体のなかに入ろうとするホコリやバイ菌、ウイルスなどを排出する役目があります。

人は、鼻から空気を吸いますが、そのなかにホコリなどがたくさん含まれているのです。そのまま、吸い込むと病気の原因にもなるので、まず鼻毛で大きなゴミを取り除きます。同時に、鼻の粘膜で小さなゴミを除去するのです。常に粘膜が湿っているのは、小さなゴミが付着しやすくするためだったんですね。粘膜にゴミが付着すると、粘膜にある神経を刺激して、付着したゴミを体外に吐き出そうと息を出すのが、くしゃみの仕組み。これは体を病気から守るための生理現象です。

ちなみに、くしゃみは時速約300kmの速度で、なんと新幹線とほぼ同じ速さ。また、一度のくしゃみで最大500ml、ペットボトル1本分もの空気を排出するそう。
もし、電車の中やレストラン、会議中など、静かな空間でくしゃみが出そうになったら……。マナーの観点から我慢したり、鼻をつまんで止める人も多いのでは。でも、この行為とても危険なんです。くしゃみを我慢してはいけない理由はこちらです。

くしゃみを我慢しちゃいけない理由4つ

1)気管、咽頭裂傷
喉の下の方から肺につながる、空気の通り道が「気管」です。くしゃみを止めることによって、気管に異常な圧がかかり、気管が裂傷したというケースが報告されています。あるイギリスの男性は、鼻をつまんで口を閉じてくしゃみを我慢したことで気管が裂傷。飲み込むことや、声を出すことができなくなり、緊急入院を余儀なくされました。入院中は、飲食ができないためチューブで栄養を補給。回復するのに、1週間の入院と、2ヶ月の通院が必要だったそう。

2)鼓膜破裂
口と鼻、耳はつながっています。口と鼻をふさぐことで、空気の逃げ場がなくなり、耳に圧がかかります。くしゃみを止めた後、キーンという音がして、聞こえが悪くなったり、鼓膜が破れることも。

3)脳内の血管破裂
口や鼻をふさぐことによって、空気が通る気道の圧が上がり、血圧が急上昇します。もともと脳動脈瘤がある人は、脳内の血管が破裂する可能性も。

4)腰痛の悪化
くしゃみを我慢すると、体に排出されなかった空気圧が原因で、脳脊髄圧が上昇。もともと腰痛持ちの人や、坐骨神経痛の人は、くしゃみを止めると腰が痛くなる可能性があります。

くしゃみをするときは、決して鼻をつままないようにしましょう。ハンカチで鼻と口を軽く押さえて、空気を逃がしつつ、唾液や鼻水などが周囲に飛び散らないように配慮するのが、マナーも体の健康も守る、正しいくしゃみの方法です。

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足がむくむ、足がダルい…女性に多い『下肢静脈瘤』かも? 原因と症状

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 –株式会社からだにいいこと

ふくらはぎなどの血管が青く透けて見えていたら、女性に多い「下肢静脈瘤」かもしれません。病気の基礎情報と、原因、症状についてお伝えします。

足がむくむ、足がダルい…女性に多い『下肢静脈瘤』かも? 原因と症状

40歳以上の女性に多くみられる病気

足の血管がボコボコと浮き出て見えるのが「下肢静脈瘤」の特徴です。良性の病気に分類されるので、急に悪化したり、命の危険があるわけではありませんが、重症化すると手術の必要も出てきます。
「下肢静脈瘤」は、特にふくらはぎの静脈がふくらんでしまう病気です。足の表面に血管が浮き出るため、見た目が気になるのはもちろん、日常的に足のむくみやだるさを感じ、不快感が続きます。ほかにも、足がつる・ほてる、ムズムズするなどの症状が出る場合も。40歳以上の女性に多く見られる病気で、10人に1人の割合で起こります。

血液は、心臓から動脈を通って体の末端まで送られ、静脈を通って心臓に戻される仕組みです。
このとき、血液が足先から心臓に戻る場合には、重力に逆らって下から上に流れることになります。そのため、送られた血液が戻らないよう、逆流を防ぐための「静脈弁」というものがあります。この静脈弁が何かの理由で壊れると、血液が元に戻ってしまい、足にたまって血管がふくらみ、下肢静脈瘤になります。

立ち仕事の女性がなりやすい傾向に

誰もがなる可能性のある病気ですが、なかでも男性に比べて筋力の弱い女性、立ち仕事の人、肥満の人などがなりやすい傾向にあります。
遺伝の影響もあると言われており、両親ともに下肢静脈瘤の場合には、90%子供にも発症すると言われています。
また、販売員や、美容師など、長時間立ちっぱなしになりやすい仕事の人は、静脈内の血液が重力の影響を受けやすく、下肢静脈瘤になりやすい傾向が。
長時間立つことになる場合、ふくらはぎを下から上にマッサージしたり、足の指でグーパーをするエクサなどを行い、血液の流れをよくする対策を。また「弾性ストッキング」という圧がかかるストッキングを着用するのも役立ちます。
できるだけ、ふくらはぎの筋肉を使って静脈の流れをよくしたいので、こまめに動くことも必要です。家に帰ったら、足の血液が心臓に戻りやすいように、足の下にクッションを入れて横になりましょう。湯船でふくらはぎをマッサージするのも、むくみ解消や下肢静脈瘤予防に役立ちます。

女性で足のむくみを感じる人も多いと思いますが、むくんだ足を指で押して、戻らないほどのむくみの場合、下肢静脈瘤の可能性が高いと考えられます。
見た目が気にならない場合でも、血管外科のある病院を受診して一度医師に相談しましょう。症状が辛い場合や足の見た目が気になる場合、下肢静脈瘤が原因の皮膚炎が起こっている場合は手術になることも。最近では、治療法の幅も広がり、日帰りで入院が不要の手術もあります。

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女性に多い『痔』原因と症状|こんな人は要注意!痔になりやすい7つの習慣

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 –株式会社からだにいいこと

男性がなるイメージの痔ですが、実は女性にも多いと知っていますか? 女性がなりやすい痔の特徴と生活習慣についてまとめました。

女性に多い『痔』原因と症状|こんな人は要注意!痔になりやすい7つの習慣

ダイエット、冷えや便秘が痔の原因に

排便時に血が出たり、肛門に痛みを感じたことはありませんか? お尻まわりの悩みは、恥ずかしくてなかなか病院にも行けないもの。痔というと、男性がなる病気のイメージですが、実は女性の3人に1人が痔になった経験があるといったデータもあるほど、身近な病気です。

痔には3種類あります。「いぼ痔」は、静脈がうっ血していぼ状になったもの。できる位置によって、内痔核、外痔核と名前が変わります。痔の患者の半数がこの「いぼ痔」です。
「きれ痔」は20~40代の女性に多いタイプ。便秘や下痢で肛門の皮膚が切れ、排便時に痛みを感じます。
そして「あな痔(痔ろう)」は男性に多く、疲れて抵抗力が弱った時に、肛門のくぼみから大腸菌が入り込み、感染するもの。お尻の内部に穴のような腫瘍ができます。鈍い痛みと熱をともなう場合も。

そして女性の場合、妊娠すると肛門に圧がかかるため、もともと痔だった人は悪化する可能性もあります。軽度のものなら、肛門科を受診すれば、薬物治療と生活習慣の見直しで、改善ができます。「痔かな?」と感じたら早めに病院を受診することで悪化を防げます。

<痔になりやすい7つの習慣>

1)体を冷やす

体が冷えると、肛門まわりが緊張して血流が悪くなり、痔になりやすくなります。また、冷えは腸の動きを鈍らせ便秘にも。お腹や腰は冷やさないよう、腹巻きをしたり、ふだんから冷たい飲み物は控えて、常温や温かいものを飲むなど、体を冷やさないよう注意を。体が冷えたと感じた日は、湯船に浸かり体を温めましょう。

2)便秘がち

女性に多い便秘。便が腸の中で停滞しているうち、硬くなって、排便時に肛門に負担がかかります。硬い便は、出る時に肛門を傷つけ、切れ痔の原因に。便秘解消のために、海藻などに多い水溶性食物繊維と、野菜に多い不溶性食物繊維をバランスよく取り、毎日快便を目指しましょう。また月経前は、ホルモンの働きにより腸の運動が鈍くなるので便秘になりがち。特に注意が必要です。

3)トイレでいきむ

腹筋が弱い女性は、排便痔にいきむ傾向があります。肛門に圧をかけて排便するクセがつくと、肛門に毎回負担がかかり痔になりやすく。いきむのではなく、自然につるっとでるように、腸のマッサージをしたりするなどの工夫を。

4)運動不足

運動不足は、体の冷えを招き、痔につながります。また、腹筋が弱いと排便時にいきんで排出するので、肛門に負担が。適度な運動で腹筋を鍛えましょう。

5)朝食を抜く

朝、食事を取らないと、腸のぜんどう運動のスイッチが入らず、便秘になりやすい傾向が。便秘は痔になりやすい原因のひとつ。食欲がない場合でも、果物やヨーグルトを少量とるなどして、消化器官のスイッチをオンに。毎日の習慣にすることで、朝スッキリ排出できる体質に近づきます。

6)ダイエットしている

食事制限をするダイエットをしていると、便のかさが減り便秘に。また、食事で栄養が取れていないと、体の熱を作るエネルギーも減り、冷えに。無理なダイエットは、痔をまねく元凶です。

7)辛いもの、アルコールが好き

辛い料理や飲みすぎた次の日に、下痢になった経験はありませんか? 下痢になると、肛門付近の皮膚がふやけて切れやすくなります。辛いもの、アルコールはほどほどに。

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健康診断で分かる病気ってなに? 毎年検診を受ける理由とは

【お話を伺った人】御供 泰治

愛知きわみ看護短期大学学長 名古屋市立大学名誉教授 1966年名古屋市立大学医学部卒業、71年同大学院修了(医学博士)、71~73年米国スローン・ケッタリング癌研究所留学。愛知県がんセンター研究…

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「面倒くさい」などと言ってていいの? 受ければわかる・受けなければわからない、体のいいとこ・悪いとこ。

健診はお金を払ってでも受けてほしい

2008年4月から、40~74歳のすべての人を対象に、メタボリックシンドロームを早期に発見する新しい健診(特定健診)が始まります。

ところで、みなさんの中には「健康診断」というと、「何だか面倒くさい」とか「いまは健康だから別に受けなくてもいいよ」など、ともすれば敬遠したくなる人も少なくないでしょう。でもちょっと待ってください。健康診断、略して健診は、本当は敬遠するどころか、お金を払ってでも受けよう、という気持ちになっていただきたいくらいのものなのです。今回は、健診の必要性と健診結果が意味することを知っていただきたいと思います。

一般的に健診というと、職場で受けられるものと市町村などが実施しているものがあります。検査項目は多少の違いはありますが、基本的には以下のようなものです。

  • 問 診:ふだんの健康上の問題などを聞き取ります
  • 身体計測:身長、体重、視力、聴力を測定します
  • 血圧測定:収縮期血圧(最高血圧)、拡張期血圧(最低血圧)を測定します
  • 血液検査:貧血の有無、肝機能、糖尿病・動脈硬化・痛風の危険性などを調べます
  • 尿検査:糖尿病・痛風の危険性や、腎臓から尿道までの尿の通り道の異常を調べます
  • X線検査:肺や胃の異常を調べます
  • 心電図検査:不整脈、狭心症、心筋梗塞、心筋症などの有無を調べます
  • 超音波検査:肝臓、胆のう、腎臓、すい臓などの異常を調べます
  • がん検査:X線、便、細胞診などにより胃、肺、大腸、乳房、子宮などのがんの有無を調べます

異常が見つからなくても、それはそれで意味がある

このように項目を並べてみると、体の大切な部分をほとんどくまなく調べてもらえることがわかります。これはつまり、健診は何か体の不調を感じて受診するわけではないので、自分でも気づいていない、ましてや他人が見てもわからない異常が体内のどこかに潜んでいないかどうかを、科学的に調べることを目的としているからです。

この結果、何か異常が見つかれば「やっぱり健診を受けておいてよかった」ということになるでしょうし、逆に何も異常が発見されなくても、健康体であることを確認できたことで健診の目的を果たしたことになるのです。

逃げてはいけない精密検査

では、何か異常が見つかったら、どうしますか? 健診での「異常」とは、一様に「病気にかかっている」ということを意味するものではありません。もちろん中には、ただちに治療が必要と診断されるケースもあるかもしれません。症状があらわれないため、健診を受けるまでは全く気づかなかったのです。健診の威力をまざまざと実感できるケースです。
病気かどうかわからないが疑わしいデータがあらわれているので、もっと詳しく調べてみようという結果になることもあります。この場合は改めて精密検査を受けて、事実をはっきりさせなくてはなりません。ここでありがちなのが、精密検査を受けるように指示されているのに、すっぽかしてしまう人が少なからずいることです。自分の体のことなのに、「忙しい」とか「怖い」とか何だかんだ理由をつけて逃げてしまいます。放っておけばどういうことになるか、わからないわけではないでしょうに……。

警告値が出たら生活習慣の修正を

精密検査や再検査をするほどでもないけれど、正常と異常の間のグレーゾーンか、グレーゾーンに近い高めの正常値が出ることもよくあります。こういう場合は現状の生活習慣を続けているとやがては異常値に突入してしまいますよ、という警告と受け止められます。医師からは、どうしたら正常値に戻すことができるか、食生活のしかたを中心に生活習慣を改善していくアドバイスが示されるはずです。これこそ健診の大きな目的の一つで、病気になる前の予防のためのハウツーをしっかり実践してください。

以上のことと関連して、気をつけていただきたい「勘違い」について―。健診を受けたそのことだけで、健康管理をしたつもりになってしまう人がいます。これは単純な勘違い。健診は治療ではありません。健診の結果をそれからの生活習慣の改善に上手に活かしてこそ健診の意味があります。

もう一度おさらいすると、健診は自分の健康管理のために毎年必ず受ける、治療が必要とされたら一も二もなく受診する、再検査が必要なら必ず受ける、医師からの生活指導を守る―これをしなければ、せっかく最新の科学技術を駆使した検査を受けたのに“もったいない”ことになってしまいます。“もったいない”は地球環境を守るためにいま盛んに見直されているキーワードですが、健康環境を守るためにも心しておきたいことです。

※この記事は2008年3月に配信された記事です

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