世界的に見ても日本人は睡眠時間が短いとされています。実は、睡眠時間は多すぎてもよくないのだとか。最適な睡眠時間についてまとめました。

睡眠時間は少なくても多すぎても死亡率があがる!? 最適な睡眠時間とは

日本人は世界的にも睡眠不足

2009年、経済協力開発機構(OECD)が、加盟している30カ国の国民の時間の使い方に関するデータを発表しました。これによると、1日の平均睡眠時間が最も長い国はフランスで530分(約9時間)。逆に、睡眠時間が最も短い国1位は韓国の469分、次いで日本の470分とどちらも8時間未満でした。
この調査から8年。その間にはスマホの普及もあり、実際には、自分の睡眠時間はこの調査結果よりも短いと感じている人が多いのではないでしょうか。日本人は仕事熱心なため、睡眠時間が短いとされています。また、日本では睡眠時間を削って働く人が評価されるという社会的背景も影響しているのではと考えられています。

寝不足よりも眠りすぎの方が死亡率が高いという調査結果が

睡眠不足が心身に不調をもたらすのは周知の事実。一方、逆に睡眠時間が長すぎても、よくないという研究結果も発表されています。イギリスのウォーリック大学のフランコ・カプッチオ教授は100万人以上の人々の睡眠習慣を調査した16の研究を3つのグループに分けて分析。グループは、1日あたりの睡眠時間が「A:6時間未満の人」「B:6〜8時間の人」「C:8時間以上の人」です。その結果、AとCのグループは、Bのグループより、死亡リスクが高くなる傾向が見られました。「A:6時間未満の人」は12%、「C:8時間以上の人」は30%も死亡率が高くなったそう。

眠りすぎにより偏頭痛や体のだるさが起こることも

この結果をふまえると、最適な睡眠時間は「7時間前後」であると言えそうです。もちろん人によって、ベストな睡眠時間は異なりますが、知っておきたいのは、睡眠不足による不調と同様に、眠りすぎによる不調もあるということ。

人は眠っている間、自律神経の副交感神経が優位になります。副交感神経は、体をリラックスさせる作用があると同時に、血管を拡張し血流をよくする働きがあります。眠りすぎると血流量が増加し血管が膨張。その結果、脳内の血流量が増え神経を圧迫することで起こるのが、偏頭痛です。もともと偏頭痛持ちの人が眠りすぎると、偏頭痛が起こる確率は高くなります。また、体のだるさ、胃腸のトラブルが起こる場合も。これらも、睡眠をとりすぎたために、自律神経の切り替えがうまくいかないことが原因で起こると考えられます。

7時間眠っても疲れが取れないという人は、それ以上長く眠るのではなく、就寝する時間を見直してみましょう。細胞を修復し体の疲れをとる成長ホルモンは、夜22時から2時の間に最も多く分泌されます。また、眠りについてから最初の3時間で分泌のピークを迎えるので、深夜0時にはベッドに入るように心がけましょう。

出典:OECD Society at a Glance 2009
Sleep Duration and All-Cause Mortality: A Systematic Review and Meta-Analysis of Prospective Studies

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと

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