暑い季節に流行する「手足口病」。子供の病気とされていますが、大人がかかると重症化することも。その症状と治療法についてまとめました。

手足口病に大人が感染すると重症化しやすい|症状と治療法

手、足、口に症状が出るウイルス性の病気

夏場の6〜8月に流行のピークを迎える「手足口病」をご存知ですか? 子供の3大夏風邪のひとつにも数えられる感染症で、患者は5歳未満が80%を占めます。手足口病は、日本だけでなく世界でも子供が感染しやすい病気。最近では、2011年と、2013年に大流行が起こったと報告されていますが、今年は患者報告数が過去5年回のうち最大となり、今後も警戒が必要です。
原因は、「エンテロウイルス」と「コクサッキーウイルス」など数種のウイルスによるもの。子供の病気とされていますが、まれに免疫力が落ちている場合に大人にも感染します。その場合、高熱が出たりして子供より重症化する場合があります。

手足口病は、症状が手のひら、足の裏や甲、口の粘膜などに水疱性の発疹が現れることから名付けられました。1〜3日ほど、微熱がみられる場合もあります。水疱はできても、1週間程度。かさぶたになることもありません。ただ、口の中にできる水疱が後に口内炎になるため、痛みがひどい場合は食事や飲み物を受け付けず、脱水症状を起こす場合もあるので注意が必要です。基本的に手足口病は軽い症状の病気ですが、まれに髄膜炎や脳炎などの合併症を起こすこともあります。高熱が2日以上続く、嘔吐や頭痛がある、呼びかけに応えないなどが見られた場合は、すぐに病院を受診しましょう。また、足にできた水疱により、完治して1~2ヶ月後に足の爪がはがれる場合があります。時間経過とともに自然に新しい爪が生えてくるので大きな心配はいりません。

喉越しが良く、消化のよいものをとり安静に

残念ながら手足口病には特効薬はありません。口内炎の痛みがひどい場合には、鎮痛剤や粘膜保護剤の軟膏が処方されることもありますが、基本的には、安静にするのが一番の治療です。口内炎があるので、酸味のあるオレンジジュースなどは刺激で痛みが悪化してしまいます。食事は、消化がよく、酸味が強くないもの、冷たくて喉越しのよいものが食べやすくおすすめです。例えば、豆腐やヨーグルト、ゼリー、冷ましたおじや、柔らかく煮て冷ました麺など、噛まずに飲み込めるものがよいでしょう。飲み物は、麦茶や牛乳などを。口内炎があると、飲み物を飲み込むのすら辛く感じる時があるかもしれませんが、脱水症状予防のため、水分はこまめにとるようにしてください。

ウイルスによるものなので家族の一人が手足口病にかかったら、ほかの家族も感染予防が必要です。タオルの共有は避け、手洗い・うがいを徹底しましょう。症状が落ち着いても比較的長い間、便などからウイルスが排出されることがあるので、トイレも清潔に保つように気を配りましょう。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと