今や日常に欠かせないものになったコンタクトレンズ。需要の増加とともに、コンタクトレンズが原因で起こる眼の病気も増えています。

検診受けてる?コンタクトレンズのトラブル‐アレルギー性結膜炎や角膜潰瘍

コンタクトレンズによる眼の障害は利用者の10人に1人

国民の10人に1人が使っているというコンタクトレンズ。煮沸消毒不要など手入れが簡単になったり、インターネットで購入が可能、格安で手に入るということなどから、たくさんの人が手軽に利用できるようになりました。その一方で、適切な使い方を守っていないことが原因でコンタクトレンズによる眼の障害も増えています。その数、なんとコンタクトレンズ利用者の10人に1人。

ソフトタイプの方が眼の障害が重症化しやすい

コンタクトレンズは、ハードとソフトがありますが、ハードは眼に違和感を覚えやすいので、障害に気づきやすい分、重症化しにくい傾向があります。ソフトの場合は、眼の異常で起こる違和感に気づきにくく、重症化しやすい傾向が。ソフトコンタクトレンズのなかでも、1週間連続装用の使い捨てタイプを使用している人に、眼の障害が多く見られます。眼の障害を起こした人の6割が、2~3ヶ月に1度の定期検診を受けていないというデータもあります。

コンタクト使用時は、眼の障害が起こりやすい状態

コンタクトレンズを使っていると、なぜ眼の障害が起こりやすくなるのでしょうか? 商品の中には、“酸素透過性レンズ”を使っているとうたっている商品もありますが、どんな商品を使っても裸眼の状態と比べて目は酸素不足になります。酸素不足になった角膜は、傷つきやすく感染症を起こしやすい状態。ほかにも、消毒が不十分なことによる感染、レンズの汚れ、眼への刺激、アレルギー、ドライアイなど、コンタクトレンズを使うことによる眼へのリスクはあります。商品の使用方法や、医師の指示を守って使うことが必要です。

コンタクトレンズで起こる眼の障害

◯角膜びらん

コンタクトレンズの間違った使い方やドライアイにより、角膜上皮が剥がれるのが角膜びらんです。ソフトコンタクトレンズを使用している場合、角膜びらんが起こっても、コンタクトレンズが傷をカバーするので痛みを感じにくく、気づかない場合も。

〇角膜潰瘍

角膜が傷つき、そこに細菌やカビ、汚染された水の中にいるアカントアメーバなどが感染して起きるのが角膜潰瘍。角膜上皮だけでなく、角膜実質まで濁ったり薄くなったりするのが特徴です。コンタクトをつける時に手を洗わなかったり、コンタクトレンズの消毒不足、使用期間を超えての使用や、睡眠時に使用できないコンタクトレンズをつけたまま就寝してしまった場合などは、眼に細菌が感染しやすくなります。

〇点状表層角膜症

長時間コンタクトレンズをつけっぱなしにしたり、汚れたレンズをつけることによって角膜に酸素がいきわたらなくなり、角膜の上皮細胞の細胞の一部が死んで、点のように欠けてしまうのが点状表層角膜症です。軽いうちは症状がないこともありますが、眼が痛んだり、眼が赤くなったり、涙目になったり、光に敏感になったりします。コンタクトの装用をやめてきちんと治療すれば数日で治りますが、放置すると傷が深くなり、角膜びらんや角膜潰瘍に進んでしまうことがあります。

◯アレルギー性結膜炎

コンタクトレンズをつけていると、ほこりやカビ、ダニ、花粉など、アレルギーの原因になる物質をコンタクトレンズが引き寄せます。そのため、アレルギー症状が起きやすくなります。アレルギー性結膜炎の症状は、眼のかゆみ、白目の充血、目がゴロゴロするといった異物感、目やにの増加など。特にソフトコンタクトレンズをつけている人に多いのが、アレルギー性結膜炎の一種、「巨大乳頭結膜炎」です。

◯巨大乳頭結膜炎

ソフトコンタクトレンズについたタンパク汚れが原因となって起こるアレルギー性結膜炎です。上まぶたの結膜に巨大な乳頭(ブツブツ)ができるのが特徴。かゆみのほか、目やにが増加することも。コンタクトレンズの消毒が不十分だったり、規定の使用期間をオーバーして使っているとタンパク汚れが蓄積され、かかりやすくなります。

◯角膜内皮障害

角膜内皮細胞が少しずつ脱落・減少してしまい、進行すると目がかすむようになります。もともと加齢でも角膜内皮は減少しますが、コンタクトレンズ着用による酸素不足で、減少スピードが加速。自覚症状はないので、定期検診が必要です。

カラーコンタクトレンズにも要注意

近年では、カラーコンタクトレンズによる眼への障害も増加中。ファッション感覚で使う人が多く、「度なし」のものは処方箋も不要なため、安易に取り入れて眼の障害を起こす人も少なくありません。製品によっては、着色不良でコンタクトレンズの色が落ちてしまい、眼が充血してしまったというケースも。酸素透過製が低いレンズだったり、自分の眼のサイズやカーブに合わないものを使ったりしている人も多く、眼の負担になります。眼の障害は、重い場合は失明の恐れもあるので、違和感を感じたらすぐに眼科を受診しましょう。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと

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