人間ドックで子宮筋腫が見つかり、経過観察中に想定外の妊娠が発覚。初めての妊娠でただでさえ不安なのに、アラフォーで子宮筋腫を抱えたままのハイリスクお産の一部始終を経験者の方にお話を聞きました。

■子宮筋腫の経過観察中にまさかの妊娠発覚…私の人生どうなるの?

体の異変に気付いたのは、真冬のこと。電車の中で気持ち悪くなることが続き、お酒を飲みたいという気持ちがどうしても湧かなくなりました。ずっと体がだるくて、頭もうまく回りません。その月の予定日になっても生理が来なかったため、これはもしやと妊娠検査薬を購入。尿をかけて1分ほど待つと、判定窓に陽性を表す赤い線がぼんやりと浮かび上がってきました。おお、本当に妊娠しているっぽい……という驚きと戸惑いで体が熱くなるのがわかりました。想定外の妊娠だったため、子どもができて嬉しいというより、「これから私の人生どうしよう」という不安のほうが大きかったです。

■まずは正常妊娠かどうかの確認、ハイリスクお産のリアル

妊娠検査薬で陽性であっても子宮外妊娠など妊娠を継続できない場合もありますし、初期は流産の可能性もあります。正常妊娠かどうかを確認するため、近所のクリニックに行きました。このクリニックでは以前子宮筋腫を診てもらったことがあり、診察がスムーズなのではないかと思って受診しました。
内診台に上がってドキドキしながらモニターを見つめます。画面に白黒のエコー画像が映し出されると、白い筋の中にぽっかり黒い丸が。「あー、大丈夫ですよ。子宮内に着床していますよ。これが胎嚢、これが赤ちゃん」と院長が示す先には豆粒のような小さな点が映っています。この小さな点が私の赤ちゃんなのか、これが人間に育つのかと思うと、不思議な気持ちがしました。プリントアウトしてもらったエコー写真を何度もじいっと見つめては、フワフワした興奮に包まれていました。

【子宮筋腫を抱えて妊娠・出産】高齢初産の不安との戦い…産後の経過まで

院長先生から「筋腫が大きいし高齢初産だから、うちでは診れない」と言われ、総合周産期母子医療センターに紹介状を書いてもらうことになりました。大きな病院じゃないと診れないということは、私はハイリスク妊娠ってことなのか……と少し落ち込みます。そのクリニックに来ている妊婦さんたちは、たしかに若くて健康そう。この人たちは選ばれし妊婦なんだなと、羨ましく思いました。

7週目、紹介状を手に周産期センターへ行き、エコーで胎児の心拍を確認しました。私の一番大きい筋腫は妊娠前で6センチ程度。妊娠中は血流が増えて筋腫が大きくなる傾向があること、お腹の痛みや張りが出やすいこと、出産時に産道の邪魔になる可能性があることについて説明を受けました。位置によっては帝王切開になる場合もあるので、臨月にMRIを撮って判断することになりました。

■いよいよ臨月……筋腫も大きく育っていた

臨月になった36週、筋腫は10センチ大にまで大きくなっていました。36週にもなると陣痛への恐怖がいよいよ現実化していて、痛みに弱い私は「もう帝王切開にしたい。帝王切開なら子宮筋腫も一緒に手術できて一石二鳥だし!」と思っていました。しかし、実際には筋腫を取ると出血多量で危険になるので、帝王切開の際に一緒に取ることは稀だということです。

エコーでは産道にかかるような位置ではないという診察だったのですが、念のためMRIも撮影して問題ないことを確認。通常の経腟分娩で出産することになりました。このときのMRIの費用は14,000円程度です。

【子宮筋腫を抱えて妊娠・出産】高齢初産の不安との戦い…産後の経過まで

経腟分娩でも、子宮筋腫がある人は出血多量になる傾向があるそうで、輸血が必要な場合に備えて自分の血液を2週にわたって採血(自己血採血)しました。1週間前から鉄剤を処方され、血液中のヘモグロビンを増やします。私は1回300mlの採血を2回行いました。

出産時には750mlほど出血し、出血多量で貧血になり意識を失ってしまいました。すぐに1パック(300ml)の自己血輸血を開始。産後3日経過しても貧血の値が戻らなかったため、再度もう1パックの自己血を輸血しました。産後はフラフラになっていたので、事前に自己血採血をしておいて本当に良かったと思いました。

■子宮筋腫との戦いは続く…産後の経過

産後の1ヶ月検診では、筋腫は変性(壊死)して3センチ程度まで縮小していました。筋腫に栄養が送られなくなり、自然に小さくなったようです。生理が再開したらまた大きくなる可能性があるので、今後も産婦人科で経過観察を続けるように言われました。

子宮筋腫合併妊娠の場合、通常の妊娠よりも不安を感じてしまうことが多々あると思います。私も「子宮筋腫 流産」「子宮筋腫 胎児 発育」といったネガティブなキーワードで検索しては、無事に育つかどうか心配になっていました。でも妊娠・出産は人それぞれ。信頼性の低いあやふやな情報に振り回されず、検診で医師に相談するのが一番だと思います。

■まとめ

女性特有の子宮筋腫。腫瘍の状態を自分で確認することが難しいこともあり、よほどの症状が出ない限りは後回しにしがちです。ネット検索などで自覚症状を照らし合わせては自己判断をしてしまいがちですが、筋腫の状態は年齢や体質によって異なります。妊娠を考えている・いないにせよ定期的な検診で状態を把握しておくことが大切と言えそうです。

(編集・制作 gooヘルスケア)文/亀井満月

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