提供:gooヘルスケア
執筆:月刊『からだにいいこと』編集 –株式会社からだにいいこと
年々増加するうつ病。頑張り屋さんをはじめ、うつ病になりやすい性格があることがわかってきています。自分が当てはまるかチェックしてみましょう。
努力し続けることが心のストレスに
近年で急に身近な病気となったうつ病。厚生労働省の平成26年の発表によると、こころの病気で病院に通院や入院をしている人たちは、約392万人。日本人のおよそ32人に1人が、現在治療を受けていることになります。また、生涯を通じて5人に1人がこころの病気にかかるとも言われています。
なかでも、うつ病は著しい増加が見られています。うつ病は、昨日まで元気に一般的な社会生活を送っていた人が、いきなりベッドから出ることもできなくなるほど、突然現れます。この状況はコップの水に例えられますが、突然の発症は、コップのなかにたまった水があふれた状態。コップに水が少しずつたまるように、ストレスは確実にたまっていて、それが限界に達した時に、水があふれるように症状が現れるのです。なにかしら、事前にサインはでているはずですが、「ただの疲れ」などと軽く考えて対処していなかったことが考えられます。うつ病は、不眠、頭痛、体がだるい、食事ができない、過食などの症状がみられる病気です。一度回復しても、再発する可能性もあります。
うつ病になりやすい性格の人とは
なかでも、うつ病になりやすいと言われているのが、頑張り屋さんタイプです。高いハードルであっても目標のために頑張り続けることが、どんどん自分を追い込んでいくことに。これが限界を超えた時に、うつ病となってあらわれるのです。そのほか、うつ病になりやすい性格の人はこちら。
・ 完璧主義である
・ 少しの疲れでは休まない
・ 目標を立てるのが好き
・ 負けず嫌い
・ 人に気を使うことができる
・ 周囲の評価が大切
・ 人に甘えるのが下手
ひとつでも当てはまると感じる人は、心の持ちかたを変えた方がいいかもしれません。下で紹介する、うつ病を予防するための対処法のうち、やりやすいものを取り入れてみましょう。
完璧主義の人はラフな考えにシフトを
<うつ病を予防するための対処法>
・目標を80点にする
頑張り屋さんタイプは、目標が高すぎてそれに対して努力し続けることが気づかぬうちに心の負担になっています。頑張り屋さんは、できなかったところを探して、努力を続けてきたはず。これからは「80%できればOK」と考え、できた部分にフォーカスし自分をほめるようにしましょう。
・まわりの期待に応えない
まわりの期待に応えれば応えるほど、さらに期待も大きくなり心の負担も増えていきます。まわりは深く考えずに勝手に期待を大きくしている場合もよくあります。自分の頑張りを無駄にしないためにも、うまくかわすことも考えましょう。
・自分のせいにしない
失敗もあれば成功もあるのが世の常。失敗を自分のせいにするのはやめましょう。失敗とは、自分の努力が足りなかったのではなく、さまざまな要素が積み重なって今回の結果になっただけ。「運が悪かった」など、何かのせいにしてしまうくらいがちょうどいいこともあります。
・自分のための時間を作る
疲れを感じていなくても、1日1時間は自分のための時間を作りましょう。自分のための時間とは、とにかくぼ〜っとして何もしない時間です。常に興奮して交感神経が優位だった体を、副交感神経優位のリラックス状態に。できれば公園など自然があるところに身をおくと、よりリフレッシュできます。