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着るものはサイズで選ぶ――。これは間違いではありません。ただ、体へのフィット感が大切なブラジャーには、選ぶ時にもう一つ重要なポイントがあります。それは、年齢です。

「サイズだけで選んだ場合、体型に合うとは限りません。年齢によって適する形が異なるからです」。株式会社ワコールの上地朋子さんは、サイズのみを基準にフィッティングなしで購入する女性も少なくないとして、年齢も重視する“正しい選び方”とその背景を積極的に発信しています。

バストは下がる、そして元に戻らない

まず、体型が加齢で変化する仕組みを知ることが大切です。同社によると、女性ならではのシルエットを見せるヒップとバストは、3つのステップを踏んで形を変えます。バストは、丸い形で垂れていない状態のステップ0が出発地点。そこから、上胸のボリュームが落ち(ステップ1)、下部がたわんで乳頭が下向きになり(ステップ2)、最後はバストが外に流れて全体が下がる(ステップ3)状態になります。

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このように形を変えるバスト。原因は3つあります。1点目は、ホルモンバランスの変化により、バスト全体が柔らかくなること。2点目は、重力や揺れなどの外的な刺激が長時間続くことで、バストの組織を支えているクーパー靭帯が伸びてしまうこと。そして、3点目は、加齢により皮膚の弾力性や柔軟性が低くなり、バストを支える力が弱まることです。

「加齢とともにステップは一つずつ進み、残念ながら前のステップには戻りません。ですから、キープすることが大切です」と上地さん。このキープを可能にするためにも、年齢に応じた形のブラジャーが効果的だといいます。

フィットするブラジャーは、胸の加齢も和らげる救世主

「例えば20代のバストを考えて作られたブラジャーを、同じサイズの20代と40代の女性にそれぞれに試着してもらいます。すると個人差はありますが、20代の方はフィットし、40代の方ではカップ上辺が浮いてしまいます。しかし、40代の方も、その年代のバストを考えたブラジャーをつければ、きれいにカップに収まります」(上地さん)

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20代のバストを考えたブラジャーを20代がつけた場合

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20代と同じブラジャーを40代がつけた場合

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40代のバストを考えたブラジャーを40代がつけた場合

「体にフィットしていないブラジャーをつけていると、小走りやランニングなどでバストが揺れた時、揺れによる衝撃でクーパー靭帯に負担をかけてしまいます。しかし、逆に体にフィットしていれば、ブラジャーにずれができず、揺れをおさえて衝撃を小さくすることができます。年齢に応じた形のブラジャーは、このようにクーパー靭帯へのストレスを減らし、バストの加齢を緩やかにする効果が期待できます」(上地さん)

4万件のデータが導き出した、ベストなブラジャーの選び方

上地さんのこうしたお話は、同社のワコール人間科学研究所による研究結果に基づいています。同研究所は1964年の設立以来、毎年約1000人の体を計測し研究に役立てています。データ集積数は延べ4万件に上り、これだけの規模で30年以上にわたって加齢による体型の変化を追跡調査したケースは世界でもまれ。その最先端の研究結果を活用できる日本人女性は、ラッキーとも言えそうです。

同社では、シンデレラがぴったりのガラスの靴を履いていたことになぞらえ、正しいブラジャー選びを「シンデレラフィッティング」と名付けて、ブラジャーの採寸やフィッティングの大切さを伝えています。上地さんは「サイズだけでなく、年齢に応じたバストの形や柔らかさまで考慮することで、自分にぴったりのブラジャーが選び出せます。ぜひワコールの売場にご来店いただき、ビューティーアドバイザーにご相談ください」と話しています。

*データ&写真出典元:ワコール人間科学研究所「ラブ、エイジング。