便秘・下痢のとき気をつけることとは?食事はどう選ぶ?

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つらい「便秘・下痢」改善-漢方医学、西洋医学での対処法

胃腸の働きを高め、快適なお通じを

出典:株式会社法研「女子漢方」
著者:矢久保 修嗣 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 科長
木下 優子 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 外来医長
上田 ゆき子 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 救急担当医長


漢方医学の考え方

症状

数日間排便がなく、膨満感などがあります。しかし、便通が3、4日に1回でも、便が固すぎず柔らかすぎず、排便時に苦痛を感じないようであれば、便秘とまでは言えません。

便は、小腸から運ばれた食べ物のカスを、大腸で、水分を吸収しながら排出されます。そのため便秘は、体内の水が不足すると起こりやすくなります。また、ストレスによる気逆(き ぎゃく)や瘀血(お けつ)も、便秘の原因になります。

一方の下痢は、消化不良、ストレスなどで、脾(ひ)や胃の働きが弱まり、便が柔らかくなっている状態です。

漢方処方

腸管を刺激して排便を促したり、腸を潤して、便を柔らかくして便秘の解消を目指します。

*慢性的な便秘の場合

腸の働きが低下している場合には、腸の蠕動(ぜん どう)運動を改善させる働きのある漢方薬、大建中湯(だいけんちゅうとう)がよく使われます。体力がない人にも使うことができます。おなかが張って腹痛がある便秘には、桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)をおすすめします。

水分不足による便秘には、乾燥している腸の粘膜を潤し、便を柔らかくする麻子仁丸(ま し にん がん)、潤腸湯(じゅん ちょう とう)が有効です。

*胃腸が弱く冷えやすく、下痢がある場合

体を温め、胃腸の働きを高める漢方薬、人参湯(にん じん とう)が有効です。

*過敏性腸症候群の場合

ストレスが原因と考えられる下痢と便秘をくり返す場合は、半夏瀉心湯(はん げ しゃ しん とう)、柴胡桂枝湯(さい こ けい し とう)が有効です。

 

西洋医学の考え方

症状

便秘の定義は、排便の回数が3日に1度以下、数日間、便が出ていない、便の量が少ない、便が固い、腹痛、膨満感などがある状態です。

便秘は、おもに機能性便秘と器質性便秘の二つに分けられます。機能性便秘は、大腸に異常は見られないけれど、便を出す働きが弱っている状態です。器質性便秘は、腫瘍などによる大腸の狭窄(きょうさく)など、大腸そのものに異変が見られる状態のことです。

機能性便秘は、さらに、痙攣(けいれん)性便秘と弛緩(し かん)性便秘に分けられます。痙攣性便秘は、おもに、ストレスにより腸が収縮して、腸の中の物がうまく運ばれず、便は乾燥してコロコロしています。弛緩性便秘は、運動不足や食物繊維の不足によって、大腸全体の動きが悪く、便は太く固い状態です。

一方の下痢は、腸管に水分が十分に吸収されず、軟らかい便が頻繁に排出されます。おもに、急性と慢性に分けられ、急性の場合の原因には、ウイルスや細菌の感染、薬物中毒、食品アレルギーなどがあります。慢性の場合は、ストレスによって起こる過敏性腸症候群などの場合もあります。

そのほか、女性特有の原因としては、月経前は女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)の影響で便が出にくくなり、月経が始まると、子宮を収縮させるプロスタグランジン(卵胞ホルモン)の影響で下痢をしやすくなります。

対処法

便秘や下痢が続いている場合には、原因となる病気が隠れていないかどうかを検査します。特別な病気がない場合には、食生活や生活習慣の改善が基本となります。症状がつらい場合には、便秘薬や下痢止めを使って治療することもあります。ただし、ウイルスや細菌の感染が原因の下痢の場合は、下痢止めを使うのは厳禁です。

また、過敏性腸症候群には、便の状態を改善する薬や精神科の薬を使います。

 

つらい「便秘」を食材で改善-便秘・下痢に効く漢方と養生法

水分と食物繊維をとり、砂糖を控える


まずは、十分な水分がとれているか確認を

便秘の人は、十分な量の水分をとれているか確認してみてください。成人は、1日につき、体重1㎏あたり40mlの水分が必要だと言われています。飲料だけでなく、料理に含まれている水分も合算します。体重が50㎏ならば、1日におよそ2Lの水分が必要になります。

水分なら何でもよいというわけではありません。コーヒー、紅茶、緑茶などカフェインを含む飲み物は、利尿作用があるため、水分が尿で出てしまいます。水、白湯、麦茶など、ノンカフェインの飲み物を選ぶようにしましょう。なお、一度にたくさんの水分をとると胃腸に負担がかかるので、1日に渡って、少しずつ飲むと効果的です。

 

食物繊維を多く含む食材をとる

食材は、腸の働きを高め、通便作用があるものをとるようにします。おもに、食物繊維を含む野菜やキノコ類、油分を含むゴマやアーモンドなどの種実類などが当てはまります。なかでも、ゴボウは食物繊維が多く、整腸作用が高いことで知られています。

食物繊維には、不溶性と水溶性のものがあります。不溶性の食物繊維は保水性が高いので、腸で水分を吸収してふくらみ、腸の蠕動運動(ぜん どう うん どう)を活発にさせます。水溶性の食物繊維は粘着性があり、コレステロールなど、体に有害なものを吸着して排出させます。

ゴボウは、食性は微涼性ですが、不溶性、水溶性、どちらの食物繊維も豊富で、便秘対策には優秀な食材です。皮やアクにも薬効があるので、調理するときは、皮は厚くむかないようにして、アクも抜き過ぎないようにしましょう。ただし、食物繊維が多いということは消化しにくく、胃腸に負担がかかりやすいので、胃腸が弱い人や幼児、高齢者などは、とりすぎないようにしましょう。

サツマイモも胃腸の働きを回復させ、便通を促す作用があります。平性で刺激が少ないので、胃腸が弱い人や幼児にも合いますが、食欲を高める働きもあるので、太り気味の人は注意しましょう。おなかが張っている人も、ガスが増えてしまうので向きません。サツマイモはビタミンCも豊富です。ビタミンCは熱に弱いと言われますが、サツマイモのビタミンCはでんぷんに包まれているため、加熱してもあまり失われません。

種実類では、ゴマが普段の食事にとりいれやすいでしょう。とくに黒ゴマは、肝と腎の機能を高め、腸を潤し、便通をよくする作用があります。ただし、粒のままでは消化されず、胃もたれしやすいので、すりゴマや練りゴマを使うようにしましょう。食卓にゴマをするミルを用意して、ご飯やおかずにかけるとより手軽にとれます。

また、酢が、ゴマに含まれるカルシウムや鉄分の吸収を促すので、ゴマ酢和えなどもおすすめです。

なお、ゴマは平性の食材で、幅広い体質、年齢層の人に使えますが、下痢気味の人やおなかが張る人は控えるようにしてください。また、体質的には問題なくても、ゴマをとりすぎてアレルギーになることもあるので、過食はしないようにしましょう。

 

砂糖を控える

意外に思われるかもしれませんが、砂糖のとりすぎも便秘の原因になります。疲れたときに甘いものを食べると、ホッとする感覚がありますが、これは、甘いものに緊張をとき、体の力をゆるませる効果があるためです。

排泄をするときは、腹筋にグッと力を入れて腹圧を高めて便を出しますが、砂糖をとりすぎるとおなかに力が入りにくくなり、便を押し出せなくなるのです。ゆるみきったおなかは、大きな袋のようなもので、どんどん便をためこむことができ、4、5日便が出なくても平気でいられるようになります。ここまでゆるんでしまうと、戻すのはやっかいな状態だと思ってください。

このような人は、砂糖を控えたり、生姜など体を温める食材をとると、たまっている便が動き出すことがあります。

砂糖の代わりには、ハチミツを使うことをおすすめします。ハチミツには、腸の善玉菌のエサになるオリゴ糖が含まれており、腸内環境の改善に役立ちます。また、胃腸を丈夫にして、機能を高める効果もあります。

ただし、食べすぎると下痢に繋がりやすくなります。また、1歳未満の乳児にも、与えないようにしてください。ハチミツに含まれる、ボツリヌス菌という細菌が腸内で増えて、食中毒などを起こす可能性があるためです。

 

腰をマッサージする

腸を動かす神経は、腰椎や背骨からも出ています。ストレスが原因で便秘になっている場合、腰や背中の凝りが影響していることがあります。

このようなときは、マッサージや入浴などで腰の血行を促しましょう。腰の中央にある仙骨は、熱が伝わりやすくなっています。そのため、仙骨の周りを中心にマッサージすると、腸が動き出すことがあります。

 

便秘のお助け食材

温性 クルミ、松の実(微温)、高菜、マッシュルーム、桃
平性 ハチミツ、ひよこ豆、アーモンド、ゴマ、落花生、ヒマワリの種、エノキ、オクラ、白菜、サツマイモ、パイナップル、ナマコ、ヨーグルト
涼性・寒性 アロエ、小松菜、ゴボウ(微涼)、シメジ、ホウレンソウ、フキノトウ、レタス、アボカド、バナナ、ゴマ油

 

+αでいつもの食事が快腸ご飯に

 

  • すりゴマをふりかけに、おひたしをゴマ和えに、パンに練りゴマ
  • 砂糖をハチミツに替える
  • ハチミツで煮物
  • ヨーグルト+ハチミツ、コーヒーにハチミツ

 

 

季節別おすすめ食材とおかず

春の食材 タケノコ、フキノトウ、ゼンマイ

●おかず
フキノトウとゼンマイの雑穀ご飯

夏の食材 オクラ、レタス、桃、スモモ、ハモ

●おかず
レタスと豆のスープ

秋の食材 ゴボウ、サツマイモ、キノコ

●おかず
サツマイモのグラタン

冬の食材 白菜、生姜、ネギ

●おかず
白菜とゴボウの味噌汁、ホウレンソウのゴマ和え

 




薬効効果がある身近な食材。冷え・疲労・食欲不振に効く食材は?

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この食材も生薬です

ネギ、山芋、ミカンの皮、牡蠣の殻……
薬効効果がある身近な食材。冷え・疲労・食欲不振に効く食材は?

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著者:矢久保 修嗣 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 科長
木下 優子 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 外来医長
上田 ゆき子 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 救急担当医長

漢方薬は、薬効のある動植物や鉱物を加工した生薬(しょう やく)を組み合わせたものです。生薬と言っても、紫蘇や生姜など、スーパーで買える身近な食材が数多くあります。たとえば、血を補う作用のある生薬、枸杞子(く こ し)はクコの実、大棗(たい そう)はナツメで、中華食材のコーナーで入手できます。ほんのり甘く、癖もないので、炒め物やスープなどに入れると、彩りもよくおすすめです。

美肌効果のある薏苡仁(よく い にん)は、ハトムギのことで、お茶や穀物のコーナーで入手できます。

一方、「こんなものを口にするの?」と驚くようなものも生薬になっています。たとえば、牡蠣(ぼ れい)は、その名のとおり牡蠣(か き)ですが、使うのは殻の部分で、砕いて使います。阿膠(あ きょう)は、ロバの皮を煮出してつくるゼラチンです。

このように多くの動植物には、体になんらかの作用があります。これらを知って、煮物をつくる際などにも、「今日はちょっと疲れているからナツメを加えよう」などと、体調に応じて、日々の食事にぜひとりいれてみてください。

生薬名 食材名 効能
陳皮(ちんぴ) ミカンの皮 気を巡らせて、余分な水分をとりのぞく作用がある
桂枝(けいし)、肉桂(にっけい) シナモン 体を温め、発汗作用がある
葱白(そうはく) ネギ 体を温め、発汗作用がある
生姜(しょうきょう)、乾姜(かんきょう) 生姜 体を温め、発汗作用がある
独活(どっかつ) うど 痛みの緩和、余分な水分をとりのぞく作用がある
山薬(さんやく) 山芋 食欲不振の改善、気力を補う作用がある
百合(びゃくごう) ユリ根 食欲不振の改善、気力を補う作用がある

 

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悩める女性に知って欲しい【体を温める食べ物、冷ます食べ物】

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体を温める食べ物、冷ます食べ物

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著者:矢久保 修嗣 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 科長
木下 優子 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 外来医長
上田 ゆき子 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 救急担当医長

体を温める食べ物、冷ます食べ物

温熱性 平性 寒涼性
穀物 インディカ米、米麹、紅麹、もち米 うるち米、キビ、黒米、玄米、麦芽 粟、大麦、オートミール、小麦、ソバ、ハトムギ、麩、フスマ ヒエ(微寒)
豆・大豆加工食品 納豆、インゲン豆、なたまめ 小豆、黒豆、ささげ、大豆、豆乳、ひよこ豆、ふじ豆、湯葉 豆腐、緑豆
種実 エゴマ、カカオ、クルミ、栗、松の実(微温) アーモンド、カシューナッツ、カボチャの種、銀杏、黒ゴマ、白ごま、ナツメ、ハスの実、ヒマワリの種、落花生
イモ・デンプン類 サツマイモ、サトイモ、ジャガイモ、タピオカ、八つ頭、山芋、コーンスターチ
鶏、鶏レバー、豚レバー、羊、牛の髄、キジ、クジラ、熊、鹿、スズメ、マムシ アヒル、イノシシ、牛肉、牛レバー、ウズラ、ガチョウ、鴨、鶏の砂肝、鳩、豚、豚足 ウサギ、豚皮 合鴨、牛タン、馬肉、豚の腸
魚介類 赤貝、アジ、アナゴ、アユ、アンキモ、アンコウ、イトヨリ、イワシ(マイワシ)、エビ、カジキマグロ、かたくちいわし(アンチョビー)、カワエビ、鮭、サバ、草魚、鯛(微温)、タウナギ、太刀魚、タナゴ、ナマズ、ニジマス、ニシン、マグロ、フグ、ブリ、マス、ムール貝 アオサ、アワビ、イカ、イシモチ、ウナギ、オコゼ、貝柱(乾燥)、牡蠣、カツオ、クラゲ、黒鯛、鯉、サザエ、サヨリ、サワラ、サンマ、シシャモ、下びらめ、白魚、スズキ、スッポン、タラ、つばめの巣、ドジョウ、トビウオ、ナマコ、ハゼ、ハタ、ヒラメ、フカヒレ、フナ、ボラ、マナガツオ ウニ、タコ、ハッサイ、モズク、ワカメ アサリ、カニ、昆布、シジミ、タニシ、ドブガイ、海苔、ハモ、ハマグリ、ヒジキ、巻貝、マテガイ
乳製品 羊乳 ヨーグルト、牛乳、チーズ 馬乳
卵類 烏骨鶏、ガチョウの卵 ウズラ、鶏の卵 鴨の卵 ピータン

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花粉症のつらい症状を緩和してくれるお助け食材

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花粉症の食養

気、血、水のバランスをととのえる

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著者:矢久保 修嗣 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 科長
木下 優子 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 外来医長
上田 ゆき子 日本大学医学部附属板橋病院 東洋医学科 救急担当医長

冷えやストレスに要注意

花粉症は、アレルギー症状ですが、鼻水やくしゃみなどの症状を改善させるには、漢方の視点から言うと、気、血、水の乱れを改善することである程度対応できます。気、血、水の乱れは、おもに冷えやストレスなどで起こりやすくなります。体を温め、ストレスによって滞ったり、不足したりする気を補う食養で、気、血、水のバランスをととのえるようにしましょう。

また、花粉症を発症しやすい春は、体内の気が昇りやすいので、熱が上に逃げて体の上部にこもり、それが原因で鼻や目の炎症を引き起こします。この現象は、冬に部屋を温めても、冷気は下にたまり、暖気が上昇するのと同じで、体も下半身が冷えていると、熱が上昇し、鼻や目の炎症に繋がります。

とくに、春になると女性はスカートに素足など、薄着をする人が多いのですが、このとき、できるだけ下半身を冷やさないよう注意してください。

 

気の滞りを解消することが先決

気、血、水のバランスをととのえるには、どうすればよいでしょうか。

まずは、気を巡らせることを考えましょう。血や水を巡らせているのは気で、気が滞っているとすべてに影響するからです。

そして、食事では、体が冷えてくしゃみを連発し、水っぽい鼻水が出る人は、タマネギ、金柑、鮭など、体を温め、気の滞りを解消する食材をとりましょう。

タマネギの辛味成分アリシンは、胃腸を温め消化と新陳代謝を促してくれます。利尿作用のあるカリウムも豊富で、水毒の改善にも役立ちます。なお、タマネギをサラダなど生で食べるときは、水にさらす人が多いと思いますが、その際、アリシンも減ってしまうので、さらす時間は2、3分にとどめるようにしてください。

粘り気のある鼻水が出る人の場合は、熱がこもっているので、余分な熱をとる食材が必要です。穀類なら、小麦やハトムギ、野菜類はホウレンソウなどの葉野菜、キュウリ、白菜、キャベツ、モヤシなど定番の野菜の大多数のほか、セリ、タケノコなど、春が旬の野菜も含まれます。

セリは春の七草の一つであることからも伺えるように、古くから栄養価や薬効が高いことで知られてきました。解熱作用と発汗、利尿など水分の代謝をよくする作用があり、香味で食欲もアップします。

タケノコは、熱を収めイライラを落ち着かせます。利尿作用や、便通をよくする作用など、体内の毒素や老廃物を排出するデトックス効果が高い食材ですが、粗い食物繊維が多く、体を冷やす性質が強いので、胃腸の弱い人や冷え症の人は控えめにしてください。

 

香りの高い食材でストレス緩和

日本は4月からが新年度のため、春は卒業、入学、入社、異動、引っ越しなど、環境が大きく変わる時期でもあります。そのため、環境の変化からストレスが生じ、気の流れが滞りやすくなり、花粉症の悪化に繋がります。

気が滞ると食欲が落ち、食べないでいると”心身にとってよい気”も入ってこないという悪循環に陥って、慢性的な気滞の状態になってしまいます。

ストレスを軽減させるには、主に香りの高い食材がおすすめです。なかでも花粉症には、ジャスミン、紫蘇、ミントなどが有効です。

ジャスミンはモクセイ科の花で、身近なものとしては、その花の香りを緑茶に移したジャスミンティーが一般的です。爽やかな香りのジャスミンティーは、イライラを鎮め、気持ちを落ち着かせる効果や、血行をよくし、免疫力を高める作用などがあります。お茶として飲むほかにも、ジャスミンティーで豚肉を煮ると肉の臭みが取れて、柔らかくなるなど、料理に使うこともできます。

紫蘇は、胃や腸をととのえる働きや、発汗、利尿、精神安定など、さまざまな効能があります。刺身のツマや梅干しに用いられるのは、抗菌、防腐作用も高いためです。ただし旬は夏で、春のスギ花粉の時期は生の葉は手に入りにくいので、紫蘇茶や紫蘇ジュース、紫蘇酒などで対処するとよいでしょう。

清涼感のあるミントの作用は、解熱、鎮静で、炎症を抑え鼻づまりを緩和します。ハーブティーとしてドライハーブが市販されていますが、丈夫で育てやすく、春から秋まで収穫でき、フレッシュな香りを長く楽しめるので、家庭で栽培してみることもおすすめします。

 

冬のイベントの”ごちそう三昧”に要注意

体の不調はある日、突然起こるものではありません。そのため、食養では、調子が悪いその日、そのときだけでなく、一つ前の季節の過ごし方も大切だと考えています。

春にあらわれる花粉症の場合、その前の季節にクリスマス、お正月、バレンタインデーなどがあり、たいていの人がカロリーの高いもの、甘いものなどを食べ過ぎ、飲み過ぎる傾向があります。

花粉症などのアレルギーは、免疫機能の異常によるものなので、免疫機能を司っている腸が、過食や過飲によってダメージを受けると、アレルギー症状も出やすくなります。

また、冬の間は、食べたものや、それによって負担がかかった胃や腸の症状も、滞りがちで、体に蓄積されやすくなります。それが、春の芽吹きの季節になると、いっせいに体の外に出ていこうとして、花粉症の症状も強まるのです。

花粉症の症状を軽くしたいのならば、冬の間、食べ過ぎに注意して、胃や腸に負担をかけないようにすることをおすすめします。

 

花粉症のお助け食材

温性 米麹、タマネギ、エシャレット、金柑、カジキマグロ、鮭、紫蘇、ジャスミン、ワイン、八角
平性 キビ、小豆、キャベツ、グリーンピース、ピーマン、スダチ
涼性・寒性 小麦、ハトムギ、麩、春雨、豆腐、菊花、ホウレンソウ、小松菜、セリ、タケノコ(寒)、モヤシ(寒)、ミント、アサリ(寒)、ワカメ

+αでいつもの食事が、鼻すっきりご飯に

 

  • 副菜や味噌汁にタマネギをプラス
  • 旬の野菜や葉野菜をたっぷりとる
  • いつものお茶をジャスミン、紫蘇、ミントなどに

 

季節別おすすめ食材とおかず

春の食材 菜の花、タラの芽、アサリ、グリーンピース

●おかず
タケノコご飯、グリーンピースご飯、菜の花のゴマ和え、ヨモギ茶

夏の食材 タマネギ、紫蘇、キャベツ、ピーマン

●おかず
紫蘇ジュース、じゃこピーマン

秋の食材 サトイモ、鮭、菊花

●おかず
菊花のおひたし、鮭のムニエル、金柑のハチミツ漬け、サトイモの煮もの

冬の食材 ホウレンソウ

●おかず
ホウレンソウのゴマ和え、サトイモのグラタン

 

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やる気が出ない・落ち込みがち・息苦しいなど…うつ症状の改善方法

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「気分が落ち込みがち」改善-漢方医学、西洋医学での対処法

ストレスを避け、自律神経をととのえる
やる気が出ない・落ち込みがち・息苦しいなど…うつ症状の改善方法

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漢方医学の考え方

症状

何に対してもやる気が出なかったり、気分が落ち込んで楽しいと思えなくなることがあります。

これらは、エネルギー、つまり気の流れが停滞している気滞(き たい)の状態だと考えられます。

気が滞っているのでのどや胸のつかえ、息苦しさなどを感じます。また、食欲不振、便秘・下痢、イライラ、のぼせ、動悸、めまいなどがあらわれる人もいます。

おもな原因は、精神的なストレスで、そのほか、過労や不眠などによって生活が不規則になったりすることでも気の流れが滞ると考えられます。

また、女性の場合は、ホルモンのバランスが崩れることでも、このような状態になることがあります。

漢方処方

うつ状態の治療は、通常、西洋薬を選択するのが一般的ですが、漢方で治療する場合には、漢方薬を処方するとともに、十分な栄養と睡眠をとって、気のバランスをととのえながら経過をみます。

*ストレスが強く元気がない場合

体内の気が不足していて、うまく気が巡っていない場合には、気を補って巡りをよくする漢方薬、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)が有効です。

*元気があり、のぼせや動悸、発汗がある場合

気が上にあがってしまう気逆の状態がある人は、婦人科系の多くの症状を改善し、気のバランスをととのえる加味逍遙散(かみしょうようさん)を使います

*むくみやめまいがある場合

水が停滞する水毒の状態によって、気も停滞している可能性があります。まずは、立ち仕事などで足がむくむ人によく処方される防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)で水毒を改善します。

 

西洋医学の考え方

症状

何をするのも楽しめず、おっくうに感じたり、イライラ、息苦しさ、不眠、食欲の低下が生じることがあります。一つひとつの症状は、珍しいものではありませんが、うつ病は、こうした症状が2週間以上続く状態を言います。

気分だけではなく、脳の機能が低下している状態で、考え方が悲観的になります。悪化すると自殺を考えてしまう人もいます。脳がうまく働かないため、考え方の道筋に混乱が生じているのです。

おもな原因は、仕事や人間関係のトラブル、環境の変化、過労などです。

なお、症状は精神的なものだけとは限りません。頭痛や肩こりなどの身体症状があらわれる場合もあります。身体症状のみで、精神症状が目立たない仮面うつ(隠れうつ)というものもあります。

対処法

治療方法は、原因や患者さんのストレスになっている環境要因など、一人ひとり異なります。気分の落ち込みが生じている原因がはっきりしている場合は、その原因をとりのぞきます。たとえば、環境が原因の場合は、環境を変えることを検討します。

うつ病だと診断された場合は、薬物療法としてSSRIと呼ばれる抗うつ薬が処方されることがあります。

そのほか、認知行動療法もあります。認知とは、ものの受け取り方のことで、物事を悲観的に受けとりがちになっている状態から、ストレスに対応できる心の状態をつくっていく療法です。

いずれにしても、慢性化すると、治りにくくなるので、早期の対応が重要です。

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めまい、立ちくらみ…女性に多い貧血の症状。鉄分が摂れる食材とは?

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つらい「貧血」改善-漢方医学、西洋医学での対処法

鉄分をとり、血を補う

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漢方医学の考え方

症状

おもに、めまい、立ちくらみなどの症状がありますが、血液検査によって貧血を指摘されるまで貧血の自覚症状がない人も珍しくありません。

貧血が起こる原因は、栄養不足、胃腸の消化吸収の不良、過多月経などによって、血が不足している血虚(けっ きょ)の状態だと考えられています。

とくに女性は、月経による出血があるので、貧血になりやすいと言えるでしょう。

漢方処方

貧血を起こす根本的な原因を探り、個々の体質に合わせた治療を行います。

貧血が続いている場合は、ある程度、長期間にわたって根気よく体質を改善する治療を行う必要があります。

また、食事で鉄分を多くとるよう心がけましょう。

*疲れやすく、顔色が悪い場合

体力が衰えている人にも処方できる十全大補湯(じゅう ぜん たい ほ とう)を処方します。ここに使われている生薬(しょうやく)の地黄(じ おう)、芍薬(しゃく やく)は、いずれも血を補う作用があり、大病後の体力回復にも使用されています。

*疲れやすく、食欲不振がある場合

体力が弱く、食後に胃もたれや下痢などがある人には、消化不良などによる胃腸の調子をととのえる作用がある四君子湯(し くん し とう)を処方します。四君子湯には、余分な水分をとりのぞく作用もあり、気、血、水のバランスがととのうことで、体内の消化吸収機能が改善されます。

*食欲不振、不眠、不安感などがある場合

加味帰脾湯(か み き ひ とう)を用います。貧血の症状を改善するだけでなく、酸棗仁(さん そう にん)や竜眼(りゅうがん)、遠志(おん じ)という、精神的な興奮を抑える作用のある生薬が使われています。

*月経量が多い、もしくは冷えがある場合

冷えや月経不順を中心とした体調不良に伴う諸症状には、婦人科系の疾患の多くに使える漢方薬、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を処方します。婦人科系の疾患の代表的な処方で、血を補い、体の余分な水分を排出して、体を温めます。

 

西洋医学の考え方

症状

めまい、血色不良、動悸、息切れ、疲労、倦怠感などの症状があらわれますが、自覚症状がない場合もあります。

貧血とは、血液中の物質、ヘモグロビン(血色素)の値が正常よりも少なくなっている状態をさします。ヘモグロビンは、血の流れとともに体のすみずみに酸素を運ぶ重要な役割をしていて、このヘモグロビンが減ると、体内の酸素が不足して貧血が起こると考えられています。

たくさんの出血を伴う過多月経だけでなく、無理なダイエット、インスタント食品などのとりすぎなどによる、鉄分不足も貧血の原因になります。その他、具体的な病気によって貧血が起きている場合もあります。

対処法

貧血を起こす原因となる婦人科系や消化器系のがんや血液の疾患がある場合は、病気に対する治療を行います。

とくに具体的な病気がない場合は、鉄剤を処方して経過をみます。

また、生活面では、魚介類、肉類、大豆製品などの良質なタンパク質と、鶏や豚のレバーのような鉄分を多く含んだ食事、そして、鉄分の吸収をよくするビタミンCの摂取をおすすめします。

 

「肌荒れ、目のクマ、貧血」を食材で改善-血と水を巡らせる

血を補い、血と水を巡らせる


おもな原因は、血虚と瘀血

肌荒れ、目のクマ、貧血は、それぞれ異なる症状ですが、おもに、血の不足である血虚(けっ きょ)か瘀血(お けつ)の状態だと考えられます。顔色は、基本的に、血の状態があらわれたものです。顔には毛細血管が集まっていて、とくに、目の下の皮膚は薄いので、目のクマが目立つのはこのためです。

また、肌荒れ、目のクマは、便秘が原因の場合があります。目のクマは、貧血が原因の場合もあります。「皮膚は内臓の鏡」と言われるように、体の中の状態があらわれやすい場所なのです。

なお、肌荒れの状態が、乾燥している場合は、水の巡りが悪い水毒(すい どく)の場合もあります。

血を補い、巡らせる食材

肌のかさつきは、血虚と水毒の状態だと考えられます。貧血のおもな原因も血虚です。

血を補う食材はたくさんあります。豆類や種実類では、黒豆、アーモンド、黒ゴマ、松の実など。野菜では、枝豆、キクラゲ、シメジ、人参、パセリ、ホウレンソウなど。果物では、プルーン、桃など。魚介類では、ウナギ、鮭、ブリ、マグロ、サバなど一般的なものです。肉類では、牛肉、牛レバー、豚肉、豚レバーなどです。

体を温める作用や、鉄分を多く含む食品が多く、手に入りやすいものばかりです。

体液を補い、潤いを保たせる食材

肌荒れの中でも、かさつきがある場合は、潤いを保たせたいものです。おすすめの食材は、レンコン、白菜、豆腐などです。この、白菜、豆腐に大根を加えた三つの食材を、中国では、「養生三宝」と呼び、不老長寿の食材としても知られているそうです。

そのほか、肌を美しく保つ作用のある代表的な食材は、ハトムギ、トマト、豆乳、クルミ、サクランボ、イチゴ、レモンなどです。

とくに、ハトムギとクルミは、代表的な食材と言ってよいでしょう。ハトムギは、吹き出物など、肌の凹凸をなめらかにする作用があります。クルミは、還暦をすぎても弾力のある肌だったと言われている西太后も好んで食べていたそうで、中国には、「美肌を保つにはクルミを食べる」という言い伝えがあるそうです。実際、血行をよくする作用があり、脂質が多く、腸を潤します。

ただし、カロリーが高いので、食べすぎには注意しましょう。

血を巡らせる食材

目のクマのおもな原因は、血が滞る瘀血の状態だと考えられますので、対応として、血を巡らせる食事が基本になります。大豆製品では、黒豆、納豆がよいでしょう。野菜では、タマネギ、クレソン、オクラ、菊花、菜の花、ニラ、パセリ、などです。

果物や種実では、プルーン、ブルーベリー、桃、栗、カカオなど。魚介類では、イワシ、ウナギ、鮭、サンマ、シシャモなど。肉類では、牛肉に血を巡らせる作用があると言われています。

このほか、いろいろな料理に使える香辛料、調味料として、サフランや酢があります。サフランは、高価な食材ですが、ごく少量でもサフランライス、サフランティーなどで楽しめます。また、サフランは、漢方薬でも、番紅花(ばん こう か)という生薬(しょう やく)として使われています。精神の安定や、寝つかれないときなどによく作用すると言われています。

酢は、安くて、どの家庭にもある調味料ですので、どんどん活用しましょう。酢の酸味が気になる場合は、酢を沸騰させて煮切ると、酸味が気にならなくなります。

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