【発達障害の特徴】集団行動が苦手な理由と対処法

提供:gooヘルスケア

勝手な行動ととられる問題行動

出典:株式会社法研「子どもの発達障害 家族応援ブック」
著者:高貝 就 浜松医科大学 子どものこころの発達研究センター特任准教授

「集団行動が苦手」発達障害の子ども(低学年~)行動の理由と対処法

 小学校の個人面談などで、「教室を移動したり、校外学習の際にいつの間にか、いなくなってしまうことがあります」と担任の先生から指摘されて、おうちの方がはじめて気づいたりします。学校以外の場での学習になると不安がったり、放課後、運動会の練習をすると伝えられていても、いつも通りに帰ってしまうことがあります。このような行動が小学校に入って次第に目立ち始めます。

Why ?

*集団で行動する意味がわからない特性が、小学生になるとわかりやすい形で表出します。

 幼児期と同様に、先生の言葉が理解できずどうしたらいいかわからない状態や、ほかの子どもと同じ行動をとる必要性が理解できていないためです。また校外学習のように、普段と違った環境での学習に不安を覚えたりもします。急なスケジュールの変更を受け入れられないケースもあります。聴覚過敏のある子どもは、よりたくさんの人と集団で過ごす時間は騒がしく、苦痛を感じている場合もあります。

こう対処

*校外授業など外に出る機会や学校一斉の活動などが難しいことを学校の先生方に伝えて。

 まず、子どもの幼稚園あるいは保育園時代の特徴を、担任の先生によく伝えておくことが大切です。学校一斉の活動が苦手な子どもが、どんな行動上の特性を持っているかがわかれば、辛くなったときに「すぐに席を外しやすい場所に座るようにしておく」など、先生方も教室での机の位置や説明の仕方などの配慮がしやすくなります。外出や予定変更があるときは、「きちんと手順や方法を具体的に教えておいてもらう」「できないこともあるが、得意な分野を担当させてもらう」などの方法を事前に担任の先生と相談しておきます。また、聴覚過敏性が強い場合には耳栓などの使用を許可してもらうなどの工夫が必要です。

 




【発達障害の子どもと家族】わが子が発達障害と診断されたら…親の対応

提供:gooヘルスケア

出典:株式会社法研「子どもの発達障害 家族応援ブック」
著者:高貝 就 浜松医科大学 子どものこころの発達研究センター特任准教授

適切なケア、診断後の関わり方が大切

医師から診断結果を告げられて、子どもの障害をすんなりと受け止めることができる親御さんは少ないと思います。そのため、私は診断の際、親御さんの不安を和らげることを常に念頭において接しています。親御さんの精神的安定、それが子どものケアにもつながるからです。

 診察室では個々の発達の特性について説明し、質問に丁寧にお答えしながら、不安な気持ちを受け止められるように配慮しています。それでも、「最初は頭のなかが真っ白になっていて、先生の説明が耳に入らなかった」と語る方も多くいらっしゃいます。

 障害告知がその子の全人格を否定するようなものであってはなりません。発達障害といってもすべての側面で遅れがあるのではなく、むしろ一般の子どもよりも優れた特性を有していることもめずらしくありません。診察や検査の結果からは、子どもの優れた点や、成長の可能性も読みとれます。大切なのは、診断後の関わり方次第で子どもの成長に大きな違いがあるということです。親御さんにはこの部分をしっかりと説明するように私は努めています。

 ですから、診断を告げられるということは悪いことばかりではないのです。診断は適切なケアを開始するための第一歩です。診断名を踏まえ、これからどのようなサポートを、どのような方法でお子さんが受けていけばいいのか、考えていくために必要な情報だと思ってください。

 発達障害者支援法が公布されて以降、医療および相談の窓口といった発達障害児支援のための資源は、昔に比べてかなり整ってきています。道に迷ったら人にたずねたほうが早いのと同じように、子どもへの接し方などで困ったら、親御さんだけで悩むよりも、専門家に相談することを考えてみてください。

 「三人寄れば文殊(もん じゅ)の知恵」と言いますが、行政、学校、医療が連携し、子どもや親御さんの不安やつらさを支えることができると思います。ぜひ、ためらわずに最寄りの相談機関、医療機関を訪ねてください。また、家族の自助的な団体もあります。親御さん同士のネットワークは、当事者でなければわかりにくい悩みや苦しみを乗り切るために、とても重要な役割をもっています。

●発達障害者支援法とは

平成16年4月に施行。症状が低年齢に発現する発達障害に対し、早期発見、早期療育、教育、就労、地域生活に必要な支援と、家族への助言、発達障害の啓発、都道府県の支援センター設置など、自立と社会参加の援助について、国や自治体の責務を規定した法律。

続きを読む




【発達障害の特徴】家庭内で暴力・暴言をおこす理由と対処法

提供:gooヘルスケア

暴力的でなかった子が急に暴力や暴言を吐き出す

出典:株式会社法研「子どもの発達障害 家族応援ブック」
著者:高貝 就 浜松医科大学 子どものこころの発達研究センター特任准教授

「家庭内での暴力」発達障害の子ども(中学生~)行動の理由と対処法

 たとえば、「早く学校へ行くから、朝ご飯を早くつくっておいてほしい」と言われたのに朝食の準備が遅れていただけで度を超えて怒りだし、お皿を割ったり、椅子を蹴って倒したりすることがあります。思春期に入ると、身体の成長も著しくなります。思い通りにならないときや、親から注意されたことでイライラし、暴言を吐いたり、家の中のものをこわしたり、暴力を振るったりしてしまいます。

Why ?

*悩みや不満、ストレスなどが爆発してしまった結果。暴れると周囲が欲求を受け入れるということを学んでしまったケースも。

 普通の家庭内暴力と発達障害の子どもの暴力とは原因が異なります。前者は親子のコミュニケーションがうまくいかずに起こることが多いのですが、発達障害の子どもの場合は、「自分はダメなのか」と悩んでいるところへ無理解な言葉を投げつけられたなどと感じて爆発するケースが目立ちます。また駄々をこねると周囲がなだめるために欲求を受け入れるといった誤った学習をくり返し、成長してきてしまったという場合もあります。

こう対処

*自分をコントロールするための、トレーニングやカウンセリングが有効。必要に応じて薬物療法も。

 診察中に子どもから「暴力をふるう自分を何とかしたい」と打ち明けられることもあります。子ども自身、何とかしたいと考えているのです。怒りのコントロールについては専門家によるトレーニングやカウンセリングが有効です。衝動性に対しては薬物療法も併用します。時折、暴力に困り果ててご家庭から「強制的に入院させたい」という相談を受けますが、家庭から隔離(かく り)するだけでは問題の解決になりません。何をするための入院なのか、どうなったら退院するのか、などのゴール設定について病院側と話しあうことが重要です。

●怒りのコントロールのトレーニング

  • *カーッとしたら、10数える
  • *深呼吸する
  • *子ども一人で落ちつけるところで気を鎮める
  • *肩に力をギューッといれて、その後、力を抜くことをくり返す

続きを読む




【発達障害の特徴】ゲームやインターネットで夜ふかし癖がついた場合

提供:gooヘルスケア

夜ふかしして昼間起きていられない

出典:株式会社法研「子どもの発達障害 家族応援ブック」
著者:高貝 就 浜松医科大学 子どものこころの発達研究センター特任准教授

「昼夜逆転、夜中まで起きてる」発達障害の子ども(中学生~)行動の理由と対処法

 「中学生になってパソコンを使うようになったら、家にいる時間のほとんどを画面に向かっている」という子どももいました。夜中までゲームやインターネットに没頭(ぼっ とう)してしまうと翌日は朝起きることができず、当然、学校に遅刻してしまいます。早く寝ようと思っても、ついゲームなどを始めてしまい、次第に明け方まで続けるようになり、昼に寝るという昼夜逆転が習慣になってしまいます。

Why ?

*小学生時代よりも好きなことに没頭する時間が長くなり、夜寝る時間がどんどんずれて、他人と同じ生活時間にあわせられない。

 視覚優位でこだわりの強い特性にコンピュータやゲームはとてもフィットするようです。小学生の頃と違って親も口うるさくゲーム時間を制限しなくなる家庭も多いので際限なく続けてしまいます。

こう対処

*家族で子どもが守れるようなスケジュール管理の方法を考える。目に見える計画表や達成感が味わえる方法が効果的。

 子どもに好きなだけやらせている環境では改善は難しいです。親子で話しあって約束事をつくりましょう。優先すべきは、

  • ①起床時間
  • ②就寝時間
  • ③ゲーム/インターネットをしてもよい時間

以上の順です。あまり細かい計画にすると長続きしません。広汎性発達障害の子どもは説明を聞くだけではなく、目に見える形でくり返し確認する働きかけや事前の予告があると理解しやすいものです。そこで計画表を家族が集まるリビングなどに貼り、達成できたら、きちんとほめて自信をつけさせるという工夫がおすすめです。「何回守れたら、ごほうび」など報酬を約束するのもこの年頃には効果があります。ただし寝つきが改善されないときは少量の睡眠導入剤を服用した方がいい場合もあります。

続きを読む



【発達障害の特徴】体調不良で度々学校を休むようになったら…

提供:gooヘルスケア

どこかが痛いと言い出して学校になかなか行けない

出典:株式会社法研「子どもの発達障害 家族応援ブック」
著者:高貝 就 浜松医科大学 子どものこころの発達研究センター特任准教授

「学校に行けなくなる」発達障害の子ども(高学年~)行動の理由と対処法

 いわゆる登校渋滞(とう こう じゅう たい)とか、不登校と呼ばれるあらわれです。最初は頭や腰、胃腸の痛みなどの身体の変調を訴えることから始まることが多いようです。あまりにも不調が続くので、病院へ行って検査を受けても、明らかな身体の異常は見つかりません。最初のうちは朝の登校時間に間に合わないだけだったのですが、そのうちに、まる一日学校に行けなくなることも増えてくるようです。

Why ?

*学習のつまずきや他人とのコミュニケーションの機会が増えたことで、負担が蓄積して登校するのがおっくうになるのです。

 不登校は小学校から中学校にかけて見られますが、先の項目で述べた「9歳の壁」、つまり学習のつまずきがきっかけになっていることもあります。また高学年になると、子ども同士の関わりも複雑になり、それが負担となっているケースもあります。仮病ではなく、本当に腹痛などを感じている場合も多くあります。

こう対処

*行きたくなくなった直接の原因は必ずあるもの。学校と連携してまずその排除を。

 あらわれには必ず原因があり、不登校も例外ではありません。学校に行き辛くなっているきっかけがどこにあるのか、学校の先生と相談することが必要です。きっかけがはっきりしないまま、子どもを叱ったり無理やり学校に連れて行っても解決にはつながりません。また、何もせずに様子を見ているだけでは改善されません。保健室で過ごすようにしたり、放課後のほかの子どもがあまりいない時間帯に登校したりするなど、本人の集団生活での負担を軽くしたかたちで登校をすすめることもあります。場合によっては、市町村の教育委員会が不登校の生徒を対象に運営している適応指導教室の利用も検討してみてください。

 
●適応指導教室とは

教育委員会が長期欠席している不登校の小中学生を対象に、学習援助をしながら普段の学校生活に復帰できるように手助けを行う。教員や元教員が学習援助をするだけでなく、臨床心理士など心理スタッフが勤務している場合もある。

続きを読む



【発達障害の特徴】高学年から成績が落ちた、勉強が苦手になる理由と対処法

提供:gooヘルスケア

急に学校の成績が悪くなる

出典:株式会社法研「子どもの発達障害 家族応援ブック」
著者:高貝 就 浜松医科大学 子どものこころの発達研究センター特任准教授

「テスト問題の意味がわからない」発達障害の子ども(高学年~)行動の理由と対処法

 低学年まではあまり気にならなかった学校での成績が急に悪くなってくることがあります。テストの得点も下がり、何か塾に行かせようか、それとも家庭学習を強化しようかと悩む親御さんも多いようです。子どもに「何がわからないの?」とたずねてみると、「問題の意味がわからない」という答えが返ってきます。勉強自体がわからないのではなく、何を問われているのかがわからない状態です。

Why ?

*因果関係や論理的な思考を問われるような複雑な問題は、問題自体の意味がわからないことがあります。

 小学校三年生、四年生の頃から、学習内容が抽象的なものや因果関係、論理的な思考を問われるもの、たとえば、分数や余りのある割り算、文章問題などが急に増えてきます。けれども、このような勉強は発達障害の子どもが苦手とする分野です。こうした学習のつまずきは「9歳の壁」と呼ばれています。

 ●「9歳の壁」とは聴覚障害児が、「小学校低学年(9歳頃)までは健聴児と同じように発達はするが、高学年になると学習が具体的なものから抽象的な内容になるため、学習面や言語面の発達において乗り越えられない壁につきあたることが多い」と聾学校長であった萩原浅五郎氏が述べた言葉。現在は子どもの発達全般にも用いられている。

 

こう対処

*得意な科目を伸ばし、苦手な科目については学習方法について再検討を。

 すべての科目が苦手だと、「何をしてもダメなんだ」とやる気をなくしてしまいますので、あれこれとまんべんなくやるよりも、得意な分野を伸ばしてあげましょう。「できた」という成功体験が、子どものやる気につながるので、そのような環境づくりが望まれます。苦手な科目については時間と工夫をかけた学習が必要です。紙の上での教え方ではなく、実際にものを数えながら教えるなどのきめ細やかな配慮が必要になります。普通学級にいることで、本人のやる気がなくなっていくようなら、支援学級なども視野に入れて、長期的に見て本人に望ましい学び方を検討することをおすすめします。

続きを読む



  1. 1
    女性にも急増! 自覚症状なく進む「膵臓」の病気 7つの危険な症状
    地味ながら、消化液を作りインスリンを分泌する重要な消化器 …
  2. 2 女性は40代から肥満の人がどんどん増えていくーその理由とは
    女性は40代から肥満の人がどんどん増えていくーその理由とは
    中高年女性は内臓脂肪型肥満が増え、生活習慣病になりやすい。 基礎代…
  3. 3
    女性も油断できない!加齢臭を生み出す悪習慣4つ
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと おじ…
  4. 4
    それはやらないで!白髪が増える7つのダメ習慣
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと ほん…
  5. 5
    納豆パワーを最大限に引き出す食べ方。ひきわりと粒、栄養価が高いのは?
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと 日本…
  6. 6
    電車の中で居眠りしてはいけない。寝不足を解消するコツ
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと 朝起…
  7. 7
    ニオイの原因は『足の角質』。やりがちな間違ったケア方法とは?
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと タイ…
  8. 8
    肩こりの原因はスイーツの食べすぎかも?その意外な関係性
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと 慢性…
  9. 9 アスペルガー症候群(広汎性発達障害)とは? 疑いのある12の症状
    アスペルガー症候群(広汎性発達障害)とは? 疑いのある12の症状
    広汎性発達障害のひとつ、アスペルガー症候群。大人になってから気づく人…
  10. 10
    ヘルプマーク、ハートプラスマークなど、見えない障害を持つ人のためのマーク
    (編集・制作 gooヘルスケア) 外見からはわからない障害を抱…
  11. 11
    眠気・だるい・むくみ…成人女性の10人に1人が橋本病|注意したい症状は
    不定愁訴のような症状が起こる、橋本病を知っていますか? 女性がかかり…
  12. 12 「そこ気持ちいい!」相手が喜ぶ“手の指・甲マッサージ”-イラスト解説付
    「そこ気持ちいい!」相手が喜ぶ“手の指・甲マッサージ”-イラスト解説付
    多くのツボが集まる手をマッサージすれば、自然にツボを刺激できる パ…
  13. 13
    文字が読みにくいのは『老眼』の症状?…ヤセ我慢してると痛い目にあうかも
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと もと…
  14. 14 大人の発達障害の特徴とは? 15の自己診断チェック
    大人の発達障害の特徴とは? 15の自己診断チェック
    社会生活を送るのには、暗黙のルールや仕事上で細かなチェックが必要だっ…
  15. 15 みぞおちの辺りが痛い 激しい痛みor鈍痛? 痛むのは真ん中・右・左?
    みぞおちの辺りの腹痛 激しい痛みor鈍痛? 痛むのは真ん中・右・左?
    お腹の上の部分、みぞおちあたりの痛み。胃痛? それとも、ほかの病気?…
  16. 16
    足の裏に魚の目やタコができやすい人は、腎臓が弱っているかも…?
    足裏は全身の血液の巡りや新陳代謝のバロメーター。 足の裏が冷えるこ…
  17. 17
    リップを塗っても唇がカサカサ・ぷっくりしない…使い方間違ってるかも?
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと リッ…
  18. 18
    【花粉症対策におすすめ】鼻うがいの正しいやり方。痛みなくスッキリ!
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと 花粉…
  19. 19 太りにくいチョコレートの食べ方|美容にも健康にもいいおすすめのチョコ
    太りにくいチョコレートの食べ方|美容にも健康にもいいおすすめのチョコ
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと …
  20. 20 30・40代女性に多い子宮筋腫ってどんな病気?|筋腫を疑う8つの症状
    30・40代女性に多い子宮筋腫ってどんな病気?|筋腫を疑う8つの症状
    月経量が多くなったり月経が長引くのは、子宮筋腫のせいかも…。 命に…

一覧