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黄色人種の黄疸は白目の部分で判定する

黄疸(おうだん)という症状を聞いたことがあるでしょうか。黄疸とは、ビリルビンという黄色い色素が血液中に増加し、全身の皮膚や粘膜に沈着した状態をいいます。
日本人のような黄色人種では、皮膚の色が黄色いため黄疸があるかどうかの判定が難しく、軽い黄疸は眼球結膜(白目の部分)で判定します。

よく、みかんを食べ過ぎると手のひらや足の裏などが黄色くなることがありますが、これは「柑皮症(かんぴしょう)」と言って、病気ではありません。みかんなどに含まれるカロテン(ビタミンAの前駆物質)の過剰摂取により、皮膚にこの色素が沈着して黄色くなる状態。黄疸とは異なり、白目の部分は黄色くなりません。

尿や便の色が黄色いのも、ビリルビンと関係している

ビリルビンは,赤血球に含まれる赤い色素のヘモグロビンが分解されて作られたものです。ビリルビンは肝臓でクルクロン酸という物質と結合することで水に溶けやすくなり、胆汁の成分として腸に排泄されます。
さらに腸内細菌の作用でウロビリノーゲンという物質に分解され、一部は腸で再吸収されて血液中を流れ、腎臓で尿に排泄されます。
便や尿の色が黄色いのは、このウロビリノーゲンが変化した物質が含まれるからです。

黄疸の原因によって、増加するビリルビンの種類が異なる

血液検査で測定されるビリルビンには「総ビリルビン」「直接ビリルビン」「間接ビリルビン」の3つがあり、肝細胞での処理が終わったビリルビンが「直接ビリルビン」、肝細胞に取り込まれる前のビリルビンが「間接ビリルビン」、これらの合計が「総ビリルビン」です。
総ビリルビンの正常値は0.2~1.2mg/dl程度ですが、だいたい3mg/dlを超えると黄疸の症状が現れてきます。

総ビリルビンが増加していて、しかも間接ビリルビンの割合が高くなっている場合は、赤血球が異常に破壊されてしまう「溶血性貧血」が主な原因です。
また、体質的黄疸の一つである「Gilbert(ジルベール)症候群」も間接ビリルビン高値を示します。日本人に比較的多く、健診などで偶然発見されることがありますが、肝機能は正常なことが多く、特別な治療は必要としません。

総ビリルビンが増加していて、直接ビリルビンの割合が高くなっている場合の黄疸は、胆汁の流れが悪くなって起こるものです。
胆汁の流れが悪くなる原因としては、肝炎・肝硬変や薬剤性肝障害などのように肝臓自体の機能低下により、肝細胞からの胆汁の排泄に障害が生じる場合(肝内胆汁うっ滞)と、結石や腫瘍などが原因で胆管が狭くなって黄疸をきたす場合(閉塞性黄疸)があり、後者の場合は外科的治療が必要です。

【参考】
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