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2015年4月1日施行の食品表示法改正によって「機能性表示食品」が誕生し、早ければ6月から店頭に並びます。これまでにも機能性表示が認められた「特定保健用食品」と「栄養機能食品」という食品はありましたが、従来の食品表示より具体的な効果を表示できるとのこと。

第3の保健機能食品と呼ばれる「機能性表示食品」は、私たちの生活や健康に、どんな影響があるのでしょうか。

トクホとはどう違うの?

「特定保健用食品(トクホ)」は、特定の保健に対して効果がある食品に表示が認められているものです。「お腹の調子を整える食品」「血圧が高めの方に適する食品」など特定の保健効果、保健機能成分、疾病リスク低減表示が認められています。トクホの表示には、保健所と都道府県の許可を経て、消費者庁の許可が必要。加えて、膨大な試験データを提出するコストと時間がかかることから、大手企業の商品が中心でした。

また、「栄養機能食品」はカルシウムや17種類のビタミン類を含む食品が対象で、「カルシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素です」などというように栄養機能を表示できます。

対して、新たに生まれた「機能性表示食品」は、栄養成分と機能性関与成分の機能性が表示できます。対象となるのは、サプリメントや加工食品、生鮮・農水産物などアルコール類以外の食品全般です。

機能性表示食品として認められるには、商品での臨床試験か、研究論文をもとに評価するシステマティックレビューが基準を満たしていることが必要で、販売60 日前までの届け出でいいとされています。そのように、臨床試験のコストを負担することが難しい中小企業も利用しやすい制度であるため、トクホを目指さずに機能性表示食品を選ぶ企業が増えるのでは、と想定されています。

野菜や果物にも機能性を表示

機能性表示食品の一番のポイントは、「身体のどこの部位にどのような働きがあるのか」が表示できるようになったこと。農林水産省では、β-クリプトキサンチンを多く含む温州みかんを挙げ、『β-クリプトキサンチンを含み、骨の健康を保つ食品です。更年期以降の女性の方に適しています』というキャッチコピーを例示。このほかにも、高リコピンのトマトやケルセチンを多く含むタマネギ、βグルカン含有量の多い大麦などといった生鮮食品への表示が見込まれています。

こうした表示が認められた機能性表示食品では、根拠となるデータをホームページなどで公開することが義務付けられています。サプリメントや健康食品の購入を検討しているときなど、効果の裏付けとなるデータの有無を判断材料にできるようになるのです。

食品表示については、これらのほかにも「アレルギー物質を含む食品の原材料」「有機食品」「遺伝子組み換え食品」などの表示があります。食品表示が増えることで、栄養や機能面から食品を選びやすくなったり、食の安全や環境問題などについて知ることにつながるなど、さまざまなメリットもあります。一方で、科学的根拠がないまま「○○機能食品」を謳った怪しげな食品が出回るなど、消費者自身の正しい判断が問われることも増えています。

「体にいい食品」を選びやすくなることはうれしいですが、安全で健康的な食事のため、私たちもいろいろ学んでいかなければいけないようです。