胸の痛みから考えられる13の病気と対処法 緊急を要する症状は?

提供:gooヘルスケア

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 –株式会社からだにいいこと

心臓や肺など、大きな臓器がある胸部。胸が痛くなると、大きな病気では?と不安になります。どんな痛みの時が危険なのか、受診する科についてまとめました。

胸の痛みから考えられる13の病気と対処法 緊急を要する症状は?

どんな痛みか医師に説明できるとベスト

胸や胸の近くが痛い時に考えらえるのは、心臓や肺のほか、消化器官の病気です。激痛が起こったら、すぐに病院に行く必要がありますが、具体的にどのようなタイミングで、どのような痛みが、どこに起こったのか、医師に説明できるようにしておくと、診断しやすくなります。

狭心症・・・突然の胸の痛み、胸の奥が痛い、胸が締め付けられる、胸が焼けつく、時には背中の痛み、のどの痛みなど。痛みは、強いとは限らない。

発作的に胸の痛みや圧迫感などの症状を起こす病気。血管内腔が狭くなることにより、心筋に十分な血流・酸素が送り込めない時に胸の痛みが起こります。血管狭窄の原因の大多数は、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、高血圧などに引き続いて起こる動脈硬化。特に糖尿病の患者さんは、病変の重症度に比べて、症状を軽く感じることが多く注意が必要です。

治療法は、薬物療法、経皮的冠動脈形成術(カテーテルインターベンション)、冠動脈バイパス手術の3つがあり、どの治療を選択するかは、患者の年齢、症状、合併症の有無、病変の形態などにより異なります。

発作がすぐにおさまる時は、数日以内に循環器科または内科へ。発作がすぐにおさまらない時は、救急の処置が必要です。例えば、発作が5分以上続く、1日に何度も繰り返したり発作の頻度が増えてきた時、冷や汗を伴うような強い痛みを感じた時など。非常に不安定な状態のため、途中で病状が急変する場合も。救急車を要請すべきか救急病院と相談し、その指示に従ってください。

急性心筋梗塞・・・胸部の激痛、締めつけられるような痛み、圧迫感など

心臓を養う冠動脈の動脈硬化により血管の内腔が狭くなり、血液の流れが制限されて生じます。冠動脈が閉塞すると約40分後から心内膜側の心筋は壊死に陥ります。これが心筋梗塞です。

胸痛の部位は前胸部、胸骨下が多く、下顎、頸部、左上腕、心窩部(しんかぶ)に放散して現れることもあります。要因は、高コレステロール血症、高血圧、喫煙、糖尿病、肥満、痛風、中性脂肪、運動不足、精神的ストレスなど。

治療には、すみやかに詰まった冠動脈を開通させる治療が必要です。基本的には、入院して数日間の安静・絶食で治療を行います。重症な病気なので、救急車で専門医の診療を受けることが大切です。

大動脈解離・・・突然の激しい胸や背中の痛み、手や足の激しい痛みが突然に現れてくることも

大動脈の壁に亀裂が入り、壁が内膜と外膜とに分離されてしまう病気。日本人に多い疾患で、循環器疾患による突然死では、心筋梗塞に次いで2番目に多い死因とされています。

心臓から出るすぐ上の上行大動脈に大動脈解離がある場合には、緊急手術を。大動脈解離が上行大動脈にない場合は、血圧を下げる内科的治療で対処できる可能性があります。急性大動脈解離は、適切な治療を受けないと突然死する危険性が高く、専門的な病院で心臓血管専門医の集中的な治療を受ける必要があります。

肺血栓塞栓症、肺梗塞症・・・突然の胸痛、呼吸困難、頻呼吸など

心臓から肺へ血液を運ぶ血管である肺動脈に、血液の塊の塞栓子(そくせんし)、脂肪の塊、空気、腫瘍細胞などが詰まり、肺動脈の流れが悪くなったり閉塞してしまう病気を広く肺塞栓症といいます。
このなかで血液の塊が原因で起こったものを肺血栓塞栓症と呼び、肺塞栓症の大部分はこれにあたります。

肺血栓塞栓症は、急性期の死亡率が約10%と高く、救急の病気です。原因で最も多いのは、下肢(脚)の静脈内でできた血栓によるもの。近年問題になっている、いわゆる「エコノミークラス症候群」もこのひとつです。

基本的な治療は、血液が固まらないようにする薬を点滴静注で使います。重症の場合は、血栓を溶かす薬や手術やカテーテルで血栓を取り除く方法もあります。死亡率が高い病気のため、突然の胸痛や呼吸困難が起こったら、できるだけはやく循環器内科や呼吸器内科を受診することが必要です。

急性心不全・・・激しい呼吸困難で発症、同時に咳と泡のような痰がでる

心臓のポンプとしてのはたらきが急速に低下して、全身の血液の流れが滞る状態。血圧が低下する状態は心原性(しんげんせい)ショックといわれ、適切に治療をしないと生命の維持が困難に。
急性心筋梗塞や拡張型心筋症、心臓弁膜症、高血圧性心疾患、先天性心疾患、甲状腺機能亢進症などが最も多い原因です。

治療では、酸素吸入を行い、利尿薬、血管拡張薬、強心薬を投与します。すぐに専門医のいる救急病院に入院することが必要で、呼吸の状態が悪い時は、救急車による搬送を依頼してください。

心筋炎・・・発熱、鼻水、咳。軽いものでは、動悸や胸部不快感、心膜炎を合併すれば胸の痛みなど。

心筋自体に炎症細胞の浸潤(しんじゅん)が生じる病態。多くは急性で、まれに慢性で進行する人も。
ウイルスや細菌などの病原微生物の感染が原因になることのほか、原因不明の突発性の場合もあります。

原則として入院し、重篤な不整脈や循環動態の悪化がみられないかどうか、経過観察が必須です。普段からウイルス感染にかからない努力が大切で、うがい・手洗いの励行と、インフルエンザウイルスが心筋炎の原因となることから予防接種も重要。胸部症状を自覚する人は循環器専門医の診察を受け、心電図をとるのが診断の第一歩です。

細菌性肺炎・・・発熱、咳、膿性(のうせい)の痰、胸膜への炎症がある場合、胸痛も。

肺炎は、気管支より末梢の酸素と二酸化炭素を交換する肺胞と呼ばれる部位に起こる感染に伴う炎症、と定義されます。
肺胞は気道とつながっているので、同時に気管支炎も起こします。細菌性肺炎というのは、その原因になる微生物が細菌であるという意味です。

治療は、軽症で通院が可能であれば経口薬の投与が、中等症以上で入院が適切だと思われた場合は注射による治療が選択されます。
咳と痰だけでは肺炎と気管支炎のいずれであるかは区別できませんが、発熱が高く、胸痛、呼吸困難などがあれば肺炎の疑いがあるので、すぐに医療機関を受診してください。そこで診察し、X線検査を行い、重症度に応じて入院の是非や専門病院への転送などを判断します。意識障害や呼吸困難がある重症肺炎の場合は、一刻もはやく医療機関へ。

肺化膿症・・・発熱、咳、膿性の痰のほか、胸痛など。

肺化膿症は、肺炎と同様に肺胞に細菌が増殖し、それに対して生体側の白血球を主とする炎症細胞や感染防御物質が集まり、炎症を起こした状態の感染症ですが、それに組織の破壊(壊死)を伴います。その結果、肺に穴があき、その穴のなかに膿がたまってしまうのです。
黄色ブドウ球菌やグラム陰性桿菌(かんきん)による肺化膿症では、多くは症状が急激に現れます。

治療は原則、入院治療が必須。誤嚥性肺炎なのか、血行性感染なのかを推定し、それぞれにあった方法で抗菌薬を選択します。一般の肺炎より、長い治療機関を要します。肺炎と同様ですが、高齢者や寝たきりの人などでは症状の発現がゆるやかで、倦怠感、食欲不振、体重の減少などの不定の症状だけの場合があり、注意が必要です。

胸膜炎・・・胸痛(深呼吸や咳で増悪するもの)。感染症が原因の場合、発熱も伴う。

胸膜とは、肺の表面をおおう臓側(ぞうそく)胸膜と、胸壁、横隔膜、縦隔(じゅうかく)をおおう壁側(へきそく)胸膜からなっています。
両胸膜に囲まれた部分が胸膜腔で、ここに胸水がたまる病気を胸膜炎と呼びます。主に感染症、悪性腫瘍が原因。

治療は、細菌感染によるものは抗菌薬の点滴、結核が原因であれば抗結核薬を使用します。
悪性腫瘍が原因の場合は、胸腔ドレナージで、肋骨と肋骨の間から細いチューブを胸腔内に挿入し、器械で胸水を体外に汲み出し、胸水が減った時点で抗がん薬などを投与します。

深呼吸や咳で増悪する胸痛を自覚すれば、胸膜炎を疑い、早めに内科を受診します。とくに喫煙者が胸痛などの症状を感じれば、悪性腫瘍によるものの可能性があるので、すぐ内科を受診しましょう。

膿胸・・・発熱、胸痛(深呼吸や咳で増悪するのが特徴)、咳など。胸腔内の膿が肺内にもれると、膿性痰が。

胸膜の感染症により、胸腔内に膿性の液体がたまったものです。主に、肺炎や肺膿瘍(はいのうよう)が胸膜に広がり、細菌が胸腔内に侵入して発症します。

治療では、全身的な抗菌薬の投与と同時に、胸腔内の膿性胸水を排除します。多くは2〜3週間で治癒。深呼吸や咳で増悪する胸痛を自覚し、発熱もあれば、早めに内科を受診します。高齢者で発熱や胸痛があれば、この病気を疑い病院に連れて行きましょう。

特発性食道破裂・・・嘔吐反射直後、突然バットで殴られたような胸痛。上腹部痛であることも。その後、胸内苦悶や呼吸困難、冷や汗が出てショック状態に。

特発性食道破裂はブールハヴィー症候群とも呼ばれ、主に飲酒後の嘔吐により食道内圧が上昇して、特に病的変化のない正常の食道が破裂するもの。
発症した場合、ただちに手術を行って胸腔内や縦隔をよく洗浄し、破裂した食道壁を2層に縫合して十分なドレナージ(ドレーンチューブを留置する)を行うことが必要です。

死亡する危険性も高いため、飲酒後の嘔吐に続き、強烈な胸痛を感じたら、すぐに大きな病院を受診しましょう。

胆石症・・・上腹部の違和感や腹部膨満感、腹痛、発熱など。無症状の人も。

肝臓で作られる消化液の胆汁が通る道を胆道と言います。胆道に結石ができる病気を総称して胆石症と呼び、結石ができる場所によって、肝内結石、胆管結石(肝外胆管にできた結石)、胆嚢結石に分類されます。
胆汁中のコレステロールが増えると、結晶化してこれを核に結石ができます。原因としては、高脂肪食や肥満、脂質異常症、糖尿病、妊娠など。

胆嚢結石に伴う何らかの症状がある人は摘出などの治療の適応となります。無症状の方の多くは定期的な検査(年に1〜2回程度の腹部超音波検査)を受ける経過観察に。その場合、脂肪分の食事を避け、規則正しい生活を送ることが大切です。

急性膵炎・・・みぞおちからの上腹部痛、背部まで広がることも。鈍痛からじっとしていられないほどの激痛までさまざま。

いろいろな原因で活性化された膵酵素(すいこうそ)によって自分の膵臓が消化されてしまい、膵臓やその他の主要な臓器に炎症と障害が引き起こされる病気。
アルコールによるものが最も多い起因です。治療には、絶飲絶食による膵臓の安静が必要です。また、炎症による大量の水分が失われているので多量の輸液が必要になります。
日常にしばしば見られる一般的な病気ですが、ほかの病気に間違われることが多く、診断が遅れると命に関わることが。上記のような症状が起こったら、まず消化器科を受診しましょう。




運動しない人は注意!筋肉が減少して脂肪が増える『サルコペニア肥満』

提供:gooヘルスケア

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 –株式会社からだにいいこと

高齢者に起こる“サルコペニア”が40代に急増中! 筋肉が減少して脂肪が増えるサルコペニア肥満の注意点をまとめました。

握力が低下したり脚や体幹の筋力低下が起こる

働き盛りの40代で、筋肉が減少して脂肪が増える「サルコペニア肥満」になる人が近年増加しています。サルコペニアとは、ギリシャ語で筋肉を表す「sarx(サルコ)」と、喪失を表す「penia(ペニア)」を合わせた言葉。加齢や疾患により、筋肉量が減少することで、握力が低下したり、脚や体幹の筋力低下が起こることです。サルコペニアは高齢者に多く、75歳以上になると急増します。それが昨今では、40代に増えているのです。

運動しない人は注意!筋肉が減少して脂肪が増える『サルコペニア肥満』

食事制限だけのダイエットが危ない

特に問題となっているのが、筋肉が少なく、脂肪が多い「サルコペニア肥満」。筋力低下のリスクに加えて、肥満が原因となる動脈硬化など、生活習慣病の危険性も高まります。ダイエットをしていて、食事制限はしても、運動は行っていない人は要注意です。体重が減ったとしても、脂肪は筋肉より軽いので、筋肉が減って、その分脂肪が増えていることもあります。また、食事制限でタンパク質が不足すると、体は筋肉を分解してタンパク質を作りだすことも。このようにして筋力が低下すると、階段も満足に上り下りできないなど、若くても日常生活に支障をきたすことにもなります。

筋肉を1kg増やせば代謝が1日50kcalアップ

筋肉は運動をしない限り、筋肉量を増やしたり、維持することはできません。また筋肉を増やすためには、有酸素運動ではなく筋トレが必要です。特に鍛えたいのは、体の一番大きな筋肉である「太もも」。エスカレーターを使わず階段を上るといった習慣をつけることに加えて、スクワットなど筋肉に負荷をかける運動が必要です。
筋肉量を1kg増やすには、プロのトレーナーによる指導のもと、食事管理も徹底して1年かかるといわれています。ハードルが高いと思うかもしれませんが、筋肉が1kg増えれば、基礎代謝は1日50kcal増加します。これは52kgの女性がエアロビクスを10分行なった時の消費量に値します。1週間で考えると、筋肉を1kg増やせば、70分のエアロビクスを行なったカロリー分を何もせずに消費することができるのです。

筋肉を維持するために食べるべきもの

また、筋肉を増やすためには筋肉の元となるタンパク質を積極的にとることも必要です。筋肉を維持するには、1日の摂取量で、体重1kgあたり1gのタンパク質が必要とされます。そして筋肉を増やすためには、体重1kgあたり1.2〜1.5gのタンパク質が必要に。体重50kgの人が筋肉を増やすには、1日あたり60gのタンパク質が必要ということ。豚のもも肉100gで、だいたい20gのタンパク質がとれます。1日で60gのタンパク質をとるためのメニュー例がこちら。

1日で60gのタンパク質をとるメニュー

(本文)
ご飯/200g×3食…15g
卵/1個…6.2g
肉(鶏もも肉)/100g…16.2g
魚(紅サケ) /80g…18g
牛乳・ヨーグルト/200g …7.2g

タンパク質/合計…62.6g

意識的にタンパク質を摂取していかないと、1日体重1kgあたり1.2〜1.5gをクリアするのはなかなか難しいもの。食事と運動の両方を見直して、積極的に筋肉を増やしていきましょう。今から筋肉を少しずつ増やす「貯“筋”」は、将来あなたの体にとって大きな財産になりますよ。

続きを読む




緊張してなくても手のひらに汗…多量の汗から考えられる病気とは?

【お話を伺った人】嵯峨 賢次先生

札幌医科大学皮膚科学講座助教授 昭和57年札幌医科大学大学院卒業、同年日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。 昭和60年から63年アイオワ大学皮膚科研究員を経て現職。研究領域は皮膚悪性腫瘍の診断と治療、…

もっとみる

提供:gooヘルスケア

(編集・制作 (株)法研

夏に汗はつきもの。でも、汗をかきすぎる病気もあるのです。大量に発汗する病気には交感神経が敏感になる多汗症、甲状腺機能亢進など、さまざまなものがあります。

手のひらから大量の汗が…

夏は汗をかきやすい季節。外出にはハンカチが手放せなくなりますね。汗には、体内の熱を放出して、体温を一定に保ってくれる働きがあります。 ところが、通常では発汗しないとされている状態で、大量に汗をかいてしまう病気があり、多汗症と呼ばれています。

多汗症の中でも、汗をかく部位が決まっているものを限局性多汗症と呼び、汗をかきやすい部位は手のひら、腋の下、足の裏などです。

多汗症の、たとえば、手のひらからの発汗はとても大量です。雑誌を見ていると汗でページが湿ってしまう、車の運転をしているとハンドルが汗で濡れる、電車に乗るとつり革を持つ手から肘まで汗がつたうなど、本人にとって非常に苦痛な状態が続きます。さらにそれが、「握手をしたとき変に思われたらどうしよう」「人に見られては恥ずかしい」…と、精神的に本人を追いつめて、日常生活に支障をきたすケースさえ。どうしてこのような症状が起こるのでしょうか?

緊張してなくても手のひらに汗…多量の汗から考えられる病気とは?

甲状腺機能障害で起こることも

多汗症の原因は、以前は、人前で緊張しやすい性格から起こるとされていました。「気の持ちようで汗はかかない」と思われていたのです。ところが、多汗症の人のケースでは、自宅でリラックスしているときも手のひらから汗が出てきたり、朝目覚めたとたん、汗をかき始める、などの症状があることがあきらかになってきました。

現在では、緊張したときに発汗を促す、「交感神経」が敏感であることが原因とされています。自律神経のひとつで新陳代謝を活性化する「交感神経」の機能が、通常の人より亢進しているのです。しかしそれ以外にも、何らかの病気が関係して多汗症が起こることがあります。

ひとつは、甲状腺機能亢進症によるもの。この病気にかかると、甲状腺ホルモンが増加して、全身性の発汗が起こります。そして更年期障害の場合も、卵巣機能の衰えによって、かっと汗をかいてそれがすぐに引く、などの症状が見られます。また副腎腫瘍があるときも、多汗の症状が現われます。汗が多いな、と気になったら、一応、全身の健康状態をチェックしてみるといいでしょう。

治療するには?

では、多汗症はどのように治療すればいいのでしょうか。

交感神経の亢進で起こる多汗症の場合、カウンセリングや心身療法で効果が見られる場合があります。症状の出た人が、汗に対して持っている、強い恐怖心や不安感をほぐしていくのです。また、自律神経訓練法により、交感神経と副交感神経のバランスを整える療法も行われています。

さらに、治療手段のひとつとして、手術もあります。胸腔鏡を用いて、交感神経をブロックする「胸部交感神経節切除術」を行うのです。ところが手術の欠点として、手のひら自体の発汗は止まっても、背中や腹などに汗をかく「代償性多汗」の症状が出ることがあります。

多汗症は近年、クローズアップされ始めた病気です。「言われてみると汗をかきやすい」「いつも手のひらが湿っている」そんな風に感じる人の中には、多汗症に該当する人もあるかもしれません。今後、さらに治療法が進歩していくでしょうが、それぞれの治療法の長所と短所を知り、最も適した方法を選びたいものです。

(「家庭医学大全科」、法研より)

※この記事は2006年7月に配信された記事です

続きを読む




Wi-Fiのせいで体調不良?「電磁波過敏症」ってなに?

提供:gooヘルスケア

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 –株式会社からだにいいこと

インターネットが普及し、Wi-Fiがあればどこでもスマホが使える時代に。便利になった反面、Wi-Fiなどの電波によって症状が出る「電磁波過敏症」に苦しむ人も出てきています。

目に見えない電磁波が頭痛などの不調を引き起こす

インターネットにつなげるためのWi-Fiをはじめ、ラジオや無線など、世の中には目に見えない電波がたくさん飛んでいます。こうした通信手段の進化は、生活を便利にする反面、電磁波過敏症に苦しむ人を増加させています。
電磁波過敏症は現在、スウェーデンとスペインで正式に疾病とみなされている病気で、電磁波を発するものに近づくと頭痛などの体調不良に見舞われるというもの。人によって症状はさまざまですが、なかには胸の痛みや、皮膚を焼かれるような痛みに苦しむ人もいるのだそう。

Wi-Fiのせいで体調不良?「電磁波過敏症」ってなに?

電波が規制される地区に移住する人も

アメリカでは、2005年に「携帯電話の使用が原因で脳腫瘍になった」ということが、裁判で認められました。そのほか、電波を飛ばすことが規制されているウェスト・バージニア州グリーン・バンクには、電磁波過敏症に悩まされる人が、移住してきているといいます。日本でも「スマホやパソコンの長時間利用で慢性的に頭痛に悩まされている」、「送電線の近くに住んで体調不良になった」などの報告が。電磁波過敏症になる前に、自分でできる予防法をご紹介します。

自分でできる電磁波対策

・電気カーペット、電気毛布は使用しない

電気カーペットや電気毛布は、長時間に渡り体に密着させて使うため、電磁波の影響を受けやすいといわれています。体を温めたい場合は、湯たんぽを使用する、重ね着をするなどで工夫を。

・スマホで電話する時はイヤホンを使用

電磁波を多く発生させるスマホを耳に当てて電話をすると、頭痛が発生しやすくなる可能性が。イヤホンマイクを使い、体に直接当てないようにして。

・IHクッキングヒーターや電子レンジ

キッチンも電磁波を多く発生させる機器の多い場所。IHクッキングヒーターや電子レンジが代表的なものです。電子レンジの場合は、使っているときはレンジから離れることで避けられます。また、調理中は、電磁波カット素材で作られたエプロンを身につけるなどして対策を。

・パソコンは体から離して使う

パソコンを使う時は、画面と体を最低70センチは離して使うとよいとされています。ノートパソコンを太ももにのせて作業するなどは避けて。

・寝室に電子機器を置かない

体をリラックスさせるために、眠る時は電磁波の発するものを近くに置かないように心がけて。オーディオ機器やテレビは寝室に置かない、スマホも持ち込まないように。

スマホやパソコンは電磁波をカットするパッドやケースを使用したり、電子レンジなどアース線の付いているものは、必ずつけるといったことも予防につながります。また、電磁波測定器(インターネットで1万円前後で購入できるほか、レンタルも可能)を購入して、どの電子機器がどれだけ電磁波を発生しているか、計測してから対策を取るのも、効率がよい方法です。

続きを読む



手軽な市販薬に要注意!20代以上の女性に多い『酒さ様皮膚炎』

ノーイメージ

【お話を伺った人】古賀 道之先生

古賀皮ふ科院長・東京医科大学名誉教授 1962年 長崎大学医学部卒業後、東京医科大学皮膚科学教室入局 。1971年、東京医科大学講師。立正佼成会佼成病院皮膚科部長、都立大久保病院皮膚科医長、東京医…

もっとみる

提供:gooヘルスケア

(編集・制作 (株)法研

(「ヘルス&ライフ」法研より)

ステロイドの入ったかぶれ止めを顔に常用すると起こりやすい。ニキビ状のブツブツ、ピリピリ感、強いほてりを伴い、腫れて赤ら顔になる。

ステロイド外用薬の長期使用が原因

あなたは、化粧品やヘアケア用品でかぶれやすいほうですか? そんなとき、ステロイドの入った市販のかぶれ止め薬を使うこともあるでしょう。はじめは炎症が抑えられて湿疹はすぐに治りますが、使い続けるうちに赤ら顔になって、ニキビ状のブツブツができるようになります。このときステロイド薬をやめると、それまで抑えられていた炎症が一気にあらわれ、顔が赤く腫(は)れ上がって、ピリピリしたりほてりを感じたり、かゆみが出ることもあります。これがしゅさ様皮膚炎です。

しゅさ様皮膚炎は、20~50代の女性に多くみられます。もともと顔がほてりやすい、発赤(ほっせき)を繰り返しやすいといった素因のある人が、脂漏性皮膚炎や、化粧品、シャンプー、リンスなどによるかぶれを副腎皮質ステロイドの入った塗り薬で治療しているうちに起こってくる皮膚炎です。

ステロイド外用薬を長期間使い続けると、皮膚が薄く弱くなり、血管が拡張して毛包(毛根を包んでいるところ)を刺激するため、むしろ炎症を起こしやすい条件が整ってしまいます。一般に薬の副作用の症状が出たときにはその薬の使用を中止するのが原則ですが、しゅさ様皮膚炎の場合、ステロイド薬の使用中止後2~3週間は症状が悪化します。このとき、またステロイド薬に頼るとふりだしに戻り、悪循環に陥ってしまうので注意が必要です。

ステロイド薬の使用を中止し、皮膚科を受診する

症状を自覚したときには、直ちに皮膚科を受診してください。皮膚科では、まずステロイド薬の使用をやめ、そのときの症状に応じた適切な外用薬を用いながら、ニキビの治療に使われるテトラサイクリン系の抗生物質を内服します。一時的に症状が悪化しますが、必ず治るので、医師の指示どおりに薬を服用してください。症状がひどく精神的苦痛や不安を伴い、社会生活に支障がある場合は、入院をすすめられるかもしれません。

日常生活では、香辛料などの刺激物を避け、アルコールも控えたほうがよいでしょう。また、化粧品は、腕などの目立たない部分につけて、かぶれがないかどうか、試してから使うようにしたいものです。

ステロイド薬は用法を守って使用することが大切

ステロイド薬は、上手に使うと大変有用な薬ですが、使い方を誤ると副作用を起こしてしまいます。まさに「両刃の剣」といえる薬です。それだけに、皮膚科専門医の指示に従って、正しく使うべきです。

化粧品かぶれなどを起こしたとき、「わざわざ皮膚科を受診するのは面倒だから」という理由で、市販のステロイド外用薬に頼ってしまうこともあるでしょう。しかし、ストロイド薬は使い方しだいで、「薬にもなれば毒にもなる」ものなのです。手軽なはずの市販薬が原因で、何カ月も顔面の炎症に苦しむことにもなりかねません。

ステロイド薬には強さの異なる製剤がたくさんあります。中には、弱い抗炎症作用がありながら血管拡張作用がほとんどないものもあって、症状によってはしゅさ様皮膚炎の治療にさえ使うことができるものもあります。「ステロイドは怖い」という人もいますが、間違った使い方に問題があるのです。ステロイド薬を使うときは、用法をきちんと守って使用することが大切です。

※この記事は2007年12月に配信された記事です

続きを読む



足がむくむ、足がダルい…女性に多い『下肢静脈瘤』かも? 原因と症状

提供:gooヘルスケア

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 –株式会社からだにいいこと

ふくらはぎなどの血管が青く透けて見えていたら、女性に多い「下肢静脈瘤」かもしれません。病気の基礎情報と、原因、症状についてお伝えします。

足がむくむ、足がダルい…女性に多い『下肢静脈瘤』かも? 原因と症状

40歳以上の女性に多くみられる病気

足の血管がボコボコと浮き出て見えるのが「下肢静脈瘤」の特徴です。良性の病気に分類されるので、急に悪化したり、命の危険があるわけではありませんが、重症化すると手術の必要も出てきます。
「下肢静脈瘤」は、特にふくらはぎの静脈がふくらんでしまう病気です。足の表面に血管が浮き出るため、見た目が気になるのはもちろん、日常的に足のむくみやだるさを感じ、不快感が続きます。ほかにも、足がつる・ほてる、ムズムズするなどの症状が出る場合も。40歳以上の女性に多く見られる病気で、10人に1人の割合で起こります。

血液は、心臓から動脈を通って体の末端まで送られ、静脈を通って心臓に戻される仕組みです。
このとき、血液が足先から心臓に戻る場合には、重力に逆らって下から上に流れることになります。そのため、送られた血液が戻らないよう、逆流を防ぐための「静脈弁」というものがあります。この静脈弁が何かの理由で壊れると、血液が元に戻ってしまい、足にたまって血管がふくらみ、下肢静脈瘤になります。

立ち仕事の女性がなりやすい傾向に

誰もがなる可能性のある病気ですが、なかでも男性に比べて筋力の弱い女性、立ち仕事の人、肥満の人などがなりやすい傾向にあります。
遺伝の影響もあると言われており、両親ともに下肢静脈瘤の場合には、90%子供にも発症すると言われています。
また、販売員や、美容師など、長時間立ちっぱなしになりやすい仕事の人は、静脈内の血液が重力の影響を受けやすく、下肢静脈瘤になりやすい傾向が。
長時間立つことになる場合、ふくらはぎを下から上にマッサージしたり、足の指でグーパーをするエクサなどを行い、血液の流れをよくする対策を。また「弾性ストッキング」という圧がかかるストッキングを着用するのも役立ちます。
できるだけ、ふくらはぎの筋肉を使って静脈の流れをよくしたいので、こまめに動くことも必要です。家に帰ったら、足の血液が心臓に戻りやすいように、足の下にクッションを入れて横になりましょう。湯船でふくらはぎをマッサージするのも、むくみ解消や下肢静脈瘤予防に役立ちます。

女性で足のむくみを感じる人も多いと思いますが、むくんだ足を指で押して、戻らないほどのむくみの場合、下肢静脈瘤の可能性が高いと考えられます。
見た目が気にならない場合でも、血管外科のある病院を受診して一度医師に相談しましょう。症状が辛い場合や足の見た目が気になる場合、下肢静脈瘤が原因の皮膚炎が起こっている場合は手術になることも。最近では、治療法の幅も広がり、日帰りで入院が不要の手術もあります。

続きを読む



  1. 1
    朝食を変えれば『ヤセ体質』になれる!食べてヤセる食事法
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと …
  2. 2
    肩こり・首の痛みの治し方。めぐりを良くする食材で改善!
    つらい「肩こり・首の痛み」改善-漢方医学、西洋医学での対処法 血行を…
  3. 3
    肉ばかり食べると体が臭くなる…糖質制限ダイエットの落とし穴
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと …
  4. 4
    実年齢より『若くみえる人』と『老けてみえる人』の違いはどこにある?
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと …
  5. 5
    かぜを早く治すには?|食欲がないなら食べなくてもいいってホント?
    つらい「風邪」改善-漢方医学、西洋医学での対処法 早めの対処で、悪化…
  6. 6
    足にむくみがある人は筋肉が少ない?むくみの原因と解消法
    つらい「むくみ」改善-漢方医学、西洋医学での対処法 余分な水分をとり…
  7. 7
    目の下にクマができるのは血のめぐりが悪い証拠?原因と改善法
    つらい「目のクマ」改善-漢方医学、西洋医学での対処法 温めて、血を巡…
  8. 8
    発達障害の子どもこそ『ほめて伸ばす』が大事な理由
    出典:株式会社法研「子どもの発達障害 家族応援ブック」 著者:高…
  9. 9
    手作りケーキの生クリームに注意!安価な植物性ホイップは体に悪い?
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと 張り…
  10. 10
    ヘルプマーク、ハートプラスマークなど、見えない障害を持つ人のためのマーク
    (編集・制作 gooヘルスケア) 外見からはわからない障害を抱…
  11. 11
    発達障害の子どもに注意するとき、褒めるときのコツ
    出典:株式会社法研「子どもの発達障害 家族応援ブック」 著者:高…
  12. 12 ムシ歯予防には"うがい"も大事。歯磨き後のうがいは何回が正解?
    ムシ歯予防には"うがい"も大事。歯磨き後のうがいは何回が正解?
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと むし…
  13. 13
    うちの子発達障害かも?と思ったら…早目の支援が社会適応のカギ
    出典:株式会社法研「子どもの発達障害 家族応援ブック」 著者:高…
  14. 14
    乳首がかゆくなる原因とは?乳がんの可能性もある?
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと たま…
  15. 15 みぞおちの辺りが痛い 激しい痛みor鈍痛? 痛むのは真ん中・右・左?
    みぞおちの辺りの腹痛 激しい痛みor鈍痛? 痛むのは真ん中・右・左?
    お腹の上の部分、みぞおちあたりの痛み。胃痛? それとも、ほかの病気?…
  16. 16
    肌荒れは内臓からきてる?生理時のニキビ・乾燥・かゆみ肌の対処法
    つらい「肌荒れ」改善-漢方医学、西洋医学での対処法 内臓をととのえて…
  17. 17
    冬のお洗濯は夜にすると時短になる!乾きにくいニットもOK
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと 天気…
  18. 18
    ゴム手袋が”手荒れ"の原因になる!?意外と知られていない手荒れの元凶
    執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと 冬の…
  19. 19
    お腹がポチャポチャするのはなぜ?胃の症状の原因と改善法
    つらい「胃もたれ」改善-漢方医学、西洋医学での対処法 胃を温めて、消…
  20. 20
    めまい、立ちくらみ…女性に多い貧血の症状。鉄分が摂れる食材とは?
    つらい「貧血」改善-漢方医学、西洋医学での対処法 鉄分をとり、血を補…

一覧