胸の痛みから考えられる13の病気と対処法 緊急を要する症状は?

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 –株式会社からだにいいこと

心臓や肺など、大きな臓器がある胸部。胸が痛くなると、大きな病気では?と不安になります。どんな痛みの時が危険なのか、受診する科についてまとめました。

胸の痛みから考えられる13の病気と対処法 緊急を要する症状は?

どんな痛みか医師に説明できるとベスト

胸や胸の近くが痛い時に考えらえるのは、心臓や肺のほか、消化器官の病気です。激痛が起こったら、すぐに病院に行く必要がありますが、具体的にどのようなタイミングで、どのような痛みが、どこに起こったのか、医師に説明できるようにしておくと、診断しやすくなります。

狭心症・・・突然の胸の痛み、胸の奥が痛い、胸が締め付けられる、胸が焼けつく、時には背中の痛み、のどの痛みなど。痛みは、強いとは限らない。

発作的に胸の痛みや圧迫感などの症状を起こす病気。血管内腔が狭くなることにより、心筋に十分な血流・酸素が送り込めない時に胸の痛みが起こります。血管狭窄の原因の大多数は、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、高血圧などに引き続いて起こる動脈硬化。特に糖尿病の患者さんは、病変の重症度に比べて、症状を軽く感じることが多く注意が必要です。

治療法は、薬物療法、経皮的冠動脈形成術(カテーテルインターベンション)、冠動脈バイパス手術の3つがあり、どの治療を選択するかは、患者の年齢、症状、合併症の有無、病変の形態などにより異なります。

発作がすぐにおさまる時は、数日以内に循環器科または内科へ。発作がすぐにおさまらない時は、救急の処置が必要です。例えば、発作が5分以上続く、1日に何度も繰り返したり発作の頻度が増えてきた時、冷や汗を伴うような強い痛みを感じた時など。非常に不安定な状態のため、途中で病状が急変する場合も。救急車を要請すべきか救急病院と相談し、その指示に従ってください。

急性心筋梗塞・・・胸部の激痛、締めつけられるような痛み、圧迫感など

心臓を養う冠動脈の動脈硬化により血管の内腔が狭くなり、血液の流れが制限されて生じます。冠動脈が閉塞すると約40分後から心内膜側の心筋は壊死に陥ります。これが心筋梗塞です。

胸痛の部位は前胸部、胸骨下が多く、下顎、頸部、左上腕、心窩部(しんかぶ)に放散して現れることもあります。要因は、高コレステロール血症、高血圧、喫煙、糖尿病、肥満、痛風、中性脂肪、運動不足、精神的ストレスなど。

治療には、すみやかに詰まった冠動脈を開通させる治療が必要です。基本的には、入院して数日間の安静・絶食で治療を行います。重症な病気なので、救急車で専門医の診療を受けることが大切です。

大動脈解離・・・突然の激しい胸や背中の痛み、手や足の激しい痛みが突然に現れてくることも

大動脈の壁に亀裂が入り、壁が内膜と外膜とに分離されてしまう病気。日本人に多い疾患で、循環器疾患による突然死では、心筋梗塞に次いで2番目に多い死因とされています。

心臓から出るすぐ上の上行大動脈に大動脈解離がある場合には、緊急手術を。大動脈解離が上行大動脈にない場合は、血圧を下げる内科的治療で対処できる可能性があります。急性大動脈解離は、適切な治療を受けないと突然死する危険性が高く、専門的な病院で心臓血管専門医の集中的な治療を受ける必要があります。

肺血栓塞栓症、肺梗塞症・・・突然の胸痛、呼吸困難、頻呼吸など

心臓から肺へ血液を運ぶ血管である肺動脈に、血液の塊の塞栓子(そくせんし)、脂肪の塊、空気、腫瘍細胞などが詰まり、肺動脈の流れが悪くなったり閉塞してしまう病気を広く肺塞栓症といいます。
このなかで血液の塊が原因で起こったものを肺血栓塞栓症と呼び、肺塞栓症の大部分はこれにあたります。

肺血栓塞栓症は、急性期の死亡率が約10%と高く、救急の病気です。原因で最も多いのは、下肢(脚)の静脈内でできた血栓によるもの。近年問題になっている、いわゆる「エコノミークラス症候群」もこのひとつです。

基本的な治療は、血液が固まらないようにする薬を点滴静注で使います。重症の場合は、血栓を溶かす薬や手術やカテーテルで血栓を取り除く方法もあります。死亡率が高い病気のため、突然の胸痛や呼吸困難が起こったら、できるだけはやく循環器内科や呼吸器内科を受診することが必要です。

急性心不全・・・激しい呼吸困難で発症、同時に咳と泡のような痰がでる

心臓のポンプとしてのはたらきが急速に低下して、全身の血液の流れが滞る状態。血圧が低下する状態は心原性(しんげんせい)ショックといわれ、適切に治療をしないと生命の維持が困難に。
急性心筋梗塞や拡張型心筋症、心臓弁膜症、高血圧性心疾患、先天性心疾患、甲状腺機能亢進症などが最も多い原因です。

治療では、酸素吸入を行い、利尿薬、血管拡張薬、強心薬を投与します。すぐに専門医のいる救急病院に入院することが必要で、呼吸の状態が悪い時は、救急車による搬送を依頼してください。

心筋炎・・・発熱、鼻水、咳。軽いものでは、動悸や胸部不快感、心膜炎を合併すれば胸の痛みなど。

心筋自体に炎症細胞の浸潤(しんじゅん)が生じる病態。多くは急性で、まれに慢性で進行する人も。
ウイルスや細菌などの病原微生物の感染が原因になることのほか、原因不明の突発性の場合もあります。

原則として入院し、重篤な不整脈や循環動態の悪化がみられないかどうか、経過観察が必須です。普段からウイルス感染にかからない努力が大切で、うがい・手洗いの励行と、インフルエンザウイルスが心筋炎の原因となることから予防接種も重要。胸部症状を自覚する人は循環器専門医の診察を受け、心電図をとるのが診断の第一歩です。

細菌性肺炎・・・発熱、咳、膿性(のうせい)の痰、胸膜への炎症がある場合、胸痛も。

肺炎は、気管支より末梢の酸素と二酸化炭素を交換する肺胞と呼ばれる部位に起こる感染に伴う炎症、と定義されます。
肺胞は気道とつながっているので、同時に気管支炎も起こします。細菌性肺炎というのは、その原因になる微生物が細菌であるという意味です。

治療は、軽症で通院が可能であれば経口薬の投与が、中等症以上で入院が適切だと思われた場合は注射による治療が選択されます。
咳と痰だけでは肺炎と気管支炎のいずれであるかは区別できませんが、発熱が高く、胸痛、呼吸困難などがあれば肺炎の疑いがあるので、すぐに医療機関を受診してください。そこで診察し、X線検査を行い、重症度に応じて入院の是非や専門病院への転送などを判断します。意識障害や呼吸困難がある重症肺炎の場合は、一刻もはやく医療機関へ。

肺化膿症・・・発熱、咳、膿性の痰のほか、胸痛など。

肺化膿症は、肺炎と同様に肺胞に細菌が増殖し、それに対して生体側の白血球を主とする炎症細胞や感染防御物質が集まり、炎症を起こした状態の感染症ですが、それに組織の破壊(壊死)を伴います。その結果、肺に穴があき、その穴のなかに膿がたまってしまうのです。
黄色ブドウ球菌やグラム陰性桿菌(かんきん)による肺化膿症では、多くは症状が急激に現れます。

治療は原則、入院治療が必須。誤嚥性肺炎なのか、血行性感染なのかを推定し、それぞれにあった方法で抗菌薬を選択します。一般の肺炎より、長い治療機関を要します。肺炎と同様ですが、高齢者や寝たきりの人などでは症状の発現がゆるやかで、倦怠感、食欲不振、体重の減少などの不定の症状だけの場合があり、注意が必要です。

胸膜炎・・・胸痛(深呼吸や咳で増悪するもの)。感染症が原因の場合、発熱も伴う。

胸膜とは、肺の表面をおおう臓側(ぞうそく)胸膜と、胸壁、横隔膜、縦隔(じゅうかく)をおおう壁側(へきそく)胸膜からなっています。
両胸膜に囲まれた部分が胸膜腔で、ここに胸水がたまる病気を胸膜炎と呼びます。主に感染症、悪性腫瘍が原因。

治療は、細菌感染によるものは抗菌薬の点滴、結核が原因であれば抗結核薬を使用します。
悪性腫瘍が原因の場合は、胸腔ドレナージで、肋骨と肋骨の間から細いチューブを胸腔内に挿入し、器械で胸水を体外に汲み出し、胸水が減った時点で抗がん薬などを投与します。

深呼吸や咳で増悪する胸痛を自覚すれば、胸膜炎を疑い、早めに内科を受診します。とくに喫煙者が胸痛などの症状を感じれば、悪性腫瘍によるものの可能性があるので、すぐ内科を受診しましょう。

膿胸・・・発熱、胸痛(深呼吸や咳で増悪するのが特徴)、咳など。胸腔内の膿が肺内にもれると、膿性痰が。

胸膜の感染症により、胸腔内に膿性の液体がたまったものです。主に、肺炎や肺膿瘍(はいのうよう)が胸膜に広がり、細菌が胸腔内に侵入して発症します。

治療では、全身的な抗菌薬の投与と同時に、胸腔内の膿性胸水を排除します。多くは2〜3週間で治癒。深呼吸や咳で増悪する胸痛を自覚し、発熱もあれば、早めに内科を受診します。高齢者で発熱や胸痛があれば、この病気を疑い病院に連れて行きましょう。

特発性食道破裂・・・嘔吐反射直後、突然バットで殴られたような胸痛。上腹部痛であることも。その後、胸内苦悶や呼吸困難、冷や汗が出てショック状態に。

特発性食道破裂はブールハヴィー症候群とも呼ばれ、主に飲酒後の嘔吐により食道内圧が上昇して、特に病的変化のない正常の食道が破裂するもの。
発症した場合、ただちに手術を行って胸腔内や縦隔をよく洗浄し、破裂した食道壁を2層に縫合して十分なドレナージ(ドレーンチューブを留置する)を行うことが必要です。

死亡する危険性も高いため、飲酒後の嘔吐に続き、強烈な胸痛を感じたら、すぐに大きな病院を受診しましょう。

胆石症・・・上腹部の違和感や腹部膨満感、腹痛、発熱など。無症状の人も。

肝臓で作られる消化液の胆汁が通る道を胆道と言います。胆道に結石ができる病気を総称して胆石症と呼び、結石ができる場所によって、肝内結石、胆管結石(肝外胆管にできた結石)、胆嚢結石に分類されます。
胆汁中のコレステロールが増えると、結晶化してこれを核に結石ができます。原因としては、高脂肪食や肥満、脂質異常症、糖尿病、妊娠など。

胆嚢結石に伴う何らかの症状がある人は摘出などの治療の適応となります。無症状の方の多くは定期的な検査(年に1〜2回程度の腹部超音波検査)を受ける経過観察に。その場合、脂肪分の食事を避け、規則正しい生活を送ることが大切です。

急性膵炎・・・みぞおちからの上腹部痛、背部まで広がることも。鈍痛からじっとしていられないほどの激痛までさまざま。

いろいろな原因で活性化された膵酵素(すいこうそ)によって自分の膵臓が消化されてしまい、膵臓やその他の主要な臓器に炎症と障害が引き起こされる病気。
アルコールによるものが最も多い起因です。治療には、絶飲絶食による膵臓の安静が必要です。また、炎症による大量の水分が失われているので多量の輸液が必要になります。
日常にしばしば見られる一般的な病気ですが、ほかの病気に間違われることが多く、診断が遅れると命に関わることが。上記のような症状が起こったら、まず消化器科を受診しましょう。




手軽な市販薬に要注意!20代以上の女性に多い『酒さ様皮膚炎』

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【お話を伺った人】古賀 道之先生

古賀皮ふ科院長・東京医科大学名誉教授 1962年 長崎大学医学部卒業後、東京医科大学皮膚科学教室入局 。1971年、東京医科大学講師。立正佼成会佼成病院皮膚科部長、都立大久保病院皮膚科医長、東京医…

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(編集・制作 (株)法研

(「ヘルス&ライフ」法研より)

ステロイドの入ったかぶれ止めを顔に常用すると起こりやすい。ニキビ状のブツブツ、ピリピリ感、強いほてりを伴い、腫れて赤ら顔になる。

ステロイド外用薬の長期使用が原因

あなたは、化粧品やヘアケア用品でかぶれやすいほうですか? そんなとき、ステロイドの入った市販のかぶれ止め薬を使うこともあるでしょう。はじめは炎症が抑えられて湿疹はすぐに治りますが、使い続けるうちに赤ら顔になって、ニキビ状のブツブツができるようになります。このときステロイド薬をやめると、それまで抑えられていた炎症が一気にあらわれ、顔が赤く腫(は)れ上がって、ピリピリしたりほてりを感じたり、かゆみが出ることもあります。これがしゅさ様皮膚炎です。

しゅさ様皮膚炎は、20~50代の女性に多くみられます。もともと顔がほてりやすい、発赤(ほっせき)を繰り返しやすいといった素因のある人が、脂漏性皮膚炎や、化粧品、シャンプー、リンスなどによるかぶれを副腎皮質ステロイドの入った塗り薬で治療しているうちに起こってくる皮膚炎です。

ステロイド外用薬を長期間使い続けると、皮膚が薄く弱くなり、血管が拡張して毛包(毛根を包んでいるところ)を刺激するため、むしろ炎症を起こしやすい条件が整ってしまいます。一般に薬の副作用の症状が出たときにはその薬の使用を中止するのが原則ですが、しゅさ様皮膚炎の場合、ステロイド薬の使用中止後2~3週間は症状が悪化します。このとき、またステロイド薬に頼るとふりだしに戻り、悪循環に陥ってしまうので注意が必要です。

ステロイド薬の使用を中止し、皮膚科を受診する

症状を自覚したときには、直ちに皮膚科を受診してください。皮膚科では、まずステロイド薬の使用をやめ、そのときの症状に応じた適切な外用薬を用いながら、ニキビの治療に使われるテトラサイクリン系の抗生物質を内服します。一時的に症状が悪化しますが、必ず治るので、医師の指示どおりに薬を服用してください。症状がひどく精神的苦痛や不安を伴い、社会生活に支障がある場合は、入院をすすめられるかもしれません。

日常生活では、香辛料などの刺激物を避け、アルコールも控えたほうがよいでしょう。また、化粧品は、腕などの目立たない部分につけて、かぶれがないかどうか、試してから使うようにしたいものです。

ステロイド薬は用法を守って使用することが大切

ステロイド薬は、上手に使うと大変有用な薬ですが、使い方を誤ると副作用を起こしてしまいます。まさに「両刃の剣」といえる薬です。それだけに、皮膚科専門医の指示に従って、正しく使うべきです。

化粧品かぶれなどを起こしたとき、「わざわざ皮膚科を受診するのは面倒だから」という理由で、市販のステロイド外用薬に頼ってしまうこともあるでしょう。しかし、ストロイド薬は使い方しだいで、「薬にもなれば毒にもなる」ものなのです。手軽なはずの市販薬が原因で、何カ月も顔面の炎症に苦しむことにもなりかねません。

ステロイド薬には強さの異なる製剤がたくさんあります。中には、弱い抗炎症作用がありながら血管拡張作用がほとんどないものもあって、症状によってはしゅさ様皮膚炎の治療にさえ使うことができるものもあります。「ステロイドは怖い」という人もいますが、間違った使い方に問題があるのです。ステロイド薬を使うときは、用法をきちんと守って使用することが大切です。

※この記事は2007年12月に配信された記事です

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足がむくむ、足がダルい…女性に多い『下肢静脈瘤』かも? 原因と症状

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 –株式会社からだにいいこと

ふくらはぎなどの血管が青く透けて見えていたら、女性に多い「下肢静脈瘤」かもしれません。病気の基礎情報と、原因、症状についてお伝えします。

足がむくむ、足がダルい…女性に多い『下肢静脈瘤』かも? 原因と症状

40歳以上の女性に多くみられる病気

足の血管がボコボコと浮き出て見えるのが「下肢静脈瘤」の特徴です。良性の病気に分類されるので、急に悪化したり、命の危険があるわけではありませんが、重症化すると手術の必要も出てきます。
「下肢静脈瘤」は、特にふくらはぎの静脈がふくらんでしまう病気です。足の表面に血管が浮き出るため、見た目が気になるのはもちろん、日常的に足のむくみやだるさを感じ、不快感が続きます。ほかにも、足がつる・ほてる、ムズムズするなどの症状が出る場合も。40歳以上の女性に多く見られる病気で、10人に1人の割合で起こります。

血液は、心臓から動脈を通って体の末端まで送られ、静脈を通って心臓に戻される仕組みです。
このとき、血液が足先から心臓に戻る場合には、重力に逆らって下から上に流れることになります。そのため、送られた血液が戻らないよう、逆流を防ぐための「静脈弁」というものがあります。この静脈弁が何かの理由で壊れると、血液が元に戻ってしまい、足にたまって血管がふくらみ、下肢静脈瘤になります。

立ち仕事の女性がなりやすい傾向に

誰もがなる可能性のある病気ですが、なかでも男性に比べて筋力の弱い女性、立ち仕事の人、肥満の人などがなりやすい傾向にあります。
遺伝の影響もあると言われており、両親ともに下肢静脈瘤の場合には、90%子供にも発症すると言われています。
また、販売員や、美容師など、長時間立ちっぱなしになりやすい仕事の人は、静脈内の血液が重力の影響を受けやすく、下肢静脈瘤になりやすい傾向が。
長時間立つことになる場合、ふくらはぎを下から上にマッサージしたり、足の指でグーパーをするエクサなどを行い、血液の流れをよくする対策を。また「弾性ストッキング」という圧がかかるストッキングを着用するのも役立ちます。
できるだけ、ふくらはぎの筋肉を使って静脈の流れをよくしたいので、こまめに動くことも必要です。家に帰ったら、足の血液が心臓に戻りやすいように、足の下にクッションを入れて横になりましょう。湯船でふくらはぎをマッサージするのも、むくみ解消や下肢静脈瘤予防に役立ちます。

女性で足のむくみを感じる人も多いと思いますが、むくんだ足を指で押して、戻らないほどのむくみの場合、下肢静脈瘤の可能性が高いと考えられます。
見た目が気にならない場合でも、血管外科のある病院を受診して一度医師に相談しましょう。症状が辛い場合や足の見た目が気になる場合、下肢静脈瘤が原因の皮膚炎が起こっている場合は手術になることも。最近では、治療法の幅も広がり、日帰りで入院が不要の手術もあります。

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ゲップの正体とは? 原因と対策|ゲップに隠された病気

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 –株式会社からだにいいこと

お腹がいっぱいになった時などに出るゲップ。生理的な現象だから問題ないと思っていませんか? ゲップが頻繁に出る人は、病気が隠れている場合があります。

ゲップの正体とは? 原因と対策|ゲップに隠された病気

ストレスや消化器管が原因でゲップが出やすく

満腹になった後や、炭酸飲料をたくさん飲んだ時「ゲホッ」と出るゲップなら、心配ありません。このゲップは、胃に溜まった空気がまとまって出てきたもの。人は、食事や飲み物を飲む時に、食べ物と一緒に空気も飲み込んでいます。そのため、食後にゲップが出やすくなるのです。ゲップの70%が吸い込んだ空気によるもので、30%が腸など消化器管から発生するものだといわれます。

人前でゲップをするのは、マナーに反する行為。そのためゲップを無理に止めようとする人がいますが、体によくありません。席をはずすか、横を向く、ハンカチを口に当てるなどで、音が相手に聞こえないように対処しましょう。

ただし、もし、1日中ゲップが出るなら、下記のような原因によるものかもしれません。

・副鼻腔炎

鼻のまわりの骨にある空洞「副鼻腔」の粘膜に細菌やウイルスが感染することによって炎症が起こり、鼻づまりや鼻水などさまざまな症状が出る病気。副鼻腔炎があると、鼻で息ができないため口呼吸になります。すると、息を無意識のうちに飲み込むことでゲップになりやすくなります。

・胃酸過多症

胃酸が多く出すぎている症状です。ストレスのほか、カフェイン・香辛料・アルコールの摂りすぎでも胃酸が分泌しすぎてしまいます。その理由は、ストレス、カフェインなどは、自律神経の交感神経を刺激して興奮状態にするもの。すると、交感神経のバランスを取るために、副交感神経を活発に。これは、体をリラックスさせるもので、副交感神経が優位になると胃酸が分泌されます。そのため、胃酸過多に。ゲップのほかに、胸焼けや胃痛、口臭がある場合も。

・逆流性食道炎

強い酸性の胃液や、消化途中の食べ物が食道に逆流してしまい、食道に炎症がおこるもの。ゲップ、胸焼け、喉のつまりなどの症状が現れます。胃腸の働きが低下することにより、ガスが発生しやすくなり、ゲップに。

・便秘

便秘になると、腸に溜まった便が発酵してガスを発生。通常はおならとして体外に排出されますが、あまりにひどい便秘でおならとして出せなくなると、今度はゲップとして排出されます。ゲップが出るほどの便秘は重症。ゲップのせいで、逆流性食道炎を併発する可能性も。自分で解消できないほど便秘の場合は、医師に相談をしましょう。

・ストレス

ストレスにより体が緊張し、無意識のうちに歯を食いしばります。すると、自然と唾液がたくさん分泌されるので、唾液を飲み込むと同時に空気も飲み込むことに。そのため、消化器管に空気が溜まりやすくなり、ゲップに。職場の人と一緒にランチを摂る時、相手のペースに合わせるため早食いしたり、食事をしながら会話をすることも、空気を飲み込みやすい状態になります。ストレスは病気ではありませんが、さまざまな病気のリスク要因であることがわかっています。ゲップになるほどのストレスがたまっているなら、対応を考えたほうがよいでしょう。

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日中の眠気は寝不足以外にも原因が…眠気を引き起こす病気とは?

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 –株式会社からだにいいこと

昼間に急な眠気に襲われたら? 「いつも通り寝たはずなのに、眠くて仕方がない」というときの原因にはどんなものがあるのでしょうか。

日中の眠気は寝不足以外にも原因が! 眠気を引き起こす病気とは?

急激な睡魔の陰には病気が隠れている場合も

仕事や家事など、作業を早く終わらせたいのに、眠気に襲われて集中できない……。そんな日中の急な眠気は、夜の睡眠不足が原因とは限りません。眠気以外に出る症状を参考に、考えられる原因をまとめました。

●ストレス、うつ

職場などで強いストレスを感じている場合、睡眠の質が浅く体の疲労がとれていない可能性が。あまりに強いストレスや慢性的にストレスを感じている場合、自分でもストレスに気付かない場合も。すると、うつ症状が出る場合もあるので気をつけましょう。残業が多い人や勤務時間が不規則な人は要注意です。
また、その日や週によって夜勤があったりなど勤務時間が変わる場合、体には大きなストレスに。睡眠の質が低下するので、日中の眠気に襲われることがあります。

●ナルコレプシー

自分の意思に関係なく、重要な場面であっても寝てしまう病気がナルコレプシー。脳の覚醒コントロールがうまくできないことによって起こる症状です。

・ 急に体の力が抜ける
・ 突然の睡魔に襲われ10〜20分寝てしまう
・ 眠る前に幻覚を見る、金縛りのような症状がある

上記のような症状があれば、一度疑ってみてもよいでしょう。
ナルコレプシーは、特殊な病気のため間違った診断をされることも多数。できれば、睡眠外来など睡眠の専門医がいるところを受診するのがベストです。近くにない場合は、精神科、神経内科、心療内科に相談しましょう。

●睡眠時無呼吸症候群

眠っている間に、呼吸が止まる病気です。睡眠中に呼吸ができないために、眠りが浅くなり、睡眠時間が十分でも体がやすまっていない状態に。そのため、日中に急激な眠気に襲われてしまいます。睡眠中に気道がふさがれるのが原因で、肥満体質や首のまわりに脂肪が多い人などに多く見られます。

・ 肥満
・ 寝起きがだるい
・ 睡眠中いびきをかく
・ 眠りが浅い
・ 寝る前にアルコールを飲む

上記にあてはまる人は、専門医に相談してみましょう。

●アレルギー性鼻炎

鼻炎の人は寝ている間に、うまく呼吸ができず、眠りが浅くなってしまいます。日中は、鼻の通りが良くても、寝ている間に鼻がつまり、口呼吸になってしまう場合も。
睡眠時は、濡れたマスクをして喉と鼻に湿度を与えると呼吸がしやすくなります。耳鼻咽喉科で鼻炎の治療も行いましょう。

●むずむず脚症候群

名前の通り、脚がむずむずしたり、脚を動かしたい衝動にかられて、夜によく眠れない病気です。眠ってもすぐに目が覚めてしまうこともあり、不眠になりがち。その反動が、日中の強い眠気にあらわれます。日中の眠気だけでなく、疲労感、集中力の低下なども問題に。原因は不明で、遺伝性、鉄の欠乏、鉄の代謝異常、脳内のドーパミンの神経機能障害などが関わっているといわれています。カフェインやアルコールを避ける、寝る前に脚をマッサージするほか、栄養バランスのとれた食事と適度な運動を心がけると改善が。

●ホルモンバランスによるもの

生理前や妊娠中に強い眠気を感じるなら、ホルモンバランスによるものである可能性があります。生理前は、女性ホルモンの「プロゲステロン」が多く分泌されます。これは妊娠しやすい体を準備するホルモンのひとつ。このホルモンは、眠気を起こす働きもありこの影響で生理前は眠くなります。また、妊娠中もこのホルモンの影響で眠く。

●薬の副作用

ほかの病気で飲んでいる薬の副作用によって眠くなっている可能性が。薬の副作用は、人によって症状が違います。生活に支障が出るほどの眠気の場合は、医師に相談をしましょう。

●栄養バランスの偏り

お昼ご飯をたっぷり食べた後は、胃腸が消化をはじめ脳にいく血液が減ります。そのため、急激な眠気に。また、炭水化物やスイーツなど、糖質の多い食事を摂ると、血糖値が急上昇。その後、バランスをたもつために体は血糖値を急下降させます。すると体は低血糖になり、体の血糖のバランスをコントロールできなくなってしまうのです。すると、眠気に襲われる場合が。食事のなかの糖質摂取分を減らし、肉や魚、豆類などタンパク質を積極的に摂るように食生活の改善を。

食事のバランス、生活リズムを整えるなど生活習慣の改善で、体内時計が一定になり、日中の眠気が少なくなる場合もあります。日中の眠気が気になる人は、まず生活習慣を見直すことから始めてみましょう。生活に支障が出る場合は、医師に相談しましょう。

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風疹の抗体はなくなるの?「子供のころかかったから安心」とは言えない事情

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 –株式会社からだにいいこと

予防接種を行っているのに、患者が増加している風疹。子供の病気のイメージですが、実は患者の9割が成人。その理由と、予防対策についてまとめました。

風疹の抗体はなくなるの?「子供のころかかったから安心」とは言えない事情

2010年では87人だった患者が、2013年では5000人超に

子供の頃にかかる病気として知られている風疹。風疹ウイルスによる急性の発心性感染症で、一度かかると免疫ができて二度とかかることがないといわれています。それが、近年では感染者が増加。2010年では87人だった患者数が、年々増加し2013年以降では5000人を超えています。

特に、1〜9歳頃にかかるイメージの風疹ですが、実際の患者の9割は成人。特に、男性は女性の約3.5倍で20〜40代に多く見られます。女性の場合は、20代に多いそう。感染経路は、風疹ウイルスに感染した人の分泌物に触れることによって起こる、飛沫感染。ウイルスが鼻や喉に付着してから1週間後に発熱など、風疹の症状が現れます。

女性は特に風疹に注意して!

風疹は、38度以上の発熱や赤いブツブツの発疹、リンパ節の腫れが特徴。これらの症状は、3〜4日で回復しだすので「3日はしか」と呼ばれることもあります。大人になってからかかると、子供のときより重症化する傾向に。発熱や発疹の出る期間が長くなることが報告されています。
妊娠早期の女性が風疹にかかると、胎児が先天性風疹症候群になる可能性があります。先天性心疾患、感音性難聴、白内障や緑内障、そのほか、低出生体重、髄膜脳炎などの症状が見られる場合もあります。

一度かかったからといって安心できない理由

国内では、現在1歳と小学校入学前の2回、麻疹と風疹の混合ワクチンの接種がおこなわれています。しかし、すでに成人している人の中には、子供の頃1回のみの接種だったり、女子のみの接種、医療機関に自分で行って接種する必要があり接種しなかったという世代も。こういった世代の人は、風疹の抗体が不十分で風疹にかかりやすくなっています。さらに、「予防接種した記憶がある」「子供のころかかったから安心」と思っている人も要注意です。その理由を以下にご紹介します。

・風疹だと思っていたが、ほかの病気だった

「子供の頃に風疹にかかった」と記憶している人も多いはず。これは親から言われた記憶で、間違っている可能性もあります。子供の頃は、風疹と似た「おたふく風邪」や「麻疹」にもかかるので、親が勘違いして伝えている場合も。また、昔は医師が症状だけで風疹の診断をしており、風疹でなかったということも考えられます。不安な人は、医療機関で風疹の抗体検査を受けましょう。

・ ワクチンを接種したが、体に抗体ができていなかった

1回ワクチンを接種しても、抗体が作られないケースが5%ほどあるそう。

・時間の経過とともに、抗体が減少した

時間が経つとともに、抗体が減少することも報告されています。妊娠を望む女性は特に2回目を受けることがすすめられています。

現在では、2回のワクチン接種で約99%が風疹の予防ができるそう。これから妊娠を望む女性はもちろん、パートナー、周りの家族も予防接種がすすめられています。だいたい、費用は単独ワクチンで4000〜8000円、風疹・麻疹の混合ワクチンは、7000円〜1万2000円です。ワクチン接種や抗体検査は医療機関での予約が必要。市町村によって、風疹の抗体検査やワクチンの接種費用に助成金がでる場合もあるので、ホームページなどで確認してみましょう。

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